AV業界に地殻変動が起きているーー。
本題に入る前に、簡単な説明をしておくと、AV女優は大別して3種になる。ルックス&スタイルが抜群で、ピンで作品が成立する単体女優。企画モノAVに複数名で出演し、名前すらクレジットされない場合もある企画女優。そして、企画女優ながら単体並みの人気を誇るキカタン(企画単体女優)だ。その三者には、単体>キカタン>企画という明確なヒエラルキーが存在していた。そこに下克上が起こっている。「スカパー!アダルト放送大賞」の女優賞を3年連続でキカタン女優が受賞したのだ。また、人気No.1を決める「DMMアダルトアワード」でも、今年はキカタンの上原亜衣が頂点に。なぜキカタンは単体を凌駕(りょうが)する支持を得だしたのか? AV評論家の本末ひさお氏が解説する。
「一線級のキカタン女優は単体レベルのルックスとスタイルを持っています。そんな彼女たちがぶっかけや陵辱(りょうじょく)などのハードプレイもこなすわけですから、人気が出るのも当然でしょう」
それは収入面にも影響している。ある大手事務所は1回のギャラを単体は50万~200万円、キカタンは15万~80万円と設定。基本的に月1本しか作品を撮らない単体女優は最高でも月収200万円なのに対し、メーカーのしばりがないキカタン女優は最高で月収800万円(月10本で計算)にもなる。
「キカタン女優にはハードなプレイをこなしてきたという意地があり、単体女優にはメーカーの看板を背負っているというプライドがあります。大きな賞レースがあるたびに、舞台裏ではバチバチと火花を散らしていますよ」
http://wpb.shueisha.co.jp/2014/08/22/34158/