【CEDEC 2014】「ブーム=祭り」を起こすための仕掛けとは?−「フリーダムウォーズ」開発陣が語るゲームデザインの戦略と戦術|Gamer
<以下要約>
「CEDEC 2014」で開催された「祭り」のゲームデザイン〜フリーダムウォーズのゲームデザイン・コンセプト〜」
フリーダムウォーズの開発を手がけたシフトの保井俊之氏と征矢健太郎氏、SCEのプロデューサー吉澤純一氏が講師に。
フリーダムウォーズの企画はPSVita本体が開発中だった2010年に立ち上がっていた。
その時の吉澤氏からの要請は「PS Vitaでブームを作れ」というもので開発陣は頭を抱えた。
開発陣はまず「ブームとは祭りである」と分析。祭りの定義について考え、開発ビジョンの共有にはかなりの時間をかけた。
祭りというコンセプトを実現させるためにユーザーのモチベーションにある「非同期の大勢で成立するあそび」というテーマが定められた。
そしてこのテーマを実現させるために生み出されたキーワードが「ゆるい連帯感」。
ブーム化する遊びの要件、3年半後のPSVitaの市場想定、させたい体験。がテーマの根拠となった。
それを実現させるためにいろいろ戦術と戦略を練った(元記事では詳しく解説)。
かくしてコンセプトを具現化するにあたって「懲役100万年」「奪還マルチプレイアクション」「全国47都市国家対戦」の3つがセールスポイントになった。
戦術面においても「愛するもののために戦う」がテーマとなった。これをマルチプレイで実現するためにFPSやTPSでおなじみ「キャプチャー・ザ・フラッグ」の構造を取り入れた。
そこで倒すべきモンスターを「フラッグの入った動く宝箱」と規定した。
愛するモノというテーマから生み出されたもう一つの要素が「2体のアバター」。
ゲーム部分において愛するモノは「強さ」「武器」「自分」ではないかと語り、そこに日本の特性として「キャラクター」を加えた。
そこで生み出されたのが「アクセサリ」2体のアバターを自分のキャラクターとして愛着を持ってもらう。
さらに、さらわれたアクセサリを助け出したり、逆に助けてもらったりすることで、ドラマを生み出そうと考えた。
敷居の低さやチーム構造の要素を満たすために導入されたのが「荊(イバラ)」
荊はワイヤーアクションの導入が前提ではなく、「役割分担を明示化」するためのものだった。
この敵と戦うという意思表示など、他のプレイヤーに戦術選択を助けることを狙った仕様だった。
初期のコンセプトアートは全く違い、かなりダークなテイスト。さらに和風、ゴシックホラーなどさまざまなパターンも作った。
ブームを起こすために草の根施策としてニコニコ動画での活動を開発側が行った。
反省点としては共闘ゲームと異なる点など説明不足な部分がかなりあったこと、難易度やレベルデザインなどが上げられた。
保井氏は「戦略面では一定の成果を上げられたのかなと思いますが、戦術面では局所的にいろいろとまずいところもあったと認識しています」と語った。
最後に「自分たちの実力不足や問題点が見えた今だからこそ、開発者の皆様と「祭り」についてぜひお話したいです」と呼びかけ、今回のセッションのまとめとした。
以下、全文を読む
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