ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
放送日:2014年04月02日~ 制作会社: 東映アニメーション
キャスト: 花輪英司、加瀬康之、中谷一博、松田健一郎、水橋かおり、川田紳司、斎賀みつき、井口祐一、桑畑裕輔、菅谷弥生、大空直美、武藤正史、西川貴教
(C) 2014 MARVEL
2014年8月1日(金)に全米で公開され、全米映画批評家サイト“Rotten Tomatoes”では、驚異の作品満足度93%を獲得し(8月31日現在)、高評価を得ているマーベル映画作品『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が、9月13日(土)、日本公開を迎えます。
今回、プロモーションの一環で、宇宙最凶アライグマ「ロケット」のしゃべるロボット(アニマトロニクス)の製作に携わった特殊メイクアーティストのJIRO氏(TVチャンピオン特殊メイク王選手権で2連覇)と特殊造形/アニマトロニクス・クリエイターの奥山哲志氏に製作話をうかがった。
――オファーがあったときの感想を教えてください。
JIRO: 人間の特殊メイクや造詣は経験があるんですが、動物ベースで人間的な要素が入っているので、どうなるんだろうという思いと、やってみたいという思いとがありました。「ロケット」のようなキャラクターを製作して直接見られるのは面白いなと、話をいただいたとき興奮を覚えましたね。
奥山: 普段は映像関係の造詣やメカ製作の仕事なんですが、今回は展示やライブで使用するロボット製作の話でした。経験がない媒体だったので面白そうだけど、正直やっかいだと思いました(笑)。
――製作の難しさについて。
JIRO: それは動物ベースであることの難しさですね。毛を植え終わるまで最終的なシルエットが見えてこない。最後まで、似るのか似ないのかわからない怖さが製作の過程でありました。とはいえ、人間の特殊メイクは形まで作ると修正が難しいのですが、毛の厚みを変えたり色を変えたりというのは、人間の特殊メイクよりやりやすいので、似せるための調整は何とかやればできるという勝算はありました。
――製作期間は?
JIRO: 2か月かからないくらいですね。
――思ったより早いですね。
JIRO: これが普通と思われると困るのですが、常に「ロケット」に追われている感じで、突貫で作りました(笑)。予告映像を見て、具体的なことがわからない不安が残りつつ製作を開始したのですが、あとで資料が出てきたので動物として見せるための調整もできました。
――しゃべる動きで苦労した点があれば教えてください。
奥山: 「ロケット」は人間の口とは違うので、発音している表現でどこをどう動かしたら、うまくできるのかが難しかったです。ただの口パクでは終わらせたくなかったので、動物をベースにしたキャラクターとして捉えて、予告編で見た動きや台詞を見て想定した動きを作っていきました。
――アニメと特殊メイクで似ているところはあるのでしょうか。
JIRO: 似ているというよりも、2Dと3Dでは表現が違います。2Dのイメージで物を作るのは難しいんです。ただ2Dでできる表現を3Dで生かせれば、特殊メイクもさらに次のステップになるというのは感じていて、アニメの表現を参考にできたらという気持ちはあります。
――今後、挑戦してみたいことはありますか。
奥山: 面白いものを作りたいとは常に思っているので、アニマトロニクスの技術を使い、アニマトロニクスではない別のものを作ってみたい。いずれ形になって発表できたらいいなと思います。
JIRO: 常に見たことのないものや新しいものを作りたいという思いがあります。2Dでしか表現できないものをどこまで3Dで表現することができるのか、また、新しいものを追いかけていきたいし、現実に作り上げていけたらいいなと思います。
――3Dはある程度想定していたとしても、やらないとわからない難しさがありますよね。
JIRO: 2Dのアニメのキャラクターを3Dに変えようとしたときに、アニメは正面で見るかっこよさと、横から見るかっこよさとでつじつまが合っていないことがあるんですよね。つじつまよりも絵としてかっこよく見えるほうがいいんだと思うんですが、3Dに直そうとすると斜め方向からの見え方がわからなかったりするんです。3Dは全方位から見て、そのキャラクターに見えないといけないので、そこが難しいんですよ。うまく表現できる技術が身についたら面白いなと思っています。
放送日:2014年04月02日~ 制作会社: 東映アニメーション
キャスト: 花輪英司、加瀬康之、中谷一博、松田健一郎、水橋かおり、川田紳司、斎賀みつき、井口祐一、桑畑裕輔、菅谷弥生、大空直美、武藤正史、西川貴教
(C) 2014 MARVEL