モバP「斜めの閃き」
- 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:18:57.09 ID:9vI7xY+to
- 事務所
P「んー」
晶葉「どうかしたのか助手よ」
P「お、晶葉かおはよう」
晶葉「おはよう。今日も快晴だな」
P「快晴だよな。雲一つない」
晶葉「こういう時は、実験中でも白衣を脱ぎたくなるものだ」
P「意外に暑いからなアレ」
晶葉「しかし、どうかしたのか?」
P「あ、いや、暑くてボケっとしてた」
晶葉「ふむ…助手とプロデューサー業の二足のわらじが負担になっているのかもな」
P「いや、助手って言っても大したことしてないから負担じゃないよ」
晶葉「ならいいのだが…」
P「晶葉だって発明家とアイドルをやってるだろ?」
晶葉「ま、まぁ、確かに…」
P「俺からしたらそっちの方が心配だよ」
晶葉「いくらPの頼みでもどっちかを切ることなんて出来ないがな」
P「それは知ってる」
晶葉「ふふふ…流石助手だ」
P「それほどでもないがな」
晶葉「謙遜しなくてもいいぞ。私の助手が務まるのはPしかいないからな」
P「そう言われると少し嬉しいな」
晶葉「お、それは良かった」 - 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:19:58.25 ID:9vI7xY+to
- P「しかし…実際問題何かあったらすぐ言ってくれよ?起きてからじゃ遅いしな」
晶葉「そうだな。そこは気を付けよう」
P「あぁ、それに俺が出来ることならなんでも言ってくれ」
晶葉「そうか……」 - 5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:21:09.19 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「あー、助手よ」
P「どうした?」
晶葉「最近な、どうも肩と首が凝っている感じなんだ」
P「発明疲れか?」
晶葉「まぁ、恐らくそんなものだろうな」
P「……」
晶葉「……」ジー
P「分かった。ちょっとこっちに来い」
晶葉「な、何が分かったと言うのだ」
P「そう言う割には来るのが早いな」
晶葉「まぁ、呼ばれたらすぐに行かねば悪いだろう」
P「そういうことにしておいてやるか」
晶葉「そういうことにしておいてくれたまえ」
晶葉「それで、Pは私を自分の前に呼んで何をしたいんだ?」
P「まぁ、単純に肩と首でも揉んでやろうかとな」
晶葉「おぉ、それは助かる。是非ともお願いしたいものだ」
P「それじゃ、背中向けてくれ」 - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:23:11.79 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「……ん」
P「痛かったか?」
晶葉「い、いや、平気だ」
晶葉(冷静に考えると随分と恥ずかしいなこれ…)
P「結構凝ってるな」
晶葉「そうか?マッサージチェアでも買おうかな」
P「事務所に一台欲しいな」
晶葉「Pも使うのか?」
P「疲れたらな」
晶葉「前に肩凝ったことないとか言ってなかったか?」
P「言ってたな」
晶葉「絶対使わなそうだな…」
P「まぁ、他の人が使うから買うのもありかもなぁ…」 - 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:24:05.38 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「……んぁ」ピク
P「ん?」
晶葉「――っ!」カァァ
P「気持ちいいか?」
晶葉「そ、そうだな…」
晶葉(絶対今の変な声聞かれたな…恥ずかしい)
P「こんなもので大丈夫か?」
晶葉「ん?そうだな。もう少しやってくれると嬉しい」
晶葉「勿論仕事に差し支えないならば」
P「まだ、大丈夫だよ」
晶葉「そうか、なら頼む」
晶葉(しかし…上手いな…誰か他のアイドルの肩も揉んでいるのだろうか)
晶葉(……)スゥ
P「寝ちゃったか…」
P「お疲れ様」 - 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:26:29.67 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「……ふあ?」
晶葉(ね、寝てたか…)
晶葉(Pは…仕事か。流石に寝てしまった私の面倒までは見れないものな)
晶葉(本当はひさまくらとか期待していたが、流石にそこまで思い通りにはいかないか)
晶葉「……ふふ」
晶葉「こうやって、横顔を見てるだけというのも懐かしいな…」 - 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:28:49.70 ID:9vI7xY+to
- 一年前
P「ロボット作ってるのか、凄いな」
晶葉「まぁな。と言うよりキミは誰だ?」
P「ここの近くに住んでる者です。Pと言います」
晶葉「そうか。それで何か用か?」
P「用はないですけど、ロボットに惹かれまして」
晶葉「ロボットが好きなのか?」
P「ロボットはいつだって男のロマンですよ」
晶葉「私は女だが」
P「女の子も男の子っぽい感覚は持ってますよ」
晶葉「そうなのか。言っておくが戦隊モノに出てくるような巨大ロボットなんて作れないからな」
P「分かってますって。そんなものが作れたらきっと今頃博士。って皆に呼ばれてますって」
晶葉「博士か…。悪くない響きだな」
P「よっ!博士」
晶葉「照れるからやめてくれ」 - 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:31:31.54 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「しかし…P…さん?仕事とかはないのか?」
P「今は外回り中なんです。だから問題ないんです」
晶葉「問題ないならそれでもいいが…」
P「えぇ、それにさん付しなくてもいいですよ」
晶葉「そ、そうか。分かったP」
P「えぇ、よろしくお願いします」
晶葉「しかし、ロボットが好きだからと言っていきなり見知らぬ人に話しかけてくるものなのか?」
P「どうなんでしょうね…。まぁ、ガレージとかにいなかったら流石に声はかけなかったでしょうけど」
晶葉「それもそうか。今は今まで作ったロボットを並べていたんだ。ガレージが一番広く使えるからな」
P「なるほど。確かに」
晶葉「Pは機械科を出ていたりしないのか?」
P「残念ながら」 - 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:32:16.44 ID:9vI7xY+to
- P「もしかしたら、羨ましかったのかもしれないです」
晶葉「…ん?」
P「話しかけた理由ですよ」
晶葉「羨ましかった?誰が?」
P「あなたを?」
晶葉「池袋晶葉」
P「はい?」
晶葉「名前だ。好きに呼んでくれて構わない」
P「はい。池袋さん」
晶葉「ふむ。それで、私のどこが羨ましかったんだ?」
P「夢に向かって着実に進んで成果に現れていることですかね」
晶葉「夢…?」
P「えぇ。ロボット作ってなにかするのが夢かと思ったんですが違ったんですかね?」
晶葉「どうだろうな。考えたこともない」
P「そうでしたか。ただですね。ロボットを弄ってる時はキラキラしてましたよ」
晶葉「自分を自分で見る機会はないが、きっとそうだろうな」
P「実はですね。俺もロボットとか作ってみたいなーとか思ってたんですよ」
晶葉「そうなのか?」
P「えぇ、残念ながら全然作れなかったんで辞めてしまいましたけど」
晶葉「そうか…」
P「だから、凄いなぁ…って思って来たんですよ」 - 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:33:31.58 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「変わってるなキミは」
P「そうですか?」
晶葉「あぁ。私が言えたことではないかもしれないが」
P「いやいや」
晶葉「久しぶりに楽しく話せた気がする」
P「それはよかったです。あ、そろそろ…」
晶葉「そう言えば、ロボットを作ることを諦めたPは何をやっているんだ?」
P「あ、俺ですか?一応プロデューサーってのを…」
晶葉「なんの?」
P「アイドルのです。実はこっちも夢だったんですけどね」
晶葉「夢を二個も持ってるなんて欲張りだな」
P「人の欲望に際限はないですから」
晶葉「なるほど…確かに話した感じで、理詰めと言うよりファジイで動いているように感じるからそっちの方が向いていたのかもな」
P「お恥ずかしい限りで」
晶葉「い、いやだな、えーと、そう。私なんかはこう、理詰めで動かないと気が済まない性質なんだ」
晶葉「べ、別に馬鹿にしている訳じゃないんだ。えっと、整理するとだな…」
P「分かってますからいいですよ」
晶葉「む?そうか?ならいいのだが。正反対だな私達は」
P「そうですね。あ、これ名刺です。よろしければ」
晶葉「使い道があるか分からないが受け取っておこう」
P「それでは…」
晶葉(…また、会えたりするのかな?) - 14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:34:17.39 ID:9vI7xY+to
- 二日後
晶葉「おっ!」
P「……」
晶葉「おーい!」
P「はい?あ、どうも」
晶葉「時間はあるのか?」
P「まぁ、ありますよ」
晶葉「丁度よかった。これを見てくれ」
P「なんです?」
晶葉「新しいロボットを思いついてな。その設計図だ」
P「なるほど…」
晶葉「早く実際に作ってみたいものだ」ウキウキ
P「キラキラしてますね」
晶葉「ん?懐中電灯でも点いてるか?」
p「そういう訳ではなく。仕草一つ一つが」
晶葉「したいことをしているのだからな。当然だろう」
P「そうですね」 - 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:36:41.23 ID:9vI7xY+to
- 晶葉「しかし一つ聞いていいか?」
P「はい?」
晶葉「プロデューサーと言ったが、外回りでこんな時間を潰していいのか?」
P「えぇ。問題ありませんよ」
晶葉「そうか…迷惑だったら言ってくれ」
P「迷惑なんてとんでもない。たまたまここを歩いていただけですって」
晶葉「ならいいのだが…」
P「それより、よく俺だって分かりましたね」
晶葉「まぁな…」
晶葉(そりゃ…外見てたし、結構長く)
- 16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:37:48.01 ID:9vI7xY+to
- 二日後
晶葉「そう言えば、ロボットは男のロマンだって言ってたじゃないか」
P「言いましたね」
晶葉「でも、私の周りの男の子たちは特にロボットを見て何かを思うこともないのだが」
晶葉「決してチヤホヤされたい訳ではないのだがPとの反応の差に少し戸惑ってしまった」
P「それに女の子は女の子でロボット作りが趣味なせいで輪に入り辛いとか?」
晶葉「エスパーか何かか?」
P「適当に予想しただけです。ファジイですよファジイ」
晶葉「そうか。それで、事実そうなのだ。別に知り合いの多寡でどうと言う訳ではないが…」
P「天才はその才能故に孤独なんですかね」
晶葉「どうなんだろうな…。別に来る者を拒んでいるつもりはないが…」
P「俺にはそんな大それた才能があるわけではないんで、分からないですね。すみません」
晶葉「果たしてそうだろうか?」
P「どういう意味ですか?」
晶葉「えーと、確証が持てないし、上手く言えないので秘密だ」 - 17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:39:35.08 ID:9vI7xY+to
- P「そうですか。あ、それじゃそろそろ…」
晶葉「そうか…ありがとう」
P「えぇ、お疲れ様でした」
晶葉「あ、P」
P「はい?」
晶葉「呼んでみただけだ。気にしないでくれ」
P「そうですか」
晶葉「…もし、天才が孤独であるのならば、私は天才ではないな」
P「どうかしましたか?」
晶葉「いや、正確には天才ではなくなってしまったな」
P「……?」
晶葉「…やっぱり取り消しで」 - 18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/09/13(土) 10:53:16.99 ID:Kp8vihqqO
-
晶葉の部屋
晶葉「面白い人だなPは…」
晶葉「私の話に嫌な顔一つせず聞いてくれるし」
晶葉コメント一覧
-
- 2014年09月13日 19:00
- 乙
-
- 2014年09月13日 19:14
- 敬語のPすき
-
- 2014年09月13日 19:48
- 晶葉の親愛度MAXの台詞最高
-
- 2014年09月13日 19:53
- 見事に好きなアイドルしか出なかった(小並感)
次はシューコメインでお願いします何でもしますから
-
- 2014年09月13日 20:20
- 博士は可愛いなあ
-
- 2014年09月13日 20:20
- 晶葉ちゃんに抱きつきたいし
膝枕したいしされたいです
結論:晶葉ちゃんかわいい
-
- 2014年09月13日 21:04
- そろそろ替えの高性能おむつをつくってほしいにゃ~♪
-
- 2014年09月13日 21:28
- このむずがゆさが良いな
-
- 2014年09月13日 22:48
- あきえもん扱いだけどメインの時の破壊力な
-
- 2014年09月13日 22:48
- 最近晶葉のSS多いなもっとやれ
-
- 2014年09月13日 22:52
- おい、お漏らし志希が湧いてんじゃねーかw
-
- 2014年09月13日 23:02
- エジソンの言葉は才能の1%でなく99%の努力が出来るかどうか
って話なのに1%が重要であるかのように捉えられてしまって
至極残念だと本人が言ってたと言うのをどこかで見た気がする
-
- 2014年09月13日 23:47
- ※12
逆じゃなかったかな?
1%のひらめきが無ければ99%の努力は無駄になるって言いたかったのに
新聞記者によって努力が大事であるかのように捻じ曲げられたと言っていた気がする
-
- 2014年09月13日 23:54
- これは素敵な晶葉SS!
※12
99%の努力が出来るって、もう一つの才能と言ってもいいよな
言うほど簡単に出来るものじゃないからなぁ
-
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