>だから本作には、どこか飛び抜けたところが欲しいと思いました。その一つの方向が、過激さ。
アンジュは1話からバシバシ暴言を吐いていますよ。
彼女が「嫌なやつ!」とか、「なにこの女!」と言われればしてやったり。
逆に「わかる」と言われると、ちょっと困ります。
アニメージュインタビュー
過激に挑戦!仲間の絆なんかクソくらえ!
――――福田プロデューサー、この作品の面白さはどこにあると思われますか?
やっぱりキャラクターです。
主人公のアンジュを始め毒を吐く女性ばかりが登場するので、萌える美少女が多い今の時代へのアンチテーゼになるかな。
――――本作の主人公、アンジュは、ミスルギ皇国の皇女。
ところが、そんなある日を境に人間扱いされない化け物のような存在・ノーマへと転落してしまうそうですね。
このような展開は、どのようにまとまっていったのでしょうか?
企画プロデューサーの古里尚丈さんが考えたストーリーは、王女様が平民に落とされ、いじめを受けながら這い上がる成長物語でした。
そうした物語は珍しくないので、何を本作の売りにするのかを考えて、
健気な子ではなく「現実にいそうな生の感覚を持った女の子を描こう」ということを狙いました。
こうした物語の主人公は「世界の平和や、みんなのために仲間と協力して巨大な敵を倒す」というオチが定番。
さすがに見飽きた感があります。人間は、結局我が身が一番かわいい。それが現実な気がします。
そんな現実の中、アンジュがどんな形の人間関係を築くのかを描きたいですね。
――――仲間の絆ということですか?
僕は、絆という言葉が大嫌いなんです。クソくらえです(笑)。
「絆」という言葉は、口にした時点で嘘になってしまうんです。
仲間にしても、「なぜ仲よくならなくてはいけないの?」と思う。それは「友達とは仲よくしましょう」と教わったからでしょう。
でも、僕は「本当にその価値は正しいんですか?」と問いたいんです。
また、人間は立場や役割が崩壊した時に、その人の本性が出てくると思います。
アンジュは、皇女というたてまえの世界から本音で生きるノーマの世界へ転落することで本当の自分を知り、
他人のためでなく自分のため、生きるために戦います。
――――本作を通して、一般常識な意見や考え方に対する疑問や問題意識を投げかけようとしているということでしょうか?
世間や今のアニメ作品に対する一種のアンチテーゼですね。サンライズの作品はとんがってなくちゃいけないんです。
だから本作には、どこか飛び抜けたところが欲しいと思いました。その一つの方向が、過激さ。
アンジュは1話からバシバシ暴言を吐いていますよ。
彼女が「嫌なやつ!」とか、「なにこの女!」と言われればしてやったり。逆に「わかる」と言われると、ちょっと困ります。
――――アンジュたちが操る可変式メカ「パラメイル」もとんがってますね。
バイクがモチーフで、パイロットが生身でメカを操る、肌感覚のあるバトルを描きます。
僕はバイクは若者の反逆の象徴だと思っていて、その過激さや危険さが、
アンジュたちの置かれている状況と描こうとしている世界観に合う気がしたのです。
――――バラメイルを駆るアンジュたちは、ドラゴンと戦うことを宿命付けられています。どんなバトルになりそうですか?
戦闘アクションには、サンライズのロボット作品としての最低限の作法や所作といったものは入れているつもりです。
でも、ドラゴンとの戦いよりも、毎回アンジュがどんなひどいことを言うのか、どんなひどい目に遭うのか、
そちらのほうが面白いと思いますよ。
――――エロチックなシーンも多いとか。
もっと過激にしようかと思ったのですが、周囲から止められることも多いです。
でも、芦野芳晴監督には「過激に」と言っています。キャラクターのビジュアル的なアピールポイントはおへそ(笑)。
――――物語序盤の注目ポイントは?
1話はインパクトと世界観だけで押し切っていて、アンジュから行動を起こすことはほぼありません。
アンジュが本格的に行動を起こす2話・3話まで見てもらえれば、何をやろうとしているのか、おぼろげながら見えてくるんじゃないかな。
しがらみを全部断ち切って生きていくアンジュは、宿命も運命も全部払いのけていくタイプ。
「お前は選ばれた運命の子だ」と言われても「あたしが?関係ねーし」みたいな感じでしょうか(笑)。
――――読者にメッセージをお願いします。
よい子は、こんな過激な作品見ちゃいけません(笑)(一部抜粋)
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かなり過激な路線であることが強調されていて、視聴者に共感を求めていない主人公、
そしてクセの有りそうなストーリーととても好みが分かれそうロボね!
本当に最後まで絆は描かれないのか、2クールで主人公がどう成長するのか…
本編の開始が楽しみロボ!
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