P「ナイトアイドル物語 円卓の騎士」|エレファント速報:SSまとめブログ
P「ナイトアイドル物語 円卓の騎士」
- 1 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:09:59.99 ID:ukXvdTh80
- アイドルマスターとSFCゲーム『SDガンダム外伝2 円卓の騎士』のパロディです。
展開の都合上カットしているイベントが多々ありますが、ご容赦ください。
- 2 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:11:09.78 ID:ukXvdTh80
- P(今とは違う時代)
P(とある地に、『キングアイドル』高木社長が治める765王国があった)
P(765王国には、この国が誇る騎士団があり)
P(騎士団が集まりを持つ時、丸いテーブルを囲んだため)
P(いつしか『円卓の騎士』と呼ばれるようになった)
P(長く平和な時が続き、円卓の騎士達も一人、また一人と城を去っていき)
P(765王国では新たなる円卓の騎士団を結成すべく、若手の育成に力を注いでいた)
P(だがある時、そのスキを突いて362(ザビロニ)帝国が侵攻してきた)
P(362帝国はその圧倒的な武力によって、ついに765城を包囲した……)
- 3 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:11:51.66 ID:ukXvdTh80
- ナイトアイドル物語 円卓の騎士
P(362帝国の765王国侵攻より、一年の時が流れた)
P(物語は、ここから始まる……)
- 4 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:12:32.42 ID:ukXvdTh80
- ベルファストの村 雪歩の家
P「おーい、起きろ! 起きるんだ雪歩!」
雪歩「う、うーん……」
P「そろそろ剣の稽古の時間だぞ!」
雪歩「ふぇ……もうそんな時間ですかぁ?」
P「俺は用事があるから、少し出かけてくる。稽古をさぼるんじゃないぞ!」
雪歩「もう、わかってますよぉ!」
P「記憶が無い雪歩は覚えてないと思うが、雪歩の父上は誇り高い立派な騎士だった」
雪歩「はい……」
P「雪歩も、強い心を持った騎士になるんだ。いや、ならないといけないんだ!」
雪歩「が、頑張りますぅ!」
P「……おっと急がないと! それじゃ、行ってくるぞ」
- 5 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:13:47.47 ID:ukXvdTh80
- ベルファストの村 村はずれの訓練場
雪歩「せいっ! はあっ!」ブンブン
雪歩「……ふぅ。今日はこんなものかな」
村長の娘「あら、雪歩ちゃん!」
雪歩「あ、こんにちはぁ。今日も良いお天気ですねぇ」
村長の娘「お稽古は終わったの?」
雪歩「ちょうど今、終わりにしたところですぅ」
村長の娘「最近362帝国の軍が各地の村や町を荒らして、何か探してるって聞いたわ」
雪歩「本当ですか? 怖いですねぇ――」
??「キャーーーーー!」
雪歩「ひゃっ!?」
- 6 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:14:27.04 ID:ukXvdTh80
- 村長の娘「何かしら?」
村人「大変だ! 今362帝国の兵が、村長の家の前に……」
村長の娘「エッ!?」
雪歩「362帝国の……兵士!?」
村長の娘「…………!」ダッ
雪歩「わわっ!?」
村人「おい! 今は危ない!!」
雪歩「ど、どどどうしよう!? とりあえず、追いかけないと!」
- 7 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:15:43.14 ID:ukXvdTh80
- ベルファストの村 村長の家の前
雪歩「いた! 村長さんと……あの人は?」
邪騎士「我が名は邪騎士(エビルナイト)! 765王国の皇女を探している!」
村長「そんな者は知らぬ。さっさと出ていってくれ!」
邪騎士「怪しいぞ! なぜ、そんなにうろたえるのだ? 何か隠しているのだろう!」
村長「皇女など知らぬ!」
邪騎士「うそをつけ!」ズバッ
村長「ウグッ……」
村長の娘「お……お父様っ!」
雪歩「あ、出て行っちゃダメです! 危ないですよぉ!」ガシッ
村長の娘「うう……。雪歩ちゃん……お父様を助けて!」
雪歩「は、はい! ちょっと怖いけど、やってみます!」
- 8 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:16:32.41 ID:ukXvdTh80
- 雪歩「村長さんを離してください!」
邪騎士「なんだ小娘、引っ込んでろ!」
雪歩「いやですぅ!」
邪騎士「おいお前たち! こいつを少し痛めつけてやれ!」
敵兵士「このガキ、おとなしくしてろ!」
雪歩「村の平和を乱す者は、私が許しません!」
敵兵士「おのれ! やる気か!」
雪歩「せいやあっ!」スバッ
敵兵士「ぐはあっ!」バタッ
邪騎士「小娘、お前何者だ! そうか……お前が、765王国の皇女だろう!」
雪歩「えっ!? 私は皇女なんかじゃ――」
P「待て!」
- 9 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:18:33.68 ID:ukXvdTh80
- 雪歩「あ! プロデューサー!」
P「その娘に少しでも手を触れてみろ! この俺が必殺の魔法をお見舞いするぞ!」
邪騎士「なっ……!? 何者だ、お前は!」
P「お前などに名のる名はない! さっさと立ち去れ! それとも俺とやり合う気か!」
邪騎士「ぬぅぅ……覚えていろ!」ダッ
雪歩「あっ……よかった、逃げてくれましたぁ」
P「ふう、ムチャしやがって……。寿命が縮まるかと思ったぞ……」
雪歩「プロデューサーって、そんなに凄い魔法を使えたんですか?」
P「おいおい、雪歩……。俺が必殺の魔法なんて、知るわけないだろ?」
雪歩「え!? 嘘だったんですか?」
P「ああ、もちろん嘘っぱちだよ」
雪歩「……すっかり騙されちゃいましたぁ。すごい演技力ですね、プロデューサー」
P「ははは……。人生、時にはハッタリも必要だからな……」
- 10 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:19:46.84 ID:ukXvdTh80
- P「それより雪歩、大事な話がある。そろそろ話してもいい頃だろうからな」
雪歩「大事な話……ですか?」
P「今まで隠していたが、ヤツらが言っていた通り雪歩は……」
雪歩「?」
P「765王国の『キングアイドル』高木社長に、後継者として選ばれ……」
雪歩「え……?」
P「俺が来たるべき日に向け、プロデュースしていた娘……」
雪歩「え、え?」
P「つまり、間違いなく『皇女』と呼ばれるべき人物なんだ……」
雪歩「えええええっ!? わ、わわわ私が!? で、でもでも、だって――」
P「立ち話もなんだ。家に入ろうか……」
- 11 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:20:58.46 ID:ukXvdTh80
- ベルファストの村 雪歩の家
P(俺は、自分が数年前から765王国の社長に仕えている軍師である事)
P(一年前の戦争で、765王国が362帝国に壊滅させられた事)
P(その時俺が、ショックで記憶をなくした雪歩を連れて逃げ、今まで育ててきた事)
P(そして社長が行方不明だという事を、雪歩に話した……)
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
P「時は来た!」
雪歩「…………」
P「雪歩は社長の意思を継ぎ、362帝国を倒さなければならない!」
雪歩「私が362帝国を……。でも、私にしかできないなら……!」
P「そして765王国を復興し、平和な世界を取り戻すんだ! いいな!」
雪歩「は、はい! やれるだけ、精一杯頑張ってみますぅ!」
- 12 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 10:22:03.63 ID:ukXvdTh80
- P「よし! じゃあまずは、雪歩の記憶を取り戻しにいくぞ!」
雪歩「あのぉ……プロデューサー」
P「ん、どうした雪歩?」
雪歩「そのぉ……」
P「もしかして、出発の前にトイレか?」
雪歩「ち、違いますぅ! プロデューサー、デリカシーがないですよぉ!」
P「わ、悪い悪い。それじゃ、どうしたんだ?」
雪歩「えっとですねぇ。そんなに都合よく記憶が戻るなんてこと、あるのかなって……」
P「ああ、手はある。王家の墓にある、ヴァトラスの剣を手に入れるんだ」
雪歩「ヴァトラスの剣? 何だか強そうな名前ですねぇ」
P「765王家に伝わる秘剣だよ。それを手に入れれば、きっと雪歩の記憶も戻るはずだ」
雪歩「本当かなぁ……? そのお墓、どこにあるんですか?」
P「ここから南にある、センチネルの村を抜けた先だよ」
雪歩「わかりました。それじゃ、さっそく出発しましょう!」
P「ああ! 765王国復興の旅の始まりだ!」
- 17 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 13:16:21.20 ID:ukXvdTh80
- センチネルの村 入口
雪歩「ここが、センチネルの村なんですね」
P「ああ。この村を過ぎれば、王家の墓はもうすぐだ」
雪歩「あれ? プロデューサー、入口に門番さんがいるみたいですよ?」
P「あ……。そういえば、噂を聞いた事があるぞ」
雪歩「ふぇ?」
P「ここの門番は凄腕だが、ガードが固すぎるらしくてな」
雪歩「え? それ、どういう事ですかぁ?」
P「見ず知らずの旅人は、村に入る前に門前払いされちゃうんだとさ」
雪歩「ええっ!? そ、それって私達もダメなんじゃ……?」
P「う、うーん……。まあ通り抜けるだけなら、何とかなるんじゃないか?」
雪歩「そうかなぁ……? す、すいませーん! 王家の墓に行きたいんですけど!」
??「村の者以外、中に入れる事はできないぞ」
雪歩「うぅ……。やっぱり、通してくれないですぅ……」
P「ん? この声……?」
- 18 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 13:18:04.54 ID:ukXvdTh80
- 響「通りたければ、この剣士響を一騎打ちで倒してから通るんだな……って!?」
P「おおっ!?」
響「ああっ!」
雪歩「えっ?」
P「響、響じゃないか!」
響「プ、プロデューサー! 本当に、プロデューサーなのか!?」
P「ああ、俺だよ! 一年ぶりだな、響!」
響「生きててくれたんだな! 隣にいるのって、もしかして雪歩なの!?」
P「おう! 一年前に城を逃げ出してから、ずっと一緒にだったんだ!」
響「そうかぁ……雪歩も生きてたのかぁ……! 自分、本当に嬉しいぞ!」
雪歩「あのぉ……プロデューサー。この人、誰ですかぁ?」
響「お、おいおい、どうしたんだよ雪歩! 自分の事、忘れちゃったのか?」
雪歩「え、それはあの、そのぅ……」
P「あー……っと。そうか、説明しておかないといけないか」
- 19 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/03/22(土) 13:19:04.42 ID:ukXvdTh80
- P「響。実は今、雪歩は記憶喪失なんだ」
響「ええっ!? それ、本当なのか!?」
雪歩「は、はいぃ……」
P「雪歩、彼女は我那覇響。12人いる、円卓の騎士候補生のうちの一人さ」
雪歩「我那覇、響ちゃん……。円卓の騎士……?」
P「765王国が誇る、騎士団の名称だよ。雪歩と同じで、全員俺がプロデュースしたんだ」
響「自分達みんな、雪歩とはすっごい仲良しだったんだぞ!」
雪歩「うぅ……思い出せないですぅ……」
P「なーに、心配するな。ヴァトラスの剣が手に入れば、すぐに記憶を取り戻せるさ!」
雪歩「そうだといいんですけど……」
P「それよりも、心配したんだぞ響。どうしてこの村に?」
響「戦争の後、逃げ回ってた自分を、この村の人たちがかくまってくれたんだ」
雪歩「それで、この村で用心棒をしていたんですかぁ?」
響「そ!