ニューヨークの通勤ラッシュ、ゴンドラで解決?
朝から気持ちよく出勤できそう!
ブルックリンにあるウィリアムズバーグはとある問題を抱えています。その界隈が急速なはやさで人気の街になっていったため、地元のインフラ、例えばLトレインなどが人口増加に耐えきれなくなってきたというのです。
そんな中、この問題に対する1つの解決案が考えられています。それはゴンドラ。
イースト・リヴァー・スカイウェイと名付けらたこのゴンドラシステムは、ウィリアムスバーグとロウアー・イーストサイドをつなぎ、1時間で5,000人以上を運ぶことができます。片道4分程の運行時間で、その上大気汚染の心配もありません。上手くいけば、ミッドタウンからクイーンズを抜けてウィリアムズバーグまでをつなぐフェーズ2、そしてブルックリン海軍工廠からダンボを抜けてサウス・ストリート・シーポートまでいけるフェーズ3までもが建設される予定です。景色がよさそうですね!
このゴンドラ、何が1番素晴らしいのかというと、新規に路線を開拓する場合に比べると、圧倒的にコストが少ないことなんです。テキサス州オースティンにゴンドラをデザインしたマイケル・マクダニエルさんの話によると、ニューヨークに地下鉄を作るのには1.6kmごとに4億ドル(約430億円)もかかるのに対し、ゴンドラではたったの3億ドル(約320億円)程度で済むのだそうです。これはなんと、ウィリアムズバーグでアパートを買うより安いんです。
都市内のゴンドラシステムはトレンドになりつつあります。前述のオースティンのゴンドラ、「The Wire」は完成すれば56kmもの長さをつなぐものになり、オレゴン州ポートランドでは、2007年に既にダウンタウンと近隣の大学をつなぐゴンドラを通しています。ラテンアメリカに目を向けても、ラパス、カラカス、リオデジャネイロ、コロンビアはゴンドラシステムを保有しており、チリのサンティアゴでも建設予定です。
実はこのイースト・リヴァー・スカイウェイはニューヨークに初めてできるゴンドラではありません。そもそもイースト・リヴァー・スカイウェイは、2010年に修復されたルーズヴェルト・アイランド ・トラムウェイの成功に基づいて計画されたのです。ルーズヴェルト島にあるコーネル大学のサテライトキャンパスの建設が終われば、このスカイウェイへの需要は一気に高まるでしょう。
ゴンドラの計画はあくまで計画にすぎません。今のところプロジェクト・デザイナーたちは、地域からの援助を得ること、そしてメディアへ計画を公表することに力を注いでいます。スカイウェイ・プロジェクトの完了はこの先何十年も先のものになるでしょう。
その時までに、Lトレインの状況は散々なものになっているかもしれません。ホームに着いてもとっくに満員で乗れなかったり、乗れたとしても朝のラッシュ時のぎゅうぎゅう詰めの電車に押し込まれたり...。ゴンドラはこれらの問題を全て解決してくれる救世主になってくれるんかもしれませんよ。
Images by East River Skyway / Flickr
Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文]
(Tomo)
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