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チノ「ココアさん…一緒に寝てもいいですか?」


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千早「ちひゃーと付き合うなんて正気ですか?」


1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:36:16.30 ID:f75dE2pP0


ココア「ん?…ち、チノちゃん?…」ムニャ...

チノ「…ごめんなさい...こんな夜遅くに...」

ココア「…うぅん、いいよ…どうしたの?」

チノ「…ぁ…その....」モジ..

ココア「怖い夢でもみた?」

チノ「…」トコトコ…ダキッ!ココア「わっ!…チノちゃん?」

チノ「んぅ...ぅ.....」ギュ

ココア「…ふふ♪なぁんだか今日のチノちゃんは甘えん坊さんだなぁ♪」

ココア「…よしよし♪お姉ちゃんと一緒に寝よ♪」ニコ


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:39:08.13 ID:f75dE2pP0


~ココアのベッド内

チノ「…」ギュ

ココア「チノちゃん…私もね、小さい頃夜に怖くなって眠れなくなった時…こうやってお姉ちゃんのベッドにもぐりこんだんだ♪」

チノ「…」

ココア「チノちゃんもそんな時はいつでも私の部屋に来ていいからね♪」

チノ「…」

ココア「……チノちゃん?…どんな夢を見たの?」

チノ「…………部屋の...クローゼットに...」

ココア「…?」

チノ「....お母さんがいるの....」

ココア「…………え」


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:41:01.28 ID:f75dE2pP0


~翌朝

ココア「…ん」

ココア「…はっ(チノちゃん…)」ガバッ

ココア「…チノちゃん?...(いない...)」

コンコン...

ココア「っ!」ビクッ

チノ「ココアさん…おはようございます…朝ごはんできてますよ…」

ココア「あっ…ご、ごめん、すぐいくね…」

チノ「…まったくうちお姉ちゃんはねぼすけです…」



ココア「…(あれ…わたし…たしか昨日の夜…)」

ココア「…(いけない!と、とりあえず支度しなきゃ...)」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:43:41.51 ID:f75dE2pP0


~朝食時

ココア「…」

チノ「…?」

チノ「どうしました?ぁ…お口に合いませんでした?....」ショボン

ココア「!?そ、そんなことないよっ!すっごく美味しいなぁ♪」ニッコリ

ココア「そ、そうだ!ち、チノちゃんさぁ…」

チノ「?」

ガチャ...

タカヒロ「おはよう…チノ、ココア君…」

チノ「…おはようございます」

ココア「ぁ…おはようございます...」

タカヒロ「?…ココア君…どうかしたかのかな?元気がないようですが?」

ココア「い、ぃぇ…大丈夫です…」

タカヒロ「…」


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:47:01.33 ID:f75dE2pP0


~学校

ココア「…(チノちゃん…昨日のこと覚えてないのかなぁ…)」

ココア「…(そんなことないよねぇ…)」

ココア「…(お母さん…かぁ…)」

ココア「…(たしか...チノちゃんのお母さんはもう...)」

千夜「ココアちゃん…おはようございます♪」

ココア「…ぁ…お!おはよう千夜ちゃん♪」

千夜「…考え事でもしてたの?」

ココア「うぅん…実はチノちゃんのことでちょっと…」

千夜「チノちゃん?…何かあったの?」


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:48:29.51 ID:f75dE2pP0


~ラビットハウス

リゼ「そうか…そんなことが…」

ココア「うん…学校で千夜ちゃんにも相談したんだけど…チノちゃんの過去にはあまり触れずに…様子を見てあげた方がいいんじゃないかって…」

リゼ「そうだな…こういうことは前にもあったのか?」

ココア「ううん…チノちゃんはしっかりしてるからあんな素振りめったに見せないよ…」

ココア「でも昨日のことがあったから…少し心配で...」シュン...

リゼ「…優しいな、ココアは…」

ココア「ぇ…」

リゼ「大丈夫だ…チノの気持ちを理解するのは難しいだろうが私達でチノを支えてあげるんだ」ニコッ

ココア「リゼちゃん…」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:51:17.14 ID:f75dE2pP0


チノ「…」サイフォンコポコポ...

リゼ「なぁチノ」

チノ「はい?…」

リゼ「チノの母親ってどんな人だったんだ?」

ココア「!!?!?!」

チノ「…母ですか?」

ココア「!(リゼちゃん!約束がちがうっ!過去に触れないって言ったじゃない!)」ジェスチャー

リゼ「!?(え!?だ、だめなの!?"チノの過去"には触れなてないじゃん!)」ジェスチャー

チノ「母は…いい人でした…ちょっと厳しい人でもありましたが…」

ココア「…チノちゃん」

チノ「父は母を本当に愛していました…亡くなった後…最初はきっと途方に暮れたでしょう…」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:53:31.37 ID:f75dE2pP0


チノ「ぁ…すみません…幼少の頃の記憶で…全部は覚えていないんです…」

リゼ「へー」

ココア「…」

カランカラン...

ココア「ぁ…いらっしゃいませー」

チノ「お客さんです…お仕事に戻りましょう…」

ココア「…」

ココア「…(そっか…チノちゃんお母さんもおじいちゃんも亡くして…ずっと…ずっと寂しかったんだろうな…)」

ココア「…(よし!私がお姉ちゃんとしてチノちゃんのこと今日からいっぱい優しくしてあげなきゃ!)」


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 17:56:18.73 ID:f75dE2pP0


ココア「ありがとうございましたー♪」

リゼ「いやー今日も結構繁盛したなー」

ココア「チノちゃんの作るコーヒーが美味しいからだよ!ね♪チノちゃん♪」

チノ「ぅ…て、照れます////やめてくださぃ...//」

ココア「かぁわいいなぁ♪…ぁ…食器片付けてくるね♪」カチャカチャ

チノ「…」

チノ「……?」

チノ「…ぁ…あの…」

ココア「ん?どうしたの?」

チノ「ぁ…そのカップ…ちょっと貸してください…」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:02:45.04 ID:f75dE2pP0


ココア「こ、これ?」

チノ「…!」クッ...

リゼ「なっ!?チノ…それ飲みかけだぞ…何を…」

チノ「…」

ココア「チノ…ちゃん?どうしたの?」

チノ「…ぁ」

チノ「……ぁ…ぁ…」



チノ「…わ、わたしの…じゃない…」

ココア「チノちゃん?か、顔色悪いよ?…」

チノ「…私の作ったコーヒーの味じゃ…ない…」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:05:32.62 ID:f75dE2pP0


~夜

ココア「(チノちゃん…やっぱりなんかへんだ…)」

ココア「…(チノちゃんはきっとなんか悩みがあるんだよ…)」

ココア「…(私が…私がチノちゃんを…守ってあげなきゃ…お姉さんなんだから…)」

トントン

ココア「ち、チノちゃん♪…いっしょに寝よっか~♪…」

ココア「きょ、今日はチノちゃんのお部屋で寝よっかなぁ~♪」

ココア「チノちゃん…いないの?」

ココア「…入るよ?」

ガチャ...


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:11:12.16 ID:f75dE2pP0


~チノの部屋

ココア「…」

ココア「…(いない…どうして…)」

ココア「…(こんな時間に…どうして?…)」

ココア「…(お店…いまはBarやってる時間だよね)」

ココア「…(ひょ、ひょっとしてチノちゃん夜の営業を!)」

ココア「?…チノちゃんのクローゼットか…たしかチノちゃんあの時…」

ココア「…」ゴクリ

ココア「…ぁ…あけようかなぁ…」プルプル

ココア「…」


キィ...


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:16:12.05 ID:f75dE2pP0


ココア「…」

ココア「…?…なんだろうこれ…写真?」

ココア「…この子…チノちゃん…?横にいるの…タカヒロさん…かな?…それに…」

ココア「…見たことない女の人だ…この人」

ココア「…」

ココア「チノちゃんのお母s」…キィ...

ココア「!?」



チノ「…」

ココア「!?きゃっ!!」ビクッ!

チノ「………」ユラ...


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:19:13.53 ID:f75dE2pP0


ココア「ちちち、チノちゃん…ぁ」ドキドキ

チノ「…」

ココア「ご、ごめんね…その…勝手に部屋に入って…」

チノ「…」キョロ...キョロ...

ココア「チノちゃん…?…ぁ…その、私…チノちゃんが心配で…」

ココア「悪気があって入ったとかじゃないからねっ」アセアセ...

チノ「……」キョロキョロ

ココア「ち、チノちゃん…?」

チノ「…」キョロキョロ.......ピタ



チノ「…」ギロッ

ココア「!?…ぁ」ゾクッ


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:22:28.57 ID:f75dE2pP0


ココア「…(どうしよう…一体どうなってるの?…)」ガクガク

チノ「…」

ココア「チノちゃん…部屋に…戻ろ?ね?」

チノ「…」

ココア「…ぁ…ぁわわ…」ガクガク

チノ「あなた…」ココア「!?」



チノ「………」

チノ「…この子になにするのッ!!!!!!」ココア「!?にゃあぁっ!?!!」ジュワわぁ...


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:26:46.13 ID:rXcpAzqp0


ココア「いゃぁあぁっっ!!!!」

チノ「…?…ココアさん?」

ココア「こ、こないで!!!」

チノ「…」

チノ「ぇ…い、一体どうしたんですか?…?」

チノ「私の部屋…?どうしてココアさんが?」

ココア「…チノちゃん…嫌っ…いゃぁ…」ウルウル...

キィ...

タカヒロ「…」

チノ「?お父さん?…ぁ…れ…?わ、私…どうして?」

タカヒロ「チノ…」


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:31:59.01 ID:rXcpAzqp0


ココア「ぁ…あの…チノちゃんは?」

タカヒロ「寝かしつけたよ…さっきは悪かったね…」

ココア「…ぃぃぇ…私こそ…床よごして…ごめんなさぃ...」シュン

ココア「…あの…チノちゃん…大丈夫なんですか?…実は少し前から変だなって思ってて…」

タカヒロ「…」

タカヒロ「…チノは…病気なんだ…」

ココア「えっ!?そ、そんな…」

タカヒロ「ココア君…チノは時々…自分が意識をしないうちに行動しているんだ…眠った状態でね…」

ココア「…それって」

タカヒロ「…親父が亡くなって少し経ってからかな…チノが夢遊病になったのは…」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:43:54.06 ID:rXcpAzqp0


ココア「…で、でもどうして?」

タカヒロ「…もう知っていると思うがチノは親父をとても慕っていた…」

ココア「おじいちゃんっ子ですもんね…」

タカヒロ「その反面…母親は躾に少し厳しくてね...」

タカヒロ「妻に叱られるとすぐに親父の後ろに隠れていたよ」

タカヒロ「妻が病に倒れて闘病生活になった時は仕事に追われ、看病をする私の代わりに親父がチノの面倒を見てくれた…不甲斐ない私の代わりにね…」

ココア「…」

タカヒロ「…親父が亡くなった時と同じ年…妻も…」

ココア「…そ、そんな」

タカヒロ「…それからチノは…笑顔を一切見せない子になっていた…」


78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 18:55:09.70 ID:rXcpAzqp0


ココア「…チノちゃん可哀想...」

タカヒロ「…それからチノは死んだ親父を探すように…夢の中をさまようようになった…もちろん医者にも診てもらったが…」

タカヒロ「…薬を使って症状を和らげることしかできないんだ…」

タカヒロ「…絶望に落ちたが…チノと約束したよ…絶対に二人で幸せになろうと…」

ココア「…そ、そんなことが…」

ココア「…わ、わたし…ごめんなさい…知らなくて…ぅ...ぅ...」ポロ...ポロ...

タカヒロ「心配しないで…」

ココア「…?」

タカヒロ「ココア君が来てくれたおかげで…チノも心を少し開いている...ありがとう」

ココア「わ、わたし…チノちゃんの為に…何をしてあげれば...」


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 19:08:58.06 ID:rXcpAzqp0


~翌日

チノ「…ココアさん…リゼさん…今まで黙っていてごめんなさい…」

ココア「全然気にしないよ♪チノちゃんはチノちゃんだもん♪」

リゼ「そうだよ…今まで通りでいいさ…困った時はなんでも言ってくれよ」

チノ「はぃ…」

ココア「私こそごめんね…部屋でその…勝手に写真見ちゃったし…」

チノ「いえ…見てもなにも問題ありませんよ…」

リゼ「へぇー…この写真の人がチノのお母さんかぁ…美人だなぁ♪」

ココア「なんかウサギもいっぱい写ってるよね?」

チノ「昔はティッピー以外にもお店にいたんです」

チノ「でも飼えなくなってしまって…」


92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 19:16:35.16 ID:rXcpAzqp0


~夜

ココア「…はぁ」

ココア「…(チノちゃん…今日は大丈夫かなぁ…)」

ココア「…(様子を見に行きたいけど…)」

ココア「…(逆に気を使って困r)」

ガシャーン!!

ココア「!?きゃっ!な、なに!?」

ココア「ど、泥棒?」

ココア「…お、お店の方からだ…」

ココア「ひょっとして…チノちゃん…?」

ココア「…い、いかなきゃ…」アセアセ...


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 19:24:37.32 ID:rXcpAzqp0


~お店

ココア「チノちゃん!?」

チノ「いゃあぁぁっ!!!離して!!!離してっっ!!!!」バタバタ

タカヒロ「チノ!落ち着きなさい!」

ココア「なっ!?なにっ!?どうしたのっ?」

チノ「かえしてっ!!おじいちゃんをかえしてっ!!!!」バタバタ

ティッピー「…」血ドクドク...

ココア「…なんで?」

ココア「どう…して…?」

チノ「おじいちゃんがっっ!!おじいちゃんが死んじゃう!!」ナイフブンブン!


98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 19:33:47.80 ID:rXcpAzqp0


~病院

リゼ「…はぁ…はぁ…!?こ、ココア!」

ココア「リゼちゃん…」

リゼ「…チノは?」

ココア「…眠ってるよ…今は大丈夫だって…」

ガラッ

タカヒロ「…」

ココア「ぁ…タカヒロさん…」

リゼ「すまないね…君たちには心配ばかりかけて…」

リゼ「…」

ココア「…どうして…何か…治す方法はないの?」ウルウル...

タカヒロ「…」


104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 19:40:10.13 ID:rXcpAzqp0


タカヒロ「…やはり…過去の記憶に原因だろう」

ココア「…」

タカヒロ「親父の死と妻の失踪…両方の傷を癒すには…時間が掛かる…」

ココア「…?」

タカヒロ「…チノはしばらく病院で入院することになる…だから昼間の仕事はしばらく休業するしかない…」

リゼ「そ、そんな…」



ココア「…(いま...タカヒロさん...)」

ココア「…(失踪って.....)」

ココア「…(あれ...チノちゃんのお母さん....)」

ココア「…(亡くなったんじゃ?........)」


114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 19:53:12.03 ID:rXcpAzqp0


~翌日

リゼ「…おいココア…どういうつもりだよ…」ヒソヒソ

ココア「…確かめたいの…チノちゃん…いや…この家の秘密を…」

リゼ「…でもタカヒロさんの部屋に勝手に入っちゃまずいだろ?」

ココア「…だってへんだよ?普通亡くなったと失踪を間違えないよ…ウソついてるもん…きっと何か秘密があるんだよ」

ココア「…」

キィ...

リゼ「…うわ!寒いっ!なにこの部屋…」

ココア「……本でいっぱいだ…」

ココア「…きゃ!?」

ココア「ほ、骨がぁ…」

リゼ「お、落ち着けよ…コレは人体模型だよ…」


123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:00:50.87 ID:rXcpAzqp0


ココア「な、なんでこんなものが…」

リゼ「な、なんの研究だコレ?」

ガサッ...

ココア「きゃあっ!!?」

リゼ「…くっ!」シャキッ!

ティッピー「…銃を降ろせ…」

リゼ「しゃっ…喋った!?」

ココア「ティッピーが喋った!?」

ティッピー「…なにをしにきた?」

ココア「しゃ…喋るウサギ?…」


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:06:38.20 ID:rXcpAzqp0


ティッピー「…」

ココア「ここで何をしてるの?」

ティッピー「チノの帰りを待っておる…」

リゼ「腹話術はウソか…いったいどうやって…」

ココア「…」

ココア「…ひょっとして」

ガタン...

リゼ「!?」

タカヒロ「見てしまったね…」

リゼ「ど、どういうことだ!?何がどうなってるんだ?」

ココア「タカヒロさん…」

タカヒロ「チノの為さ…仕方なかった…」


134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:12:33.72 ID:rXcpAzqp0


ココア「…タカヒロさん」

ココア「…このお店…昔沢山ウサギがいたんですよね?」

タカヒロ「そうだよ…」

ココア「…チノちゃんのお母さん病気で亡くなったんじゃないんですか?」

タカヒロ「そうだね…」

ココア「…同じ年に…チノちゃんのおじいちゃんも?」

ココア「喋るウサギかぁ…研究したんですね…」

タカヒロ「…」

ココア「…あなた…チノちゃんのお母さんをどこにやったの!」

タカヒロ「君のような勘のいいガキは嫌いだよ…」


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:20:58.48 ID:xAmwcc+r0


リゼ「そんな!?まさか!?」

タカヒロ「…」

リゼ「こっこんなこと…法律違反だ!」

タカヒロ「…チノと約束したんだ…幸せになろうと…」

タカヒロ「チノには親父を作った...」

タカヒロ「…その代わりに私は妻を…最愛の妻をチノに宿した…これほどいいことはないじゃないか?チノは引き受けたぞ?」

ココア「…チノちゃんはそんなこと望んでないっ!」

ココア「きっと…奥さんだって…あなたは人殺しよ!」

ティッピー「…もうやめてくれ…頼む…」

ココア「ティッピー…」


156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:33:24.10 ID:q/heXukS0


ティッピー「…はじめは…ただの願望だった…もともとウサギを使って研究を進めていたのはわしだ…」

ティッピー「…人の魂を練成することに成功したわしは…息子に夢を託した…」

ティッピー「…チノは…わしの宝だった…ずっと一緒にいたいと強く願った…この結果をはじめは満足した…」

ティッピー「しかし…人間に魂を練成することに失敗した…こともあろうかわしのチノを実験に使ったのだ…この愚か者が…」

タカヒロ「黙れ…研究機関から金を貰い…メシを食わせたのは俺だ!文句を言われる筋合いはない!」

ティッピー「聞け…わしらは…大きな罪を犯したのだ…」

タカヒロ「黙れヒッピー!何も問題はないっ!チノは必ず…完全に私の妻に変えてみせる!」

ココア「バカッ!!!!!」ビンタバシッ!タカヒロ「っがっ!?」


170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:43:55.17 ID:pVpP+yq90


タカヒロ「痛っ!何しやがるっ!」

ココア「チノちゃんを…娘をなんだと思ってるの?アンタ達みたいな悪魔の道具じゃないっ!」

ティッピー「…」

タカヒロ「…黙れ!俺は世紀の大発見をした偉大な人物だぞ!?お前のようなガキにわかるかっ!!!」

ココア「こんなこと誰もいいと思ってないよっ!もうやめてっ!」

タカヒロ「…こいつ!!!!」胸ぐらグイッココア「!?いやっ!」

パァンッ!

タカヒロ「!?」

リゼ「…う、うごくな…ココアを離せ…」

タカヒロ「…」

リゼ「撃つぞ…本気だ…」ガクガク...


178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 20:54:21.23 ID:pVpP+yq90


タカヒロ「…」パッ...ココア「きゃっ!」ドサッ

タカヒロ「…それで?どうするんだ?」ツカツカ...

リゼ「!?く、くるなっ!止まれっ!本当に撃つぞっ!」ウルッ...

タカヒロ「…お前もウサギにしてやろうか?…そうだ…ちょうど"人間の"実験体が欲しいと思っていたんだ」ニヤ

リゼ「!?いやっ!こないでっ!!」

ココア「やめてっ!!!リゼちゃん逃げて!!」

リゼ「ぁっ…ぁ…ぁ…(足が…動け足!動いてっ!)」

タカヒロ「こっちへ来い!!!」グイッ!

リゼ「!?ぅわぁ…ぁ…」ジュワワ...

ティッピー「やめろっ!」

チノ「お父さんやめてぇぇっ!!!」

ココア「!?」


186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 21:06:08.50 ID:URJeghr90


タカヒロ「…チノ」

チノ「はぁっ…はぁっ…もう…やめて…」ポロポロ...

ココア「チノちゃん…」

チノ「…もう…お父さんの…好きにしていいです…」

チノ「…私…完全にお母さんになります…」

チノ「…だから…私のお友達には…手をださないで…」ポロポロ...

ココア「チノちゃんだめっ!!!逃げてっ!!」

タカヒロ「…いい子だねチノは」

タカヒロ「…わかっただろう…これは正しいことなんだよ…」

チノ「…はぃ」

ティッピー「チノっ!!」

リゼ「ふぇえぇん...」メソメソ...


194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 21:15:16.35 ID:URJeghr90


ティッピー「やめなさいチノっ…肉体があっても…チノは完全に消えることになる」

ココア「チノちゃん!お願いっ!タカヒロさんの言うこと聞いちゃだめっ!」

タカヒロ「いい子だ…さぁおいでチノ」

チノ「…私…昔お母さんのこと嫌いでした…」

ココア「…チノちゃん?」

チノ「…いつもお勉強しなさいとか…お行儀よくしなさいって叱られていました…」

チノ「おじいちゃんの練成の代わりに私にお母さんが宿ること…最初はいやでした…」

チノ「…死ぬことだってできたんですよね…」

チノ「…お父さん…わかりますか?」

タカヒロ「?」

チノ「…私の中には…お母さんの魂があるんです…」

チノ「…っ!」ナイフシャキッ!

タカヒロ「!?」

チノ「私…お母さんもろとも…死にます…」


200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 21:26:21.65 ID:URJeghr90


タカヒロ「!?ばっ!バカなマネはよせ!」

ティッピー「チノっ!やめなさい!」

ココア「チノちゃんやめて!!!!!」

チノ「…」

チノ「…もう……いいでしょ?」

ココア「…ぁ…いゃ…」ポロ...ポロ..

チノ「…生きることが…生き続けることご正しいなんて…」

チノ「誰が決めたんでしょうか?」

チノ「…これは…私の中にいるお母さんも言っていました…」

ティッピー「…償う…チノ…わしらはもうこんなことはしない…誓う…決してr」チノ「考えたことありますか?」

ティッピー「!?」

チノ「…あなたは…ティッピーです…魂だけが…おじいちゃんでも」

チノ「…もう…おじいちゃんが死んだ時から…おじいちゃんはもういないんです…」


204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 21:37:17.41 ID:71lv3Tqr0


ココア「でもチノちゃんは!?いまここにいるチノちゃんは私たちのチノちゃんでしょ!!!」

チノ「…ココアさんにはそうかもしれません…しかし」

チノ「…それも違います」

ココア「ぇ…」

タカヒロ「チノ…」

チノ「お母さんの魂が練成されている以上…私は…あの時からチノでは無いのだと思っています…」

ココア「そんな…」

タカヒロ「そ、そんなはずは無い…時々家内に変わることがあるが…チノの時は何も変わっていない…」

チノ「…コーヒーです」

ティッピー「!?」

チノ「前に自分のコーヒーを飲んでみたんです…おかしいことに気づきました…だんだんと作りが変わってきているんです…おじいちゃんから教わって…ずっと守ってきた味と異なることがありました…」

チノ「…お母さんの手つきにだんだんと変わっているんでしょうね…」


216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 21:49:04.48 ID:yPdp+N9c0


ココア「でもっ…でもっ」ポロポロ...

チノ「話が長くなりましたね…」スッ

タカヒロ「!?」

チノ「さようなら…」グサッ

リゼ「!?やめっ!」

ティッピー「!?チノっ!!」

ココア「いや"ぁあぁぁぁぁあぁっっっ!!!!!」

タカヒロ「ばかっ!お前ら早く救急車呼べよっっ!!!!あぁ!俺の実験体がっ!!」

チノ「…」

チノ「(おじいちゃん........)」

チノ「(おじいちゃんが.....呼んでる.....)」



チノ「(ど....こ...?.......)」


227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 22:01:42.39 ID:BMYa/+o00


チノ「おじーちゃん♪」ニコッ

おじいちゃん「あぁ…チノかぁ…なぁにかね?」

チノ「あたしね!おじーちゃんの作るこーひーの匂いだぁいすき♪」

おじいちゃん「んー…そおかぁ…」

チノ「チノね♪大きくなったらね?おじいちゃんみたいにこーひーつくるのー♪」

おじいちゃん「…んー…そりゃたのもしいねぇ…」

チノ「おじーちゃんおしえてー♪どうやったらおいしいこーひーつくれるのー?」

おじいちゃん「そうだねぇ…」

チノ母「チノっ!!!!ここにいたのっ!!!!」チノ「あっ!?」ビクッ

チノ「ぁぅ…」ササッ

チノ母「こらっ!!!!おじいちゃんの後ろに隠れてもダメッ!!!お勉強の時間!!!!こっち来な!!!!!!」グイッ

チノ「いやっ!!?おじいちゃん!!!おじいちゃん!!!!」ウルウル...


お...じい...ちゃん..
...


...


236:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 22:13:41.79 ID:k2uOIgrG0


~病院

ココア「チノちゃん!!みんな!!チノちゃんが!!」

(ここ…どこ?)

リゼ「おいココア!うるさいっ!!!大きい声だすなよっ!!!」

(…おじいちゃん?)

千夜「チノちゃん…わかる?」

(わたし…たしか…ナイフで…)

シャロ「チノちゃん…チノちゃんってばぁ」グスン...

(生き……てる…)

ティッピー「…チノや…具合はどうかね?」

(おじいちゃん…?)

チノ「…ティッピー…皆さん…わたしどうなったんですか?」

ココア「…もう…グスン…大丈夫だからね…」

ココア「…もう怖い思いなんて…ないからね…」ポロポロ...

チノ「…助かったんですね…(これが…現実…)」


241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 22:20:22.76 ID:k2uOIgrG0


チノ「皆さんにご迷惑ばかりおかけしてすいません…」

ティッピー「…あいつは…逮捕されたよ…」

チノ「そうですか…」

ココア「ちのちゃーーん!」ガシッ

チノ「わっ…ココアさん……本当にごめんなさいね…」

私におじいちゃんはいない


みんなチノ、チノって…私はチノじゃないのに…

私はチノという名前の別の人間なのに…

これからも…

私は生きながらにして殺され続けるんだ…

私は………

………私は誰?

end


244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 22:23:54.60 ID:Ylzm4NPz0





253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/07/07(月) 22:41:07.93 ID:U1KNzuRi0


面白かったよ お疲れ



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