KDDIの田中社長と言えば、ネットで「田中プロ」、自身でも「オタクのガジェッター」と公言してはばからない人物です。昨年に引き続き「話したいことがある」として、会社に呼ばれたEngadget編集部。これをチャンスとばかりにauの戦略について根掘り葉掘り聞きました。
インタビューでは、Firefox OSが現在進行形のプロジェクトであることや、Tizen OSへの言及、そしてソフトバンクのアメリカ放題への見解を語りました。
(KDDI田中社長へのインタビュー記事は以下の5本です)
- iPhone 6 下取り競争や SIMフリー行列騒動、ギークはそろそろ飽きる
- 来春「ぐらい」のスマホは225Mbps LTE-Advancedと220Mbps WiMAX 2+対応
- VoLTEはオールLTEですでに「Ready」、社員に6500台の試験機、ドブ板VoLTEテスト
- Firefox OSの市場性「考えてない」、ソフトバンクのアメリカ放題について
- 僕はオタクでガジェッター、自ら電波測定する社長の「べき」論
Firefoxは「違ったやり方で」
Engadget:Firefox OSについて教えてください。以前からスマートフォンの投入をにおわせているところですが、出す出す言って動きが見えません。市場性とか可能性についてどうお考えですか?
KDDI 田中孝司 社長:そんなこと考えていませんよ。それを考えていたら端末なんか作れませんから(笑)。
Engadget:それはつまり、面白そうかどうか、ですか?
KDDI 田中孝司 社長:そうです。全然違ったやり方でやれたらと思ってるんだよね。そうだ、Mozillaのイベントに出てくださいよ、10月5日に我々も出るので。
Engadget:えっ!
KDDI 田中孝司 社長:別途ご連絡しますから、断ってくれてもかまわないです。
市場性とか考えてたらやってられない
Engadget:と、とりあえず動揺するのでインタビュー続けさせてください(笑)。当初、Tizen OSとFirefox OSが新たなプラットフォームの動きとして出てきましたが、Tizenはかなり厳しい状況に立たされている印象ですよね。KDDI 田中孝司 社長:ドコモさん、どうしてやめちゃったんだろうねぇ。市場性とかそんなこと考えてたらやってられないと思うんだけど。うちはまぁ、違ったやり方を考えているので。
Engadget:そういえば昨年のインタビューでは「ダメなところもあるけど楽しい、みたいなことをやっていきたい」とおっしゃっていましたね。
編集部注:田中社長の発言にあったイベントは「Mozilla Open Web Day in Tokyo」のこと。今回のインタビューで打診があり、KDDIのトークセッションにEngadgetの参加が決まりました。
アメリカ放題
Engadget:では話題を変えて、ソフトバンクのアメリカ放題について印象を聞かせてください。KDDI 田中孝司 社長:想像つく範囲、そうだろうなということをやってきましたよね。次の日すぐに打ち返そうか迷ったんだけど、こちらももう少しネタがあるのでね。
Engadget:ソフトバンクならではのサービス、という印象付けには成功した気がします。ただ、やろうと思えば内容的に他社も追従できるかなと思うのですが。
KDDI 田中孝司 社長:うん、できます。原資の影響が少ないからやろうと思えばすぐに対応できるんだけど、これもちょっと違う感じで、言えませんがいろいろ検討しているところです。
Engadget:ありがとうございました。
(KDDI田中社長へのインタビュー記事は以下の5本です)