ジャンプＳＱ．連載「ＣＬＡＹＭＯＲＥ」第１５５回・最終回です。最後となる今月はセンターカラーで登場しました。
ついに長い連載に終止符を打つ事になった「ＣＬＡＹＭＯＲＥ」。
思えばＴＶアニメが終わった際にはすぐに終わるかとも思いましたけど、気がつけば約１３年もの長い連載になってしまいました。
長くレビューして来た身としても感慨深いですけど、結局新大陸編というのは作者も最初から考えてはいなかったのかな？
この世界で言う別の大陸がどんな世界なのかは興味があるんですけどね。
一方で、難しいとは思いますけど、アニメの続編とか出来ればやって欲しい気がします。
前作はアニメ独自の結末だったので厳しいとは思いますけど、願わくばハンターハンターの様に作り直して、ラストまで映像化される事に期待したいですね。
さて、ついに覚醒体となったテレサ。
翼が生えたその姿に盲目のガラテアはこの世界の神話に登場するという慈愛を司る双子の女神テレサとクレアを目撃する。
どうしても死ぬ事が出来ないと言うプリシラに対し、圧倒的な力を以って死を宣告したテレサ。
「ありがとうテレサ そしてごめんなさい」
「いいさ」
「お互い大剣で斬り結ぶ同士 うらみっこはなしだ」
ついに全ての憎悪を昇華させ、消え去ったプリシラに戦士としての絆まで感じさせるテレサだったのだが…！？
ついにプリシラを塵に返したテレサ。
その次の瞬間、 辺り一面が花畑になってしまった！？
そんな状況に一人泣くラキだが、やはり倒さなくてはならなかったとはいえ一緒に生活していたプリシラが死んだのは哀しかった様子。
一方、クレアの中から去ろうとするテレサだが、自分は別に生き返った訳ではなく、やり残した事が生んだ残留思念の様なものなのだという。
ある意味クレアの強烈な精神が生み出した幻想であり、クレアのイメージするテレサが強かったからこそ覚醒したプリシラを圧倒する事が出来たらしい。
どうやらクレアの中ではテレサは最強の存在だった様ですけど、だとするとこのテレサモードを使う事に早めに気付いていれば色々と楽なケースもあったのかな？
「自分の力の全力とクレアの心の全力がつりあっている為闘えている」とテレサは言っていましたけど、まだ成長不十分だった頃のクレアが使った場合、どういう事になったのかは気になりますね。
役目を終えた以上、思念体として消えるのが道理だというテレサ。
その一方で、クレアの中にいる事は変わらないと言うテレサですけど、またいつか本当に彼女の力を欲する様な事態が起きれば現れるのでしょうか？
まあ、深淵も名だたる覚醒者もいなくなった今、そういう事態が起きるとも思えないんですけどね。
そんなテレサとの涙の別れを経て、元の姿に戻ったクレア。
いきなりクレアの頭をなでるミリアだが、それを見たデネヴたちも一斉に頭をなでる（というよりがしがしする）事に。
何でみんながやるのか事態が呑めないクレアですけど、結局テレサになっている間の事は何も分からないのかな？
だとしたら因縁のプリシラとの戦いもどうやって決着となったのか全く分からないのでしょうか…？
頭をなでられて照れている様子にそう思ったのか、ラキが思っているよりクレアはずっと子供だと言うシンシア。
「だから支えてあげて下さい」
そう言われてラキも自分が戸惑っていてはダメだと感じたのか？
「ありがとうクレア」
さっきまで泣いていたものの、ようやく吹っ切れたのか、クレアにお礼を言うラキ。
「いこうラキ みんなで 生きて これからの道を」
そんなラキに笑顔で手を伸ばすクレアですけど、聞き様によってはプロポーズの様にも聞こえなくはないかな？（笑）
一方、生き延びたルヴルだが、出会った訓練生から警告される事に。
ミリアからの指示でこの地には何も残っていないと報告する様に言う訓練生だが、自分達に関係しない闘いに参加する気も巻き込まれるつもりもないのだという。
「それでももし この地に何かを仕掛けてくるとするなら」
「銀眼の戦士その全てが お前たちの首を刈る刃となる」
一方的に脅しをかける訓練生。
余計な脅威は背負いたくないからと了承するルヴルですけど、今後ルヴルの知らないところで誰かが動く事はあるかも知れませんね。
それぞれの新しい道に向かって歩みだした戦士たち。
新世代相手に飲み比べをするガラテアですけど、結局聖都ラボナが彼女たちの拠点になったのかな？
一方、デネヴはヘレンと共に彼女の故郷に向かった様子。
シンシア・ユマは一般の戦士を指導している様ですが、あるいはそこに意外なロマンスも？
母なるクラリスを失ったミアータはもう戦士を捨てたのか、ガラテアと同じシスター服に身を包む事になったらしい。
その一方、部下を率いて残りの妖魔と覚醒者の討伐に出たミリアですけど、デネヴたちがそれに参加しないという事はやはりもう脅威らしい脅威はないという事なのでしょうか？
今ナンバーを与えるならミリアがＮＯ．１という事になりそうですが、そういう意味では最終的な全戦士のランキングなども見てみたかった気もしますね。
昔に戻った様にラキと２人で旅をするクレア。
「確かな一撃を与えたはずなのにしぶとい奴だ」
そんな中、唐突なセリフを吐くクレアだが、彼女は組織に問い詰められたら離反も覚悟でそう答えるつもりだったのだという。
七年前、ラファエラの心境と記憶からそれを知ったらしいクレア。
「借りていたものを返しにきたつもりだったんだが」
「もう必要ないのかな…」
何と、高速剣のイレーネが生きていた！？？
今にして思えば確かにイレーネが死ぬ描写はありません。
しかも殺そうとしたのはルシエラの事しか頭にないラファエラであり、当時の展開もイレーネからラファエラの謎の方に向かっていき、イレーネの死が上手く隠蔽された感があります。
そのラファエラから記憶を受け継いだ事でイレーネの生存を知ったらしいクレア。
また随分と前から生きていた事を知っていた事になりますけど、それでもこれまでの闘いで彼女の力を借りようとは思わなかったのかな？
そんな彼女から腕を借りていたクレアですが、イレーネも当時腕を再生させると言ってましたし、どうやら今では不用になってしまったらしい。
最後の最後でまさかのサプライズになりましたけど、どうせならテレサが自分の腕を使ってプリシラを倒すところは見て欲しかった気がします。
テレサの血肉にイレーネの腕をその身に受け、フローラの風斬りを覚えジーンに生かされラファエラの記憶を受け継いだクレア。
正に多くの戦士たちに愛されたクレアは果たしてこれからどう生きるのか？
これで連載は終わりですが、半人半妖の彼女たちがどういう運命をたどるのかは気になるところ。
また何かの際には番外編とかも見てみたいところですね。
そんな「ＣＬＡＹＭＯＲＥ」最終２７巻は１２月４日に出るんだとか。
その頃には何か新作の情報とか出てこないかな？
そんな新作に期待しつつ、「ＣＬＡＹＭＯＲＥ」のレビューを終了したいと思います。
八木先生、長い間お疲れ様でした。
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【ここから２２巻】
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余裕もって完結されると、出涸らしになるまで引き伸ばししなかった作者に感謝するとともに、もっと見たかったと感じ寂しいです。