2014年のノーベル物理学賞は日本人研究者が受賞、青色LEDの発明に対して
ノーベル賞委員会は7日、2014年のノーベル物理学賞を、名城大学の赤崎勇教授、名古屋大学の天野浩教授、およびカリフォルニア大学の中村修二教授に贈ると発表しました。青色ダイオード発明の功績が評価され、今回の受賞となりました。
受賞理由は、”for the invention of efficient blue light-emitting diodes which has enabled
bright and energy-saving white light sources” となっており、青色LEDおよびこれを使用した高輝度白色光源の実現が功績として挙げられています。
赤崎教授と天野教授は、1985年、窒化ガリウムを用いることで世界で始めて青色発光ダイオードを実現。この技術を発展させ、実用化に道を開いたのが中村教授となります。
LEDが世界で初めて実用化されたのは1962年。その頃から、青色LEDを実現する材料として「窒化ガリウム」という素材が注目されていましたが、光源として使用するためには高品質の窒化ガリウム結晶を生成する必要があり、この部分が技術的なハードルとなっていました。
ある時、赤崎教授と天野教授(当時は修士課程の2年生)が実験で使用していた焼成炉の温度が上がらない事態が発生。この時、ハプニングを逆手に取って低温での焼成を行ったことで、無色透明の窒化ガリウムの高質結晶の作製に成功します。
中村教授は、赤崎・天野の2氏が確立した低温結晶化技術をベースとして、日亜化学工業において実用レベルに耐える製造技術を開発。これにより、青色LEDの製品化が実現しました。
ノーベル賞委員会からのリリースでは、青色LEDそのものよりもむしろ、低電力で明るく光る白色LEDが、電力の不足しがちなアフリカなどの地域で多くの人々に「光の恩恵」をもたらしたという点が強調されています。
まさしく「人類の役に立つ発明」 というノーベル賞の理念を実現した業績といえるでしょう。
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著者
企業の研究所でR&D業務に携わっておりましたが、2013年4月をもって退職し、当サイトの専属となりました。Techinityはソース明示のポイントを押さえた解説を、Cul-Onはちょっとした小ネタ紹介的な内容にしていければと思っております。
すごい!!
近年日本人の受賞が多い気がする。
おめでとうございます!!
中村さんは訴訟で大いに世間を騒がせたっけね
その件も含めて、多大な努力と苦労があったことでしょう
本当におめでとう
おめでとうございます。
まぁ訴訟とか色々あった中で、中村さんにこういう形で評価がなされて良かったです。
日本社会を批判しまくっていた人物が受賞とはなんという皮肉
これを機に日本企業・政府が優秀な研究者に対する待遇を改善することを期待したい
窒化ガリウムによる青色発光ダイオ-ドの発明は
中村修二先生だけと思っていたけど3人も関係していたとはね!
むしろ中村教授の貢献は実用化へ近づけたことであって
「発明」したのは赤崎教授・天野教授でしょ
あと、中村教授を受賞対象にするなら
p型化に成功した日亜社員も加えないと
実用化への貢献度で言ったら中村教授以上でしょ
赤坂になっている所がありますよ
ありがとうございます。修正致しました。
むちゃくちゃわかりやすいです。
ありがとうございます。
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