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勃起できる人工ペニスの培養に成功、動物実験で性交と射精を確認。5年以内に人間で試験へ - Engadget Japanese


米国ウェイクフォレスト大学の再生医療研究所が、ペニス組織の人工培養に成功し、今後5年以内に人間の男性へ移植テストを実施すると発表しました。

同大はすでに人工膣の作成と、複数の女性への移植手術に成功していますが、男性向け再生医療の研究も着実に進んでいるようです。

これは2008年に、オスのウサギへの人工ペニス移植実験に成功したことが始まりでした。

実験は、まずウサギのペニスを洗浄して組織を取り除き、コラーゲンの幹のみの状態にします。次いでそのウサギの細胞から培養した組織を、はじめに筋肉組織、その次に血管をつなぐための皮下組織と、ペニスの構造の順に移植します。組織の培養にかかる時間は4~6週間ほど。

移植した組織は1か月ほどでペニスを形成。勃起時の血流に耐え、勃起終了後の血液の引きにも問題はなく、性交と射精も可能です。実験では12回の性交のうち8回で射精を確認し、うち4匹のメスが妊娠しています。

なお人間でのテストには、米国食品医薬品局へ、使用する材料に毒性がなく安全であることの証明と、人工組織の作成手順の詳細な説明を提出する必要があるため、その準備に5年ほどかかるとしています。

また組織の移植先には生来のペニスの幹を使うことと、組織の培養元には拒絶反応を防ぐために患者本人のペニス由来細胞を使うことから、手術の対象は男性に限られます。性転換などのために女性へ男性器を付けることはできません。

このチームを率いるアンソニー・アタラ教授は、人工組織および臓器の研究は人体の様々な部位を対象に行われており、今後も事故や病気で体の一部を失った人や、先天性の異常を持つ人を助けるために研究を続けると述べています。

また米軍の再生医療研究所は、戦闘で負傷した兵士を救うために、アタラ教授の研究を支援しています。

下はアタラ教授による「臓器を印刷する試み」についてのTED トーク。臓器を洗浄して幹のみにし、そこへ培養した組織を流し込んで作成するという手法が動画で観られます。日本語字幕つきです。



Image credit: UIG via Getty Images
勃起できる人工ペニスの培養に成功、動物実験で性交と射精を確認。5年以内に人間で試験へ

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