加蓮「ねえ、キスタップって知ってる?」
- 1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/11(土) 21:27:10.27 ID:7xttPLFb0
事務所
加蓮「ねえ、キスタップって知ってる?」
奈緒「何だそれ?」
凛「去年ぐらいから流行ってるやつでしょ」
加蓮「あ、凛、知ってるんだ……てか去年? さっきコンビニの雑誌で読んだばっかりだけど……」
凛「その雑誌って、これでしょ」
加蓮「あ、それそれ」
奈緒「なあ、だからキスタップって何なんだ?」
- 2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:27:42.78 ID:7xttPLFb0
凛「キスタップっていうのは、その名の通りキスでスマホをタップすることだよ」
奈緒「……はあ?」
加蓮「ほら、この雑誌の写真みたいな感じ」
奈緒「……なんかスマホにキスしてるんだけど」
凛「普通、スマホは指で操作するでしょ? 指ではじく時は『フリック』で、指でタッチする時は『タップ』って言うの」
奈緒「へえ、それに名前なんてついてたんだ、あたし普通に『押す』とか言ってた」
- 3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:28:09.50 ID:7xttPLFb0
凛「うん、それでそのタップを指じゃなくて、キスでやるのがキスタップっていうの」
奈緒「……いや、そこがよくわからないんだけど、なんで指じゃなくてキスでやるんだよ」
凛「簡単に言うと愛情表現かな」
奈緒「……」
凛「好きな人相手にメールを送る時にキスタップして送信するの」
- 4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:28:38.23 ID:7xttPLFb0
加蓮「凛、詳しいねぇ、アタシこの雑誌を読んで初めて知ったよ」
凛「前から知ってたからね、最近になって注目されてるみたいだけど」
加蓮「そうなんだ……で、どう思う、このキスタップ?」
凛「どう思うっていうか、私は去年からやって……」
奈緒「いや、まったく理解できないんだけど」
加蓮「だよねえ、アタシも最初この記事見て引いたもん」
凛「……」
奈緒「ていうか汚いだろ、指ってばい菌一杯ついてるんだから、それで触りまくってるスマホに口付けたらばい菌が体の中に入っちゃう」
加蓮「汚いとかそういう話以前にさ、単純にキモくない? え、アンタの好きな人ってスマホなの? ……みたいなさ、愛情表現っていっても絶対やり方間違えてるよね」
凛「……」
- 5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:29:04.81 ID:7xttPLFb0
奈緒「結局これって流行ってるのか?」
加蓮「少なくともアタシの学校じゃ流行ってないかなぁ」
凛「……」
奈緒「凛のとこは?」
凛「私がやってるわけないじゃん」
加蓮「いや、凛がやってないのはわかってるって、そういうタイプじゃないし」
凛「……」
- 6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:29:35.19 ID:7xttPLFb0
奈緒「じゃなくてさ、凛の学校では流行ってるのか?」
凛「……流行ってないんじゃないかな」
加蓮「だよねー、これはさすがに流行らないと思う」
奈緒「うん、やってる人いないだろ」
凛「……ちょっとお手洗い行ってくる」
加蓮「いってらっしゃーい」
- 7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:30:30.57 ID:7xttPLFb0
…………
トイレ
凛(キスタップって流行ってなかったんだ……私、去年からやってた)
凛(いや、私も最初知った時は引いたよ? ありえないでしょって思ったけど……)
凛(ただ好奇心に負けて、お試しで一回やってみて……なんか、こう、タカが外れたというか、別に指でやっても口でやっても一緒かなって感じになった)
凛(さすがに誰も見てない所で1人でやってたから他の人には私がやってるってバレてないけど……あの時カミングアウトしなくてよかった)
凛(……もうキスタップをするのは止めておこう、もしバレでもしたら、完全に変な目で見られる)
- 8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:31:11.02 ID:7xttPLFb0
ブルルル
凛「……あれ、メール……プロデューサーからだ」
モバP『悪い、うち合わせが予定より長引きそうだ。約束してた買い物に付き合えそうにない。それと加蓮と奈緒がまだ事務所にいるのなら、遅くならないうちに帰れって伝えておいてくれ』
凛(ウソ……楽しみにしてたのに……)
凛「……バカプロデューサー」トントン
凛『残念だけどお仕事なら仕方ないよ。加蓮と奈緒には伝えておくからお仕事しっかりね』
凛(せっかく2人きりで出かけられると思ったのにさ、加蓮や奈緒に気づかれずに誘うのがどれだけ大変かわかってないよね……)ゴソゴソ
凛(……今度しっかり埋め合わせてしてもらわなくちゃ)フキフキ
凛「……チュ」
メールを送信しました
- 9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:31:39.79 ID:7xttPLFb0
凛「……ふう」
凛「………………あれ?」
凛(今、私……キスタップしなかった……?)
凛(……い、いつの間にか手にスマホ用の除菌クリーナーが……無意識のうちにスマホの画面拭いてたんだ……)
凛「ヤバい……プロデューサーからのメールをキスタップで返すのが完全に癖になってる……」
- 10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:32:54.56 ID:7xttPLFb0
…………
凛「……」
加蓮「あ、この服可愛くない?」
奈緒「……いや、それならこっちの方が……」
加蓮「……へえ~」
奈緒「な、なんだよ」
加蓮「別にぃ? 奈緒も素直になってきたなーって思ってね」
奈緒「ど、どういう意味だそれ」
- 12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:33:19.96 ID:7xttPLFb0
凛「……」
加蓮「まあ女の子なんだから可愛いものに興味を持つ事は当然……て、凛?」
奈緒「うぉ!? 戻ってきたのなら声かけろって」
凛「……まだその雑誌読んでたんだ」
加蓮「あ、ごめん、これ凛のだよね」
凛「気にしないで……なんだったらそれあげるから」
加蓮「え? 別にいらないけど……」
凛「遠慮することないよ」
加蓮「いや、遠慮とかじゃないし……」
- 13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:33:51.96 ID:7xttPLFb0
凛「そう……じゃあ奈緒にあげるね」
奈緒「あたしに? ありがとう……でもなんでいきなりあげるなんて……」
凛「急にその雑誌を見たくなくなったから」
奈緒「……なんだその理由?」
凛「……そうだ、さっきプロデューサーからメールがあって、遅くならないうちに帰れってさ」
加蓮「え~? アタシちょっとプロデューサーと話したいことあったんだけど」
凛「今日は無理だよ、会議が長引くんだって」
加蓮「本当に? じゃあ明日にしよ」
奈緒「……あたしのところにはプロデューサーからのメールはきてないな……」トントン
凛「私にきて、2人に伝えてくれって頼まれたの」
- 14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:34:23.12 ID:7xttPLFb0
加蓮「……へえ、凛にだけメールがきたんだぁ?」
凛「……なに?」
加蓮「別に~? さ、奈緒帰ろ」
奈緒「う、うん……凛は?」
加蓮「凛はいいんじゃない? ……もしかしたらこれから予定あるかもだしね」
奈緒「……???」
バタン
- 15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:34:54.50 ID:7xttPLFb0
凛「……」
凛(加蓮は相変わらず察しいいな……まあその予定は潰れちゃったんだけどさ)
凛(……これからどうしようかな、家には今日夕食いらないって言っちゃったし、ちょっと事務所で時間潰して適当にマックで食べて帰ろうかな)
ありす「すみません、ソファの隣いいですか?」
凛「え? ああ、どうぞ」
ありす「……」
- 16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:35:24.24 ID:7xttPLFb0
凛「……ありすちゃん、さっきまであっちの椅子に座ってたよね、なんでこっちにきたの?」
ありす「このソファの方が座り心地が良いですから、さっきまで3人が座っていたので私が座るスペースがありませんでしたし」
凛「あ、ごめんね」
ありす「いえ、気にしてません」
凛「……」
ありす「……」
- 17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:35:59.15 ID:7xttPLFb0
凛「……ありすちゃんは帰らなくていいの?」
ありす「お母さんが迎えに来るのを待っています」
凛「そうなんだ」
ありす「はい」
凛「……」
ありす「……」
凛(この子との会話が続かない……話しかけてもこっち見ないでタブレット操作しながら会話してるし)
- 18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:36:31.93 ID:7xttPLFb0
ありす「……あ」ゴソゴソ
凛「……?」
ありす「……」フキフキ
凛(タブレットをウェットティッシュで拭いてる……まさか? ……いや、そんなわけないか)
ありす「……」チラッ
凛「……」
- 19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:37:00.48 ID:7xttPLFb0
ありす「……あの、さっきから私の方を見てる気がするんですけど、何か御用ですか?」
凛「……ちょっと聞きたいんだけどさ……それなにしてるの?」
ありす「見ての通り、タブレットの画面を綺麗にしただけですけど」
凛「そうだね……ちなみにその後は何するのかな?」
ありす「操作するだけですが?」
凛「あ、そうだよね……」
凛(キスタップ……そんなわけないよね、うん、あるわけない……)
凛「……私もそろそろ帰ろうかな」
ありす「……」
凛「それじゃあ、ありすちゃん、さよなら」
ありす「はい、さようなら」
バタン
- 20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:37:32.42 ID:7xttPLFb0
ありす「……」トントン
モバP『打ち合わせが良い方向に進みそうだ。このままいけばありすが主役のコーナーができるかもしれない。まだ本決まりじゃないけど期待しててくれ!』
ありす「……」トントン
ありす『そうですか、ありがとうございます。お仕事頑張ってください。』
ありす「……」キョロキョロ
ありす(渋谷さんが帰って、千川さんはこっちを見てない……)
ありす「……チュ」
メールを送信しました
- 21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/10/11(土) 21:38:08.60 ID:7xttPLFb0
…………
自宅
凛(ネットで検索してもキスタップの事は全然書かれてない、やっぱり流行ってないっぽいか……)
凛(やっぱり私がおかしかったんだよね……そうだよね、普通しないものね)
ブルルル
凛「コメント一覧
-
- 2014年10月11日 22:54
- さすが正妻。
-
- 2014年10月11日 22:59
- ありすのタブレットください
-
- 2014年10月11日 23:00
- キスがお望みならいくらでもしてあげますよぉ。
-
- 2014年10月11日 23:01
- 指ですら狙った所押せなくてイライラすんのに唇とかありえんわ
最近の若者はスゲーな
-
- 2014年10月11日 23:08
- ※3シャコシャコシャコシャコシャコ甘いわよシャコシャコシャコシャコシャコシャコシャコ(Pの歯ブラシを使う音)
-
- 2014年10月11日 23:10
- このあと滅茶苦茶路上でチュした
-
- 2014年10月11日 23:14
- 面白かった!
こういうのが読みたかったんだよ!
-
- 2014年10月11日 23:15
- 某同人誌で幸子がキスタップしてたな
-
- 2014年10月11日 23:16
- (キ)スタップ(細胞)はあります!
-
- 2014年10月11日 23:16
- スマホなんてpcや便所並に汚いのにw
-
- 2014年10月11日 23:18
- 実際こんなのあるのか(困惑
-
- 2014年10月11日 23:31
- 現役高校生の俺でも初耳
-
- 2014年10月11日 23:43
- Pさん、忘れてますよ。いってきますのキスを…。
-
- 2014年10月11日 23:49
- かなり良作だがキスタップてほんとにあんのかね
現実でやってほしくはないな
-
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