戒斗「戦場のヴァルキュリアか」
・仮面ライダー鎧武と戦場のヴァルキュリア3のクロスSSです。
・鎧武側は戒斗のみ、46話~最終話の間。
・戦ヴァル3はPXZ経験済み、最終章のジグを倒した直後辺り。
・独自解釈や設定があるので苦手な方は注意願います。
紘汰「泣いていいんだ……」
紘汰「それが俺の弱さだとしても……拒まない」
紘汰「俺は……泣きながら進むッ」
戒斗「お前は……本当に強い」ガクッ
……
…………
戒斗「……」
戒斗「……う」
戒斗「俺は一体……」
戒斗「……いや、そういう事か」
戒斗「ならば俺は……」
戒斗「……ん、この気配は……」
戒斗「ふん。まだ一つ、やり残したことがあったか」
~異世界の訪問者~
~帝国領内・廃村~
戒斗「……さて、幾つか街や村を回ってみたが」
戒斗「やはり、ここもヘルヘイムに侵されているようだな」
戒斗(今の俺に、オーバーロードの力はほとんど残っていない)
戒斗(面倒だが、一つ一つ潰すしかないな)
戒斗「……ふん」ズシャッ
戒斗「ん?」
ガサガサ
インベス「ギイィィィィィ!!!」
戒斗「チッ……向こうから迷い込んできたか? あるいはこの世界の動物の変異体か」
インベス「ガアアァァァ!!」
戒斗「ふん。喚いたところで俺のやる事は変わらん」スチャッ
戒斗「……変身」
バナーナ!
ロックオーン
パーパララパパパパッパラララー♪
カモーンバナナアームズ!
ナイトオブスーピアー♪
バロン「ハァァッ!!」ズバッ
インベス「ギィィアアアアア!!?」ズシャッ
バロン「……」
インベス「「グルルルル」」ゾロゾロ
バロン「まだいたか。ならば、相手になってやる」
…………
クルト「ここまでは順調だな」
リエラ「そうだね。何とか国境も突破できたし」
クルト「あぁ。出来ればこのまま行きたいところだが」
カリサ「物資には限りがありますからね~。無駄な戦いは避けてほしいです」
クルト「分かってる。だが、この先には廃村があるらしい」
リエラ「もしかして、カラミティ・レーヴェンの待ち伏せが……?」
クルト「残存戦力から考えて、その可能性は低いと思うが絶対じゃない」
ジュリオ「アルフォンスが偵察に出てるんだろ? そろそろ連絡があるんじゃないか」
クルト「そうだな」
リエラ「あ、噂をすれば……」
クルト「アルフォンス、先の様子はどうだ?」
アルフォンス『それなんだが……』
クルト「何かあったのか?」
アルフォンス『その、どう言ったらいいものか分からないんだ』
ジュリオ「珍しいな。アルフォンスが言い淀むなんて」
クルト「ともかく、見た事をそのまま伝えてくれ。こっちで判断する」
アルフォンス『あ、あぁ。まず村の様子なんだが、見たこともない植物が村中に溢れている』
クルト「植物?」
リエラ「ば、化け物!?」
クルト「アルフォンス、それは熊か何かの比喩か?」
リエラ「まさか、ヴァルキュリア!?」
イムカ「……ッ」
アルフォンス『どっちも違う。そのままの意味だよ。とても動物には見えない。化け物だ』
ジュリオ「化け物ねぇ。疲れてるんじゃないのか?」
クルト「……アルフォンス、それが説明を躊躇した理由か?」
アルフォンス『いや、それもあるが……』
リエラ「まだあるの?」
アルフォンス『その村に一人の男がいたんだ』
アルフォンス『いや、見慣れない服装だった。連中の関係者とは思えないな』
ジュリオ「植物を研究しにきた学者か何かかな?」
アルフォンス『断定はできないが、そんな雰囲気ではなかったな。で、その人間が化け物を見て……』
リエラ「化け物を見て?」
アルフォンス『何かポーズを取ったと思ったら、空から巨大なバナナが降ってきて』
ジュリオ「は?」
アルフォンス『そのバナナが甲冑みたいになって、今、戦ってるんだ』
リエラ「……えっと」
クルト「……すまない。アルフォンス、君が何を言っているのかが分からない」
アルフォンス『俺が見たそのままを口にしただけだよ』
アルフォンス『奇遇だね。俺も自分の目を疑っているところさ……どうしたらいいかな?』
クルト「……よく分からないが、直接見たほうが良さそうだ」
リエラ「そ、そうだね」
クルト「アルフォンス、俺達がそちらに着くまで引き続き監視を頼む」
アルフォンス『あぁ、分かった』
クルト(しかし、化け物か。まさか……)
リエラ「あ! ねぇ、クルト。もしかして」
イムカ「ん……その考え、きっと間違いじゃない」
クルト「そうだな。それを確かめるためにも、急ごう!」
クルト「アルフォンス、状況はどうだ?」
アルフォンス「化け物の数はかなり減っている。ただ、バナナの甲冑の動きが段々鈍ってきているな」
クルト「ふむ。こうして近くで見ると、確かにバナナのように見えなくもないが……」
リエラ「……ここから見る限りだとあの化け物、アラガミや降魔じゃなさそうだね」
イムカ「あんな敵は見た事がない」
クルト「ゾンビや魔界の住人でもなさそうだな。全く未知の敵……か」
アルフォンス「?? みんなは何を言っているんだ?」
クルト「詳しくは後で話す。今はあの化け物の情報が欲しい」
ジュリオ「じゃぁ、あの正体不明の甲冑を援護するのか?」
カリサ「この先を考えると、弾丸に余裕があるわけじゃないんですけど」
リエラ「私たちだけで……うん、分かった」
イムカ「ああいう敵との戦いは慣れている。何も問題はない」
クルト「そう言ってくれると助かる。他の者は村の周囲で待機、化け物が村の外へ逃げようとした場合に備えてくれ」
ジュリオ「逃げ道を塞げばいいんだな」
クルト「そうだ。敵の情報が少なすぎる現状、無茶はするな。身の安全を第一に考えてくれ」
アルフォンス「了解だ」
カリサ「しょうがないですねぇ」
クルト「よし。早速行動に移る。みんな、いくぞ!」
バロン「くっ、下級とはいえ数が多い……だがッ!」ズババッ
インベス「ギイイィィィ!!?」ドサッ
バロン「ハァ……ハァ……」ガクッ
バロン(チッ……脚が……思った以上にダメージが深刻という事か)
インベス「ガァァァァアアッ!!」
バロン(後ろから!? しまっ――――)
ズドドドドドド
インベス「!?」バッ
バロン「何!?」
インベス「グウウゥゥゥゥ!?」ガキンガキン
リエラ「効いてない!?」バン! バン!
クルト「いや、確かに装甲は硬いようだが……これでッ!」ズガガガガ!!
インベス「ギイイイ!?」ズバシャァッ
リエラ「やった! 倒れた!」
イムカ「クルトに続く!」ズドオオォン!!
インベス「グギャアアアァァ!!?」ボシュン
クルト「ふぅ……間に合ったようだな」
バナナスパーキーング!!
バロン「ハァァッ!!」
ドガガガガガッ!!
クルト「なっ!? 残った敵を一瞬で!?」
リエラ「凄い! まるでイムカの武装開放みたい」
イムカ「む……全然似てない」
リエラ「そうかな?」
バロン「……ともかく、終わったようだな」カシャン
戒斗「……」
リエラ「わっ。鎧が消えた!」
クルト「それはこっちの台詞なんだが……ガリアを知っているのか?」
戒斗「どういう意味だ?」
クルト「いや、あの化け物と戦っている事といい、その鎧といい……君は異世界から来た者と思ったんだが」
戒斗「……分かるのか?」
リエラ「えーっと、やっぱり異世界から来たんだ?」
クルト「俺たちは以前、異世界に飛ばされた事がある。それで、多少なり推測ができたんだ」
戒斗「なるほど、そういう事か。確かに俺はこの世界の人間ではない」
戒斗「ただ、この世界は多少なり散策した。だから帝国とガリアの一般常識程度は認知している」
クルト「……そちらの事情は理解した。しかし、あと二つほど確認させてほしい」
戒斗「なんだ?」
戒斗「俺も聞きたい事がある。戦争が終結に向かっている今、何故ガリア軍が帝国領内にいるのか……な」
クルト「俺たちはガリア軍ではない。事情を話すと長くなるが……」
戒斗「ならば、先に俺の用事を済ませてから聞こう」
クルト「用事?」
戒斗「この村に巣食ったヘルヘイムの植物を殲滅する事だ」
リエラ「ヘルヘイム……って、この美味しそうな実をつけてる植物?」スッ
イムカ「待て! それは食べてはいけない!」
クルト「イムカ……?」
戒斗「勘がいいな。インベス……さっきの化け物になりたくなければ食べない事だ」
リエラ「えっ?」
戒斗「あぁ。それと、念のため聞くが今の戦闘でケガはしていないな?」
イムカ「問題ない」
コメント一覧
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- 2014年10月13日 23:49
- ヴァルキュリアの方のコラボ元とか誰か知らない?
-
- 2014年10月13日 23:53
- あの世界にもバナーナはあるんだな
-
- 2014年10月13日 23:55
- この調子でクロスオーバーの新境地をどんどん開拓して欲しいな戒斗さん
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