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博物館内で行方不明になり、その後発見された展示品たち : ギズモード・ジャパン

博物館内で行方不明になり、その後発見された展示品たち

2014.10.15 23:00
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博物館の裏側へご招待します。

博物館というのは、過去に創られた作品を集め、失くしたりしないように展示している場所。しかし、肝心の博物館の保管場所の中で行方不明になってしまう作品もあるそうです。保存するために納入した作品を保管庫に入れた後に、次から次へと運ばれてくる箱と混じって忘れてしまうなんてこともあれば、書類の間違いや、保管場所の間違い、ラベルの貼り間違え・貼り忘れなどもおこりえます。

今回は、そんな博物館の中から最近再発見された展示品5つを紹介したいと思います。


見つかったもの: 6,500年前の人骨

場所: ペンシルベニア大学考古学人類学博物館

時: 2014年


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ペンシルベニア大学考古学人類学博物館の専門家らがコレクションの目録をデジタル化している時、プロジェクトマネージャーのWilliam Haffordさんは、 記録上ではあるはずの1930年代の発掘によって見つけられたシュメール人の骨がなくなっていることに気がつきました。また、文化人類学のチーフキュレーターであるJanet Mongeさんのもとには、30年以上にも渡って、中身が特定できずラベルも貼っていない箱がありました。もうおわかりですね、箱の中身はその骨だったのです。Janetさん曰く、この年代のものでこれほど保存状態がいいのは、非常にまれであるとのことです。


見つかったもの: バロサウルスの化石

場所: カナダのトロントにあるロイヤルオンタリオ博物館

時: 2007年


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2007年にDavid Evansさんが、脊椎動物古生物学の準キュレーターとして、ロイヤルオンタリオ博物館で働いていた時のこと、彼の初めての仕事は、長い首と尾を持った竜脚類を恐竜の部屋に展示することでした。しかし展示できるような竜脚類は、見つかりませんでした。ある日彼が飛行機の中で、学術誌を読んででいたところ、ロイヤルオンタリオ博物館が1960年代に竜客類の骨格を購入したとの記述がありました。しかし、肝心の博物館のデータベースには、その記録はなかったのです。それもそのはず、詳しく調べてみたら、博物館にあり、別々の恐竜の骨と考えられていた化石はなんと1頭のバロサウルスのものだったのです。その後組み立てられた化石は、世界でも2つしかないバロサウルス「Gordo」の完全骨格を完成させることになりました。


見つかったもの: Electrotettix attenboroughi(新種のバッタ・キリギリス)

場所: イリノイ大学の自然史調査

時: 2014年


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琥珀というのは、木の樹脂が地中に埋没し、長い年月をかけて固化したものです。 そして固まる前にその樹脂の中にあったものが保存されることもあります。 例えば、古代の昆虫や植物の葉などが琥珀の中から見つかるなんてこともあるわけです。1950年代に昆虫学社のWilliam Sandersonさんは、現在のドミニカ共和国のあたりから、72kgもの琥珀を集め、それらを精査した後、イリノイ大学のある流し台の下に、いくつかのバケツに分けて、収納しておきました。そしてなんと40年以上後、イリノイ大学の自然史調査会のメンバーである古生物学社のSam Headsさんによって、それらの忘れ去られた琥珀は再発見されました。彼は研究員のJared Thomasさんとともに、それらを再び精査しました。すると、2000年前に地球に住んでいたと思われる、翅の退化した新種の昆虫が見つかったのです。彼らは、そのバッタにイギリスの動物・植物学者デイビッド・アッテンボローからとった「Electrotettix attenboroughi」という名を与えました。


見つかったもの: アルフレッド大王の骨盤(と考えられるもの)

場所: ウィンチェスター市博物館

時: 2014年


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今日の英国王族はバッキンガム宮殿にいらっしゃいますが、昔の王たちの骨や遺産などは、ところどころから見つかっています。アルフレッド大王は800年代後半頃に国を治めていましたが、彼の死後に死体がどこへ行ったのかは長らく考古学者の議論の的でした。ウィンチェスター内の2つのカテドラルを回った後、ハイド・アビーに行ったと思われていたのですが、その後の足取りはつかめませんでした。 そして今年の頭に、ウィンチェスター市博物館の保存箱の中から見つかったとある骨盤を調べてみたところ、放射性炭素の年代や死亡時の年齢等のデータが、アルフレッド大王の物と一致したのです。本当に大王の骨盤かはまだはっきりしていませんが、もし彼の物でなくとも、彼の息子か兄弟、少なくとも親族の男の物ではあるそうです。


見つかったもの: カナレット作「Venice: the Molo from the Bacino di San Marco」

場所: デンバー美術館

時: 2012年


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デンバー美術館は、ヴェネツィア人画家カナレット作の絵を、美術館の保管室から発見・修復する様子とともに、全12編からなる大規模なオンラインシリーズとして公開しています。2001年にこの作品を手に入れたはずのTimothy J. Standringさんでさえ、間違った場所にファイルされてしまった書類を最近になって見つけ出すまで、この絵が本当にカナレット作のものかどうかすらわかりませんでした。


image by University of Winchester
Source: The Guardian; Associated Press: Museum Secrets; ROM: Washington Post; ZooKeys; News Bureau Illinois: Scientific American: Denver Art Museum

Jordan Kushins - Gizmodo US[原文
(Tomo)

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