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10月と言えばハロウィン。西洋では思考を凝らしたホラーテイストのハロウィンイベントが開催されている。そんな中、日本の幽霊文化とそれに絡む訳あり物件ついて考察している海外サイトがあった。
当事者である我々日本人からすると、おいおい!、と突っ込みたくなる部分も多々あるが、海外人がどのように日本人の幽霊文化や霊に対する信仰心に切りこんでいるのかを知るのは楽しい。
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以下は海外サイトで考察されていた日本のホラー文化に関しての記載を翻訳したものである。
日本人の意識の中には、いまだに伝統的な日本の妖怪や幽霊や化け物が息づいていて、日々の生活の中に浸透しているといっていい。子供たちは昔から学校でこうしたお化けの噂をし、20世紀に新たに形を変えた『リング』や『呪怨』などの映画のおかげで、世界中に日本のホラーが知られるようになった。
寺、会社、一般住居に至るまで、日本では出ると噂されている場所は沖縄から北海道までどこにでもある。目鼻のない妖怪のっぺらぼうや、都市部での耳まで口が裂けている口裂け女の噂をはじめ、自殺の名所・青木ヶ原樹海や、池袋の摩天楼サンシャイン60など、日本でよく知られた幽霊スポットはたくさんある。毎年夏の暑い季節には「呪い歯」のようなお化け屋敷が出没し、人々を怖がらせて涼を与える。
お化け屋敷で友だちと一緒にキャーキャー言うのは、一瞬の恐怖を楽しむ娯楽だが、伝統的な日本の幽霊はそんな気楽なものではない。裏切られたり、抑えることのできない激しい感情を抱えたまま死んだ人が、生きている者のところに戻ってくるからだ。誰も最期をみとる近親者がいないいわゆる孤独死や、自殺や殺人のように異常な状態での死の場合もそうだ。そんな死者が出た家に住むのは怖いもの知らずとしか言いようがない。
孤独死は、遺体がしばらく見つからずに放置されてしまうことが多く、その人が倒れていた床などに痕跡が残る。日本人的には、その場所が幽霊がまた部屋に入ってくる通り道になると考える。昔の日本人の家族は、3世代がひとつ屋根の下に暮らすのが普通だったが、そのような暮らしが少なくなった現代では、高齢者の独り暮らしが増えている。2008年、東京では2200人以上の65歳以上の高齢者が孤独死しているという。
日本では妖怪や幽霊などにまつわる超常現象は、人々の日々の生活に強い影響を与えている。死者の霊を慰めるための地蔵には、赤いスカーフが巻かれ、お供えものが欠かさず捧げられる。飲み屋や食べ物屋の入り口に置いてあるタヌキの像や招き猫、黄金のガマカエルなどは、商売繁盛などの縁起をかついだもの。
東日本大震災発生後に福島沖で不可解な光が目撃されたが、地震や津波の後で海で目撃されるおかしな光の話は、日本の歴史に数多く登場し、公にはガスが放出した結果だと説明されているが、日本人的な考え方では別のとらえ方もあるようだ。
直近の国勢調査によると、現在の日本の人口は1億2700万人だという。日本人は紀元前1万2000年前の縄文時代からこの小さな島の集まりである国に住み続け、人口が増えて人がひしめきあう土地でも幽霊や妖怪を強く信じてきた。だが悪意のある幽霊の襲撃を避けるのは、外部の助けをかりなければ解決できない。
わけあり物件とは、自殺や殺人など事故が起きた不動産のことだが、居住者に害を及ぼすかもしれない物件にうっかり知らないで住んでしまうのを避けるために、こうしたわけあり物件をまとめたウェブサイトはたくさんできている。習慣的に訳ありだと思われている物件は以下のようなものだ。
日本における訳あり物件
・既知の犯罪組織の近所の物件
・カルト集団が建てたり、かつて所有していた場所の近くの物件
・日本の民話で幽霊と関連の深い井戸の跡地、または枯れ井戸の近くの物件
・破棄場、下水処理施設、火葬場の近所の物件
・過去に多数の死傷者を出した大火や洪水があった場所
・自殺、殺人、孤独死が起こった物件
出ると言われている物件を避け、お得な不動産を探すためのサービスもある。お化けのようなキャラクターで宣伝しているスーモという不動産仲介会社は、問題物件だから安いと正直に明かす。事故物件・訳あり物件情報センターは、問題物件のみを取り扱い、無料でお祓いもしてくれる。大島てるのサイトは、日本全国の問題物件を地図上に示していて、アメリカやカナダのデータベースも網羅している。日本人は出ると言われている家に住もうと思うだろうか?でも東京の賃貸料を考えたら、考えてもいいかもしれない。
via:atlasobscura・原文翻訳:konohazuku
逆に我々も、西洋文化における「ゾンビ」文化に対して、実は知っているようで何もわかっていないのかもしれない。
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コメント
1. 匿名処理班
意外にマトモな考察じゃないですか
2. 匿名処理班
雪女はいないんですか?
3. 匿名処理班
記事の内容が凄くこえええよ!!
パルモたん(@Д@。;)
4. パルモちゃんLOVE
あの超有名な学者のクルックスは超常現象をトリックと暴くために意気揚々と検証しに行った結論
「ホーム(ヒューム)の心霊現象にはトリックの片鱗すら見出せなかった」
「私はそれが可能だと言ったのではなく、事実だと言ったのだ」
そして現代の量子物理学は「物質宇宙は上位次元からのホログラムに過ぎない」という理論が徐々に支持を広げつつある
まあ心霊現象や超常現象は実際に体験すれば間違いなく真実だと確信出来るんだけどね
もちろん昔の日本人がアザラシを知らないで妖怪だ!て言ってたりってのはあるけどね
まだまだ世界は未知に満ち満ちている
5.
6. 匿名処理班
西洋の怪異って「能力」がメインで、日本のは「怨念」みたいな精神性が先に立ってる気がする。
まぁ中には無邪気な妖怪もいるけれど、幽霊の類は皆怖いよね、理屈も何も吹き飛ばす怨念ぶつけてくるんだもん。
7.
8. 匿名処理班
スーモって、お化けだったのかw
9. 匿名処理班
怨霊はともかく、ちょっとくらい悪戯好きな妖怪がまだこの国にひっそりと棲んでいてもいいと思う
そのほうがわくわくするもの
10. 匿名処理班
ツッコミ所はスーモだろうな
11. 匿名処理班
とりあえず、凝らすのは趣向、思考は巡らせておいてください。
12. 匿名処理班
オバQの絵がついていたアパートの物件紹介を思いだしたw
13. 匿名処理班
よく井戸の話があるけど、なんで井戸って幽霊に結びつくんだろ
オレの知ってる話じゃ、マンションを解体したら下から井戸が出てきて
お寺のお坊さん呼んで供養してから解体の続きを始めたって聞いた
14. 匿名処理班
スーモって宇宙人じゃねーの?
15. 匿名処理班
ゾンビは元々ブードゥの秘術の一種で魔術師が召使いにするなどだったはず
人を襲うとか脳を撃てば倒せるとかは全部映画独特の設定だよ
「西洋」ならではのその手の死者がこじれて生者に害をなす幻想生物の類はグール(食人鬼)とかレイス(悪霊)とかかな
16. 匿名処理班
ああ日本酒と塩
17. 匿名処理班
すまんなぁ
こちらの国は礼儀作法の一貫のようにキャラクターを作る雰囲気になってるのよ
スーモをお化けと認知してる日本人は少ないぜよ
18. 匿名処理班
※9
まっくろくろすけには是非今も日本のどこかにいてほしい
空き家まっくろにされてもいいから、子供にだけは姿を見せてやって
19. 匿名処理班
※12
それはずるいw
住みたくなってしまうじゃないか
20. 匿名処理班
※6
とりとめのない考えなのですが書いてみます。
・「能力」がメインの怪奇は「妖怪」
・「怨念」がメインの怪奇は「幽霊」
な気がするのです。
「怨念」の「妖怪」は外国から来たという逸話が多い気がします。(例:九尾の狐)。
ほんとうに感想や直感だけなのですけど;
21. 匿名処理班
>逆に我々も、西洋文化における「ゾンビ」文化に対して、実は知っているようで何もわかっていないのかもしれない。
アメリカじゃあゾンビが出てきたときに対処するためのプログラム(アトラクション?)があるらしいが、日本のお化けが出てきたときはどうすりゃいいんだろう。
22. 匿名処理班
ゾンビってアフリカじゃなかったっけ
23. 匿名処理班
西洋でゾンビが恐れられるのは、土葬であることと
本来はキリストの復活とともに生き返るはずの死体が(これが土葬の理由でもある)
キリスト復活前に反キリストな理由で生き返る恐ろしさから、ってとこかな。
ちなみに東洋では死体から魂が抜けると考えられているけど(なので死体は灰にする)
西洋では「復活まで眠っている」という考え方なので
それが変質して意思を持たない存在になってしまうことも恐怖の理由。
24. 匿名処理班
ゾンビはたしかアフリカの死体奴隷が起源じゃなかったかな
25.
26. 匿名処理班
当たらずとも遠からずって感じの分析だね。
なかには、おいおい・・・も混じってるけど。
海外(特にUK)じゃ、むしろ「出る不動産」は逆に人気らしいけど、その辺の国民性の違いにも言及してくれると尚よかったね。