【SS】やよい「千早振るぅ~」 真美「とぁっ!」
- 1 :765で落語 2014/09/20(土)18:46:22 ID:N5qF4Wdlr
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演目『千早振る』
配役一覧
親父 :天海 春香
娘 :高槻 やよい、双海 真美、双海 亜美
隠居 :我那覇 響
竜田川:プロデューサー
花魁 :如月 千早
花魁 :四条 貴音 - 2 :765で落語 2014/09/20(土)18:46:49 ID:N5qF4Wdlr
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765プロ
春香「おっはようございまーす」ガチャ
真美「とぁっ!」バァン!
春香「わっ! な、なに!?」
やよい「あ、春香さん。おはようございますー」
亜美「おー、はるるん。おっはよー」
真美「おっはーはるるん。今日午後からじゃなかったっけ?」
春香「あ、うん。ちょっと早く来ておこうと思って。3人は何してるの?」 - 3 :765で落語 2014/09/20(土)18:47:15 ID:N5qF4Wdlr
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やよい「これですよー」
春香「百人一首?」
真美「そこの棚にあったのを真美が見つけたんだー」
亜美「で、せっかくだからちょっとやってみようかと思って」
春香「なるほど」
真美「でも歌の意味はさっぱりわからないけどねー」
亜美「はるるんこの意味わかる?」
春香「どれどれ? えっと、第72番か」 - 4 :765で落語 2014/09/20(土)18:47:47 ID:N5qF4Wdlr
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春香「この歌はね、浮気性な男の人を好きになってしまった女の人の心を詠んでるんだよ」
亜美「おおー! さっすがはるるん!」
真美「そのリボンは伊達じゃあないね!」
やよい「うっうー! はるかさんすごいですー!」
春香「えへへー」ドヤッ
春香(本当は昨日授業でたまたまやっただけなんだけど)
真美「じゃーはるるん、今度はこれの意味おせーて。第17番って書いてあるやつ」
春香「えっ! い、いやぁ、そのー……」 - 5 :765で落語 2014/09/20(土)18:48:06 ID:N5qF4Wdlr
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響「おはよーだぞー」ガチャ
春香「!!! そ、そうだ! そういうのは響に聞いたらいいんじゃないかなー!」
響「へっ? な、なんだ?」
真美「えーなんでー?」
亜美「はるるんひょっとして知らないのー?」
春香「いやぁ、そ、そういうわけじゃないんだけどさー」
春香「ほら、ちょっと記憶が曖昧だからー、間違ったこと教えちゃうかもしれないし」
響「? 何の話だ?」 - 6 :765で落語 2014/09/20(土)18:48:24 ID:N5qF4Wdlr
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春香「やっぱりこういうのはしっかりした人に聞いた方がいいよねー! というわけで響、よろしく!」
響「だから、一体なんの話なんだ?」
真美「ひびきんこの意味わかるー?」
響「んー? なんだこれ。百人一首か?」
亜美「これってどういう意味なの?」
響「うーん、自分も詳しいわけじゃないからなー。こういうのは貴音とか――」
やよい「よろしくお願いします、響さん!」ガルウィング
響「まかせるさー! なんたって自分、完壁だからなー!」 - 7 :765で落語 2014/09/20(土)18:48:43 ID:N5qF4Wdlr
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春香「うんうん、さすが響だね!」
響「えーと、17番ってこれか。『千早振る神代もきかず竜田川からくれないに水くぐるとは』?」
響「…………」
真美「ひびきん?」
亜美「どったの?」
響「! い、いや、なんでもないぞ! なんでもないさー!」
響「え、えーと……この歌の意味はだなー、『千早振る神代もきかず竜田川』だから、『からくれないに水くぐるとは』ってことさー!」
春香「え?」 - 8 :765で落語 2014/09/20(土)18:49:02 ID:N5qF4Wdlr
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真美「つまり……」
亜美「……どゆこと?」
やよい「うぅ~、わからないですぅー……」
響「だ、だからー、『千早振る』から『神代もきかず竜田川』で、『からくれない』に『水くぐるとは』という意味だぞ!」
春香「……」
真美「ひょっとして、ひびきん」
亜美「知らないんじゃない?」
やよい「うぅ~、やっぱりわからないですぅ……」 - 9 :765で落語 2014/09/20(土)18:49:37 ID:N5qF4Wdlr
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響「なっ! そ、そんなことないさー! だって自分、完壁なんだからな! これくらい知ってるぞ!」
真美「じゃあさ、ひびきん。もうちょっと分かりやすくならない?」
響「そっそれは……その、無理なんだ」
亜美「やっぱり知らないんじゃんかー」
響「ち、違うぞ! ただ、これはそのー……そう! プロデューサーと千早の秘密に関わるから、簡単に話すことはできないんだぞ!」
春香「響、その話くわしく」グワシッ
亜美「むむっ、兄ちゃんと千早お姉ちゃんの秘密とな?」
真美「それは聞かねばなるまいて」 - 10 :765で落語 2014/09/20(土)18:49:55 ID:N5qF4Wdlr
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響「わ、わかったから皆ちょっと離れて」
響「ただ、人の秘密だからな。絶対に誰にも話しちゃいけないぞ。いいな?」
春香「合点承知!」
真美「オッケーだよ」
亜美「分かってるってー」
やよい「うぅ~、でもそんなに簡単にだれかの秘密を聞いたらいけないんじゃ……」
春香「やよい、これは私たちが仲を深めるために必要なことなんだよ。だから安心して!」
やよい「春香さん……。わ、分かりましたー! 私、ぜったいに誰にもいわないです!」 - 11 :765で落語 2014/09/20(土)18:50:17 ID:N5qF4Wdlr
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社用車内
P「な、なんだ? 急に悪寒が」
千早「大丈夫ですか、プロデューサー?」
貴音「もしや、風邪でしょうか?」
P「いや、大したことじゃないさ。2人とも、もうすぐレコーディングスタジオに着くぞ」 - 12 :765で落語 2014/09/20(土)18:50:34 ID:N5qF4Wdlr
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響「じゃあまず初めに。みんな、この竜田川っていうのはなんだと思う?」
真美「え? そりゃあ川なんじゃないの?」
亜美「川ってついてるしね」
春香「私も川だと思うけど」
やよい「きっとお料理のことです!」
響「普通はそう考える。でも違うんだ、これはプロデューサーの名前なのさー!」
真美「えー!? 兄ちゃんの名前!?」
亜美「嘘だー! だって兄ちゃんの名前は……あれ?」 - 13 :765で落語 2014/09/20(土)18:50:55 ID:N5qF4Wdlr
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やよい「そういえばプロデューサーの名前、知らないですぅ」
春香「ちょ、ちょっと待って響!」
響「な、なんだ春香?」
春香「確かに、私たちはプロデューサーさんの名前を知らないよ。最初からずっとプロデューサーさんって呼んでるからね」
春香「でも、どうしてプロデューサーさんの名前が百人一首に載ってるの?」
響「そ、それはッ!」
真美「そういえばおかしーね」
響「お、お前たちがやっていたのは百人一首であって百人一首じゃないんだぞ!」 - 14 :765で落語 2014/09/20(土)18:51:13 ID:N5qF4Wdlr
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春香「え? どういうこと?」
響「これは百人一首を元とした、パロディ百人一首なんだぞ!」
やよい「ぱろでぃ百人一首?」
響「そうだぞ! これをよく見るんだ!」
亜美「これって、百人一首が入ってた箱じゃん」
真美「ちゃんと小倉百人一首って書いてあるよー?」
響「それが間違いなんだぞ」
響「これはおぐら百人一首じゃなくて、おくら百人一首だ!」 - 15 :765で落語 2014/09/20(土)18:51:29 ID:N5qF4Wdlr
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春香「お、おくら百人一首?」
響「おくら百人一首っていうのは、そうだな……3年くらい前に作られた小倉百人一首のジョークグッズなんだ」
響「小倉百人一首の歌に似ている情景を集めたから、本当の百人一首とは違った意味合いの歌もあるんだぞ」
響「その証拠にホラ、箱の裏に貼られているシールにはちゃんと3年前の製造日がプリントされてるじゃないか!」
春香「た、確かに製造日は3年前だけど……」
やよい「でも、箱に入ってた説明書きには由来とかが書いてありますよー?」
響「うぐっ……ぱ、パロディだからな! ネタ元にはちゃんと敬意を払っているんだ!」
響「そして本物そっくりの説明書きに仕上げることで、よりいっそう洒落っ気を出しているんだぞ!」 - 16 :765で落語 2014/09/20(土)18:51:45 ID:N5qF4Wdlr
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響「なによりこの歌には『千早』って書かれてるじゃないか! だからこれは本物じゃなくて、パロディ百人一首なんだぞ!」
亜美「そっかー。製造日が3年前なら確かにそうなのかもねー」
真美「千早お姉ちゃんの名前が出てるのも、納得できますなあ」
やよい「うっうー! 響さん、すっごい物知りなんですねー!」
響「ま、まぁな!」エッヘン
春香「な、なんか色々と苦しいような気がするんだけど」
響「じゃ、じゃー春香は聞かなくてもいいんだな? プロデューサーと千早の秘密はやよいたちだけに教えることにするぞ」
春香「うっ……わ、わかったよー」 - 17 :765で落語 2014/09/20(土)18:51:59 ID:N5qF4Wdlr
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響「それじゃあ話を戻すぞ。えっと、どこまで話したっけ?」
真美「兄ちゃんの名前が竜田川だってところだよ」
響「そうだったな。それで、和歌っていうのは上の句と下の句に分かれてるんだ」
響「この歌だったら、『千早振る神代もきかず竜田川』と『からくれないに水くぐるとは』になるのさ」
亜美「ふむふむ」
響「ここで上の句をわかりやすく言い換えると、『千早振る神代もきかずプロデューサー』になるぞ」
響「つまり、プロデューサーが千早に告白して、千早はプロデューサーを振ったって意味だぞ!」
春香「響ストップ!」 - 18 :765で落語 2014/09/20(土)18:52:15 ID:N5qF4Wdlr
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春香「プロデューサーさんが千早ちゃんに告白したってどういうこと!? そんな話ちっとも知らないんだけど!!」
響「そりゃあ秘密の話だからな」
春香「で、でも! おんなじ事務所にいるんだからそういう話を聞かないのはおかしいよ!」
響「春香、この和歌が発売されたのは3年前だぞ。春香が千早と会う前の話だ」
響「それに、この出来事があったのは6年前なんだから、春香が知らないのは当然さー」
春香「6年前って……千早ちゃん10歳!?」
亜美「兄ちゃんロリコンぢゃん!」
やよい「驚きですー!」 - 19 :765で落語 2014/09/20(土)18:52:32 ID:N5qF4Wdlr
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響「当時大学生だったプロデューサーは、ランドセルを背負った千早に一目惚れして告白したんだぞ」
響「でも千早は『小学生を女として見る変態に興味はありません』ってばっさり斬り捨てたんだ」
やよい「千早さん、かっこいいです!」
真美「あー、千早お姉ちゃんっぽいねー」
響「そこで次にプロデューサーが目をつけたのが、千早の隣りにいた貴音だ。2人は同じ小学校に通ってたんだぞ」
亜美「へー! お姫ちんのむかしなんて初めて知ったよ」
響「でも貴音も貴音で、『申し訳ありませんが、わたくしはらぁめん顔が好みなので』って言ってプロデューサーを振ったんさー」
春香「プ、プロデューサーさんがロリコンだったなんて……千早ちゃんも、こんな話ひとことも…………友達だと思ってたのに」 - 20 :765で落語 2014/09/20(土)18:52:48 ID:N5qF4Wdlr
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コメント一覧
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- 2014年10月19日 15:58
- 落語の千早振るをネタにしたアイマスSSってやよいおりの奴もあったな
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- 2014年10月19日 16:03
- 響の信頼右肩下がり
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- 2014年10月19日 16:16
- 相撲取りの竜田川が…とかいうやつやな、俺もそれ思い出したわ
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- 2014年10月19日 16:21
- 呼称が違う時点でもうね…
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- 2014年10月19日 16:54
- 6年前なら私だって他の娘と差が無かったのに・・・くっ
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- 2014年10月19日 17:27
- この響は虚言癖あるな
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- 2014年10月19日 17:50
- ぼっちでくさいのに自分完璧とか抜かしてる原作からして虚言癖なんだなぁ
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- 2014年10月19日 18:31
- ※7
まだ言ってんのか
消えろ能無し
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- 2014年10月19日 19:11
- 呼び方違い過ぎてアイマスSS読んでる気がしない。やっぱ呼び方口調は大事だよな。
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- 2014年10月19日 19:27
- こんなに頭の回転が早い子がひびきんなわけ無いやい!
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- 2014年10月19日 22:27
- 面白かった
元ネタ知ってないと、分かりにくいかもなあ
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- 2014年10月19日 23:28
- そりゃあ元ネタわかんないと無理でしょ
このSSは流し読みしただけだけど、、、、今の子って業平が歌ったこの和歌の解釈にまつわるバカ話(って言って良いのか)のことを知っているのかな?
とかいう俺もネットで解釈にまつわる話を見かけただけなんだけどさ
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- 2014年10月19日 23:54
- 落語の千早振るが元ネタ
響のように知ったかぶった人が千早振るについて聞かれて
"竜田川"という力士が"千早"という花魁に"降られ"て(千早振る)"神代"にも降られ(神代も聞かず竜田川)
竜田川は力士を辞め、豆腐屋に。
そこで乞食となった千早がお"から"でもいいから恵んでくれ、と頼むが竜田川はそれを断る。(から.くれないに)
千早はそのまま入水して自.殺。(水くぐる)したんだ。
という説明をする。
しかしそれじゃ、「千早振る神代も聞かず竜田川からくれないに水くぐる」までしか説明出来ていない。最後の「とは」って何?って突っ込まれて、苦し紛れに「とはは千早の本名だったんだよ!!」ていうオチ。
正直オチは苦しい
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