恭介「今日は男三人か…」真人「そうらしいな」謙吾「ふむ…」
理樹「ごめんね皆…」コンコン
恭介「いいから寝てろ、風邪は大人しくしてるのが一番だ」
真人「しかしこれじゃあ暇だな…奇数という事は指がタッチされて5本になったらアウトの奴とか野球盤でチームを組めないという事だからな」
恭介「俺が年上なんだし1対2でもいいぜ?」
真人「馬鹿野郎!それじゃあもし負けても言い訳が出来るし勝ったら勝ったでかっこいいじゃねーか!」
恭介「そうだ、鈴はどこだっ」
謙吾「普通病人のいる部屋で遊ぼうなどと考えるのは俺たちぐらいだ」
恭介「な、ならいったいどうやって暇を潰せば……っ!」
謙吾「こういう時は理樹や鈴がいない時の話をしてみるというのはどうだ?」
恭介・真人「「えっ?」」
真人「確かにそうだな。アレがあったとはいえその他は全部理樹といたからな!」
恭介「そりゃお前だけだ。…それで謙吾、その大人の話ってのは具体的にどういったものだ?」
謙吾「まずは恋愛からはどうだ?」
真人「おお…流石ロマンティック大統領、初っ端から飛ばしていくぜ!」
理樹(僕は今回は寝たふりしか出来ないけど恭介達のあれこれを聞けるというのは滅多にない幸運だ。大人しく聞いておこう)
真人「お、俺かぁ!?……そうだな、いない。強いて言うなら理…」
謙吾「次」
真人「最後まで言わせろよ!」
恭介「俺か?そうだなぁ、自分で言っちゃなんだが女子生徒とのふれあいは多い方だと思っているが特にこれという女性はいないな、強いて言うなら理…」
謙吾「嘘を吐くな」
恭介「だから居ねえって!」
謙吾「例えば彼女なんかどうだ、ほら鈴が仲良くしてもらっている……」
恭介「あの寮長か…」
真人「えっ、なんだよそれ!」
真人「あの風紀委員長、剣道部だったのかよ…通りで凄まじい眼光だぜ」
謙吾「前にも言ったはずだがな。まあそれはそれとしてどうなんだ彼女とは」
恭介「いや…あいつは本当に俺と合わないというか…今まで見たことないタイプだ。こう調子が狂うんだよ」
理樹(恭介の声が狼狽えている)
謙吾「それこそ正しい男女という物だ。少しはお前もどうしても操れない人間というのが居ることを覚えておいた方がいい」
恭介「うるせぇ!そういうお前はどうなんだよっ」
恭介「……!」
真人「『今は』ってどういう事だよ?」
恭介「バカっ!それ以上言うな…」
真人「ああ!そういやお前あん時の世界で古式ってや…つ……と………」
謙吾「…そうだな」
理樹(こちらの古式さんがどうなったかは僕も聞いた、部屋は一気に重く、苦しい雰囲気に包まれた)
真人「け…謙吾…」
謙吾「大丈夫だ…俺は……俺は気にしてなど…!」
真人「す、すまん!本当に悪い!!俺って奴はなんて馬鹿なんだチクショォォ!!」
恭介「つ…次の話題に移るぞ!」
理樹(恭介が半ば強引に話を変えた)
真人「……ほう」
謙吾「理樹は本当に寝てるな?一応確認してみよう」
恭介「だがもし寝ていたら無理やり起こすのは可哀想だ、ここは起きてたら爆笑間違いなしの一発ギャグを飛ばすのはどうだ?」
理樹(確か爆笑というのは大人数の人々が笑いあう様とか誰かが言ってた気がする)
真人「異論はない」
謙吾「俺もだが一発ギャグなぞ持ち合わせていないぞ…」
恭介「ならこういうのはどうだ、耳を貸せお前ら…~~~」
理樹(よく聞き取れない)
真人「へぇー、そいつは腕がなるな」
謙吾「それなら俺にも出来そうだ」
恭介「ようし!じゃあ始めるぞ、ミッションスタートだ!」
謙吾「はっはっはっ。もっと褒めたまえ、私の筋肉は貴様らの足元にも及ばん」
恭介「えー!姉御といえどそこまで言われちゃ私とあっても堪忍ならんですヨ、ここは筋肉勝負といきやしょう」
理樹(!?)
真人「ふえぇぇ!喧嘩はやめようぜはるちゃん!ゆいちゃん!」
謙吾「くっ…だからゆいちゃんと呼ぶのはやめろと……ッッ!侮辱か貴様ッッ!!!」
理樹(どうやらモノマネをやっているらしいがどれもなんか雑だ…。けどそれが笑を誘うんだけど)
恭介「……美しくないです」
理樹(恭介が言うとそっち系の人みたいだ)
ガチャリ
真人「お前らうっせえわー!猫が起きるだろうがっ!……あっ」
恭介「げっ!」
謙吾「知るか、貴様らなぞ私の圧倒的な胸と筋肉によって潰される……潰される…?」
来ヶ谷「……どうした、続けろ」
恭介「ちょっ、これは違っ…!」
真人「ゆ、許してく…」
バキッドガッドッシャーン
謙吾「怒った時の奴は、ま…まるで歯が立たん…」
真人「だがこれだけやっても起きないという事は寝てるのは確実だな」
恭介「ああ、それじゃあ話を続けよう」
真人「……」コキッ
謙吾「……」
理樹(さあ話すとなる空気は一変した。それはふざけた雰囲気でも真剣なそれでもなかった。おかしな表現だけどなんというか無事に大切な人を守れた所からくる『爽やか』な感じだったんだ)
恭介「まずはお前達、よくやってくれた」
真人「そりゃお互いだぜ」
謙吾「ああ」
真人「しかも俺はそこからわざとマヌケの振りをして理樹と鈴に違和感を与えない様にしたんだからなぁ…あん時の俺はハリウッドスター間違いなしだったぜ」
謙吾「いや…今も充分マヌケだぞ?」
真人「やんのかコラ」
恭介「やーめーろ」
謙吾「全員、思い残した事があったんだ。それをその世界でとはいえ叶えられたんだから他の生徒に比べればまだ悔いは無い方だろう」
恭介「まっ、元々の精神が硬かったのもあるんだろうな。来ヶ谷の時はちょいと焦ったが」
謙吾「そういえば無茶苦茶になっていたな、あれからどうしたんだ?」
恭介「そこは本人のみぞ知る…」
理樹(何の話だ…?)
恭介「えっ?」
謙吾「古式、野球、茶番」
理樹(しばしの沈黙)
恭介「……ほ、本当に悪いと思っている…」
真人「俺はノーコメントだ」
謙吾「他にやりような無かったのか?あの時ばかりはお前に殺意が湧いたぞ」
恭介「…じゃあ逆にどうやればお前を倒せた。一度やると決めたお前を捻じり伏せるにはあらゆる手を使っても倒すのは容易じゃない、俺だって身を切る思いだった…お前が世界の一端を担うのを放棄するかもしれないとも思ったぐらいだ」
恭介「だから理樹には悟らせない様に倒すにはあれしか無かったんだ」
謙吾「そうか…なら俺もこれ以上言及はしない、ただ鼻が折れるレベルで一発殴らせろ」
恭介「げぇっ!?」
謙吾「理屈では分かっていても収まらんのだ…真人」
真人「あいよ」ガシッ
恭介「わっ分かった!…俺も覚悟は出来てる、逃げねえよ」
真人「そうか?すぐ病院に連れてってやるから心配すんなよ」
謙吾「では行くぞ…」
理樹(とっ、止めないと!)
恭介「………っ」
スッ
謙吾「なーんて言うとでも思ったかバーカ!」
真人「へへっ…」
謙吾「俺はとっくに許しているつもりだ、心配するな」
恭介「謙吾…お前…っ」
謙吾「さ、この話は今後もう無しにしよう。次の話題だ」
謙吾「次は謎の理樹の命を狙った攻撃についてだ」
真人「なんだと!?」
恭介「あー、朱鷺戸な」
理樹(……!)
真人「朱鷺戸か…」
謙吾「朱鷺戸な…」
恭介「お前らほとんど知らねえよな?」
真人「微妙だよなー…ほとんど話してたのはお前だろ?なんか俺たちが出る幕は無かったっていうか…えーとなんだ、コメントに困るぜ」
恭介「訳はあったんだが奴がお前のいう攻撃を理樹にしたのは奴だ」
謙吾「何ィ!?訳というのが気になるがそれなら、俺は少なくとも理樹を助けたという功績があるな!」
恭介「真人も知らん所で助けていたが……それはそうとして先に言っておくがアイツの事は俺は話さんぞ」
真人「…どういう意味だ?俺たちにも教えてくれよっ」
恭介「どうしても聞きたきゃ本人に聞け、ちょいとややこしい話だし俺が勝手に話すのは気が引ける」
謙吾「そうだ、朱鷺戸はどこだ!」
理樹(……)
恭介「それも教えてやらん」
真人「じゃーどうさがせってんだよ!」
恭介「ほら次の話題に移れ」
恭介「なんでさっきから俺関係ばっかなんだよ!」
真人「そういやそうだったか?」
恭介「えーっとだな…」
謙吾「能美は呼ばないんだな」
恭介「個人的趣味からじゃねーよ!っていうかロリでもねーよ!」
真人「でもお前って俺らと神北以外に下の名前で呼んでる奴いたか?」
恭介「何でだろうな…実の所俺にもよく分からん、もしかすると小毬の『のほほん』とした空気が自然とそう呼ばせるのかもしれないな……」
真人「お前適当言ってるだろ」
謙吾「お前は年下好きか巨乳好きと見た」
恭介「えっ、アイツそんな胸あったか…?」
真人「やっぱ謙吾っちは見る所見てんだな、このムッツリめ」
謙吾「ちっ、違う!やめろぉ!俺は奴らをそんな目で見た事は断じてないっ!」
理樹(謙吾がどうでもいい所で墓穴を掘った)
謙吾「次は>>32だ」
理樹(ここへ来て安価!?)
真人「とうとう逃げたな」
コメント一覧
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- 2014年10月24日 23:01
- うむ
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- 2014年10月24日 23:11
- なんか楽屋トークみたいで新鮮だった。
やっぱあいつらみたいな友情を築いてみたいもんだよな……。
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- 2014年10月24日 23:16
- ふむ…ok
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- 2014年10月24日 23:24
- いいね
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- 2014年10月24日 23:30
- いい感じに原作の雰囲気。えがったよ〜
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- 2014年10月24日 23:46
- かなり良かった。けど、最後まで頑張れよ!
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- 2014年10月24日 23:47
- 板挟みにされてる理樹が若干憐れだが原作っぽくて結構好き。しかし男女問わず好かれる主人公だな理樹は