【モバマス】「幸せなプロデューサー」
【モバマスSS】です
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人を選ぶ内容かも知れません
「こんにちは。これ、送られてきた招待状です」
いや、俺は受付じゃない。受付は向こうだ。
「あ、ごめんなさい。こんなところに立ってるから……」
「……え?」
どした? なんだよ、その顔。俺がここにいるのがそんなに驚きか?
「え……もしかして、せんせ……プロデューサー?」
そうだよ。お前の元プロデューサーだよ。
「うわぁ、なんだか凄く雰囲気が変わったというか……」
そりゃあまあな、おまえらが引退してから色々あったんだよ、こっちも。
お前だって、えらく見た目変わったし、口調まで違うじゃないか。
「あれから何年経ったと思ってるのさ。変わるよ、私だって」
だけど、よく見ると面影あるかな?
「そうかな。でも、プロデューサーは変わりすぎ」
んー、まあ、大病で入院したりもしたからなぁ。
「え、なにそれ、初耳だよ、そんなの聞いてない」
そりゃあ、お前が引退してからの話だからな。
「あはは、私、結局すぐに引退しちゃったもんね」
早かったよな、全盛期。
「惜しかったかな?」
惜しかったよ。お前ならもっと上を狙えただろうに。
「一人じゃ無理だよ」
なんだ、ユニットを続けたかったのか?
「違うよ、そういう意味じゃなくて」
ん?
「……もう、いいよ」
ああ、すまんな。
「私はいいよ。私にとっては、プロデューサーは先生だったんだから」
「あれ、違うな……先生……せんせい……」
「せんせぇ!」
なんだ、薫?
「うん。これでいいんだね」
ああ、懐かしいな、薫。
さあ、早く入れよ。
同窓会が始まるぞ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ウサ!
「……」
あれ? 間違えたかな?
「……プロデューサー?」
おう。
「お久し……」
ウサミーン!
「ハイッ!」
よしっ、それでこそウサミン星人!
「何やらすんですか、もう。何年ぶりに言ったと思っているんですか」
いやいや、絶対言わされるだろ、今日は久しぶりの集まり、CGプロ同窓会なんだし。
「それはまあ……」
覚悟してただろ、正直。
「正直、してました」
な、ほら。
「でもまさか、入り口すぐでいきなり振られるなんて思ってませんでしたよ!」
練習になって良かっただろ。中だと間違いなく振られるぞ。
なんと言っても、かつてのアイドルの大同窓会だからな。CGプロ限定だけど。
「変わってませんね、その強引なところ」
そりゃあ、宇宙人を強引にアイドルにする男だぞ。
「ウサミン星人ナナ! 久しぶりに地球に戻ってきちゃいましたー! ぶいっ!」
……あ痛たたた。
「おい待て」
なんだ、引退してからしゅがはの芸風も覚えたのか。
「芸風って言わないでくださいよ。アイドルなんですから」
色物と正統派が混じって嫌味なく仕上げた奇跡の逸品だったもんな、お前。
「色物は混ぜないでください」
周りがウサミン色に染まって楽しかっただろ。
「あの頃は、そんなに周りを見回す余裕なんてありませんでしたよ」
そうか? 木場さんたち程じゃないけれど、俺は結構お前に頼ってたぞ。
「仕事ではね」
なに?
「なんでもありません。仕事以外でも頼られたかったなんて、思ってませんでしたよ」
……おまえ。
「引退した身にスキャンダルなんて怖くありませんし、あの頃の話ですし?」
強くなったな……
「今の私には、ウサミン星人の伴侶がちゃんといますから」
お子さんいくつだっけ? 母は強いなぁ。
「当然です」
女の子だったらアイドルに……
「ウサミン星人ジュニアなんて芸名は嫌ですよ」
光じゃあるまいし、そんな宇宙忍者みたいなな名前つけるかよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「つけません!」
え。
「ウサミン星人ジュニアなんて芸名つけません!」
え、あ、はい。
「まったく、人をなんだと思ってるのよ」
……もしかして、光か?
「そうよ。なに」
……聞こえてたのか。
「菜々さんの後ろに麗奈がいたの気づかなかったの? 全部筒抜けよ」
人のことは言えないが、お前も結構変わったな。
「なによ。まさか、未だにライダーキックとかやってると思ったの?」
「思ってた」
「……やってるけど」
「やってるのかよ!」
「やってるわよ! ニチアサも欠かさず見てるわよ!」
ああ、光だ。間違いないわ。
お前は結局移籍してこの世界に残ったんだよな。
「ええ。最初はきつかったけど、どうにかなるものね」
喋り方まで変わってやがる。
「中身は変わってないわよ」
お前の移籍先で、うまくいったのか?
「ふふふ……来期のレギュラーの座、取れたのよ」
はい?
「来期の戦隊側のサポートメンバーの一人よ! ついに、ヒーローの仲間入りなのよ!!」
マジか、おめでとう。
「今のところはまだ秘密ね」
俺に言って良かったのか。今の俺はただのおっさん、かなりのおっさんだぞ。
「信頼してるわよ、相棒なんだから」
……なんだ、俺はまだ、お前の相棒なのか?
「ええ」
(それどころか、貴方は私だけのヒーロー。私が貴方の相棒、だったらいいんだけどね)
ん?
「なんでもない。同窓会の会場はそっち?」
ああ、そろそろ、始まるぞ。カメラさんとかスタンバイしてる。
「はーい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ほんとにいたんだ」
……お前は菜々とは別の意味で変わってないな。
「私のコレは、生まれつきだからどうしようもないよ」
そうだったな。
「プロデューサーは変わりすぎ。薫たちの話を聞いてなかったら信じられなかったよ」
お前だって、今じゃ念願の印税生活じゃないか。
「あの頃の私が考えていた印税生活とはちょっと違うけどね」
きらりたちに曲や詞、提供してるんだろ?
「というか、きらり以外にも提供はしているけれど、ほとんどきらり専門だよ。そういう約束だもの」
念願の引きこもり生活だな。
「そういうこと」
良かったな。
「あのさ、プロデューサー」
なんだ?
「私、まだ、独身だよ」
ああ。
「別に貴方を待ってるわけじゃないけどね」
ああ、わかってる。
「子供が作れないから」
ああ、知ってる。
「きらりは結婚したって知ってるよね」
ああ。一度だけ、婿さんのほうとも会ったことがある。
「子供もいるんだよ」
写真が送られてきたな。
「なんかさ、そのとき思ったんだ」
「結局私も、子供が欲しかったんだなって」
そうか。
「誰の子供でもいいって訳じゃなくて」
杏。
「でも、だからって貴方を困らせる気なんてなくて」
杏!
「……ごめん」
謝ることじゃない。でも、俺には、あいつがいるから。
「うん」
俺はあいつを裏切らないよ。
「うん。わかってる」
俺はあいつのことを忘れないから。
「うん。知ってる」
そういうことだよ。
「ねえ、プロデューサー」
ん?
「飴、持ってない?」
お前に会うんだ、持ってないわけないだろ、ほら。
「さすが、杏のプロデューサーだね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
来てくれたのか。
「当然じゃない。ちひろさんから直接連絡もらったんだもの」
……如月千早や天海春香にはずいぶん可愛がられているそうだな。
「ふふ、次代の765プロトップ最有力候補だからね」
765に移ったのはお前以外にも結構な数いたよな。
「みんながんばってるよ。引退した子もいるけれど」
すまなかったな。最後まで見るって約束破っちまって。
「仕方ないってみんなわかってるよ」
「
コメント一覧
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- 2014年10月28日 23:20
- やきゅうができてしあわせ
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- 2014年10月28日 23:20
- 幸せってなんなんだろうな
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- 2014年10月28日 23:24
- ※2
おうパワポケのトラウマやめてくださいおねがいします
ちょっと成仏させる方法を探してきますね。プロデューサーは聡明なわた橘さんが一番お似合いですから、いつまでも縛られてちゃいけません。
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- 2014年10月28日 23:25
- 待ってるって言ったのに
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- 2014年10月28日 23:27
- 幸せは人それぞれ。 だから、選んだ結果に他の人間がグダグダ言うことができないんだよね・・・
-
- 2014年10月28日 23:28
- 俺、こういうの好きだわ。
-
- 2014年10月28日 23:36
- 物語の始点を想像させたかったのかも知れないけど……何かこう
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- 2014年10月28日 23:41
- 好きだけど怖いわ
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- 2014年10月28日 23:51
- 婚活戦士ゼクシィ和久井さんは無事に結婚できたんでしょうかね…
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- 2014年10月28日 23:54
- タイトルで「かわいそうなプロデューサー」的なアレを期待していた
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- 2014年10月28日 23:59
- だからどうした
としか言いようの無い内容でした
-
- 2014年10月29日 00:01
- ・・・幸せって何だっけ?
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こういうのは丁寧にやらないとゴミにしかならんて……