P「勇者様……俺が?」
P「いやぁ、今日も一日疲れたなぁ……」
P「でも、泣き言を言ってはいられない!」
P「何といっても、次のオールスターライブまでは残り一か月!」
P「アイドルのみんなは、俺以上に頑張ってるんだからな!」
P「さてと! 明日も忙しくなりそうだし、今日は早めに寝るか!」
P「それじゃ、お休み……」
P「うーん、むにゃむにゃ……」
??「勇者様……」
P「くぅくぅ……ん?」
P「誰だ、この声――」
ピカッ
P「うわっ!? な、何だこの光は!?」
ピカアアアア
P「ひ、光が、広がって……!? の、のわああああああっ!?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
P「う、うーん……はっ!?」
??「お待ちしておりました」
P「誰だ……綺麗な女の人……? それより、ここはどこだ?」
??「ここは夢の世界の神殿。現実世界を生きる方々の夢を司る、神聖な場所……」
P「は?」
??「そして私は、この神殿を守る女神です」
P「……何だって? 夢の世界に……女神……?」
女神「勇者様を召喚したのは、他でもありません」
P「勇者様……俺が?」
女神「魔王ナイトメアを倒し、ドリームオーブを取り返してほしいのです」
女神「何か?」
P「何が何だか、俺にはさっぱりなんですが」
女神「では、順を追って説明していきましょう。長いとダレるので、三行で」
P「は? 三行?」
女神「こっちの話です。コホン……では」
女神「良い夢、楽しい夢を生み出す神器、ドリームオーブが魔王に奪われました」
女神「あれが魔の力に染まれば、現実世界の人々は毎晩悪夢に苛まれる事となります」
女神「どうか魔王を倒し、ドリームオーブを取り返してください」
P「何だか星のカービィのような、ドラクエのような話だな……」
女神「引き受けていただけますね?」
P「一つ、疑問があります」
女神「何でしょう」
P「どうして俺なんですか?」
女神「あなたが、この世界を救ってくれる勇者様に他ならないからです」
P「いや……。俺、違うと思いますよ?」
女神「間違いありません。私にはわかります」
P「その根拠は?」
女神「ティンときましたので」
P「はい?」
P「…………」
女神「もう一度言いましょうか? ティンと」
P「わかりましたわかりましたわかりましたよ! ティンときたなら仕方ないです!」
女神「詮索はなさらないのですね?」
P「その言葉を言われたら、何を言ってもムダな気がしまして」
女神「賢明な判断です」
P「とは言っても……俺、本当にただのアイドルプロデューサーなんですよ」
女神「現実の世界での勇者様の身分は、もちろん存じております」
P「……ちなみに、身分以外の俺に関する情報、どこまで知ってます?」
女神「あとは何も知りません」
P「あれ、そうなんですか?」
女神「むやみにプライベートを調査するのは、失礼かと思いまして」
P「はあ……」
女神「はい」
P「そんな俺が、魔王なんて大それたヤツを倒せるんでしょうか?」
女神「不安に思われるのは当然です」
P「ええ。心の底から不安です」
女神「では今から、私が編み出した、打倒魔王のプランを紹介しましょう」
P「プラン、ですか?」
女神「ええ。その前に、最初に言っておかねばならないことがあります」
P「何でしょうか?」
女神「勇者様が夢の世界に留まれるのは、一日当たり八時間です」
P「ふむ……。ちょうど俺の睡眠時間と同じですね」
女神「夜、現実世界で勇者様が眠りに就いている時でないと、召喚できませんので」
P「そうなのか……。実生活に影響が出ないのはありがたいですね」
P「レベルアップですか。具体的にはどうすれば?」
女神「今から私の力で、勇者様をこの世界の南端にある、567平原にワープさせます」
P「567って、何て読むんですか?」
女神「コムナと読みます」
P「予想通りでした。そこで俺は、何をすればいいんでしょう?」
女神「はぐれマイクを倒してもらいます」
P「は? はぐれマイク?」
女神「ええ。567平原には、マイク形の金属製モンスターが大量に生息しています」
P「は、はあ。なんだか、ゲームみたいな話になってきたぞ……?」
P「HPって、ヒットポイント……?」
女神「物事をわかりやすく伝えるのは、重要だと思いませんか?」
P「……否定はしませんが」
女神「ともかく。もし倒せた場合は、莫大な経験値が手に入ります」
P「つまりドラクエでいう、はぐれメタル狩りをしろと?」
女神「理解が早くて助かります」
P「ははは……そいつはどーも」
女神「経験を積んでレベルアップすれば、魔王を倒すことも不可能ではないでしょう」
P「そうかなあ……。でも、俺がやるしかないんですよね?」
女神「ええ、ティンと来ましたので」
P「……やれるだけはやってみます」
女神「ありがとうございます」
P「何をでしょうか?」
女神「タイムリミットまでは、今日を入れて三日です」
P「……はい?」
女神「三日を過ぎれば、ドリームオーブの力は魔王に取り込まれてしまいます」
P「…………」
女神「そうなったが最後、何人たりとも魔王を倒すことはできなくなるでしょう」
P「えっと」
P「無理じゃん?」
女神「やってみなければわかりません」
P「いや、でも」
女神「それではよろしくお願いします。567平原にワープ!」
ギュイーンギュイーン
P「うおぉぉぉぉ!? 体が空を飛んでいくぅぅ!?」
女神「七時間が経過したら呼び戻しますので。御武運を」
P「御武運を、じゃないだろおおぉぉぉぉ!?」
P「飛ばされてきちゃったよ」
P「やれやれ……えらい事に巻き込まれたな……」
P「意外に順応できてるのは、日頃の生活のたまものかな?」
P「とにかくまずは、そのはぐれマイクとやらを見つけないと……お!」
はぐれマイクが現れた!
P「早速出たぞ――」
はぐれマイクは逃げ出した!
P「あ」
はぐれマイクが現れた!
P「よし、今度こそ! てぇりゃあ!」
Pの攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
はぐれマイクは逃げ出した!
P「……えっと」
P「確か女神様、HPは5あるって言ってたよな」
P「つまり、逃げられるまでに一人で五回殴れと」
P「…………」
P「ムリゲーじゃん?」
はぐれマイクは逃げ出した!
P「あ、ちょ」
はぐれマイクが現れた!
はぐれマイクの攻撃! ミス! Pはダメージを受けない!
P「お!」
Pの攻撃! はぐれマイクに1のダメージ!
はぐれマイクは逃げ出した!
P「…………」
P「どうしよ、これ……」
女神「成果はいかがでしたか?」
P「なんとか二匹倒せました」
女神「では、今のレベルは」
P「3です」
女神「…………」
P「…………」
女神「何という事でしょう」
P「だって、すぐ逃げるんですもん! そうそう五回も殴れないですよ!」
女神「弱りましたね。私の計算では、魔王を倒すには最低40レベルは必要なのです」
P「全然足りないじゃん!」
P「そりゃそうですけど……」
女神「では早速、魔王に挑んできてください」
P「……え?」
女神「プランでは七時間を修行に、残り一時間を魔王との決戦に使う事となっています」
P「でも、間違いなく勝てませんよね?」
女神「やってみなくてはわかりません」
P「わかりますよ! だってさっき、最低40レベル必要って言ったじゃないですか!」
女神「もしかすると、私の計算ミスかもしれません」
P「ミスってたとしても、適正レベルが3なわけないでしょーが!」
女神「魔王はこの世界の北端にある675城で、オーブの力を得るための儀式を行ってます」
P「スルーですか」
女神「675はムナコと読みます」
P「ぶっちゃけ名前はどうでもいいです」
女神「せっかく私が親切心で……ぐすっ」
P「あ、ありがとうございます女神様! だから泣くのはやめて!」
女神「わかっていただければ結構です……ぐすん」
P「マジ泣きだったよ……ビックリした……」
女神「そうそう、また言い忘れる所でした」
P「切り替えがスピーディ
コメント一覧
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- 2014年10月28日 22:19
- パーティメンバー13人…円卓の騎士か
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- 2014年10月28日 22:31
- アイマスのFEならフリゲにあるよね
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- 2014年10月28日 22:36
- 結婚相手にピヨちゃん選んだのは正解だったと思うが、社長がルドマンポジなら恒例のネタ欲しかったので星3
-
- 2014年10月28日 22:46
- モバマスで良ければコシミズクエストとかあるけどな
-
- 2014年10月28日 22:48
- 天空でチマチマ削ってたなー
-
- 2014年10月28日 22:51
- 魔王に与えたダメージを÷2すると………
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- 2014年10月28日 22:52
- 装備品も無しに魔王を倒せとか…
この鬼!悪魔!女神!
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- 2014年10月28日 22:56
- お願いする立場の女神が偉そうでいらつく。
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- 2014年10月28日 22:57
- 面白かった
もう一波乱あっても良かったと思うけど
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- 2014年10月28日 23:09
- なんかこの女神様見ててパルテナ様思い出した
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- 2014年10月28日 23:12
- 翌日、事務所に新たなるメンバーが…!?
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- 2014年10月28日 23:37
- 高木「なんと この私が 好きと申すか!?」
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- 2014年10月28日 23:43
- きっとこの女神はちひろって名前だな。
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- 2014年10月28日 23:54
- ↑
それは鬼!悪魔!!
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- 2014年10月28日 23:57
- Pと女性が付き合うことになり事務所が暗黒面におちましたとさ
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