ASUSが国内発売するスマートフォン ZenFone 5 LTE版。早速実機に触れてみました。ZenFone 5 はASUSがラップトップの主力製品に採用するブランド「ZEN」を冠した、手頃な価格の5インチスマートフォンです。早速外観や使用感について、レビューします。
国内ではSIMロックフリーで11月8日より販売予定。価格はZenFone 5 16GBが2万6800円、32GBが2万9000円台。国内発表時の記事も併せてどうぞ。
ASUS ZenFone 5 国内発表、LTE対応で2万円台のSIMフリーAndroidスマートフォン
ASUS Zenfone 5 は、2014年夏に海外で発売されたモデル。低価格ながら高い質感のデザインと、サクサク高速に動作するということで話題を集めていました。
レビュー機の主な仕様は、5.0インチ 1280 x 720 IPS液晶、Snapdragon 400 MSM8926 1.2Ghzクアッドコアプロセッサ、2GB RAM、16GBのストレージ、microSDXC 64GB、800万画素カメラ(背面)、200万画素インカメラ、2110mAhバッテリーなど。本体サイズは148.2 x 72.8 x 10.3 mm、質量145gです。
受信時最大150Mbps、送信時最大50MbpsのLTE Cat.4に対応。日本ではSIMフリーモデルが販売されます。
ZenFoneのZenは「禅」の意味。ASUSはノートPCの主力製品にZenブランドを用いていますが、Zenブランドを冠したスマートフォンということで、本端末の戦略性の高さが伺えます。
背面は一見すると金属ボディーに見えますが、実は樹脂製。とはいえ安っぽさはありません。表面は若干つるつるしているものの光沢加工ではないので、指紋はあまり付きにくい印象。背面のボディはラウンドを帯びており、手へのの収まりは良いです。
背面には800万画素カメラ、LEDフラッシュ、モノラルスピーカーを備えます。低価格なスマートフォンの場合、大音量で再生するとスピーカーが音割れする場合もあるのですが、ZenFoneのスピーカーは試用した範囲では十分実用的でした。
スマートフォンの下部にはmicroUSB端子。
スマートフォンの右側面には電源ボタンと音量ボタン。
本体左側面にはボタン類は一切ありません。
背面カバーは取り外し可能。外すのには若干コツが要ります。
中央部にはマイクロSIMスロットが1つ。デュアルSIMには対応していません。
microSDカードスロットも背面。入れ替えにはカバーを取り外す必要があります。
同じ5.0インチのNexus 5(左)と比べた写真。ZenFone 5 のほうがサイズが大きいです。
ソフトウェア面
ASUS ZenFone 5 は、ASUSの独自インターフェイス「Zen UI」を搭載。ロック画面からカメラや電話、メッセージアプリを楽々起動できます。
ASUSはPCメーカーということもあり、ZenFone 5でも各種ユーティリティが充実。特に省電力モードは、アプリごとに画面の輝度を設定したり、プッシュ通知を利用するアプリのネットワーク接続を個別に制御するなど、高いレベルでの省電力設定が可能です。
日本語IMEに「ATOK」を標準搭載する点も嬉しいポイント。
クイック設定からメモリを開放できるほか、サウンドエフェクトを好みのモードにすることも事も可能。PCメーカーならではのユーティリティーの充実はガジェット感を高めます。
カメラ機能
ASUS ZenFone 5は、背面に800万画素、前面に200万画素カメラを搭載。
一眼風のボケた写真を撮影する「単焦点」や、複数の写真を合成して動いている人や物体を消去する「スマートリムーブ」など、低価格スマートフォンとは思えないほど撮影モードが充実しています。
近年は、食事の写真をスマートフォンで撮影し、SNSに投稿するというスタイルも一般的ですが、食事を撮影する場合でも、十分に綺麗に撮影できます。
単焦点レンズ機能を使えば、背景のぼけた一眼風の写真を撮影できます。とはいえソフトウェア処理のため、なかなか上手にはボカせない場合もあります。
薄暗い早朝に撮影した写真です。
まとめ
手頃な価格ながら、ハイエンドに近い質感と、充実したソフトウェア、カメラ機能が特徴の本端末。プロセッサ性能は価格相応ではあるものの、動作も非常に軽快で、下り最大150MbpsのLTEデータ通信対応など、価格以上に使える端末という印象。欠点としては、画面のベゼルが広く、同じ5インチのNexus 5と比べても本体サイズが大きく片手操作がしづらいこと。とはいえユーティリティーの充実は流石PCメーカーのASUSだなという印象で、Nexus 5を引き離している印象です。国内ではSIMフリーで販売予定。MVNOとの相性は抜群です。