アップル社CEO(最高経営責任者)が、ゲイであることを告白しました。

画像:【アップル社CEOのティム・クック氏】
アップル社CEOのティム・クック氏
http://www.chicagotribune.com/bluesky/chi-tim-cook-gay-20141030-story.html

30日、CEOのティム・クック(53才)氏はアメリカのメディアに手記を寄稿。

ゲイであることを明かしました。

手記の内容(抜粋)は次の通りです。

何年も前から私は、自分の性的指向について多くの人に明らかにしてきた。
アップルでは大勢の同僚が、私が同性愛者であることを知っているが、それによって彼らの私に対する態度が変わるようには感じられない。もちろん、私は幸運だった。
創造性と革新性を愛し、人々の多様性を受け入れることでのみそれらが開花できると皆が知っている会社で働いているからだ。誰もがこのように幸運な環境下にあるわけではないだろう。

私は自身の性的指向を否定したことはないものの、今まではこれを公に認めたこともなかった。
ここではっきり言っておこう。私はゲイであることを誇りに思っている。ゲイであることは、神が私に与えた最高の賜物の一つだと考えている。

ゲイであることで私は、少数派に属するというのがどういうことか、より深く理解できる。
他の少数派グループの人々が日々直面しているチャレンジを垣間見ることができる。
これは私が他の人に共感する力を高め、より豊かな人生を私にもたらしている。
難しいことや居心地が悪いことも時にあったが、自分自身であること、自分の道を進むこと、逆境や偏見に負けないことへの自信ができた。面の皮がサイのように厚くもなった。
これはアップルの最高経営責任者(CEO)としては都合がいい。

私が子どもの頃に比べ、世界は大きく変わった。
米国は結婚平等法(同性愛カップルの結婚を合法とする法律)の時代へと進んでいる。皆に知られている人が勇敢にカムアウトしてきたことが、人々の見方を変え、われわれの文化をもっと寛容なものにするのに役立った。
それでも、今でも多くの州には性的指向だけを理由に従業員を解雇することを認める法律がある。ゲイだという理由で大家から立ち退きを迫られたり、病気のパートナーを訪ねることや遺産の相続を妨げられたりするような場所もたくさんある。数えきれないほどの人々が、特に子供たちが、性的指向のために毎日恐怖や虐待に直面している。

私は自分が活動家だとは思わないが、他の人の犠牲から自分がどれほど助けられてきたかに気付いた。そのため、もしアップルのCEOがゲイだという話を聞くことによって、自分自身を受け入れることに苦労している人が助けられ、孤独を感じている人が慰められるなら、私のプライバシーを犠牲にする価値があると考えた。

率直に言って、これは私にとって容易な選択ではなかった。プライバシーは私にとって重要で、少しだけは残しておきたい。アップルは私が生涯を賭ける仕事であり、起きている時間の実質全てを私がなり得る最良のCEOであることに費やしている。それは社員に対しての当然の務めであり、顧客と開発者、株主、納入業者に対してもそうだ。

社会の進歩の一つは、一人の人間を性的指向や人種、ジェンダーだけによって定義することはできないと理解することだ。私は技術者であり、おじであり、自然を愛する人間。健康マニアでもあり、南部の出身でスポーツ愛好者で、そのほかもいろいろある。私に最も適したこと、自分に喜びをもたらす仕事に集中したい気持ちを人々が尊重してくれることを私は望む。

私が幸運にも率いることになった企業は、かねてから全ての人の人権と平等のために尽力してきた。雇用平等法案を強く支持したし、アップルの本社があるカリフォルニア州での同性婚も支持した。アリゾナ州議会が同性愛者のコミュニティーを標的とした差別的な法案を可決した時には抗議した。

われわれは自らの価値観のために闘い続ける。この素晴らしい会社のCEOは誰であれ、人種や性的指向、ジェンダーにかかわらず、私と同じように闘うだろう。そして私は個人的に、全ての人の平等を死ぬまで訴え続ける。


(引用元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141030-00000056-bloom_st-bus_all)

日本でも昔と比べれば、同性愛者に対する偏見はだいぶ減りましたね。

芸能界で活躍する人も増えています。

個人の多様性を認めるということは価値観の多様性にも繋がり、ひいてはいじめなども減ると思われます。