翠星石とココナッツガブリガブリエビロイド
- §桜田家の居間
雛苺「うぃー! もらっちゃった! もらっちゃったのー!」
のり「グアム旅行に行った薔薇水晶ちゃんのお土産ね~」
翠星石「でも翠星石への土産物はヤシの実を削って作った灰皿ですぅ」
真紅「私のは超リアルな伊勢海老のフィギュアだわ」
雛苺「ヒナのは木刀なのー! これでトモエとおそろいなのー」ブンブン
翠星石「部屋の中で振り回すなですチビ苺」
ジュン「姉ちゃんにはオスカー像、僕にはラベルも何も貼っていない謎のDVD…」
翠星石「何か全部グアムとあんまりカンケーねぇ物ばっかりですぅ」
真紅「いやげ物ってやつよね」
のり「駄目よ真紅ちゃん、翠星石ちゃん。物を貰っておいてそんなこと言っちゃ」
翠星石「ですが…」
ジュン「土産物のラインナップからして、このDVDもすこぶる怪しい気がしてきた」
雛苺「でも、折角だから再生するのよジュン!」
のり「そうね、お姉ちゃんも何が記録されているのか気になる」
翠星石「グアムのどぎついポルノとかじゃねーのですぅ?」
真紅「薔薇推奨的に考えてホモビデオの可能性もあるわね、前科(※)もあるし」
※槐と薔薇水晶はくんくん探偵とけんけん助手のやおいビデオを作ったことがある。参照;桜田ジュン、悲嘆に暮れる。
- §リビングでDVD鑑賞開始
ジュン「…流石に、そんなことはないだろう。ともかくプレーヤーで再生するぞ」
雛苺「わくわくするのー」
のり「あ、音楽が流れ出したわ」
翠星石「ますますもって洋物ポルノっぽい始まりです」
真紅「あれって建前はミュージックのイメージビデオという話を聞いたことあるわ」
ジュン「君達は何でそんなにポルノに詳しいの?」
雛苺「うにゃっ! ジュン! 映像の方も始まったのよー!」
真紅「さぁて、ホモが出るか蛇が出るか」
ナレーター『ここは常夏のリゾート…、グアム』
ジュン「あ、普通にグアムの風景だ」
雛苺「このナレーションの声は槐せんせーなの!」
のり「どうやら旅の記録映像のようね。映っているのはどこかのビーチ? 素敵ねぇ…」
真紅「いや、まだ分からないわよ」
翠星石「そうです、ここから日焼けした逞しいホモ達の濃厚な野外ハッテンが始まるかもしれんですぅ」
ばらっしー『ひゃっはーっ! 水だ、水だぁーーだっしーーーー!』
ナレーター『おやおや、ばらっしーさん。そんなにはしゃいで、どこへ行くんです?』
雛苺「見て見てぇ、ばらっしー(※)が登場したの!」 ※ローゼン非公認ゆるキャラ。中の人が薔薇水晶なのは公然の秘密。
ジュン「そうか、そう言えば、ばらっしー活動という謎の理由でグアムに行ってたんだったな」
ばらっしー『どこまでも青く澄んだグアムの海にばらっしーのテンションもハイパーだっしー!』
ナレーター『おやおや、そんなに最初から飛ばしていては体力がもちませんよ、ばらっしーさん』
真紅「何、この茶番…」
翠星石「ばらっしーがグアムを満喫してるだけの映像ですか、これ? ひょっとして」
のり「うらやましいわね~、お姉ちゃんも一度でいいからグアムに行ってみたいわぁ」
ナレーター『今度はどこへ到着ですか? ばらっしーさん』
ばらっしー『恋人岬に来ただっしー! その昔、悲恋の二人がお互いの髪を結んでここから飛び降りたという地だっしー』
ナレーター『どひゃー。それはそれは…』
ばらっしー『ばらっしーも素敵な殿方と一緒にここから飛び込みたいっしー!』
ナレーター『飛び込んじゃ駄目ですよ、死んじゃいますよばらっしーさん』
ばらっしー『ばらっしーのボディは宇宙でも活動可能なレベルだから平気だっしー』
雛苺「ばらっしー、とっても楽しそうなのよ!」
真紅「見てるだけの私達は何かムカついてきたけどね」
翠星石「ホモビデオの方がまだマシだったですぅ」
ナレーター『ホテルに帰った我々は、ばらっしーさんの貴重なシャワーシーンの撮影に成功しました』
ばらっしー『♪ふんふ~ん』しゃわわー
ナレーター『おやおや、ばらっしーさんはそんなところから洗い始めるんですね』
ばらっしー『きゃーっ! 何を撮っているんだっしー! エッチなのは駄目だっしー! 薔薇汁ブシャー!』
ジュン「着ぐるみのシャワーシーンなんて誰が得するんだよ…」
翠星石「何だか方向性がだんだんおかしくなってきたですよ」
真紅「方向性なんて最初から異次元でしょ、ばらっしーは」
- §三時間後
ジュン「ふぅー、やれやれ。まさか三時間も映像が続くとは」
翠星石「律儀に最後まで見てしまったですぅ…」
のり「いやぁ、見応えあったわよね。ばらっしーちゃんとマンタの海中ツーショットなんてお姉ちゃん感動したわ~」
ジュン「ばらっしー着ぐるみが浸水してたけどな」
真紅「宇宙でも活動できるとか言ってたくせに水が入ってきて溺れかけるってどうなの?」
翠星石「他にもばらっしー寝起きドッキリだとか、熱々おでんリアクションとかグアム無関係な小ネタもチラホラ」
雛苺「ヒナでも、それはちょっとどうかと思う企画だったのよね」
ジュン「…それに今、気付いたんだが、DVDと一緒に原稿用紙を渡されていたんだった。感想文を書けってことか?」
翠星石「うへぁ」
真紅「げろげろ。そんなメンドーは御免だわ。雛苺、適当に落書きでもしてEnjuDoll(槐の店)に送り付けときなさい」
雛苺「うぃー!」
翠星石「…さぁて、それはそうとこの土産物達をどう有効活用するですかねぇ」
真紅「うーん、DVDはフリスビー代わりに投げて遊べるけどね~」
雛苺「ヒナはこの木刀をちゃんと使うのー! 毎日、一生懸命ブリブリするのよ!」
ジュン「それを言うならブリブリじゃなくて、素振りな」
雛苺「みょわわっ! わ、わざと間違えただけなの!」
真紅「本当に?」
雛苺「本当なの! と、とにかくヒナはトモエのお家に行ってケンドーを教えてもらってくるのよ!」スタタタ
真紅「逃げたか…」
翠星石「チビ苺と木刀はこの際どうでもいいですよ。問題は他のお土産ですぅ」
真紅「それもそうね」
翠星石「オスカー像や伊勢海老のフィギュアは、何かの重し代わりに使えるかもですが
ヤシの実の灰皿は、どうにもこうにもならんです」
ジュン「うちは誰もタバコ吸わないからな」
翠星石「あ、そうです真紅! 時間を巻き戻す時計で
このヤシの実を灰皿にされる前、ピチピチのフルーツだった時に戻せないですか?」
真紅「流石にそれは無理よ翠星石」
翠星石「そうですか。マジでヤシの灰皿の使い道に困るです。砕いて花壇のチップ肥料にでも使うですか」
のり「折角のお土産を粉末にするのはどうかと思うわ翠星石ちゃん」
翠星石「ですが…」
のり「翠星石ちゃん達の頭のサイズだったら、これを帽子代わりに被れるんじゃない?」
翠星石「被ってどうするです?」
のり「お洒落かなぁ~、と思って」
真紅「ヤシの実を頭に被っている人なんて見たことないわよ」
ジュン「頭の中がお花畑どころじゃなくて、頭の中がパラダイスだと思われかねんな」
翠星石「うーん、けどまあ物は試しに被ってみるですぅ」
ジュン「おいおい…」
翠星石「どうです? 似合ってるですか?」
のり「ええ、良く似合っているわよ翠星石ちゃん」
真紅「そうね、意外とマッチしているわよ」
ジュン「そうだな。見た目の馬鹿さ加減がさらにアップしている」
翠星石「馬鹿とは何ですか! 馬鹿とは! えぇい、これでも食らえです! ココナッツヘッドアターーーック!」
ジュン「…っ!?」ドグシャァッッ
のり「ジュンくーーんっ!?」
真紅「な、なんというパキケファロサウルスじみた頭突き!? ジュンがうめき声一つあげずに気絶したわ!」
翠星石「こ、これは!? 自分でも驚きの頭突き力ですぅ!」
のり「ヤシの実を頭に被ることで、こんなに頭突きが強くなるなんて!」
翠星石「ふぉおおおおおおお…! この頭脳に満ちるプァワーはスゴイです! 荒ぶるですぅ!」
のり「翠星石ちゃんが昂ぶっているわ!」
翠星石「できる! 今なら頭突きだけでアリスゲームを制することもできるですぅ!」
真紅「何を馬鹿なことを! アリスゲームは真紅ちゃん大勝利で終幕したじゃない!」
翠星石「ふんっ! それなら現アリスの真紅を翠星石が倒せばいいだけですぅ!」
真紅「まあっ! ハト派のあなたとは思えない発言だわ!」
翠星石「問答無用! 真紅もチビ人間のように物言わぬボロ屑と化すがいいでーす! WRYYYYYYAAAAーーッ!」
真紅「あの頭突きは危険だわ! ここは避けるッ! のり、あなたも避難なさい!」
のり「う、うん!」
バゴーン☆
のり「きゃああーーーーっ! 翠星石ちゃんが頭突きで壁を崩したわ!」
翠星石「ちぃいいーっ! うまく避けやがったですねぇ、ボラな真似を」パラパラパラ
真紅「ボラじゃなくてアジよ翠星石。しかし異常だわ、その頭突きの威力」
のり「翠星石ちゃんの言動もさっきからちょっとおかしいし、まさかあのヤシの実、ひょっとして呪いのヤシだとか」
真紅「まさか…」
蒼星石「残念ながら、のりさんの言うとおりだ」ドジャァーン
真紅「そ、蒼星石ッ!? 崩れた壁の中から唐突に蒼星石が出てきたわ!?」
のり「い、いつの間に壁の中に!?」
翠星石「蒼星石…?」
蒼星石「僕のところにも薔薇水晶から翠星石と同じヤシの実の灰皿がお土産として
届けられたんだが、実はそれは呪いの『ヤシ仮面』の一種だったんだ」
真紅「呪いの!?」
のり「ヤシ仮面んん!? 翠星石ちゃんが被っているのは全然、仮面っぽくないけど。しかも顔じゃなくて頭に付けて…」
翠星石「なんなんですか、そのヤシ仮面とは?」
蒼星石「石仮面のヤシ版だが、色々と不完全なものだ。被った人を吸血鬼にしたりはしない。
ただ、その人を凶暴にして所かまわず頭突きやヘッドバットを繰り返すようになる!」
真紅「なんと奇妙な!」
蒼星石「翠星石は単純…じゃなくて純粋だから、うっかりヤシの実を被るかもしれない。
それを防ごうと思って、大急ぎでnのフィールドのショートカットを使って
桜田家にテレポートしたんだけど、焦りすぎて『壁の中にいる』状態になってしまっていたんだ!」
翠星石「そ、そうだったんですか」
のり「わ、私のせいだわ! 私が翠星石ちゃんに、被るように言ってしまったから!」
翠星石「ボス猿が気に病むことはないですぅ。なぜなら翠星石は今、とーっても気分がいいんですから!
とるにたらぬ人類全てに頭突きの鉄槌を下し、アリスどころか世界を支配するのですぅ!」
蒼星石「まずい! どんどん翠星石がヤシの邪悪な意思に飲み込まれている!」
真紅「翠星石って操られたりだとか寄生されたりすることが多い気がするわね。
それはともかく蒼
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- :-:2014/10/31(金) 18:03:20
- 蒼星石は霞刑部だった…?
- :-:2014/10/31(金) 18:52:27
- 凄まじいジャンプ臭だったぜ
- :-:2014/10/31(金) 19:17:25
- 三馬鹿にゲスさもなく清々しい終わり方ってのもだいぶ懐かしいな(JUMが埋められたことから目を背けながら)
しかし本当によく翠星石は寄生されるなぁ、これもてっきり桜大蛇みたいなnフィーの厄介事かと思った
- :-:2014/10/31(金) 19:27:43
- オスカー像って人形師の?と思ったがただのダミーか
- :-:2014/10/31(金) 19:51:03
- 人形を操ったり巨大化させたりとか懐かしい技を
原作読み返そうかな
- :-:2014/10/31(金) 21:18:23
- お土産が完全にジョジョリオンかと思ったらまさかの1部展開
久々の濃厚ジョジョ×ローゼンネタ楽しませていただきました
・・・というか蒼星石のノリが完全に男塾なのですが・・・
- :-:2014/10/31(金) 21:29:50
- 「覚えたぞ…」
↓
「あら、この別に面白くも何ともない破片何かしら?」ひょい、ぺた
↓
「KASIRAAAAHHHHHーーー!!
『金のデコ』プラス『ヤシ仮面』 二頭流ッ!」
- :-:2014/10/31(金) 21:57:45
- こいつは上質なコカインをやってるやつの文だな
- :-:2014/10/31(金) 22:33:51
- 3時間に及ぶばらっしーDVDは見てみたいと思った
いや結構本気で・・・
- :-:2014/10/31(金) 22:38:14
- あれ?形式変わった?
ノリは相変わらずだが
- :-:2014/10/31(金) 23:43:54
- ばらっしー着ぐるみに精神が乗っ取られないかそろそろ心配なってきた