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カナダの飛行士、宇宙で収録した初の音楽ビデオSpace Oddityを再び公開。ボウイらの厚意に感謝 - Engadget Japanese
 
カナダの宇宙飛行士クリス・ハドフィールドが、人気を博した「宇宙で収録した初のミュージックビデオ」を再び公開しました。このビデオは無重力の 国際宇宙ステーション(ISS)内で、デヴィッド・ボウイの名曲 Space Oddity を唄ったもの。昨年 YouTube で公開されるとともに大きな話題となりましたが、今年5月に楽曲のライセンス期限が切れていました。
 

ハドフィールド氏による Space Oddity のカヴァーバージョンは、2013年5月の公開とともに大反響を呼びました。デヴィッド・ボウイの公式 Facebook アカウントも、このビデオを目にして「おそらくこの曲の最も心に響くバージョンだ」と投稿するなど、その話題は世界中に広まり、YouTube での再生回数は合計2348万9187回を記録しました。

しかし、カナダ宇宙庁は楽曲の使用許可を1年分しか取得していなかったため、今年5月の期限切れとともに、このミュージックビデオは非公開となりました。

すでに地上に帰還していたハドフィールド氏は、期限が切れたこのビデオを再び公開したいと考え、権利関係をクリアにすべく奔走しました。そしてデヴィッド・ボウイと作品の権利者や、カナダ宇宙庁、NASA などの協力を得て、この11月4日にようやくビデオの再公開に漕ぎ着けました。

ハドフィールド氏は再公開まで数か月の期間を要したことについて、法律的な問題が多くあったためとしています。 ISS では、それぞれの国が担当するモジュール内ではその国の法律が適用されます。したがって ISS 内で制作されたこのビデオは、数か国にまたがって著作権などに関する法律が絡んでいることになります。最初に公開したときは、宇宙へ旅立つ前に権利関係の摺り合わせを終えていましたが、再び公開するにはもう一度それらすべてをクリアにする必要がありました。

ハドフィールド氏は「私は宇宙飛行士であって、宇宙弁護士じゃないからね」と語りますが、それでも最初に許可を取って回った時に比べれば、知名度も手伝って比較的スムーズに作業は進んだとのこと。

再び公開されたビデオは新たに2年間のライセンスを取得済み。ハドフィールド氏は、デヴィッド・ボウイやレコード会社をはじめとする関係各所に深く感謝するとしています。

ハドフィールド氏について付け加えると、カナダでは英雄といえる人物で、これまで3度にわたる宇宙飛行を経験しています。カナダ人として初の船外活動や、カナダ人初の ISS コマンダー(船長)も務めました。またロシア(旧ソビエト連邦)の宇宙ステーション、ミールに滞在した経験を持つ唯一のカナダ人でもあります。

またプライベートでは音楽活動も行っており、Space Oddity の公開前には ISS 上からアイルランドのバンド The Chieftains と共演もしています。今年、世界の著名人が講演を行う TED カンファレンスに登壇した際は、船外活動中に目が見えなくなった恐怖の体験を紹介しつつ、最後はやはり Space Oddity で締め括っていました。


下は The Chieftains とハドフィールド氏による ヴァン・モリソンの曲 Moondance。
 
 
カナダの飛行士、宇宙で収録した初の音楽ビデオSpace Oddityを再び公開。ボウイらの厚意に感謝

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