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ルンバのiRobot CEO、ダイソン ロボット掃除機 360 Eye は「Eyeなのに実際には何も見えていない」(更新) - Engadget Japanese


iRobotといえば、ルンバ(Roomba)やブラーバ(Braava)といったいように何かと音を伸ばしがちなロボット掃除機で知られるメーカーです。これまでお伝えしてきた通り、堅牢な業務利用のロボットは軍事分野でアフガニスタンや地雷除去の現場に導入されており、災害用途では福島原発で現在も導入されています。

来日したコリン・アングルCEOは、ダイソンが発表した360度パノラマカメラ搭載のロボット掃除機「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」について「Eyeとあるのに実際には何も見えていないんだ。アレはゴミをみつけられないしね」とコメント。まさに目潰しとも言える先制攻撃を繰り出しました。発言の詳細は続きをどうぞ。


会見の中でダイソンの360 Eyeについて問われたアングルCEOは、キャニスター式(床移動式)掃除機のダイソンがロボット掃除機を発表したことについて、市場の将来性が認められたとして歓迎を示す一方で「ゴミそのものに到達できない」とコメント。

Eyeとしているが実際には何も見えていないんだ。ゴミは見つけられない。それに彼らのロボット掃除機はゴミを吸い込むチャンスは一度きりなんだ。彼らのキャニスター式掃除機だって一度で全部のゴミは吸い取れないのにね

と発言。掃除機業界を牽引するダイソンに真っ向勝負を挑みました。アングルCEOがここまで自信を見せるのも、iRobotが長くロボット掃除機を手がけることに理由があるようです。

我々はロずっとロボット掃除機を作ってきて、さまざまなIP(知的財産)が積み上がっている。だからダイソンはなかなか手出しができない

その一例としてアングルCEOは、たとえば長い毛足のカーペットなどが絡んだ場合に、ルンバには逆回転して絡んだ毛足をほどく機能を紹介し、こうした機能はIPによって「やりたくてもできないはず」とコメントしました。

また、各社のダイソンのロボット掃除機もそうですが、いくつかのメーカーがSLAM、つまり部屋の環境を検出して位置を把握して効率的な掃除を行う機能を搭載し、ルンバのシステマチックではない動き方に非効率だと見解を示している件についても反論。

ルンバはランダムな動きではないけど、システマチックには動いていない。それはそうすると取りこぼしてしまうゴミが多いから。ルンバなら家具の間になんとかして入り込もうとするけど、システマチックにやったら決してそこには入り込めない。ロボット掃除機はバッテリーももたないから作業時間を最短にしなければならなくて、その制約の中で全ての場所をざっとまわらせるための方法なんだ。SLAMについて僕らはパイオニアだけど、能力を損なわず搭載できるようになるまではパフォーマンスを優先して載せない

と語りました。



なお、iRobotの収益の9割はルンバによるものですが、残りの10%は堅牢さを売りした軍事や災害用の特別なマシンです。ルンバの動き方には地雷探知ロボットの動きが活かされており、反対に軍事災害用ロボットには安価に製造、小型化の面でルンバのノウハウが盛り込まれています。

ロボットが人の単純労働を肩代わりする世界では、その一方で人間の仕事を奪う可能性だってあります。アングルCEOは高齢化社会が直面している問題として「老人の人口が増えているのに、面倒を見なければならない人の人口が減っている。ホームなどの施設で介護する人が減ればきちんとしたケアをするためには介護コストが上がる。テクノロジーによって人がきちんと独立して、より長く暮らせるビジョンが必要」としました。

このほかアングルCEOはルンバの特徴を「しっかり掃除できる点」と話し、収益の最大化をむやみやたらに目指さないと方針を説明。「我々のミッションはシンプルで、素晴らしいロボットを作ること。これまでずっとそれに情熱を傾けてきたんだ」と語りました。
ルンバのiRobot CEO、ダイソン ロボット掃除機 360 Eye は「Eyeなのに実際には何も見えていない」(更新)

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