ガンを患い余命いくばくもないおばあさんの願いは、最愛の馬に別れを告げることだった。そしておばあさんの願いはついに実現した。
77年の生涯を閉じたイギリス人女性、シーラ・マーシュさんは、病気のためうまく喋ることも難しくなっていたが、最愛の馬の名前を優しく呼びながら、その頬を愛おしそうに撫でていた。
イギリスのウィガンに住んでいたマーシュさんは、馬6頭、犬3匹、猫3匹を飼うほどの大の動物好きだった。先週、病院に連れて来てもらった愛犬に別れを告げた後、病院の職員にブロンウェンという名の25年間かわいがっていた愛馬にも会わせて欲しいとお願いしていた。
犬や猫なら病院に連れてくることも可能だが今回のケースは大きな馬である。病院のスタッフはそれでもどうしてもマーシュさんの願いを叶えてあげたかった。病院の中に馬を入れることは叶わないが、スタッフは病院の駐車場にブロンウェンをつれてきて、そこでベッドに横たわるマーシュさんに対面させることにした。
看護師のゲイル・タイラーさんによれば、ブロンウェンはゆっくりとマーシュさんまで歩み寄り、彼女に優しく名前を呼ばれると、首を下げてその頬にキスし、最後の別れを告げたという。
マーシュさんは、最後の望みをかなえることができた。最愛の馬たちとの再会を果たした後、静かに息をひきとったという。
彼女の最後の願いを叶えたのは、ウィガンにある王立アルバート・エドワード病院である。この病院では、終末医療の一環として、患者の最期の望みをかなえるべく、慈悲や尊厳のある対応をしているという。
via:bbc・原文翻訳:hiroching
終末医療に関しては、日本でも様々な試行錯誤が行われている。ペットも大事な家族である。その家族に最後に会いたいと言ったら、日本の病院も受け入れてくれるのだろうか?受け入れてくれるといいな。
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コメント
1. 匿名処理班
婆さん。良い土産ができたな。
2. 匿名処理班
モニターがにじんでよく見えない
3. 匿名処理班
いい絵だな。たまらなくいい絵だな。。
4. 匿名処理班
よかったね婆ちゃん…
5. 匿名処理班
老婆は女王であり、
馬たちはその忠実な騎士たち。
6. 匿名処理班
寝たきりの老人をチューブにつなぎ、日々機械的に処置をし、亡くなったら死亡時間だけ告げてすぐ医師も看護師もいなくなる。田舎の年寄りが多い病院はそんな感じだった。老人は最後の望みを叶えられるどころか、人であることさえ忘れられている。温かい家族がいればまだマシだろうが、そうでない独身の方、これからはどうしたら最期まで「人」でいられるか、考えておいたほうがよさそう。
7. 匿名処理班
愛犬と最期の別れをしたホームレスのおじさんの話が以前ここであったけど、最期に最愛の家族と会えるのは幸せな事だろうな
8. 匿名処理班
泣いた
9. 匿名処理班
馬もわかってるんだよね・・・(T T)
10. 匿名処理班
やさしい光景だなぁ…
11. 匿名処理班
25年…長い。
息子や娘は出ていくけど馬は出て行かないもんなあ。
逆に馬の気持ちを考えると堪らないな…。
12. 匿名処理班
馬がめっちゃ優しい顔してる
目がちゃんとお婆さんを見てるよな…
13.
14. 匿名処理班
ご冥福をお祈りします
15. 匿名処理班
最後までこんなにちゃんとケアしてもらえるんだな…
いいなぁ
16. 匿名処理班
金持ちだな、うらやま
17. 匿名処理班
馬は頭が良いから一度信頼関係を築いた人間を忘れない
18. 匿名処理班
あかんw突発性難視になってモニターがよく見えない
19.
20. 匿名処理班
※6
チューブをつなぐのは、緊急時以外は家族の同意が必要。死亡時間を告げて退室するのは、ご遺体と家族だけでお別れできるようにという配慮。症状により、最期の望みすら聞くことができない状態の方も多い。入院手続きだけして、支払いは銀行引き落とし、亡くなるまで一切見舞いに来ない家族も多い。「好きな物を食べさせてあげたい」と、家で看ず、入院させておきながら、治療食以外の物を隠れて食べさせて病気を進行させる「温かい家族」もいる。
病院だけが悪いというのは筋違い。
最期まで「人」でいられる医療・看護・介護というのは、今更あげるまでもなくずっと昔からある大きな課題なんだよ…。
21. 匿名処理班
馬は人の言ってること解るくらい頭良いらしいね
お婆さんの気持ちも伝わっただろう
22. 匿名処理班
馬 すごくやさしい顔してる 病院のスタッフの女性もとてもやさしい顔してる
おばあさん 安らかに 天国から動物たちを見守ってね
23. 匿名処理班
馬の寿命はよくわかんないけど、25年って結構お年を召してるはずだよな。
きちんと愛情を持って育ててきた良い婆さんだな。
24. 匿名処理班
だから、泣くってばよ…(T_T)
25. 匿名処理班
(ノ_;)ええ話や…
26. 匿名処理班
日本じゃありえないよね〜。はぁ…
27. 匿名処理班
(;Д;)
28. 匿名処理班
※20
>チューブをつなぐのは、緊急時以外は家族の同意が必要。
緊急と判断されるからチューブを繋いでいるのが実態
>死亡時間を告げて退室するのは、
いなくなると言ってる
日々機械的に処置は否定しないのかい?
>病院だけが悪いというのは筋違い。
誰もそんなこと言ってない。
29. 匿名処理班
いいな。こんな素敵な最期を迎えたい
30. 匿名処理班
馬の移動だって金かかるだろうし「無理です」って言われて終わりだろうな
31. 匿名処理班
きっと笑顔で亡くなったんろうなぁ〜
最後に会えた喜びと、もう触れられない悲しみ・・・
日本もこういうシステムは取り入れて欲しい。
32. 匿名処理班
※28
急性期病院はそもそもそういう場所。
命ある患者の急変などがあれば当然そちらが優先される。
そんな患者を医師一人で何十人も抱えているんだから
一人ひとりの家族にまでじっくり寄り添う時間なんて医師にも看護師にもない。
田舎の老人病院が気に入らなければ退院させりゃよかったんだ。
日本でもこの方のような終末医療専門のホスピスであれば違う対応になる。
そういう場所に転院させるでもなく、家につれて帰って大切に看取るでもなく、
金出して高級ホーム入れるでもなかったくせに
最後の最後に病院に悪態をつくような家族だもの。
寝る時間を削って寄り添う努力したところでこれだよ 。
33. 匿名処理班
クオリティ・オブ・ライフ。
終末医療は愛に満ちていてこうあるべき。
34. 匿名処理班
日本ではホスピス病棟なら患者さんの最後の望みをできるだけ叶えたいという気持ちでスタッフやボランティアが努力している。でも病室に動物を入れることや喫煙をすることは病院によってはできないことがある。もちろん、公序良俗に違反するようなことは協力できない。