高槻やよい「暖めてあげるからそばにいて」
やよい『収録終わりましたー!』ウッウー!
P『よく頑張ったな、やよい』ナデナデ
やよい『えへへ、プロデューサーの手、あったかくてきもちいいです!』テレテレ
やよい『でもこうしたら、一緒に……』ギュゥ
やよい『心もぽかぽかーってしますね!』
P『おっと、やよいもあったかいなぁ』ハハ…
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―――――
――
プロデューサー。
あれから、もう三年が経つんですね。
プロデューサー。
私の、大好きな人。
でも、今度、結婚してしまいます。
お相手は、全国縦断ドームライブを最後に、引退を決めた、美希さん。
ふたりは、ずっとお付き合いしていたのを隠してて、
私も、ついこの前、“あのふたりが”って知って、びっくりしました。
でもでも、長い間、美希さんが頂点で輝いていたのも、
ちょっと納得できたかなーって。
「ねぇ、ハニー。今日のミキは、今まで、一番綺麗でしょ?」
「ああ、綺麗だよ、美希。すごく綺麗だ」
私が、もっと背が高かったら。
私が、もっと素直になれていたら。
私が、もっと近くにいたら。
私が、もっとすごいアイドルだったら。
プロデューサーの隣にいたのは、私だったのかな?
結局、誰にも言えなかった。
私だけが知っている、私の想い。
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――
P『うおお、寒いぞ、この季節は……』ブルブル
やよい『プロデューサー、それじゃあ、手を出してください』
P『ん?ハイタッチか』
やよい『違いますよぅ。こうするんですっ』ギュッ
やよい『こうすれば、あったかいですよ!』
P『ああ、なるほど。あったかいな』
事務所まで手を繋いで帰った時も。
きっともう、プロデューサーは美希さんと付き合っていたんですね。
私、ちょっと失礼なことしちゃったかも。
――――――――
―――――
――
結婚式の招待状を、プロデューサーに渡されました。
私は、ちゃんと笑顔で受け取れてたかな。
プロデューサー……
これからも、そばにいてください。
私を支えてくれたその手を、
私の頭をなでてくれた、その手を、
私が、いつでも暖めてあげるから……
分かってる。
そんなことは、言えない。
言えないから、こうなっちゃったのも。
分かってる。全部分かってる……
――――――――
―――――
――
P「おはよう、やよい」
私は朝早く事務所に行く。
始めは、お掃除をするためだったけど。
いつからか、プロデューサーに会えるのを楽しみにして。
P「いつもありがとな、やよい」
やよい「いえいえ!」
私以外のアイドルは、誰も知らない時間。
私だけの時間。
やよい「今日は寒いですねー」ギュッ
P「そうだな。風邪引かないようにしないとな」ヨシヨシ
私が唯一、プロデューサーに甘えられる時間。
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――
P『やよいは…長女だったっけ?』
やよい『はい!だからいつも、誰かに頼ったり、できなかったです』
P『そうか。まあ、俺には甘えてくれよな』
P『年齢的には兄貴みたいなものだし』
やよい『プロデューサーが、私の……?』
やよい『じゃあ、一度だけ……お、お兄ちゃんって呼んでも?』
P『ああ、いいよ』
やよい『よ、よーし……』
やよい『ぉ、お兄ちゃん……』///
P『なんだ、やよい?』
やよい『え、わ……!私どうしよ~!』///
P『今日はよくがんばったな。ごほうびに……』ナデナデ
やよい『あ、あぅ……』テレテレ
P『いいこいいこ』
やよい『え、えへへ、ありがと……お兄ちゃん』///
――――――――
―――――
――
やよい「美希さんの、全国縦断ドームライブ、大成功でしたね」
P「ああ。最後に華々しいエンディングを迎えられてよかったよ」
やよい「……美希さんはどうして、ここで引退することにしたんですか?」
P「美希が、もう満足だって。一生分輝いたから、後は俺のためだけにキラキラするって」
やよい「わー、惚気られちゃいました」///
P「そんなんじゃないって……」
P「まぁ、ずっと頂点に君臨し続けたんだ。俺も十分だと思ったよ」
P「それに、美希の輝きの源が俺である限り、美希に勝てるアイドルは永遠に現れないだろうしな」
やよい「………」
P「わがままな妹のようだった美希も、今じゃすっかりトップアイドルになって」
P「日本中を虜にした。俺も例外じゃなかった」
やよい「…私だけのお兄ちゃんだと、思ってたのになぁ」ポツリ
P「んー?」
P「……やよいにお兄ちゃんなんて呼ばれたこともあったな」
やよい「えへへ、私、ずっとプロデューサーのこと、家族みたいだって思ってたんですよ?」
P「俺もだよ。本当に、765プロは大きな家族みたいだった」
家族なんて
もう、そんな関係になってしまったら、
恋愛なんて、不安定な所には戻れなくなってしまって。
これでいいんだって、
自分に言い聞かせて……
今まで抑えてきたのに。
関係を変えることに、私は臆病で。
美希さんは、変わることを恐れなかった。
ああ、馬鹿だなぁ私。
今になって、どうしてこんなに……
――――――――
―――――
――
教会の中はひんやりと涼しく、
外のざわめきとは別世界のように、静まりかえっていました。
どこか浮かない表情のイエス像、仰々しいステンドグラス、天井に描かれた聖人たち。
そこかしこから、「荘厳」とか「重厚」とか「神聖」といった重々しげな空気が漂っています。
(三年かぁ……)
ポカンと口を開けたまま、放心したように十字架を見ていた私の背中をつつき、
「やよい、なにやってんのよ。移動しなさい」
伊織ちゃんが急かしました。
カラァーン……カラァーン……♪
ザワザワ……ミキチャンオメデトウ!……ホシイクン、ジツニメデタイ!……ミキミキ~キレイダネ!……
律子「まったく、あんな幸せそうな花嫁見てたら、今日までのゴタゴタも吹っ飛ぶわね」
伊織「人気絶頂で電撃引退からの結婚なんて、ホント、最後まで美希らしかったわ」
律子「どうしてあえて前途を多難にするのかしら」ハァ
コメント一覧
-
- 2014年11月14日 20:41
- やよい……
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- 2014年11月14日 20:47
- 高槻さん…
-
- 2014年11月14日 20:50
-
(´;ω;`)
-
- 2014年11月14日 20:51
- タイトル見てエッチな内容期待しちゃってごめんなさい
-
- 2014年11月14日 20:51
- 高槻…
-
- 2014年11月14日 20:56
- 高槻さん…
-
- 2014年11月14日 20:59
- 高槻さん
-
- 2014年11月14日 21:05
- よし、おいで!やよい!
-
- 2014年11月14日 21:06
- やよい・・・にひひっ・・・
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- 2014年11月14日 21:07
- 毎日風呂入ってないやよいは響並みにくさいから始めからPと付き合えるわけない
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- 2014年11月14日 21:07
- 高槻さん....かわいi
可哀想 私が慰めてあげる
-
- 2014年11月14日 21:08
- 仕方ない、やよいはオレが幸せにしてやるか
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- 2014年11月14日 21:10
- プロデューサーさんと結婚する役は春香さんが適任じゃないですかね
-
- 2014年11月14日 21:13
- なんだいつものクズPか
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- 2014年11月14日 21:21
- 結婚の3年前にすでに付き合ってたということは…
このP自分の担当アイドル、しかも15歳に手を出したのかよ
-
- 2014年11月14日 21:29
- イイハナシダナー(´;ω;`)ウゥゥ
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- 2014年11月14日 21:35
- 高槻さん、私がお姉ちゃんになってあげる!
フヒヒ★
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- 2014年11月14日 21:41
- 最後で泣きそうになった
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- 2014年11月14日 21:49
- コメント欄に千早と姉ヶ崎の融合体がいる
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- 2014年11月14日 21:57
- ※17
遂に融合を始めたか…計画どうりだな…
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- 2014年11月14日 21:59
- ※15 アイマス2やってみ。
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- 2014年11月14日 22:14
- aikoの「あした」かと思った
-
- 2014年11月14日 22:36
- タイトルからはとても想像出来ない切なさ
-
- 2014年11月14日 22:38
- やよい…
-
- 2014年11月14日 22:40
- やよい、おいで!こころゆくまで泣いていいんだよ?胸を貸してあげるから!
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- 2014年11月14日 22:42
- ※10≫体育館裏来いやっ!!
やよいは良い子だけどなぁ。
でも報われない感じも悪くない気もするけどなぁ…
とりあえずやよいは爛れた関係とかメンヘラじゃなければ良いかなぁ。
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- 2014年11月14日 23:05
-
やよい…
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- 2014年11月14日 23:25
- 結局叶わなかった恋を引きずるendなのな、なんかやよいがうつ病になるss思い出した
普段が天使すぎるからこんな風に曇ったり報われないやよいは大好き凄く興奮する(ゲス顔)
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- 2014年11月14日 23:35
- くそぉ、何で俺は一人しかいないんだ…
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- 2014年11月14日 23:37
- やよい可哀そうさー……
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- 2014年11月14日 23:59
- ※10
屋上へ行こうぜ…久しぶりに…キレちまったよ…
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