Googleの日本法人は12日、報道関係者向けに新Nexus端末のタッチ&トライを実施しました。Nexus 9 はHTCが製造を担当したタブレット。8.9インチで縦横比 4:3 の液晶ディスプレイや最新OSである Android 5.0 の搭載が特徴です。会場より試用レポートをお届けします。詳しい仕様については
Nexus 9 発表記事も併せてご覧ください。
Google Nexus 9
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14 枚
Nexus 9は 8.9インチ 2048 x 1536 解像度の液晶ディスプレイを採用。これは Nexus 7(2013) の 7.0 インチ1920 x 1200よりも一回り以上大きく高精細です。またiPadと同じ4:3のアスペクト比は、WEBや電子書籍の表示に適している印象です。
最新OSの Android 5.0 Lollipop を搭載する点も魅力の一つ。Nexus 9の鮮やかで高精細なディスプレイにはAndroid 5.0のカラフルなUIがよく映えます。
ディスプレイの大型化に関連して気になるのは持ちやすさ。Nexus 9の厚さは 7.95mmで、Nexus 7(2013)より約0.7mm薄くなっています。一方で重さは1.4倍となる425gに。とはいえ質量の増加は大画面化とのトレードオフのようなもので、手にした際には軽さを感じます。
側面をアルミフレームが囲んでおり、Nexus 7と比べて上質感があります。背面は指紋が目立ちにくいつや消し素材製。手に持つと滑りにくく、片手でしっかりと保持できます。
プロセッサには 64bitのNVIDIA Tegra K1 Denver デュアルコアを採用。最近の多くのモバイルプロセッサが採用するクアッドコアに対してCPUコア数は半分ですが、Tegra K1 Denver は NVIDIA が独自開発したARMv8ベースの64bit CPUを採用し、1コアあたりの処理速度がSnapdragon 805 Krait 450などの現行クアッドコアCPUに比べて格段に高速なため、Googleによると「デスクトップコンピュータと同等のパフォーマンスを発揮する」としています。
デスクトップ並みというのは Google の大げさな表現かもしれませんが、例えばC
PU性能を測るベンチマークのGeekBench 3では 各社のフラグシップ端末が採用するSnapdragon 801を大きく上回るスコアをたたき出し、Nexus 9でもAndroid 5.0のリッチなUIが当然のごとく軽快に動作していました。
iPad Air 2 や iPad mini 3 のような指紋認証には非対応ですが、Android 5.0ではAndroid 4.3ぶりに復活した顔認証を利用できるため、パスワード無しでロックを解除可能。また電源ボタンを押さずに、画面をダブルタップでスリープを解除することもできます。
背面には800万画素 AF付きカメラを備えます。
背面レンズの出っ張りにもこだわりがあるといい、Nexus 9のレンズは出っ張ってはいるのですが、机に置いたときにカクつかないように
レンズ半分が背面に埋まるデザイン。iPhone 6 / 6 Plusで話題となった、机に置くとレンズの出っ張りで本体がぐらつき安定しないといった問題が生じません。このような配慮は率直に嬉しいところです。
フロントに ステレオスピーカー を搭載する点も特徴の一つ。実際にYouTubeで動画を再生すると、Nexus 7 などの側面モノラルスピーカーと比べて立体感のあるサウンドを楽しめます。
なおスピーカーは公式資料にも HTC BoomSound と記載されており、Nexus 9から感じる数少ないHTCのDNAのひとつです。
Nexus 9には別売りの純正カバーも用意されます。Nexus 9を2段階の角度で立てかけられ、カラーはブラック、ライム/ストーン、ミント/インディゴの3パターンです
磁力を利用するため取り外しが容易で、折り紙を折るように、簡単にNexus 9を立てかけることができます。ただ所詮は磁力のため、強い力を加えれば簡単に外れてしまいます。動画鑑賞や軽いタッチ操作には十分に耐えるという印象でした。
Nexus 9(左) と Nexus 6(右)
Nexus 9を3つ重ねた写真
マルチユーザー機能により、家族やゲストでアカウントの使い分けが可能
4:3のアスペクト比のディスプレイはWEBの閲覧などに最適
スマートフォンの大画面化にともない、Nexus 7 の 7.0インチでは 大画面スマートフォンとの使い分けが曖昧になりつつある現在、ひとまわり画面が大きくなった Nexus 9 の8.9インチサイズは、ウェブや電子書籍が見やすく、持ち運びも容易なサイズです。画面アスペクト比が Nexus 7 の16:10 に対して 4:3 であることで、ウェブ閲覧や文章作成が快適になった一方、ワイド映像の再生時には余白が目立つなどのデメリットもあります。
HTCが約3年ぶりに開発したタブレットという点でも注目を集めるNexus 9、国内ではWi-Fi版がGoogle Playで11月4日より発売中。量販店では11月下旬発売。LTE版は12月以降発売予定です。