シャロ「風邪ひいちゃった……でもバイトにいかないと……」
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エレン「駆逐艦に勤務することになった」
1：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:23:41.69
シャロ「おはよーござまーす……」
店長「はいおはよー＾＾」
シャロ(明らかに鼻声だし顔真っ赤なんだけど心配すらしてくれないんだ……)
先輩「おはよーじゃあ私あがりまーす。お疲れ様でしたー」
店長「はいおつかれー＾＾」
シャロ「……」
シャロ(みんな風邪程度じゃ休まないのかしら……)ｺﾞﾎｺﾞﾎ
2：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:26:38.69
シャロ(……今日お客さん多いなぁ。洗い物が減らない……)ｶﾁｬｶﾁｬ
シャロ(はぁ……冬休みだからかな……学生っぽい人ばっか)
シャロ(私はこんな寒い格好でやってるっていうのに……)
シャロ(あんな暖かそうな服来ちゃって……ﾁｯ)ｶﾁｬｶﾁｬ
先輩「あーホール混んできたからでてもらえるー？」
シャロ「あ、はーい……」
3：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:30:48.79
…………
……
帰宅中
シャロ(はぁ……今日から5連勤か……辛いなぁ……)ｺﾞﾎｺﾞﾎﾞ
シャロ(……みんなあったかそうなコート着てる……)
シャロ(いいなぁ……私もああいうのほしいなぁ……)
シャロ(でも高いんだろうなぁ……)
シャロ(うぅっ寒い……！早く家に帰って布団に入らないと……！)ﾀｯﾀｯﾀｯ
シャロ(布団に入れば暖房つける必要ないし……)
4：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:33:48.64
シャロ(ふぅ……お風呂どうしよう……いや、湯冷めしたら寒そう……)
シャロ(別に今日は汗かいてないし入らなくていいかな……どうせ知り合いに会うことはないろうし)
シャロ(うぅぅ寒い……でももう少しで布団の中も温くなる……)ｺﾞﾎｺﾞﾎﾞｯ
ｺﾝｺﾝｯ
シャロ(……？千夜かな。うぅ布団から出たくないのに……ﾁｯ)
シャロ「千夜……？どうしたの……」ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ
千夜「晩御飯多く作りすぎちゃったんだけど……ってどうしたの！？熱あるじゃないの！」
6：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:37:56.95
シャロ「このくらい薬飲んでおけば……」
千夜「それに何この部屋……暖房つけてないの……？」
シャロ「だって……ガス代が」
千夜「バカなの！？それで体壊したらどうするの！？」
シャロ「平気だって……」ｺﾞﾎｯ
千夜「平気に見えないから言ってるの……今日はうちで寝なさい」
シャロ「え」
千夜「うちなら湯冷めしないから……」
シャロ(……ラッキーだわ)
7：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:40:15.72
シャロ「ふぅ……」
千夜「ほんと呆れた……コートくらい貸してあげたのに」
シャロ「だって……」
千夜「シャロちゃんはもう少し人に頼ることを覚えるべきよ」
シャロ「でも」
千夜「なんでもかんでも一人で背負い込もうとして……」
シャロ(……説教を聞きに来たわけじゃないってのに)
千夜「ちょっと、聞いてる？」
シャロ「う、うん……ごめんね……迷惑かけて」
8：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:43:39.74
翌日
シャロ(さてと……バイトバイト)
千夜「ん……おはよう。冬休みなのに起きるの早いのね」
シャロ「まあね。今日はこのコート借りてもいい？」
千夜「え？ま、まさかバイト？」
シャロ「うん」ｺﾞﾎｯ
千夜「ダメよ」
シャロ「え？なんで？」
千夜「……風邪ひいてるのよ？休まなきゃ」
シャロ「でも……風邪ぐらいで……」
10：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:46:50.19
心の声がゲスい
11：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:47:38.20
千夜「……」ﾄﾞﾝｯ
シャロ「ちょっ……！？」ﾄﾞｻｯ
シャロ「いっ……な、何して」
千夜「ちょっと押しただけで倒れちゃうくらい弱ってるのよ」
シャロ「今のは不意打ちでしょ……」
千夜「今自分がどれだけ弱ってるのか本当にわかってないのね……。携帯貸しなさい」
シャロ「ちょ、や、やめてよ！」
千夜(フルール、店長……これね)
14：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:54:12.49
prrrr
シャロ「千夜っ！そんな……やめてってば！！」
千夜「黙って？」
シャロ「うっ……」
千夜「あ、フルール・ド・ラパンさんの店長ですか？桐間紗路さんの……保護者なんですけど」
シャロ「は！？」
千夜「はい。今日紗路は酷い熱を出していまして……はい。……はい。わかりました」
シャロ「ちょっ、ちょっと待って」
千夜「はい。お願いします。では……」ﾌﾟﾂｯ
千夜「はい。普通にお休みもらえたわよ」
21：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 01:58:26.51
シャロ「な、何勝手なことを……」
千夜「今日は安静にしなさい。今日ぐらいはちゃんと暖房付けてね」
シャロ(……あの店長のことだ……休んだら何をされるかわからない……)
シャロ(はぁ……次のバイトが憂鬱だわ……)
千夜「……ちゃんと聞いてる？」
シャロ「聞いてるわよ……」
千夜「一応店閉めたらお見舞いにいくから……本当に暖房付けてしっかり休んで」
シャロ「わかってるわよ！！」
22：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:02:18.24
…………
……
シャロ(ったく……なんで本当に保護者みたいに……)
シャロ(……はぁ。暖房つけるか)
シャロ(……やること無いし勉強しよ)
……
シャロ(……これならバイトしてたほうがマシだったかも)
ｺﾝｺﾝ
シャロ(あら。千夜かしら。もうそんな時間なの……ほんっとうに今日一日無駄にしちゃった)ｶﾞﾁｬｯ
千夜「はい。お粥とか作ってきたから……」
24：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:05:02.68
シャロ「……ありがと」
千夜「これなら二三日もすれば治りそうね」
シャロ「……」ﾊﾟｸﾊﾟｸ
シャロ(……おいしい)
千夜「今日も風呂はいるわよね。もうお湯張ってあるわよ」
シャロ「……いく」
千夜「ん」
27：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:08:25.16
数日後
シャロ(はぁ……バイト休み過ぎちゃった。今日の分休み減らさないと)
シャロ「おはようございまーす」
店長「お、シャロちゃん復活だね―＾＾」
シャロ(はぁ……さっそく嫌味か……ﾁｯ)
店長「どうする？休み削るかい＾＾」
シャロ「あ、はい……」
シャロ(はぁ……今日から14連勤かぁ……二週間連続って……)
店長「じゃあよろしくおねがいしまーす＾＾」
28：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:11:18.27
先輩「おー桐間来たなぁ？」
シャロ(……うざ)
先輩「いやーこの前は忙しかったなぁ。私30分くらい残業したよー？」
シャロ(だからなによ……私だって好きで休んだわけじゃないってのに)
先輩「ま、桐間はまだ若いんだからさぁ。もう風邪ひくなよー？」
シャロ(あんたと2つしかかわらないのに……何様のつもりよ……)
先輩「あ、いらっしゃいませー」ﾆｺｯ
シャロ「いらっしゃいませー」ﾆｺｯ
シャロ(ほんと疲れるわ……)
29：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:15:07.39
一週間後
ココア「シャロちゃんってたしか明後日バイトお休みだったよね」
シャロ「え？」
ココア「明後日またパン祭りやることにしたの！」
シャロ「そ、そう……なの」
ココア「リゼちゃん発案のパンもあるから楽しみにしててね！」
シャロ「……ご、ごめん。実はその日バイト入ったの……12時、20時で……」
ココア「そ、そっか……」
シャロ「ごめんね……？」
ココア「ううん。バイトだもんっ仕方ないよ……」
シャロ(はぁ……そんな表情して……厭味ったらしいわ……ﾁｯ)
32：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:17:39.45
翌々日
シャロ(はぁ……今頃焼きたてのパンがラビットハウスに……)
シャロ(いいなぁ……。いきたいなぁ……リゼ先輩のパン……どんなのかな……)
店長「桐間さんそろそろいいよ＾＾」
シャロ「あ、はい……じゃあ休憩はいりまーす……」
シャロ(あの時休まなければ今日はバイトがなかったのよね……)
シャロ(……千夜のせい)
シャロ(千夜が余計なことをしたから……ﾁｯ)
34：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:21:06.06
その晩 ラビットハウスにて
リゼ「お、私のパン」
ココア「えへへ。シャロちゃんにあげようと思って」
リゼ「ああ、なるほど」
チノ「シャロさんきっと喜びますよ」
リゼ「そ、そうかな？」
ココア「あ、ついでに今焼いてる試作品も美味しかったらもっていってあげよっと」
リゼ「夜遅いしついていってやるよ」
チノ「私もいきます」
36：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:25:04.97
ココア「電気ついてないね。まだシャロちゃん帰ってる途中かな？」
リゼ「みたいだな」
ココア「千夜ちゃんの家で待たせてもらおっか」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
ｶﾞﾁｬｯ
千夜「あらあら。ココアちゃん。それにチノちゃんリゼちゃん」
ココア「えへへ。シャロちゃんにパンを届けに来たんだけどまだ帰ってきてないみたいで」
千夜「ふふ。いいわよ。今お茶淹れるわね」
リゼ「悪いな」
チノ「お邪魔します」
37：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:27:41.09
千夜「……それでね。シャロちゃん今14連勤するらしいの」
ココア「え、えー……」
リゼ「風邪で休んだ分他の休みから削る……？フルールってそんな店だったのか……」
チノ「チェーン店だからなんでしょうか」
リゼ「でもなぁ……バイトしてる顔見知りいるけどそんな愚痴聞いたこと無いな」
ｶﾞﾁｬｯ
シャロ「コート返しにきたわよー……ってみんな」
ココア「あ、シャロちゃんおかえりー！」
39：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:30:57.41
シャロ「あ、パン……もしかして私に……？」
ココア「うんっ」
シャロ「わ、わざわざありがと……こんなに寒いのに……」
チノ「いえ……それにシャロさんにも会いたかったですし」
シャロ「あ、ありがとうね？」
千夜「うふふ。幸せものねー？」
シャロ(……千夜が変なことをしなければココア達がわざわざ寒い中こんな夜遅くに来ることもなかったのに……)
シャロ(というか千夜は自分がしたことをわかってるのかしら……？まさか無自覚なの……？)
千夜「シャロちゃん？」
シャロ「え？ああそうね、みんなありがとうね」
42：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:35:09.14
…………
……
ココア「じゃあ私達そろそろ帰るね」
リゼ「バイト無理するなよ？」
シャロ「は、はい」
リゼ「さてと……送ろうか？」
ココア「えー？平気だよー」
チノ「心配しないでください」
リゼ「……い、いや心配だ」
シャロ(……あの三人仲いいなぁ。いいなぁ……)
千夜「ふぅ。さてとお風呂沸かさないと……。今日も入ってく？」
シャロ「ん？あーうん」
千夜(なんだか心なしか最近シャロちゃんが冷たい気がするわ……)
44：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:38:09.60
月末
店長「ねえシャロちゃん。ちょっとボク旅行いくことになってさぁ＾＾」
シャロ「は、はあ」
店長「その間悪いんだけど出勤してくれないかなー？＾＾」
シャロ「は、はい……」
店長「ほんと？わるいねー＾＾あ、土日は10時から来てもらえる？＾＾」
シャロ「はい……」
店長「助かるよー＾＾」
シャロ(14連勤したばっかなのにまた……次は12か……はぁ……)
47：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:39:36.13
バイト変えろよｗ
48：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:44:20.81
シャロ(まさか冬休みの残り全部バイトになっちゃうなんて……)
シャロ「い、いらっしゃいませー」ﾆｺｯ
シャロ(でもその分お金稼げるしっ……)
シャロ(……なんかこの冬休みみんなと遊んだ回数少ない気がする)
シャロ(去年は何回か遊んだし……)
シャロ(今年はこの前のパン祭りの日とクリスマスだけか……)
シャロ(バイトしすぎちゃったなぁ……)
50：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:47:57.38
大晦日
シャロ「ふぅ……すごく混んでたわね……。はぁ……」
シャロ「なんでフルールは大晦日や正月も営業してるのよ……」
シャロ「はぁ……甘兎は確か休みなのよね……ずるいわ……」
……
シャロ「さてと……今日はすぐ寝て明日に備えるか……。明日10時からだし」
ｺﾝｺﾝ
シャロ「千夜ー？コート返しにきたわよー」
52：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:51:41.29
千夜「あらっおかえりなさい！」
シャロ「ちょっ千夜？」
千夜「シャロちゃんの分の年越しそば用意してるわよっ！」
シャロ(……早く帰りたいけど、お腹も空いてるし……)
千夜「あとシャロちゃんはテレビなに見てたかしら？」
シャロ(あー……そういえば去年までは一緒に年越してたのよね……)
シャロ(今日も年越す流れか……はぁ)
54：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:55:05.34
千夜(……なんでかしら。シャロちゃん全然楽しくなさそう……)
シャロ「……」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
千夜(私何かシャロちゃんにしたかしら……？)
千夜(えっと……でも全然心当たりないわ……)
千夜「ね、ねえシャロちゃん……？私なにかシャロちゃんに悪いことしちゃった？」
シャロ「……は？」
千夜(……冷たい)
シャロ(ちょっとは自覚してくれたのかしら……？)ｽﾞﾙｽﾞﾙ
55：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 02:58:03.11
シャロ「いきなり何よ」
千夜「え、いや……その……ね？最近シャロちゃん冷たいなって……思って」
シャロ「そんなことないと思うけど」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
千夜「え、でも……最近シャロちゃんとあんまり会話してないじゃない……？」
シャロ「何が言いたいの……？」
千夜「い、いやその」
シャロ「言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ……」ｲﾗｲﾗ
千夜「ご、ごめんなさい……や、やっぱり忘れて頂戴……？」
シャロ「ﾁｯ……何よそれ」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
58：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:01:29.37
千夜(今舌打ちした……？)
シャロ「ふぅ。ごちそうさま。明日バイトあるからもう寝るわね」
千夜「え？ま、まだ年明けてないわよ？」
シャロ「年明けなきゃ帰っちゃダメなの……？」
千夜「……そ、そんなことは……ない……けどっ」
シャロ「私もうくたくただから……ごめん」ｶﾞﾁｬｯ
ﾊﾞﾀﾝｯ
千夜「……っ……っ」
お祖母ちゃん「あら。シャロちゃんはどうした？」
千夜「……帰っちゃった。ば、バイトあるって……」
千夜(こんなこと初めてだわ……なんで……なんでぇ……)
59：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:04:56.71
数日後
シャロ(あー……また風邪気味……)
シャロ(千夜の言いつけ無視して暖房切ってたからかな……)
シャロ(マスクマスクっ……と。よし、バイトいこう)
シャロ(……千夜のところ言ったらまたややこしいことされそう)
シャロ(今日はコートなしでいいか)
シャロ(目一杯厚着してっと……)
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
千夜(今日シャロちゃん来ないけど……バイトお休みなのかしら……)
60：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:08:19.10
千夜「……たまには遊びたいし……謝っておかないと……」
千夜「そうだ。和菓子作っていってあげましょ」
千夜「シャロちゃん……許してくれるわよね……」
……
ｺﾝｺﾝ
千夜「……？」
千夜(出てこない……？)
千夜「しゃ、シャロちゃーん？あの、和菓子作ったの。どう？」ｺﾝｺﾝ
千夜「……」
千夜「え、ま、まさかバイト！？コート着ないで行ったの……？」
62：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:13:07.30
シャロ「やばぁ……！寒すぎっ……！」
シャロ「うぅ……鼻水がとまらない……！」
シャロ「コート借りればよかったかな……？」
シャロ「でも今更戻ったらバイト間に合わないし……！」
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ
シャロ「はぁっ……はぁっ……！走ったら少しは温まるか……！」
……
シャロ「おはよーございます！」
先輩「おーおはよう。すげー息切れてんな。どうした？」
シャロ「いえっちょっと……走ってきたので！」
64：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:16:37.37
…………
……
シャロ(あぁっ……寒い寒い寒いぃ……！)ｶﾞｸｶﾞｸ
シャロ(早く家に帰って……今日は暖房つけようかな……？)
ﾀｯﾀｯﾀｯ
……
シャロ「ふぅ……ただいま……」ｺﾞﾎｺﾞﾎ
66：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:19:09.10
ｶﾞﾁｬｯ
千夜「シャロちゃん！」
シャロ「ひゃっ！？な、なによ！？」
千夜「どうして今日コート来なかったの……！ほら……また風邪ひいて……！」
シャロ「……ﾁｯ」
千夜「まさか風邪ひいてたから……？」
シャロ「……悪い？」
千夜「な、な……！」
シャロ「言っておくけど……次は休めないから」
68：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:23:29.74
千夜「何言って……また酷くなるわよ！？」
シャロ「店長今旅行中なの……。先輩も一人しか今いないし」
千夜「……」
シャロ「私が休んだら店が回らないから……休めないの」
千夜「ね、ねえ？シャロちゃんはバイトよね？」
シャロ「そうだけど……」
千夜「あのね……店が回らなくなるとか……なんで自分の身よりお店の心配をしてるの……？」
シャロ「……え」
シャロ(あの店長が嫌いだからに決まってんでしょうが……面倒なことが起きるのが嫌なんだっての)
千夜「まさか今まで店が回らなくなるからとかいう理由で連勤を引き受けてたの……？」
69：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:28:06.34
シャロ「……そう……かも」
千夜「はぁ……シャロちゃんはバイトなのよ……？辛いなら断っても……」
シャロ「……ﾁｯ」
千夜「い、今舌打ち……」
シャロ「言いたい放題言って……！」ｶﾞｯ
千夜「ちょっ、シャロちゃん！？」
シャロ「そんなことできたらこんな目に遭ってないわよ！」ｶﾞｯｶﾞｯ
千夜「ちょっ、や、やめっ……！」
シャロ「あんたとは違うんだっての……！いい加減にしてよ……！」ｹﾞｼｯ
千夜「し、シャロちゃっ……！」
71：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:31:01.27
ｶﾞﾁｬｯ
シャロ「もういいから……」ｸﾞｯ
千夜「ちょっ、ちょっと」
シャロ「でていって……！」ｸﾞｸﾞｯ
千夜「ま、まって！シャロちゃん！」
シャロ「でていけっつってんでしょうがッ！！」ﾄﾞｽｯ
千夜「ぎゃっ！？」
シャロ「はあ……はあ……しばらく顔見たくないッ！」
ﾊﾞﾀﾝｯ
千夜「……痛い」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
74：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:34:30.66
数日後 学校にて
千夜「……」
ココア「ち、千夜ちゃん？おはよー……？」
千夜「あ、ココアちゃん……」
ココア「だ、大丈夫……？」
千夜「……」ﾌﾙﾌﾙ
ココア「そ、そっか……」
千夜「シャロちゃんが……シャロちゃんが……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
ココア「千夜ちゃん……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
75：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:37:00.58
シャロの学校にて
シャロ「はぁ……そろそろ明後日でようやくバイト休みよ。ほんと疲れるわ」
クラスメイト「へ、へえ。頑張るんですのね」
シャロ「ほんとね？あそこブラックよ。おすすめしないわー」
クラスメイト(じゃあなんであなたはそこでバイトを続けてますの……？)
シャロ「あー学校終わってからもバイトかぁ……きついなぁ」
クラスメイト(いい加減鬱陶しいな)
78：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:39:42.85
ﾋｿﾋｿ
シャロ(……？)
ﾋｿﾋｿ
(最近ちょっとバイトの話多いよね)
ﾋｿﾋｿ
(出勤日数の話毎日されるよね)
ﾋｿﾋｿ
シャロ(なんだろう……？なんの話をしてるのかしら……)
80：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:43:21.31
…………
……
リゼ「……ってな感じでな」
ココア「う、うーん……学校でバイトの愚痴話ばっかりするんだ……」
チノ「毎日ですか……それは……ちょっと」
リゼ「よく後輩から相談が来てな……やんわり注意できないかって」
ココア「うーん……でもなんて言えばいいのかな……」
チノ「ヘタすれば余計なところ刺激しかねないですよね……」
ココア「でも早くしないと……千夜ちゃんも最近ちょっと様子が……」
リゼ「千夜か……シャロの隣に住んでるしな……」
82：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:49:38.88
ココア「今度みんなで集まろっか。その時にやんわりーと」
リゼ「まあ、そうしかないか」
ココア「千夜ちゃんの話が本当だったら１２連勤だらか……明後日が休みになるはずだよ」
リゼ「あわよくばシャロにフルールをやめさせてあげたい……」
チノ「や、やめさせるほどですか？」
リゼ「シャロにとってはあの店長は合わないらしいからな……。店長に言うことにはなんでも従ってるみたいだし」
ココア「う、うわぁ」
87：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:53:11.27
翌々日
ココア「千夜ちゃん！シャロちゃんも！」
千夜「おまたせ……」
シャロ「おまたせ」
ココア(あれ？千夜ちゃんなんか乱れてない？)ﾋｿﾋｿ
チノ(急いで支度したんでしょうか？)ﾋｿﾋｿ
リゼ「んじゃあいくとするか。まずはどこからいこうか」
89：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:56:50.21
…………
……
リゼ「……ところでシャロ。話があるんだが」
シャロ「話ですか？」
リゼ「最近ちょっとバイトしすぎじゃないか？」
シャロ「……」
リゼ「話を聞けば店長の言うことは断れないみたいだけど」
シャロ(また余計なことを……ッ)ｷﾞﾛｯ
千夜(な、なんで私睨まれて……)
リゼ「なあ、別のバイト探したらどうだ？手伝うぞ？」
シャロ(あの店長にバイトやめるなんて言えないし……)
90：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 03:59:57.07
リゼ「……なあシャロ。お前最近千夜にキツく当たってないか」
シャロ「へ？」
千夜「っ！」
ココア「そうだよ……千夜ちゃんずっとシャロちゃんのこと心配してたんだよ……？」
リゼ「そんな無理しちゃうようなバイトはやるべきじゃないんだよ。得られる金よりもむしろ失うもののほうが大きいぞ」
シャロ「……ﾁｯ」ﾀﾞﾝｯ
リゼ「え」
ココア「え？」
94：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:04:19.56
シャロ「みんな……私の気持ちも知らないで……なんで……なんで……ッ」
リゼ「い、いや……お前の気持ちを考慮したうえで」
シャロ「みんなして保護者面して……ほんと……ッ！」
シャロ「全部あんたが唆したのね……」
千夜「な、何を言って……」
チノ「し、シャロさん……」
シャロ「ほんっとうに腹立つわね……！」ｶﾞﾀｯ
リゼ「お、おい！待てシャロ！」
シャロ「来るなッ！」ﾀﾞｯ
リゼ「シ、シャロ……く、くるなって……」
97：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:07:37.03
シャロ(みんなして私の心配……？笑わせないでよ……)
シャロ(私の気持ちも知らないような連中に心配なんかされたくないわ……)
シャロ(あぁ……きっとクラスの連中も同類か……)
シャロ(そんなに私を憐れみたいの……？)
シャロ(ほんと……不愉快極まりないわね……)
シャロ(……)
シャロ(なんで……こうなったんだっけ……)
シャロ(なんで……なんでぇ……)ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
99：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:10:44.76
１年後
ココア「センター試験終わったよ―！」
チノ「お疲れ様です」
千夜「お疲れ様！」
ココア「えへへ。ありがとっ」
千夜「シャロちゃんは……？」
ココア「別の教室だったみたい……。帰りで会えなかったよ……」
チノ(久しぶりにシャロさんの名前聞きました……千夜さんは今もまだ会ってるんでしょうか)
101：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:13:40.64
シャロ「ふぅ……さてと……今日はもう寝て……明日から二次の勉強ね……」
シャロ(甘兎なんで今も電気ついてるのかしら……)
シャロ(ま、私の知ったこっちゃないわね)
シャロ(……もしかしたらパーティ中？電気つけたら面倒なこと起きそう……)
シャロ(着替えたらすぐに寝ましょ……)
…………
……
102：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:17:55.78
更に１年後
ココア「うんっ。大学の友達ちゃんとできてるよー？」
チノ「ココアさんは本当にすぐに誰とでもお友達になれますからね……」
ココア「えへへ。下宿先だから余計にかなー？」
チノ「楽しそうでなによりです」
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シャロ(……)
ｷｬﾊﾊｯ
シャロ(なんでだろ……前まではちゃんと友達できてたはずなのに)
ｱﾊﾊｯ
シャロ(なんで今まで誰も話しかけてこなかったのかしら……)
104：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:22:07.98
ココア「チノちゃんわからないところがあったらすぐに教えてねー？大学生ココアちゃんにまかせなさーい！」
チノ「いえ、千夜さんがいるので」
ココア「理系科目頼ってよー！」
チノ「そういえばココアさん毎晩電話してきますけどバイトとかしてないんですか？」
ココア「今はしてないかなー」
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シャロ「いらっしゃいませー……」
シャロ「108円が……1点2点3点と……204円が1点……こちらお弁当温めますか」
シャロ「はい……合計……528円になります……」
シャロ「はい……530円お預かりいたします……2円のお返しです。ありがとうございましたー……またおこしくださいませー……」
シャロ(どうしてこうなったんだっけ……)
106：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:25:03.40
ココア「ねえそういえばチノちゃん私がいなくなって、そろそろ寂しいんじゃない？」
チノ「実は新しい下宿生が来たので」
ココア「え！？何歳！？」
チノ「私のいっこしたです」
ココア「えー！今度写真送ってよ～！」
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シャロ「ふぅ……バイト帰りに缶チューハイ缶チューハイ……ふふ、週1の贅沢……♪」
シャロ「これがないとやっていけないわ……」
シャロ「さてと……録画してた特撮見て……あとオンラインゲームは今メンテ中か……つまんないわね……」
108：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:28:10.44
ココア「いえーい！今クラス会なうだよー！」
チノ「クラス会なうなのに電話してきていいんですか」
ｷｬｰ！ｺｴｶﾜｲｲｰ！
チノ「え！？スピーカーにしてるんですか！？」
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シャロ(クラス会とか……だっる。会費5,000円でバイキング行ってカラオケぇ？舐めんてんの？)
シャロ(こんなのいくわけないでしょ……ったく)
ﾋｿﾋｿ
ﾔｯﾊﾟｱｲﾂｺﾈｰﾉﾅｗ
シャロ(……くっ。別に大学は大企業に就職するために来てるだけだし……あんなたちと慣れ合うためじゃないし)
115：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:32:44.32
ココア「そろそろ就活しなきゃー」
チノ「国際バリスタ弁護士にはなれそうですか」
ココア「もうそれ忘れてよ……」
チノ「冗談ですよ。……もし就活失敗してもうちで雇ってあげますから」
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シャロ(就活……大丈夫なはずよ。私成績学部で4位だし……)
シャロ(一位になってる奴は過去問とか先輩たちからもらってたみたいだけど……)
シャロ(そういうことしないで4位になった私の能力を面接官が逃すはずないわ)
119：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:37:39.50
ココア「えへへ。内定もらえたよー」
チノ「よかったですね。ちょっと寂しいですけど」
ココア「大丈夫だよーちゃんとそっちにも時々顔見せるし」
チノ「……今の私の姿をみて幻滅とかしないでくださいよ？」
ココア「もうそうやってすぐ変態扱いする」
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シャロ(……どうしようどうしようどうしよう)
シャロ(この時期でまだ内定もらえてない……！)
シャロ(どうしようどうしようどうしようどうしよう)
シャロ(ネット掲示板ではこの時期に貰えてないともうダメみたいな情報が……)
シャロ(なんで……なんで一番能力的に優れてる私がダメで他のDQN共が……！)
121：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:42:50.98
そして月日は流れ……
ココア「久しぶりっチノちゃん。大きくなったねぇ」
チノ「ココアさんも……モカさんに大分似てきましたね」
ココア「そうかな？」
チノ「……やっぱり写真じゃない実物のココアさんのほうがいいです」ｷﾞｭｯ
ココア「ちょっと、いい年になってそれは恥ずかしいなぁ……」ｷﾞｭｯ
チノ「なんて言いつつ抱き返してきてるじゃないですか」
ココア「あはは。そういえば千夜ちゃんは今どうしてるのかな？」
チノ「うちの良きライバルとして貫禄が付きました」ﾑﾌｰ
ココア「弁護士は無理だったけど弁理士の資格を得た私が殴りこみにいってあげよう」ﾑﾌｰ
123：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:47:06.83
スーパーにて
シャロ(まさかスーパーで正社員として働くことになるなんて)
シャロ(あ、共配きたわね……)
ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟｰﾝ
シャロ「共配の荷物が入荷いたしました……。売り場担当者は至急バックヤード搬入口までお集まりください」
ﾌﾞﾁｯ
シャロ「今日は……えー25台かぁ……びっしり詰めちゃって……グロスいくつよー……」
「あ、桐間さんおはようございまーす」
「おはようございまーす」
シャロ「おはようございます……今荷物来たから……」
「あーい」
シャロ(こりゃ今日もサビ残ね……)
127：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:50:04.06
シャロ「はぁ……」
「グロス桐間さん。グロス桐間さん。内線20番までご連絡下さいませー」
シャロ「はぁ……！」
…………
シャロ「あはは……7時に出勤して帰るのが夜8時……」
シャロ「でもうこういう日に飲むビールは格別よね……」
シャロ「あはっ……あははは……」
シャロ「なんでぇ……なんでぇぇえええ……！」
130：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2014/09/20(土) 04:52:57.77
シャロ「もうみんなと暫く連絡取ってない……」
シャロ「千夜……電話番号変わったかな……？」
シャロ「今みんなどうしてるんだろう……」
シャロ「……あの時、バイト変えてたらこの未来……変わってたのかなぁ……」
シャロ「もう……戻せないのよね……もう……どうにもならない……っ」
シャロ「ごめん……ごめんなさい……お願い……助けてぇ……」
BAD END10 悪夢の国のシャロ
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ひろし「俺がクビ？」
