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京太郎「俺にも能力が?」


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エレン「駆逐艦に勤務することになった」


1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 20:54:05.29


優希「ローン!一発!12000だじぇ!」

咲「――ツモ。嶺上開花。8000です。」

久「ツモ!!裏2枚の6000オールね!」

和「」



京太郎(すげえよなぁ…みんな。和は別としても、他のやつら常識的におかしいだろ…。
嶺上開花連発とか確立的にありえねーよ…)

京太郎(そういえば咲のやつが言ってたな。嶺上開花はおねえちゃんとの思い出だって。)

京太郎(思い出であんなに嶺上連発できたら苦労しねえよ…)はぁ


ん?まてよ?タコス娘もタコスを食べれば強くなるって思い込んでるんじゃないのか?

ってことは…自分の大切なものに思いを乗せることで能力が生まれるってことか?

京太郎「俺にとって大切なものか…」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 20:55:08.08


まこ「おんどりゃなにをいっとるんじゃ…」

京太郎「そ、染谷先輩!」

まこ「急になにを言い出したかと思えば…恥ずかしいこと口走りおって」

京太郎「い、いやぁ~なんでもないですよ!はは…」

しまった口に出てたか。…でも大切なものって一体なんだ?

京太郎「恥ずかしついでにききたいことがあるんですけど、
その人にとって大切なものってどういうものですかね?」

まこ「おんどれは…まぁいいわ。…そうじゃのう。想像して一番大きく出てくるもんじゃないかのう?」

京太郎「なるほど…ありがとうございます!ちょっとやってみますね!」

よし…大切な思い出…大切なもの…う~ん。


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:00:12.66


・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━


優希「おい犬!タコス買ってくるじぇ!!」

京太郎「またかよ!?たまには自分でいけよ!」

優希「犬の分際でご主人様に口答えとは生意気だじぇ!ほらさっさといけ!」バシッ

京太郎「いって!?わかった、わかったよ!行けばいいんだろ!?」


・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━


咲「ここどこ~?」ぐすん

京太郎「お~い咲~!!どこだ~!?」

咲「あ!京ちゃん!」

京太郎「こんなところに居たのかよ…まったく手間かけさせやがって…」

咲「好きで迷子になったわけじゃないも~ん!ふんだ」たったった

京太郎「あ、おい!…まったく。」


・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:02:50.20


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久「ごめんねぇ~須賀君。また買出しお願いね!」

京太郎「あ、は~い。」

久「あら?買出しは嫌だった?じゃあえ~っと…」

京太郎「い、いえ!大丈夫です!行ってきまーす!」

京太郎(なにやらさせるかわかったもんじゃねえよ…)



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京太郎(あ~和かわいいなぁ~)にやにや

和「…須賀君。あまり見ないでください。にやにやして気持ち悪いです。」

京太郎「あ…ごめん。」


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7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:07:10.48


――っだあああああああ!!!!

嫌な思い出しかでてこねぇ…。

まこ「どうよ?今お前さんが思ったのが一番大切なものじゃ」

京太郎「…え?そうなんですかね…?」

まこ「自分自身では気づいていないものかもしれんじゃろ?」

京太郎「はぁ…。そういうものなんですかね…。」

今の思い出が大切って…俺はどれだけドMなんだ…





9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:12:11.59


優希「っじぇーーーー!?また最下位だじぇ…」

優希「おい犬!タコスはまだかー!?」

京太郎「っておい!?負けた腹いせか!?」

優希「つべこべ言わずに買いにいってくるじぇ!!!」

京太郎「しゃーねーなぁ…。」

まったく…。こいつらといると飽きねえよ…。

…ん?

そうか。わかっちまった。



――俺は麻雀部のみんなが大切なんだ。


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:19:33.82


――これが俺の能力か。

俺らしいっちゃ俺らしいな。自分の力じゃないところが。


京太郎「おーいタコス!」

優希「なんだじぇ犬!はやく買ってこ…むぐっ」

ちっちぇなこいつ。でもやわらかいな。

咲「京ちゃんが!?」

和「急に!?」

久「抱きついた!?」

優希「な、なにするのだ…///」

京太郎「…よしっ!補給完了!…わりーな優希。一戦だけ麻雀やらせてくれ。」


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:24:28.98


東一局 親京太郎

なんだじぇあいつ…急に抱きついてくるなんて…//

京太郎「リーチだ!!」

咲「はやいね京ちゃん!?」

京太郎「ああ…。そして…ツモ!!一発の6000オールだ!」

和「一局目から親っぱねですか…」

久「なるほどねぇ~”優希”みたいね」

京太郎「へへっ。久しぶりにこんな手あがったぜ!」

京太郎「っお!食べかけのタコスあるじゃねえか!いっただっきま~す!」

っあ…間接…//

京太郎「力があふれる気がするぜ!!ダブリー!!!」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:29:08.50


京太郎「結果は最下位か…」

咲「でも今日京ちゃんすごかったよ!いったいどうしたの?」

京太郎「これな…俺の能力なんだよ。」

久「…コピーかしら?それもかなり完全に近い。」

京太郎「まぁそんな感じですね。正確にはスキンシップによってその人の力を得られる。という能力です。」

和「そんなオカルトありえません。」

久「なるほどねぇ。かなりおもしろいじゃない!!でも優希の力にしろ後半は力が落ちてた気がするけど」

京太郎「スキンシップの密度って言うんですかね?
過度のスキンシップを取れば取るほど時間も伸びるし力も強くなるみたいです!」

京太郎「っあ!そうだ!これ複数人もできるんですかね!?うわっ!試してみたい!!」

京太郎「抱き合うだけであそこまで強かったんだ…!それ以上ならもっと…!!!」

京太郎「誰かお願いします!!!」





16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:29:43.99


咲ちゃんの出番



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:35:51.25


京太郎「誰かお願いします!!!」


・・・シーン


咲(いくら京ちゃんでもみんなといるところで抱きあうなんて…///)

和(そんなオカルトありえません。気持ち悪いです)

優希(あわわわさっきの以上ってなんだじぇ!?///なんだじぇ!?///)

久(う~ん。キスかしら?それとも…だめね//まだ早いわ///)




…っあ、そうか。俺にとって大切な人達でも、相手が俺を大切に思ってるってわけじゃないんだ…。

なんでもっと早く気づかなかったのかな…。

京太郎「あ…あはは。ごめん!俺、舞い上がってた!俺には触れたくもないよな!はは…」

京太郎「ごめんっ!」ダッ


咲「あっ!京ちゃん…」

優希「待つじぇ犬!」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:44:31.47


咲「京ちゃん行っちゃった…」

優希「あいつ…ちょっと泣いてたじぇ…」

和「でも抱き合う以上を迫ってくるなんて自業自得です。」

久「ま、まぁそうよね!さすがに…ね。」



まこ「はぁ…。われらあほか?」


!!!!


まこ「あいつは一言も抱き合う以上を”しよう”なんていっておらんじゃろうが…」

咲「…あ。」

まこ「多分手を握るだけでも効果はあるじゃろうけぇ、あいつは複数人を試したかったんじゃろう」

優希「そんな…」

まこ「まぁ、わしとスキンシップなんて誰得だと何も言わんかったわしも悪いけぇ、みんなであやまろうかい」

久「そうね…悪いことしちゃったわね…」


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 21:53:31.49


…はぁ。なにやってんだ俺。

今考えたら

「抱き合うだけであそこまで強かったんだ…!それ以上ならもっと…!!!」

なんて言ったあとじゃみんな勘違いするってことくらいわかれよ…

みんなに嫌われちまったかな…

今日大切なもの気づいて今日失うなんて…

京太郎「ついてねぇなぁ…」


??「君は…京太郎君ですか?」

京太郎「…ん?あ、ハギヨシさんじゃないですか。」

ハギヨシ「落ち込んでいるようですね。どうです?いまから屋敷に来ませんか?」

京太郎「…すみません。今はそんな気分じゃ…」

ハギヨシ「気分転換は大事ですよ?」

ここまで言ってくれて断るのも申し訳ないな…

京太郎「それならお言葉に甘えて。」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:03:08.22


透華「あら?ハギヨシがお友達を連れてくるなんてめずらしいですわね。」

ハギヨシ「申し訳ございませんお嬢様。勝手にお屋敷に誘ってしまいまして…」

透華「いえ、まったく問題はありませんわよ!そちらの方は…」

京太郎「須賀京太郎です。すみません急におじゃましてしまって…」

透華「須賀さんですわね?麻雀は打たれますの?」

京太郎「…まぁ。少し。」

透華「それならば今から打ちましょう!!」

麻雀か…強くなるために大切な人達を失っちまったよ。

これじゃあ本末転倒だってのに…

ここで断るのは申し訳ないし、これで麻雀やるのは最後にしようかな。

京太郎「いいですよ。」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:12:21.46


一「私は一!よろしくね!京太郎君?だっけ?」

純「俺は純!よろしくな京太郎!」

透華「これで人数はばっちしですわ!それでは早速はじめましょう!」



透華「須賀さんはどこの高校に通っていらっしゃいますの?」タン

京太郎「清澄高校です。」コト

一「あそこって麻雀部あったっけ?」パチ

京太郎「えぇ。前からあったんですけど、今年から団体戦のメンバーが揃いましたので大会にでられます。」コト

純「じゃあ俺らともあたるかもしんねえな!つえーのかそいつら?」バシ

京太郎「強いですよ!今年は全国行くんじゃないですかね!?」コトッ

透華「それは楽しみですわね」タン


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:21:55.37


やべえ…つえーよこの人達。

透華「失礼ですけど…弱いですわね」

一「弱いね」

純「弱いな」

京太郎「うう…そこまで言わなくても…」

一「でもまぁ、始めたばっかりなんでしょ?しょうがないよ」

京太郎「そうなんですけど…早く強くなりたいんですよ…」

純「ははっ!俺らに勝つのは当分先だな!…でもお前の麻雀部強いって言ってたけどお前が弱いだけなんじゃね?」

ッ!!?…今…なんて?

一「はははっそういうこといっちゃだめだよ純君~。でも言えてるかな」

…おい…聞き間違いじゃないんだな?

透華「今年はおもしろいかと思いましたが…期待はずれでしたわね。」



――プツンッ


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:31:59.15


京太郎「お前ら――ッ」

ここで殴りかかってもどうしようもない。

ハギヨシさんの顔に泥を塗ることになる。

なにより暴力沙汰で麻雀部が大会に出られなくなるかもしれない。

大切な人達に迷惑だけはかけたくない…

ならどうしたらいい…?

麻雀だ。麻雀で勝てば全てが丸く収まる。

でも俺の能力はきっと大切な人にしか使えないだろう。

どうする?どうする?どうする?

麻雀部のみんなの為になら…大切な人達の為なら…



――能力が使えるかもしれない





29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:37:15.94


京太郎「失礼」ギュ

透華「きゃっ――な、なにを///」

一「!!!!!?!ちょ、ちょっとあんた離れて!」

京太郎「ふぅ。こんなもんか。」

次は…能力がありそうだったのはあのノッポ…

だきっ

純「うおっ//な、なんだよ急に!!?」

京太郎「――よし。準備は整った」

透華(初めて殿方と…)どきどき

純(お、男と抱き合ったのは初めてだぜ…)どきどき

一「でてけぇええ!!」

京太郎「一回だけ麻雀をしよう。もう二度とこないから」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:40:03.52


東一局 親一

一(こんなやつだと思わなかったよ!ボコボコにしてやる!!)

一(よし!2連続カンチャン入った!流れは来てる!跳満まで見える手の一向聴!このままっ!!)

京太郎「チー」

一(ふんっ。初心者の下手鳴きか。降りれなくして振り込ませてやる!!)



一(あれ?全然牌が入ってこなくなった…)

京太郎「ツモ。タンヤオのみ300 500」

純(今のなんか俺に似てるような…)


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:44:15.48


東二局 親純

一(今回も流れは悪くない…)

純「ポンッ」

一(くっいつも通りの純君だね)

京太郎「チー」

一(なっ!?そういえば最初に打った半荘ではあまり鳴いていなかった…これってもしかして――)

京太郎「ツモ。2000 4000」

純(まずいっ!?流れが完全にあいつに!!)



京太郎「――俺の親ですね。」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:46:58.78


南二局 親純

京太郎 46000
一 18500
純 16700
透華 18700


一(くっ!結局親で稼がれてもう南二局…ボクの透華に抱きついておいてこのまま返すわけには行かない!!)

純(この親で稼ぐぜ――。ッッ!??!?)

純(なんだ今の寒気は…)

一「透華!?どうしたの!?」

京太郎「おとなしいと思ってましたが…こんな奥の手があるとは思ってませんでしたよ。」

京太郎「冷やし透華さんとでも呼ぶべきでしょうか?」



透華「」コォ…


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:49:24.90


透華「ツモ。3000 6000」

一「うっ」(いつもの透華じゃない…)

純(つええ…)

京太郎(まずいな…純さんの能力も薄れてきた上に流れが通用しない…)


南三局 親京太郎

京太郎 43000
一 15500
純 10700
透華 30700


京太郎(連荘して稼がなければ…!!)

京太郎「ポンッ!」タンッ

透華「ロン。6400」

京太郎「くっ!?はやい!?」


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:51:32.88


オーラス 親透華

京太郎 36600
一 15500
純 10700
透華 37100

京太郎(冷やしの能力を使っても自力で勝てない…どうしたらいい!??)

??「…ほう。おもしろいことになっているな…」

純一「「衣!?」」

衣「今宵は満月だったからな。部屋に閉じこもっていたが…あにはからんや」

衣「おもしろい打ち手が二人ほどいるな。」ゴッ!

京太郎「ッ!?」

京太郎(今の俺だからわかる…あのちっさいのとんでもない強さだ…)

京太郎(いや…!!これはチャンス!!?!!)


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:53:48.33


京太郎「衣…さん?ちょっとお話があるんですけど」

衣「んー?なんだー?」

チュッ

衣「」

京太郎「終焉だ」


・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・


京太郎「俺の勝ちだな。」

一「僕たちの負けだよ。」

純「ああ。馬鹿にしてすまなかった。」


京太郎「――俺にじゃないだろ?麻雀部のみんなに謝れ。」



39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 22:58:10.35


清澄麻雀部

カッっとなってきちゃったけど…俺も謝らなきゃいけないんだよな…

純一郎「「「ごめんなさい!!」」」





41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 23:01:50.29


ライジングサン
ジュンイチロー「国 士 無 双」




京太郎「やべえやつを呼んじまった…」


咲「京ちゃん負けないで!」

優希「京太郎負けたら承知しないじぇ!」

久「須賀君がんばって!」

和「SOA」

まこ「全ておまえさんに託したわ」ポンッ


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 23:04:16.47


北13局 親京太郎



京太郎(ここまでがんばったけどもうだめだ…勝てる気がしねぇ…)

でもあいつらがいる

応援してくれるあいつらが

おれに託されたものが

そうだ

託されたものがある


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/09/18(木) 23:05:43.02


京太郎「ありがとう染谷先輩」

京太郎「あなたが叩いてくれた肩は」

京太郎「とてもすごいものを託してくれました」




京太郎「      キ ン グ ・ ク リ ム ゾ ン         」




京太郎「 ジュンイチローという存在を消し飛ばした。そこにはいつもの清澄麻雀部という結果だけが残る 」


京太郎「みんな大好きだ。」


END


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