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P「ほんの少し昔で」美希「ちょっとだけ未来のお話なの」


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ミカサ「正妻力を高める」








1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:44:10.80


律子「おはようございます」ガチャ

P「お、律子か?おはようさん」

律子「おはようございます、プロデューサー。…随分早いですね?」

P「そりゃこっちの台詞だよ。始業前には大分早いぞ?」

律子「……恥ずかしながら、まだ仕事が残っていまして。少し進めてしまおうかと」

P「珍しい事もあるもんだな」

律子「それはともかく!プロデューサーこそ、なんでこんな時間に?担当部分は終わっていたはずでは?」

P「ああ、それは」

美希「おはようございますなの!」ガチャ

律子「あら、美希。おはy」

美希「ハニィ――――――!!」ガバー

P「ぐはぁ!」ドゴォ

律子「……そういう訳でしたか」


※この美希は覚醒しています。無印本編終了後で15歳です。


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:46:59.28


P「み、美希。とりあえず、離れろ」

美希「や!今はハニーを充電中なの~」

P「なんだそりゃ」

美希「だってだって、昨日はずーっと会えなかったんだよ?ハニーは…寂しくなかった?」

P「そりゃ、俺だってそうだったけど」

美希「でしょ?だから、お仕事始まる前までは良いって思うな」

P「……できれば俺もそうしたいけどな。俺は打ち合わせがあるし、すぐに取材も来るし……それに」

律子「……ウォッホン!!」

P「律子も見てるし。場所は弁えよう、な?」

美希「あ、律子さん。おはようございますなの」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:49:34.50


律子「―――相変わらず、仲がよろしいみたいですね」

P「まあな。ただ朝からタックルは少々体に堪えるよ…」

小鳥「天下無敵のランクAアイドルとそのプロデューサーの恋愛劇!どのマスコミ各社も大騒ぎでしたからね~」

律子「ホント、一時はどうなる事かと思いましたよ…」

P「……大分苦労かけちゃったみたいだな」

高木「だが、私たちが手を尽くした甲斐はあったというものだな」

P「っと。おはようございます、社長」

律子「おはようございます」

高木「うむ、おはよう。―――さあ、今日もアイドル達を頼んだよ。プロデューサー諸君!」

小鳥「それじゃまずは、最新の流行情報からですよ!」


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:52:13.06


P「――以上が、今日のスケジュールだ」

美希「なんか今日は、特にお仕事ギッシリってカンジ……」

P「これも美希の人気故だな。じゃ、復唱」

美希「えっと、まず事務所で雑誌と子ども新聞の取材が合わせて2本。10時からと、11時から」

美希「それが終わったらスタジオ移動して撮影かな?今度の写真集の試し撮りと、お菓子と雑誌のオマケ用。
   その後は、ハニーと一緒にご飯なの!」

P「移動しながらになっちゃうけどな……。続きは?」

美希「ご飯食べ終わったら、3時からラジオの公開収録で、その後は7時から歌番組の収録。
    早めに楽屋入りして……最初にすることは、番組で共演する人達へのご挨拶なの」

P「肝心の歌は?」

美希「明後日レコーディング予定の、『ショッキングな彼』!」

P「はい、合格。よくできました」グリグリ

美希「あはっ、これくらいトーゼンだよ?」


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:54:27.52


美希「ね、ハニー。今日はずっと、お仕事一緒に居られる?」

P「ああ、大丈夫だよ」

美希「ホント!?」パァ

P「こんなことで嘘ついてどうする。最初から最後までしっかり見てるから、気を抜くなよ?」

美希「大丈夫!ハニーが一緒なら、ミキどこまでだって頑張れるよ!」

P「頼もしい限りだ。それじゃ、まずは子ども新聞の方からな。軽く打ち合わせしよう」

美希「はい!」


―――――――――


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:56:59.28


P「お疲れ様、美希」ドルルン

美希「お疲れさまなの!今日のミキ、どうだった?」

P「厳しく行くぞ……とはいったけど、文句のつけどころがなかったな。流石、ランクAアイドルだ」

美希「えへへ、ありがと。でも、ハニーがいたから頑張れたんだよ?」

P「そっか?」

美希「ハニーが見てると、ミキの中からすっごいパワーが溢れてくるの。だから、今日はハニーのお陰……かな?」

P「……俺は、美希の力だと思うけどな。そう言ってもらえるなら光栄だね」

美希「ねね、明日も確か撮影入ってたよね?明日も一緒に居られる?」

P「明日は……ちょっと、無理かもしれない」

美希「あ、そうなんだ……それじゃあ、明後日は?今週無理なら、来週は?」


P「あのさ、美希。しばらく仕事の時に、ずっと一緒にはいられなくなると思うんだ」

美希「え―――?」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 20:59:31.68


P「先週社長と少し話してな。新しい候補生のプロデュースを担当することになるかもしれないんだ」

美希「……そう、なんだ」

P「ソロとペアユニットで二組。同じ765プロだから、今度美希にも挨拶に行くと思う。
  その時は、アイドルの先輩として色々教えてやってほしい」

美希「……」

P「勿論、美希の担当はこのまま続けるし、現場への顔出しも出来る限りするよ。
 ただ、これまでのように仕事の時ずっと一緒に居ることは……できなくなると思う」

美希「―――や」

P「……美希?」

美希「一緒に頑張ろうって、トップアイドルになろうって言ってくれたのはハニーなんだよ?
    なのにハニーは、ミキよりも他の子を見ちゃうの?」

P「違う、美希。二人でトップアイドルを目指すからこそ、今度は俺が頑張らなきゃいけなんだ」

美希「ハニーが?」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:04:33.77


P「美希との関係が公になって改めて痛感したよ。俺は、『美希のプロデューサー』としか見られてないってな」

美希「ハニーは世界一のプロデューサーなの!それはミキが保証する!」

P「美希がそう思ってくれるのは本当に有難いし、何よりの俺の自信だ。けど世間ってのは思った以上に冷たくてな。
  幸運の女神に拾われた、現代のシンデレラボーイ……俺の評価なんてそんなもんだ」

美希「それなら、もっとミキが頑張れば!」

P「そうしてくれるのは嬉しいけど。二人でトップに立つためには、俺自身の能力や実績も必要になってくる。ここから先は、特に」

美希「そんな―――」

P「しばらくは、美希に辛い思いさせるかもしれない。でも、俺が今後美希をプロデュースするために必要な事なんだ。
  俺自身が力を付けるためにも―――暫くの間、我慢して欲しい」

美希「―――」ギュッ


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:09:46.45


美希「……ハニーが、ミキと頑張る為に必要な事なんだよね」

P「ああ」

美希「ハニーは、この先もミキと一緒なんだよね」

P「当たり前だろ」

美希「時々でいいから、お仕事やレッスン見に来てくれる?」

P「保証は出来ないけど、出来る限り頑張るよ」

美希「―――それなら、安心なの」ニコ

P「美希……」

美希「頑張ってね、ハニー。ミキも……ハニーに負けないように頑張るから!」

P「……ありがとな。それと―――ロクに相談もないまま勝手に決めちゃって、ごめん」

美希「ミキだってトップアイドルだもん。必要なことはわかるの。そのかわり、毎日のメールと、一緒に居れる時は傍に居てね?」

P「ああ。美希も何かあったら、俺に言うんだぞ」


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:14:42.88


高木「―――そうか、受けてくれるか」

P「はい。美希にも昨日話をしました。候補生には来週に連絡を取ります」

高木「美希君と並行しての2組のプロデュース……負担は大きくなるかと思うが、是非頑張ってほしい。
    君の手腕には期待しているからね。できる限りのサポートはしよう」

P「ありがとうございます。今回も彼女たちが夢に向かって駆け抜けられるよう最善を尽くします」

高木「―――ただ、プロデュースを始める前に、いくつか注意して欲しいことがある」

P「なんでしょうか?」

高木「プロデューサーと言う身分上、これからも君はたくさんのアイドルに携わることになるだろう。
    しかし、君には既に『星井美希』と言う相手がいる。これはもう周知の事実なのだよ」

P「はい」

高木「それ故、善からぬ輩が君をつけ回すこともあるだろう。時には、火のない場所に煙を焚かれることもあるかもしれん」

P「……」

高木「忘れないでくれたまえ。君はもう既に、アイドルと同じ『追われる身』であり続けなければならないということを」






15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:19:59.56


P「……さて、と」

P(今回は……この3人、か。どんな子たちなんだろう)

P(どんな長所があるのかは見てみないと分からないけれど……出来るだけ早くランクEに持っていきたい)

P(美希には申し訳ないけれど、暫くはこっちに集中させてもらおう)

P(とはいえ、先方へのご挨拶は怠らないようにしないとな)

P「……美希、大丈夫かな。俺がいなくて」

P(いや―――美希の心配をしてる場合じゃないか)

P(今回のプロデュースは俺の手腕が試されてる……!何としても、実績を残さないと!)


―――――――――


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:24:28.26


美希「ハニーっ!」ギュー

P「お、美希か!」

美希「久しぶりなの!元気だった?」

P「久しぶりって…一昨日仕事場であったばかりだろ?」

美希「えー、ミキ的には、もう1か月以上会えなかったってカンジ」

P「そんな調子だとこの先大変だぞ」

美希「その時は、ハニーの所へすぐ飛んでいくの!」

―――――――――


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:29:20.63


From:星井美希
Title:事務所で会っちゃった☆
Time:22:19

お疲れ様なの、ハニ→☆ ハニ→のミキだよ♥
今日、お仕事行く前に事務所行ったら、ハニ→が今プロデュースしてる子たちに会ったんだ→!
時間があったから少しだけお話したんだけど、すぐ仲良くなれちゃった(^-^)v

P「…はは、美希も先輩って訳か」


From:ハニ→♥
Title:負けるなよ!
Time:22:32

お疲れ様、美希!こっちはさっき家に帰ったところだよ。

3人に早速あったのか。美希も先輩ってわけだな。
あの子達とはまだ会ったばかりで、普段の会話やメールすらまともにまだできてないけれど、
それぞれが誰にも負けないキラキラを持っていると思う。
それを大切に育てる手伝いが出来るのは、俺にとって凄く光栄なことだ。
きっと美希にも負けないから、美希も先輩として日々の活動を怠るなよ?

美希「もう!メールの時くらい、他の子の話題は出さないでほしいの!」

美希「でも……ハニー、凄く頑張ってるんだね」


――――――――――


19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:34:17.19


P「気持ちわる……うぇ」フラフラ

P「接待とはいえ……必要以上に飲みすぎたか……」

P「……美希。美希にメール、返さないと……」


美希「……」ソワソワ

<ピリリリ
美希「ハニー!」ガバッ

美希「お仕事で遅くなってたんだ……ミキの、お仕事なのかな」

美希「……」ポチポチ


P「はは。気にしなくていいのに」

P「……だからこそ、頑張らんと」


―――――――――


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:39:39.28


美希「……」

美希「……メール、来ない…」パタン

美希「ハニー……忙しいのかな」


P「……」

P「―――はっ!!」

P「やべ、寝てた!?仕事―――うわ、全然終わってない……!!」

P(くそ……遅くても、その日に返すようにはしてたのに―――!!)


――――――――――


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:43:58.71


P「美希!」

美希「あ……ハニー!!」パァ

P「なかなか来れなくてごめん。今日、撮影だよな?」

美希「うん!―――今日は見ててくれるの?」

P「ああ。撮影終わるまではいられると思う」



P「…分かりました、今すぐそちらに向かいます!」

P(美希、すまん……!!)

美希(あ……)

ディレクター「星井さん、次出番です。スタンバイお願いします!」

美希「―――は、に」

ディレクター「……星井さん?」

美希「は、はい!」

―――――――――


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:49:24.38


小鳥「美希ちゃん?」

美希「っ」ビクッ

小鳥「あ、プロデューサーさん?今レッスン中みたいだけれど……用事があるなら呼んできましょうか?」

美希「う、ううん!大丈夫なの。今日はミキ、帰るね!」タタッ

小鳥「え、美希ちゃん!?」


P「小鳥さん?どうかしましたか?」ガチャ

小鳥「あ、プロデューサーさん……」

P「はは……ちょっと、疲れました。やっぱ、若い子達には敵わないですよ」

小鳥「あの……大分お疲れみたいですけれど。無理していませんか?」

P「―――無茶でも何でも、今はやらなきゃいけない時期ですから」

小鳥(……プロデューサーさんも今は余裕ないみたい。美希ちゃん、大丈夫なの……?)


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:57:03.99


トレーナー「プロデューサーさん。ここ最近のメニューですが……明らかにオーバーワークではないでしょうか」

P「いや、出来る筈なんです。あの子達には力があります。これを越えられれば、もう一皮むけると思うんです」

T「……私には、あなたが彼女たちを見ているとは思えない」

P「え」

T「トレーナーの立場から意見しますと、このメニューは明らかにあの子達の適正から外れています。
  このレッスンは、あなたが彼女たちに『こなしてほしい』内容を押し付けているにすぎません」

P「……!!」

T「私には、プロデュースのことはよく分かりませんけれど……。
  その子達を見ないで、プロデュースもレッスンも出来ないのではないですか?」

P「……っ」ギリッ


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 21:59:48.86


高木「確かに、トレーナー氏の言う通りだ。同様の相談を、君の担当アイドルから受けている
   私も確認してみたが……あの内容は、美希君ならこなすことが出来るだろうね」

P「―――そうですか」

高木「君は、美希君の影を気にし過ぎなのかもしれないな」

P「美希の、影」

高木「確かに彼女のプロデュースを続けるうえで、実績と実力はどちらとも必要な物だ。
   だが、功を焦り過ぎてアイドルを見失っては本末転倒だよ。それではプロデューサー失格だ」

P「―――返す言葉も、ございません」

高木「君はまだ若い。焦る気持ちは分かるが、まずは目の前のことに真摯に向き合ってみてはどうかね?」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:04:25.14


高木『レッスンの指導力やスケジュールの捌き方も、やっていくうちについていくものだ』

高木『それに、君一人が抱え込む必要はないんだよ。その為に私や音無君、秋月君を始めとした、みんながいるのだからね』

P(―――すみません、社長。お気持ちはありがたく思います)

P(でも俺は、早くあいつに追いつきたいんです)

T「あら、Pさん……今日はレッスンのご予定ありませんでしたよね?」

P「いえ。…あの、先日は申し訳ございません、私の指導力不足でした」

T「とんでもございません!私こそ、出過ぎた真似をしてしまったかと」

P「あの―――少し、お聞きしたい事がありまして」


―――――――――






30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:09:21.19


美希「おはようございますなの」キィ

律子「あら、美希……。今日はオフじゃなかったの?」

美希「うん。でも―――ハニーに会いたかったから」

律子「……成る程。」

美希「ミキ、ここで待ってても大丈夫?」

律子「許可求める事でもないでしょ?でも……そうね。折角だから、コーヒーでも淹れてくれない?」

美希「コーヒー?」

律子「ええ。もうすぐプロデューサーも来るだろうし、用意しておいたら喜ぶと思うわよ」

美希「ミキ、やるよ!任せてほしいの!」

律子「……張り切り過ぎて火傷しないようにね」


31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:14:01.63


律子「……まぁ、コーヒーなんて普段入れないわよねぇ」コポコポ

美希「うん、今日が初体験だったの。ミキには苦すぎるって思うな」

律子「プロデューサーと一緒にいるから、一回くらい淹れたことあるのかと思ってたわ」

美希「あ……」

美希(そういえば……ミキ、間違えちゃったケーキとお仕事の時以外、ハニーに何か作ったことない)

美希(何かハニーと飲むときも、ハニーが用意してくれたもの、いつも飲んでた)

美希(ハニーのこと大好きなのに……飲み物一つ入れたこと、なかったんだ……)

美希「……」

律子(……しまった、地雷踏み抜いたかも)


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:19:36.35


美希「ねえ、律子さん……ハニー、最近元気?」

律子「プロデューサーから聞いてないの?」

美希「うん。最近ハニー忙しいみたいで……たまにメール帰ってきても、ハニー自身のこと何も教えてくれないの」

律子「うーん、確かに今ちょっと忙しい時期みたいね。今度、昇格が掛かったオーディションがあるみたいだから」

美希「そうなんだ……」

律子「……心配?」

美希「ミキのせいで無理してるんじゃないかな、って……」

律子「―――大丈夫よ。美希がここにいるんだから。プロデューサーには何よりの力になるわ、きっと」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:24:00.27


律子「……遅いわね。もう始業時間過ぎてるのに……」

美希「み、ミキ電話かけてみるね」

小鳥「待って、美希ちゃん。お仕事の事もあるから」

美希「あ、うん……」

小鳥「――――」プルルル

小鳥「もしもし、プロデューサーさんですか?もう始業時間過ぎていますけれど……」

小鳥「え、熱?39℃もあるんですか!?駄目ですよ、病院行かなきゃ!」

美希「―――!!」ダッ

律子「あ、ちょっと美希!」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:30:20.16


美希「ハニーっ!!」

P「え、美希……?なんでここに」

美希「ハニーが熱出してるって聞いて、急いできたの!大丈夫?ご飯食べてる?」

P「とりあえず静かに。早く、中入れ」


美希「ハニー……顔、真っ青なの……」

P「そうか……?はは、ゴメンな。こんなプロデューサーで」

美希「そんなことないよ!今、タクシー呼ぶから、早く病院いこ?」

P「いや……大丈夫だよ。今日一日寝れば、大分マシになるって」

美希「39℃出てて『大したことない』なんてありえないの!」


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:35:47.07


P「本当に大丈夫だ。ちょっと疲れただけだから―――だから、美希は戻るんだ。な?」

美希「や!ハニーを放って帰るなんて、出来ないよぉ!」

P「美希……俺と一緒にいると、美希まで体調崩すかもしれないだろ。明日も仕事あるのに」

美希「仕事よりも、今はハニーの方が大切なの!好きな人を心配しちゃいけないの?」

P「―――アイドルが仕事よりプライベート優先してどうすんだ!これまでやってきたことが無駄になるんだぞ!」

美希「っ!?」

P「俺は本当に大丈夫だ。必要な場所に連絡取ったら、すぐに休むから。だから美希はもう戻れ。な?」

美希「……」


美希「分かったの……。ミキ、戻るね……」

P「ああ。……そうしてくれ」


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:39:43.28


美希「でも……。ハニーは、酷いね。また、『アイドル』を持ち出すんだ……」

P「……え」

美希「どうして、何も言ってくれないの?どうしてミキが来たら、突き放そうとするの?」

美希「メールが返ってこないのも、会えないのも、ハニーが忙しいからだって、ミキ分かってる。
    ハニーがミキが見ていない所で頑張ってるのも、ミキ分かるよ」

美希「でも……『何かあったらいえ』ってミキには言ってくれるのに。
    ミキにそうさせてくれないのは……あんまりなの!」

P「あ―――」

美希「そんなにミキ、頼りないのかな。ハニーが何も言えない程、ダメな女の子なのかな……」

P「……俺は」


美希「……ごめんね。ミキ、すぐ帰るから。……だから、早く治してね」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:44:26.07


P「………」

P「―――はは」

P「何やってんだ、俺は」

P「自分の大切な子泣かせて、悲しませて。」


P「こんなことしたいわけじゃ―――無かったのに」



??「―――――――――」ゴソ


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:49:35.04


P「……ご心配を、お掛けしました」

小鳥「プロデューサーさん……大丈夫ですか?39℃出た次の日に出社なんて」

P「仕事は待ってはくれませんからね。一日でも休めれば、十分ですよ」

律子「私には、そうは見えませんけれど」

P「律子……」

律子「そんな顔で、あの子達プロデュースするつもりですか?」

P「薬も飲んでるし、無茶はしないから大丈夫だ。―――悪いけど、すぐ打ち合わせがある。出てくるよ」
<ギィ…バタム


律子「……小鳥さん。プロデューサーの分の事務仕事、私に回して下さい」

小鳥「はい。私も、少しお手伝いしますね」

律子(……ホントに、頼るのが下手なんだから……)


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:54:41.86


P「―――」カタカタ

P(もう、2週間……まともに美希と話してない)

P(仕事の内容だけで、後はもう全然だ……)

P(いや、会えたとしても……どんな顔して話せばいいんだか)

P(八つ当たりして、突き放して、挙句肩書きまで引っ張り出したのに)


小鳥「―――美希ちゃん」

美希「あ、小鳥……」

小鳥「お疲れ様。お仕事、終わったんでしょう?」ニコ

美希「う、うん。―――あのね、その……」

小鳥「ねえ、美希ちゃん。ちょっとお話しましょう?」






42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 22:59:49.94


『トップアイドルとプロデューサー、破局の危機!?』

P「……何だ、これ」

小鳥「今日発売の雑誌に載ってた記事です。先週あたりから流れてたネット上の噂を纏めたものみたいです……」

律子「内容については、ほぼ推測で書かれてる裏付けのないもの。
    プロデューサーと美希が否定すれば一蹴出来るでしょう。けど―――」

P(……散々社長に、注意されたのに)

高木「とにかく、記者からの取材が来ることが予想される。取材対応の準備を―――」

美希「おはようございますなの」ガチャ

小鳥「あ、美希ちゃん……」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:06:24.73


美希「ハニー。あの、あのね」

P(またこいつに……いらない負担をかけるのか、俺は)

P「美希……ごめ」

美希「―――?はに 」

P(―――やっぱり、俺じゃ)



律子「プロデューサー!?」

小鳥「プロデューサーさんっ!しっかりしてください!」


美希「―――ハニィィィィィ!!」


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:09:56.64


美希「いやぁっ!ハニー、しっかりして!」

律子「み、美希。あなたも落ち着いて!」

美希「嫌なの!ハニーがいなくなるのは!遠くに行くのは、嫌なの!」

高木「―――大丈夫だ、美希君!彼は目の前にいる!必ず君の隣へ戻ってくる!」

美希「っ!?」

高木「小鳥君、早く救急車を。律子君は彼の荷物をまとめてくれたまえ。私は彼の営業先に連絡を取る」

小鳥「は、はい!」

高木「……美希君は、彼についていてくれたまえ。いいね?」

美希「―――う、うん」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:14:31.54


高木「―――寝不足と栄養不足からくる過労だそうだ。少し休めば、退院はすぐできるだろう」

小鳥「そうですか……」

律子「やっぱりプロデューサー、無理してたんですね」

高木「気付いていながらここまで追い込んでしまったとはね……私のミスでもある。暫く彼には休んで貰うつもりだよ」

律子「けど、プロデューサーが素直に休んでくれるとは思えません」

高木「その時は無理矢理でも休ませるつもりだよ」

小鳥「……心配ですけれど、きっと大丈夫です」


P「―――」

美希「………」ギュ


小鳥「プロデューサーさんには、美希ちゃんがついているから。だからきっと、大丈夫です」


――――――――――


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:19:29.97


高木(……とはいえ、焦る彼の気持ちも痛いほどわかる)

高木(彼には多くの事を学んで欲しい。だが、それが彼の負担になってしまっては本末転倒だ)

高木(そうでなくとも、彼がプロデューサーを続ける限り負担が増えていくことは間違いない)

高木(新しいプロデューサーを雇うか?しかし、信用に足りる人間は……)

??「……あの、765プロさんのプロデューサー様ですか?」

高木「ああ、申し訳ありません。私共のPは急用のため、代理で私が来ました」

??「あ、そうでしたか」

高木「! ―――君は」

??「なんでしょうか?」

高木「……いえ」


赤羽根「あの。本祭の実行委員長を務めさせていただいております、赤羽根と申します!本日はお越しいただき、ありがとうございます!」


52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:24:46.41


美希「……ハニー?」

P「美希、か?」

美希「大丈夫?ミキのこと、わかる?」

P「……ちゃんと、わかるよ」

美希「―――よかった」ポロ

P「美希……」

美希「ハニーが、戻ってきて。ホントに、よかっ」ポロポロ

P「ゴメンな。また、泣かせちまって」

美希「ゴメンじゃ、ないの。―――絶対、許さない、から」

P「そっか。どうすれば、いい?」

美希「それくらい……自分で、考えてほしいの」

P「……そうだったな。ゴメン」


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:29:51.52


律子「業務と並行してのトレーナーライセンス取得なんて、何考えてるんですか!?」

P「簿記持ってる律子が言える台詞か?律子にできて、俺にできない筈はないだろ」

律子「プロデューサーと私の仕事の負担から考えて下さいよ!全く……」

P「お前にも大分苦労かけちまったみたいだな。……すまん」

律子「言いたいことは山ほどあります。でも……プロデューサーが先に言うべき相手は、ほかにいるでしょう?」

P「……そうかもな。けど―――なんて声掛ければ、良いのか。これまで碌に会えないで、八つ当たりまでしたのに」

律子「そんなの。直接会ってから考えればいいのでは?」

P「え」

律子「『頭で考えるよりも、体を動かせ。その中から見えてくることもあるんじゃないか?』」

P「―――そういや言ったな。そんなことも」

律子「この私に言ったんですから、あなたも実行有るのみですよ。―――プロデューサー殿」


―――――――――


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:34:02.08


P「すみません、小鳥さん。荷物まで持ってもらって」

小鳥「いえいえ。すぐに退院できてよかったですよ。本当に」

P「はは。まぁ、今週一杯まではお休みになっちゃいましたけどね」

小鳥「……プロデューサーさん、本当は美希ちゃんと一緒に居たかったでしょう?」

P「そうですね。……入院中、色々考えることがありましたから」

小鳥「一緒に居たいって気持ち、大切にしてください。不安かもしれないけれど、それを美希ちゃんに伝えることも」

P「……御心配をおかけします」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:40:20.00


P「美希は……もうそろそろ、帰ったかな……」

<ピンポーン
P(―――こんな時間に、誰だ……?)


美希「ハニー、いる?」

P「え、美希?お前、仕事じゃなかったのか」キィ

美希「お仕事はちゃんと終わらせてきたよ。終ってから事務所で着替えて、社長が送ってくれたの」

P「それで変装してたのか。でも、なんで社長が」

美希「……ハニー!あのね!」

P「?」


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:44:33.97


小鳥『そうね。プロデューサーさんは凄く頑張ってると思うわ。美希ちゃんだけじゃない、私たちみんなのために』

小鳥『たくさん頑張って……頑張り過ぎて、今はちょっと周りが見えなくなってるのかも』

美希『ミキ、わからないの。なんでハニーが何も言ってくれないのか。ミキには何でも言えって言ってくれるのに』

小鳥『うーん……プロデューサーさんは多分、美希ちゃんに弱いところ見せたくないのかもしれないわ』

美希『そんなの変なの!何でも言い合えるのが、恋人同士じゃないの?』

小鳥『一番近くに居て、大切に思っているからこそ、言えない事もあるのよ。……きっと』

美希『でも……このまま何もわからなかったら、またハニーがいなくなっちゃう』

小鳥『いなくなっちゃう?』

美希『ハニーが何も言わないまま、ミキの知らない場所へ行っちゃうのが、怖いの。凄く近いのにすごく遠くなるのは、や』

小鳥『……そうね。確かに私も、心配かも』






59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:49:44.84


小鳥『でも、大丈夫よ。プロデューサーさんは美希ちゃんや私たちのために頑張ってるんだから。どこにも行ったりしないわ』

美希『でも……』

小鳥『それじゃあ、美希ちゃんに一つだけ。魔法の言葉を教えてあげる』

美希『魔法の、言葉?』

小鳥『そう。男の人が安心できる大切な言葉。美希ちゃんもそのために頑張れば、必ずプロデューサーさんは帰ってくる』

美希『どんな言葉?ミキは、どうすればいいの?』

小鳥『―――それはね』


美希「おかえりなさいなの!」

P「―――」

美希「……お、おかえりなさいなの!」

P「あ、ああ。ただいま?」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:54:30.86


美希「ハニー、今帰ってきたばっかりなんだよね?今日はミキが、ハニーのお手伝いするから!」

P「え、でもお前……こんな時間に、大丈夫なのか?」

美希「心配いらないの。パパとママもお姉ちゃんも、律子さんも小鳥もオッケー出してくれたし。電話したら、社長が迎えに来てくれるから」

P「ご両親まで……お前、明日学校じゃないのか」

美希「もー、ミキが大丈夫って言ったら大丈夫なの!」

P「いや、でも」

美希「―――今日くらい、ハニーの隣に居たいの。折角、時間があるから」


P「……俺が言ったら、ちゃんと社長に電話するんだぞ」

美希「うん!」

P「でもお手伝いって……一体何するんだ?」

美希「えっと……まずは、晩ご飯から?」

P「なんで疑問形なんだ」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/01(土) 23:59:28.26


P「それで、これが晩ご飯か」

美希「うん。どうぞ、召し上がれ」

P「美希。一応聞くけれど……これ、なんだ?」

美希「えっと。おにぎりと、お味噌汁」

P「そっか。それじゃあ、いただきます」

美希「………」

P「―――」モグモグ

美希「……ど、どう?」

P「―――美希」

美希「は、はい」

P「おにぎり握るときには、塩は軽く手につける程度で良いんだぞ」

美希「……あ」


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:05:07.05


P「後、味噌汁作るときは、出汁入れるか、出汁入り味噌かどうか確認しなきゃダメだぞ。味が極端に薄くなるからな」

美希「そ、そうだったんだ……ごめんなさい。ミキ、初めて作ったから」

P「そっか」モグ

美希「い、いいよ、無理に食べないで。すぐ、別の買ってくるから―――」

P「いや、いい」モグ

美希「でも」

P「――――」ズズ

美希「は、はに」

P「―――ごちそうさま。まだまだ改善の余地ありだな」

美希「……うん」

P「でも……美味かったよ」

美希「どうして?辛かったり、味なかったんだよね?」

P「俺にもよく分からん。けど―――ここ最近食べた料理の中で、一番美味かった」

美希「……そんなの、変なの」


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:10:54.44


美希「次はお風呂だよね?ミキ、背中流すの」

P「有難いけど、まだ風呂沸かしてないんだ」

美希「じゃあ、マッサージは?」

P「……前に美希から頂いたのは身体に響くからな。今は遠慮させてくれ」

美希「それじゃあ、お仕事のお手伝い?」

P「しばらくはみんなが引き継いでくれてるみたいだ。俺は体を休めろだと」

美希「うぅ……それじゃあ、えっと……」

P「美希。とりあえずご飯食べ終わったんだし、お茶でも飲まないか?」

美希「お茶、お茶だね!ミキ淹れてくるから。んと……」

P「いや、俺も手伝うよ。茶葉の場所も教えておきたいし……一緒に淹れてくれないか」

美希「うん」


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:15:32.77


P「なあ、美希。なんで、『おかえりなさい』なんだ?」

美希「えっと」

P「来たのは美希の方なのに。俺に向かって「おかえりなさい」は変じゃないのか?」

美希「あのね、小鳥が教えてくれたの。『おかえりなさい』は、大切な人の帰る場所を守る言葉だ、って」

P「迎える言葉……」

美希「ハニーがお仕事忙しくなって、すごく近いのにすごく遠い日が続いて。
    でも、今日はすぐ隣に居るから。だから『おかえりなさい』なの」

P「……そっか」


69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:19:51.86


美希「ミキね、やっぱりハニーとはずっと一緒にいたいの。大好きだし、キラキラできるもん」

美希「でも―――」


小鳥『美希ちゃん。一緒に居たり、言葉を尽くすことだけが、『好き』の形じゃないわ』

小鳥『好きな人を信じて、その人が帰ってくる居場所を守って、話を聞いて……それも大切なことなの』

小鳥『お仕事終わった美希ちゃんが、プロデューサーさんに『お疲れ様』って言ってもらうように、ね』


美希「……ハニーが安心して、『ただいま』って言えるようになるかはわからないけど」

美希「ミキはいつでもここにいるから。だから、ハニーがやりたいことを頑張ってほしいの」

美希「けどやっぱり、ちょっとだけ心配だから……時々いいから、声、聞かせて欲しいな」

P「―――」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:24:25.97


P「―――ごめんな、美希。俺が不甲斐ないばっかりに、お前に寂しい思いさせて」

美希「ミキね、怒ってることが一つだけあるの。大変だった時に、ハニーがミキに何も言ってくれなかったこと」

P「……今回の仕事の話が来た時はさ、少し悩んだけれど、これはチャンスだと思った。
  ここで実績を残せば、美希との関係に誰も文句は言わせない、って」

P「美希は俺にとって大切な女の子であると同時に、越えなきゃいけない高い壁だったから。
  なるべく心配も、気も使わせたくなかった。そんなこと思わないかもしれないけど」

P「けど、それもやっぱ自分勝手だったよ。自分の考え押しつけて、周りの事振り返らないで、挙句美希にまで八つ当たりして」

P「『自分だけ突っ走っても周りはついてこない』。そう美希にいったのは俺自身だったのにな……」

美希「―――そっか。じゃあ、これまでのはハニーにとって『高い授業料』だったんだね」

P「これから先のこと考えるのも、大切なことだ。けど―――目の前のことを、疎かにしちゃいけない」


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:29:11.46


P「なあ、美希」

美希「なに?」

P「今日、俺のこと何かしら手伝ってくれるなら。少しだけ話、聞いてくれないか」

美希「うん」

P「多分、物凄い情けないこと言うと思う。もしかしたら、美希が幻滅することも言うかもしれない」

美希「―――うん」

P「軽蔑しても、ガッカリしてもいいからさ。―――少しだけ、話してもいいかな」

美希「どんなことだって聞くよ。だって、ミキのハニーだもん」


―――――――――――


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:34:41.28


P「―――もう、こんな時間か」

美希「あ、ホントなの。そろそろ社長に電話しなきゃ」

P「ゴメンな。情けない事ばっかり言っちゃって」

美希「ううん。これでやっと、お相子なの」

P「え?」

美希「ハニーには、ミキのダメな所や変な所見せてばっかりだったから。だから今度は、ミキの番かな、って」

P「そっか。……好んでみる所でもないと思うけどな」

美希「カッコいいハニーも好きだけど……ミキに頼ってくれるハニーもいいかな、って」

P「そうだな。……でもそれなら、尚更頑張らなきゃいけない」






76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:40:15.49


P「美希。俺はまだまだダメなプロデューサーだ。足りない所も、学ばなきゃならない所もたくさんある」

P「だからこの先も、美希と離れて仕事しなきゃいけない時間が増えると思う」

P「美希にも辛い思いをさせるかもしれないけどさ。もし、また時間ができたら……
  今日みたいにおにぎり作って、話聞いてくれないか?」

美希「うん!今度こそハニーが唸るようなおにぎり作って見せるから、楽しみにしてて欲しいの!」

美希「でも……ハニーも、ミキが帰ってくるための場所、用意しておいてね?何かあったら、ミキも行くから」

P「ああ。今度こそ忘れないよ」


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:45:00.50


高木「……有意義な時間、過ごせたようだね」

P「はい。社長にもお手間おかけしました」

高木「思う所はあるだろうが、今週は身体を休めることに集中してくれたまえ。ただし、その後は馬車馬のように働いてもらうが、ね」

P「ええ。覚悟しておきます」

美希「ハニー」

P「美希」

美希「おやすみなさいなの。それと、『行ってきます』」

P「ああ、おやすみ。気を付けて、な」


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:49:51.87


美希「おはようございますなの!」

小鳥「おはよう、美希ちゃん。プロデューサーさんかしら?」

美希「ううん。ハニーは今日、『お休みする』お仕事だから」

律子「……ちゃんと話、出来たみたいね」

美希「うん。ねえ、律子さん」

律子「何?」

美希「コーヒーの淹れ方、教えてほし……下さい」

律子「―――あんまり時間は取れないわよ」


――――――――――


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 00:55:18.17


高木「二組ともランクBでの終了か。約一年のプロデュース、ご苦労だったね」

P「反省点が多かったのは事実です。しかし、彼女たちのために最善は尽くしたつもりです」

高木「あの後から、彼女らの評価も変わってきているよ。自信を持ちたまえ」

P「ありがとうございます。ですが、ここで満足してはいられません。足元を見失わず、これからも邁進します」

高木「そうか。では、今後のことについて、君に二つ話がある」

P「なんでしょうか?」

高木「一つは、我々全体に関わることだ。この一年、私も思う所があってね。新しいプロデューサーを迎えようと思う」

P「新しいプロデューサー……。経験者の方でしょうか?」

高木「いや。かつての君と同じ未経験者だ。だが、信頼できる人間であることは、私が保証しよう」

P「では、もう一つは?」

高木「うむ。もう一つは、君と美希君に関わることだ」


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 01:01:07.66


美希「がいぶけんしゅう?」

P「事務所を跨いでプロデューサーとしての勉強をするってことだよ。社長が便宜を図ってくれるらしい」

美希「それって……765プロを辞めちゃうってこと?」

P「こっちの仕事もしながら、別の事務所でも仕事するんだ。だから、所属は765プロのままかな」

美希「そうなんだ。じゃあ、そこの事務所の子達をプロデュースするの?」

P「いや、今回の研修なんだけど、俺と美希が対象だ。だから美希も、他の事務所で勉強することになる」

美希「じゃあ、またハニーのレッスン受けられるんだね!あ、でも―――」

P「765プロから離れるのは、思う所あるけどさ。折角社長が作ってくれた機会だ。俺はやってみたい。
  ただ、美希にも関わることだから。美希は、どうしたい?」


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 01:05:25.48


美希「ミキは―――ミキも、ハニーと一緒に行くの」

P「そっか」

美希「765プロから離れるのはちょっと変なカンジだけど。でもハニーも頑張るなら、ミキも頑張らなきゃ」

美希「ハニーが凄くなって、その凄くなったハニーと一緒にレッスンして、そうしたらもっとキラキラできるの!」

美希「それで、今度こそ証明してみせるの。ここに世界一のプロデューサーがいるって!」

P「なら俺は。その世界一のプロデューサーに相応しい、世界一のアイドルがいることを証明してみせる」

P「俺と美希と……送り出してくれる765プロの人たちの為にも、な」


――――――――――


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 01:10:54.37


律子「行ってしまいましたね、プロデューサーと美希」

小鳥「半年間の辛抱ですよ。きっと二人とも、今より凄くなって戻ってくるはずです」

高木「我々も負けてはいられないぞ。やるべきことは多くある。律子君、君には特に頑張ってもらうからね」

律子「わかりました。プロデューサー以上の働きができるよう頑張ります」

小鳥「それに、今日から新しいプロデューサーさんもきますからね~」

高木「では、さっそくみんなに紹介しよう。入ってきてくれたまえ」

??「は、はい」


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 01:14:30.15


高木「紹介しよう。今日から我が765プロで働くことになった、新人プロデューサーだ」


赤羽根P「本日からお世話になります、赤羽根と申します。よろしくお願い致します!」


おわる


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 01:17:08.04



赤羽根ェ…



96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/02(日) 01:45:13.88


おつ










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