伊織「チク痛」
伊織「―――ったく、やってらんないわよ!」ドカッ
P「お、おい、椅子に当たるなよ……」
伊織「どうしてこの伊織ちゃんが、若手芸人の靴下を臭わないといけないワケ!?」ギシッ
P「そうプリプリ怒るなってば。いつも言ってるだろ、しご―――」
伊織「仕事に大きいも小さいも無い、でしょ?」
P「理解してるなら、受け入れればいいじゃないか」
伊織「私はプライドを持ってこの仕事、アイドルをやってるの!」
P「だから、そのプライドをだな……」
伊織「そんなの、捻じ曲げても品位を下げるだけ!」
P「誰も曲げろなんて言ってないだろ。折り合いをつけろって意味で……」
伊織「そんなのでトップアイドルになっても誰にも誇れやしないわ」
P「それはそうだけど……」
伊織「そりゃあ、アンタは良いわよ。見てるだけなんだから。フンっ」ツーン
P「こらっ! そういう言い方は無いんじゃないか?」
伊織「何よ!? アンタも嗅いでみる? ホントに臭かったんだから……」
P「い、伊織の靴下を、か……?」ゴクリ
伊織「私の靴下なワケないでしょっ!!」
P「じゃあ、伊織のどこを嗅げば?」
伊織「しゃあらぁっぷ! それ以上言うとさっきの芸人の靴下をアンタの口に突っ込んでやるんだから!」
P「まあ、まあ、そう怒るなよ」
伊織「誰のせいよ!」
P「ゴールデン枠の放送だと聞いて、内容もろくに確かめもせずに、引き受けた俺のせいだよ」
伊織「わ、分かってるんじゃない」
P「ついに、伊織の可愛い姿が茶の間に流れると思ったら嬉しくてさ……」
伊織「えっ、あ、うん……」
P「これで伊織がトップアイドルに一歩近づく、そう思って完全に舞い上がってた……」
伊織「その……アンタに任せっきりだった私にも非が少し……。毛の先くらいはあるんだし、勝手に落ち込んでんじゃないわよ」
P「ごめんな……、ごめんなぁ……。ダメプロデューサーで……」
伊織「ちょ、ちょ、ちょっと!?」アタフタ
P「俺、この仕事向いて無いかもしれないな……」ズーン
伊織「ああもう! いい? アンタがこの仕事に向いてようが向いてまいが、関係無いの!」
P「…………」
伊織「私の夢を叶えられるのは私だけ! だからアンタは私について来たら良いのっ!」
P「伊織……」
伊織「私たちは仕事のパートナーよね?」
P「うん」
伊織「だから、一蓮托生! 喜びも苦しみも折半でいいと思わない?」
P「……責任は?」
伊織「もちろん折半よ! だからこれは私の責任でもあるわ!」
P「そうだな……! 俺も悪いし、伊織も悪い! これで解決だな!」
伊織「ええ! ……って、あれ?」
P「いやー、すっきりした!」
伊織「ちょ、ちょっと……?」
P「これでお互い何のしがらみもなく、また明日から仲良く仕事出来るなっ!」
伊織「アンタ……私を謀ったわね!?」
P「はは、何をおっしゃる。恐れ多い」
伊織「なんか、その満面の笑みが超ムカつくんだけど」イラッ
P「まあまあ、嫌なことは忘れて、オレンジジュースでもどうぞ」ソッ
伊織「ハァっ……。今まで怒ってたのが急にアホらしくなってきたわ」
P「ささ、冷えてるうちにどうぞ」ズズイ
伊織「ふんっ。まったく、覚えておきなさ―――」スッ
伊織「―――っツ……!」ズキッ
P「ど、どうした!?」
伊織「……わかんない。腕を伸ばしたら急に腰辺りが痛んで……」ズキズキ
P「大丈夫か!? この辺か!?」サスサス
伊織「う、うん……そのへん―――んんんっ!!?//////」カーッ
P「ん? どうした?」サスサス
伊織「何、レディーの身体に気安く触ってんのよ! この変態っ!」ドンッ
P「いてっ!?」ドテッ
伊織「あっ……!」
P「なにも突き飛ばすことないだろ……。イテテ……」サスサス
伊織「あ、アンタが触るからでしょ!」
P「たかが、腰じゃないか……」
伊織「たかがとか言うな! 私の腰は、いずれはトップアイドルの腰なんだからっ!?」
P「じゃあ、この温もりを忘れないようにこれから先、手は洗わないでおこう」
伊織「温もりとか言わないでちょうだいっ! なんかゾワゾワするっ!」
P「ははは、まあ、それは冗談としても。腰、大丈夫か?」
伊織「ええ、多分……?」サスサス
P「いわゆる、成長痛かもな?」
伊織「……せいちょーつー?」
P「あれ? 伊織は成長痛になったことは無いのか?」
伊織「んー……? どうかしら?」
P「成長期になると筋肉が引っ張られて、成長軟骨の部分に痛みが生じることがあるんだ」
伊織「へぇ……? アンタもなったの?」
P「もちろん、なったよ。チク痛」
伊織「チクツー……?」
P「そう。乳首が痛くなるから略してチク痛」
伊織「へぇ、乳首が……って、女の子になんてこと言わせてんのよ! このド変態!!」
P「し、し、し、しまったぁあああ!? 今の録音しときゃ良かったぁあああああああ!!」
伊織「本気で悔しがらないでっ!」
P「そ、そうだ! もう一回! アンコール! アンコール!」
伊織「黙れ! 撲殺されたいの!? THE変態っ!!」
P「凶器は伊織の靴下に砂を詰めたものでした」
伊織「靴下はもう良いから! それで……、その……」モジモジ
P「ん?」
伊織「ち……」
P「ち……?」
伊織「ち、」
P「ち。」
伊織「ち、ち、ち、チク痛って私も……なるの?」
P「待って。今ボイスレコーダーをセットするから」イソイソ
伊織「何度も言うわけないでしょーが! この変態大人!」ドカッ
P「腰がっ!!?」ドテッ
――――――
――――
――
P「―――という出来事が昨日、あったんだけども」
律子「そりゃあ、仕事の内容を確認しないプロデューサーが悪いですよ」
P「いや、重要なのは前半部分のことじゃなくて」
千早「女の子の腰をさするだなんて……」
P「いや、まあ、それは俺も反省してる次第です……じゃなくてね?」
真「だいたい、導入が無駄に長いですよね」
P「クゥーッ、辛辣ゥッ! じゃなくてですね」
春香「そもそも、そういう仕事なら私のほうが向いてると思いません?」
P「それはそれで問題発言だぞ、春香」
雪歩「穴掘って埋まってますぅ……」
P「いや、なんで突然穴掘るの!?」
小鳥「それで、『みんなはチク痛の経験があるかどうか』ってことですよね?」
P「流石、音無さん話が早い! さすなしさん!」
小鳥「まあ、こういう流れには慣れてますから」
千早「普通にセクハラですけどね?」
P「いや、セクハラとかじゃなくて、保健体育的な……むしろ医学的な、な?」
律子「な? ……って言われてもセクハラドクハラのウラウラで跳満ですよ?」
P「いや、無関係なドクターまで巻き込まないであげてください」
春香「そういえば昔、胸が痛くなったことがあったっけ……懐かしいなぁ、えへへ」
P「初恋のトキメキみたいな感じで言わないでくれ」
真「待ってください!」
P「どうしたんだ、真?」
真「どうして伊織にだけ、ご褒美のジュースを用意してるんですか!?」
P「今、それ重要か!?」
千早「確かに、私たちにもあって然るべきだわ?」
P「……検討しておきます。あとそっち側でボケるのやめてね?」
雪歩「えへへ、お茶どうぞ」ソッ
P「ああ、ありがとう。だけどこのタイミングは違うかなーって」
小鳥「みんな、一旦落ち着いて! このままじゃ埒が明かないわっ!!!」
P「頼りになるなぁ、音無さんは。たよなしさんだなぁ」
律子「チク痛、ねぇ……」
千早「まあ、胸は痛くなりますよね。胸は」
P「今、すごく強調したな?」
真「まあ、痛くなるよね。胸は」
P「こっちもか」
雪歩「お茶どうぞ」スッ
P「いやそんな、わんこ蕎麦みたいなペースで持ってこられても」
春香「まあ、成長痛は個人差ありますし、まったく無いって人も居ますよね?」
P「だからそれも含めて参考にしたくて取り合えず、暇そうな高校生組+大人を集めたわけだ」
雪歩「私たちが今、こうして暇を持て余してるのはプロデューサーが怠慢なせいですけどね? ふふっ」
P「……いやあ、雪歩が入れてくれたお茶、マジ美味いわ。何杯でもイケる!」ズズズ
律子「まあ、私は割と乳房が痛かったですね」
P「恥じらいが無いと、男性を司る部分がピクリとも反応しないんだな、って思いました」
雪歩「私も結構、その……胸は痛かったかもしれません」
P「ふむ。女性の場合は胸の大きさにもよるのかな?」
小鳥「―――っ!」ピクッ
千早「っ! あー、本当に痛かったわー」
真「あの時は痛かったなー! 大胸筋が!」
P「二人には、あとで千円ずつあげるから精のつくものでも食べてきなさい」
千早「くっ……」
真「へへっ、やーりぃっ! やーりぃ……」
小鳥「わ、わ、わ、私もこう見えて結構あるんですよ!?」
P「成長痛にこう見えても何も無いかと思うんですけど」
小鳥「ほ、ほらっ! 見てください!」ムギュッ
P「見ても分からないですよ!?」
春香「ムッ……! あ痛っ!」
P「どうした春香!?」ガタッ
春香「私もチク痛が……どうやら遅れてきた成長期ですね!」
P「嘘つけっ!」
小鳥「ああんっ! 私もチク痛があ~んっ!」クネクネ
P「あーもう、うっせぇな! 2X歳は引っ込んでろっ!」
小鳥「ひどっ!」
律子「プロデューサー、私
コメント一覧
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- 2014年11月25日 22:05
- チャオ☆
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- 2014年11月25日 22:18
- 最後に全部持ってかれた
北斗お前もかよ
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- 2014年11月25日 22:46
- 少なくとも男には無いかと
膝が怠くなるくらいじゃね?
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- 2014年11月25日 22:55
- 男でもある(断言)
乳首にしこりができて胸トラップするとき痛かったわ
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- 2014年11月25日 23:03
- 俺もなったわ。
当時もしかして乳がんなのでは…?
って焦ったわ。
-
- 2014年11月25日 23:06
- コント集団の事務所はいつも楽しそうですね
ってか、チク痛って初めて聞いた
by匿名男性(Bカップ)
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- 2014年11月25日 23:11
- チク痛とかいう言葉初めて聞いたわ
成長痛もそんなに急激にデカくならなかったから味わったことない
-
- 2014年11月25日 23:14
- 今183cmだけどゆるゆる成長してたから成長痛とか無かったな
-
- 2014年11月25日 23:24
- 身長低いからかちく痛なんて物は経験したことがない
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- 2014年11月25日 23:28
- オスグット
-
- 2014年11月25日 23:49
- えっ成長痛ってちくっとする感じなの?
俺の場合ひざ下に鈍いっていうか締め付けられるというか例えづらい痛みが走るからそれのことだと思ってたんだけど
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あっ、本編は何か微妙でした