従妹「にぃにぃ久しぶりっ!」
従妹「早く一緒にお風呂に入ろっ」
男「おう」
母親「はぁ、また始まった……」
従妹「ん?」
母親「従妹ちゃん、悪いこと言わないから、男と入るのは止めなさい」
従妹「えー何でー?」
母親「何でって……従妹ちゃんも来年から中学生よ?」
従妹「うんっ、でもそれとこれは別だもんっ」
母親「……うぅ……なんて無垢な子なの……?」
母親「男、あんたがしっかりしなきゃ駄目よっ」
男「俺にどうしろって言うんだ……断ればいいのか?」
従妹「それは駄目だもんっ。にぃにぃと一緒に入るっ」
母親「従妹ちゃん……」
──現在
母親「……あんた、昼間からだらっとしないっ」
男「うるせーな……久しぶりの実家なんだからいいだろ?」
母親「大学から課題とか用意されてるんじゃないの?」
男「まだ休みは始まったばっかりだ。焦る必要はない」
母親「もうっ、だったら家の手伝いでもしなさい」
男「あーもうっ! 少しぐらい静かにしろって!」
母親「テレビ消すっ!」
男「うわっ! 今、いいとこだったのに……」
母親「ダウンタウンは下品だから、母さん嫌いよ」
男「知らねえよ……」
母親「そうだ、今日から従妹ちゃん我が家で預かることになったから」
男「……うん、あー従妹ね」
男「って、えっ!?」
母親「昨日、佐智子さんから電話がかかってきて、『よろしくっ!』って」
男「いつもながら豪快な人だな……それでオーケしたわけか」
母親「だって仕方ないじゃない。それに、従妹ちゃんとも久しぶりだし」
男「まあ……なんだかんだ言って何年も会ってないからな」
母親「そういうことだから、あんた頼むわよ」
男「はっ? 頼むって?」
母親「ほら、昔、あの子あんたに懐いてたじゃない。だから、色々面倒は任せたわ」
男「いや、ちょっと待て。あの頃はあいつも小さかったけど、今はもうそんな歳じゃないだろ?」
母親「……そうね、ガン黒ギャル娘になってたりするかも……」
男「あいつに限ってそんなことは……って、あいつ、もう高校生か」
母親「モデルの佐智子さんの血を受け継いでるから、相当美人さんになってると思うわよ」
ピンポーン。
母親「噂をしてたら、なんのそのってね」
男「えっ? もう来たわけ?」
母親「昼のまでには来るって言ってたから、そうじゃない?」
男「ちょ、ちょっと待てよ……まだ心の準備が……」
母親「はいはい、そんな時間はないわよ。ほら、二人で出迎えましょう」
男「……お、俺は遠慮しとくよっ……」
母親「今更になって、なに恥ずかしがってんの。待たせちゃ悪いから急ぐわよっ」
男「ひ、引っ張るなっ、押すなっ! 俺はいいって言ってんだろっ!」
母親「ハーイ、今、開けるわねーっ」
ガチャ……。
従妹「……あっ、どうも……」
母親「…………」
男「…………」
母親「……い、従妹ちゃん……?」
従妹「そ、そうです。お久しぶりですっ……」
男(うわぁ……めっちゃ美人になってる……)
母親「一瞬、芸能人が来たのかと思ったわ……これまた綺麗になっちゃってっ」
従妹「えっ……いや、そんなことないです」
母親「いや、とっても可愛いわっ。ほら、男なんて、驚きのあまり放心状態よ」
男「ちょっ、ババア余計なこと言ってんじゃねえよっ」
じぃー。
男(何だこの視線……見られてる……確実に見られてるっ!)
従妹「……にぃにぃ?」
男「お、おうっ……」
従妹「…………」
男「ひ、久しぶりだなっ! 元気してたかっ!」
従妹「……にぃにぃだぁ……」
男「えっ?」
従妹「にぃにぃっ!」
たたたたっ……ぽんっ!
男「うおっ!」
従妹「会いたかったよぉっ、 にぃにぃ!」
男「おいっ、抱きつくなってっ……」
ぎゅっ。
従妹「やだっ! もう少しこうしてるもんっ!」
男「は、ははっ……」
母親「あらあら、お暑いコト」
従妹「この匂い……ほんとだぁ……にぃにぃだぁ……」
男「汗臭いからあんま嗅いでくれるな……汚いぞ?」
従妹「汚くなんてないもんっ、にぃにぃの匂いだもんっ」
男(しかし、身体は大きくなっても、全然変わってねぇな……)
……ぽよんっ。
男「……えっ?」
……ぽよんっ、ぽよんっ。
男(なんだこれ……ぽよんっ?)
従妹「にぃにぃ……」
男「あっ、うん……」
男(……ま、まさか……こ、これは……)
従妹「今日からよろしくお願いしますっ」
母親「いいわよ、そんに畏まらなくて」
男(……ぽよん……)
母親「佐智子さんはいつぐらいまで海外なの?」
従妹「多分、この月はずっと……」
母親「あら、結構忙しいのね。でも、学校が休みの間はずっとここにいていいから」
従妹「すみません、お世話になります」
男(……ぽよん……ぽよん……)
従妹「……ん?」
男「…………」
従妹「にぃにぃ、さっきからどうしたの?」
男「……あ、うん……」
男(昔と変わらない、あどけなさが残る表情)
男(にもかかわらず、ところどころに美人の風格が……)
男(そ、そして……こ、この……)
従妹「……?」
男(──なんなんだぁこの胸はああああああああっ! たゆんたゆんだぁっ!)
男「け、けしからんっ」
母親「……あれ、あんた鼻血出てるわよ」
従妹「……あ、ほんと……」
男「……ちょっとのぼせちゃったかな? てへっ!」
母親「…………」
母親「従妹ちゃんも着いたことだし、そろそろ買い物にでも行ってこようかしら」
従妹「あっ、私も行きますよっ」
母親「いいのいいの、あなたはここでゆっくりしてなさい」
従妹「で、でも……」
母親「ほら、積る話もあると思うし……ねっ?」
従妹「……は、はい……」
男(頬を赤らめてこっちを見ないでくれ……)
母親「ふふ、では行ってくるわ」
従妹「すみません、お手伝いできなくて……」
母親「そんなの気にしなくていいから。あと、男ちょっとこっちに来なさい」
男「はっ?」
母親「いいから、早くっ」
男「な、何だよ……」
母親「……この辺まで来れば向こうには聞こえないわね」
男「ババア、俺は買い物には行かんぞ」
母親「何、馬鹿な勘違いしてんのよこの子は」
男「だったら何だ、早く用件を言え」
母親「……従妹ちゃん、とても綺麗になったわね」
男「あっ? ……ま、まあ、そこそこだろ」
母親「とっても可愛いし、それに身長も伸びたわ」
男「……俺の方がまだ高いけどな」
母親「それに……発育いいし」
男「…………」
母親「あんた、さっきからあの子の胸ばっかり見てるでしょ」
男「なっ……み、見てねぇしっ」
母親「嘘おっしゃい。そういう視線には女は敏感なのよ」
母親「でも幸いなことに、あの子はまだそれに気付いてないわ」
母親「でもそれも時間の問題。だから気付かれる前に、やめなさい」
母親「さもないと、大好きなにぃにぃから変態の糞野郎に格下げよ」
男「糞野郎って……」
母親「それと、この際だからはっきり言っとくわ」
男「な、何だよ……」
母親「あんた、あの子に少しでも手を出したら……」
母親「──実の子でも殺すっ」
男「ひぃっ」
母親「……それでは、行ってくるわ」
男「…………」
男「……はぁ……」
従妹「あっ、にぃにぃ……って、あれ? 顔、真っ青だよ?」
男「ちょ、ちょっとな……」
従妹「それで、おばさん、何か言ってた?」
男「……ええと、仲良くしなさいとか、そんなところ」
従妹「あ、うん……」
男「ふぅ……とりあえず、お茶でも飲むか」
従妹「私、コップ持ってくるねっ」
男「お、おうっ」
男(くそ……なんか、気恥ずかしくてうまく会話できねぇな……)
男「…………」
従妹「…………」
ズズッ……。
従妹「……こうやって会うの、久しぶりだね」
男「そうだな、何年ぶりだろうな」
従妹「にぃにぃ、おばあちゃんのとこに顔出さないんだもん」
男「それは……確かに俺が悪かったかもな」
従妹「……変わったね、にぃにぃ」
男「そうか? もしかして、ちょっと格好良くなってたり?」
従妹「うん、前より格好いいよっ」
男「……あ、うん……」
男(なんだよ……調子狂うぜ……)
従妹「にぃにぃはもう大学生だよね。どう、新しいキャンパスライフは?」
男「思ってたほどのものじゃないけど、色々楽しいよ」
従妹「いいなぁ……早く私も大学に行きたい」
男「その前に厳しい受験戦争が待ってるからな」
従妹「やめてよぉー、そういうのいらない」
男「ははっ、ちなみにどこ目指してるんだ? もしや、東大とか言わねえよな?」
従妹「うんとね……にぃにぃと同じとこ」
男「……え」
従妹「私の頭じゃ、ちょっと難しいかもしれないけど、頑張るつもり」
従妹「そうすれば、にぃにぃが四年の時に私一年だよ。一緒に通えるねっ」
男「そ、そうか……」
従妹「……ねぇ、にぃにぃは、彼女いる?」
男「か、彼女?」
従妹「大学生になったし……それとも高校から……とか」
男「……残念なことにそういう相手はいないな」
従妹「ふーん、意外だぁ」
男「もしかして、彼氏でも出来たか?」
従妹「にぃにぃと同じ。私もいないよ」
コメント一覧
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- 2014年12月02日 08:54
- にぃに…にぃに…
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- 2014年12月02日 09:06
- ※1
やめろよイカ臭え
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- 2014年12月02日 09:13
- イイハナシダナー!!ほっこりしたよ!!
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- 2014年12月02日 09:41
- なつかしいけど色々ふざけてるよなこれ
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- 2014年12月02日 09:45
- んにゃ
-
- 2014年12月02日 10:00
- アマガミ見たくなった
-
- 2014年12月02日 10:15
- 砂糖吐かざるをえない
-
- 2014年12月02日 10:17
- 壁足りないんですけど.....
どっかで壁売ってねぇかな
-
- 2014年12月02日 10:24
- だいじっこ!(脊髄反射)
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- 2014年12月02日 10:44
- んちゅ……んちゅ……
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- 2014年12月02日 10:44
- 実際ににぃにぃって呼んでる子いるのかな
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- 2014年12月02日 11:01
- ※11 2011年にホークスがCS制覇した時のビールかけで松中みなみが松中信彦をにぃにぃ呼びしたのをみたやで~
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- 2014年12月02日 11:02
- 噂をすればなんのそのじゃなくて噂をすればなんとやらじゃないのかなぁ…
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- 2014年12月02日 11:14
- だいじっこはあかんでぇ…
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- 2014年12月02日 11:26
- ※1
響だとしたら俺がついてる
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- 2014年12月02日 11:37
- 男が「ちょっ!!」言いすぎてウザイな
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- 2014年12月02日 11:41
- 新井「にぃにぃ」
-
- 2014年12月02日 11:41
- 現実の従妹はこんなかわいくない(血涙)
-
- 2014年12月02日 11:42
- オゥミススペル…
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- 2014年12月02日 11:44
- 藤浪「すごいですね」
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- 2014年12月02日 12:02
- 俺の従妹はかわいい(優越感)
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- 2014年12月02日 12:24
- ※8
買うなら俺のぶんも頼む。
壁殴り壊して風通しよすぎてかなわん
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- 2014年12月02日 12:27
- 私自身がカワイイ従妹になることだ…!
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- 2014年12月02日 12:52
- からくり丸「にゃにゃにゃにゃにゃん!!」
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- 2014年12月02日 12:54
- よく そんな長い話し
覚えてられるなw
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- 2014年12月02日 12:56
- ちょっと前に見た俺ガイルのいろはすSSで大ダメージを負ってさらにダメ押しされたぜ…恋してぇ
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- 2014年12月02日 12:57
- かわいくても従姉妹は無理
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- 2014年12月02日 13:32
- にぃに……にぃに……
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- 2014年12月02日 14:03
- 凄いですねこれ
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- 2014年12月02日 14:04
- 先輩はこっちにきたか…
NTRというダークサイドにな…
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- 2014年12月02日 14:04
- アマガミやりたくなってきた
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- 2014年12月02日 14:06
- ハッピーエンドものもたまにはいいよな
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- 2014年12月02日 14:18
- 鬱エンドじゃなくて良かった。
サッカー部の先輩もいいやつだなぁ。てっきり裏では女をとっかえひっかえしてるクズかと思ってたが。
そして同じ先輩でも大学の方のは…変な嗜好に目覚めてしまったのかな。
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- 2014年12月02日 14:49
- 素晴らしい!!!!長馴染みにそんなやついるわww
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- 2014年12月02日 14:50
- 先輩NTR覚醒END乙
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- 2014年12月02日 15:31
- だいじっこは落ちろ!落ちたな(確信)
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- 2014年12月02日 16:33
- >男『しかし心配したぞ……急にいなくなったりするから』
子供の頃の回想なのにこの口調wwwww
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- 2014年12月02日 16:58
- ニィニィうるせえな
蝉かよ
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- 2014年12月02日 17:18
- 妹系SSで先輩が出てくると急に心配になる俺にとってこのSSは読んでる最中かなりきつかった・・・
なんで妹系にでてくる先輩はレイパーおよびストーカーである率が高いんだろうか・・・
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- 2014年12月02日 17:38
- 先輩が悲惨すぎる、初恋も速攻で失恋、さらにNTRという性癖まで発掘されてしまうとかwww
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- 2014年12月02日 17:46
- 甘すぎる…
壁を壊さずにはいられない
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- 2014年12月02日 19:10
- 砂糖ドバー
(๑╹ڡ╹๑)これはアスパルテームだなっ!
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- 2014年12月02日 19:13
- みゃあ
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- 2014年12月02日 21:49
- しね(血涙)
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- 2014年12月02日 22:02
- Fの70にどうして誰も突っ込みを入れないのだ…
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- 2014年12月02日 22:06
- 従妹を恋愛対象として見るとかほぼ確実に不可能だわ
年に一回程度会うとかだったらまだしも昔から会ってたとかなると無理かな
まあ内容はよかったと思うよ
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- 2014年12月02日 22:39
- イイハナシダナー
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- 2014年12月02日 22:40
- 毎日会ってたとしても惚れる時は惚れるだろ、見た目がいいなら尚更だ
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- 2014年12月02日 23:38
- 男「お前の想いに応えられるだけの……しっかりとした男になるから」
と言った傍から反故にする屑の鑑
方便ならまだしも、本気で相手の恋愛感情否定するのは頭沸いてるとしか思えん…途中までは良かったのになぁ
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- 2014年12月02日 23:57
- ※45
70をバストだと勘違いしてないか?
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- 2014年12月03日 00:00
- 先輩の魂はNTRという性癖によってランクアップされたのだ……