世田谷一家殺害　懸賞金２０００万円に倍増:社会(TOKYO Web)

　東京都世田谷区で二〇〇〇年十二月末、会社員宮沢みきおさん＝当時（４４）＝一家四人が殺害された
事件で、有力情報の提供者に支払われる懸賞金が一千万円から二千万円に引き上げられることが二日、
分かった。警察庁などへの取材によると、国内の事件の懸賞金としては最高額とみられる。

　捜査関係者によると、同事件では、警察庁が上限三百万円の「捜査特別報奨金」、地元事業者らの有志
の会が上限七百万円の私的報奨金を設定していた。子ども二人を含む一家四人が殺害された重大事件が
未解決のまま発生から十四年が経過するのを前に、私的報奨金が増額されることになったという。

　一九九〇年代以降、事件の遺族や警察のＯＢ団体が、私的報奨金を設けて情報提供を求める例が相次いだ。

　警察庁は二〇〇七年、重大事件の解決につながる情報提供を促すため、公的な捜査特別報奨金の制度
を開始。原則三百万円が上限だが、社会の関心度などを考慮し、最高一千万円まで設定できる。

　これまでに五十五事件が対象になり、〇七年に千葉県市川市で起きた英国人英会話講師殺害事件や
〇五年に栃木県今市市（現日光市）で起きた女児殺害事件など五件で支払われている。

　高額な報奨金としては、英国人英会話講師殺害事件で、捜査特別報奨金一千万円が支払われたほか、
〇二年に千葉県松戸市のマブチモーター社長宅で妻と長女が殺害された事件で、私的報奨金一千万円が
支払われた例がある。

　世田谷区の一家四人殺害事件は〇〇年十二月三十～三十一日にかけて発生。宮沢さんのほか、妻泰子
さん＝当時（４１）、長女にいなちゃん＝同（８つ）、長男礼ちゃん＝同（６つ）＝が殺害された。

　犯人のものとみられる指紋や血液、衣服や凶器などの遺留品が発見されたが、容疑者特定には至っていない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014120302000124.html