後輩「先輩、タバコやめてください」先輩「えー」
後輩「えー、じゃないです」
先輩「そんな事言われてもなぁ」
後輩「……また吸ってる」
先輩「ぷはー」
後輩「……」
後輩「私とタバコ、どっちが好きなんですか?」
先輩「どっちも」
後輩「……ぅ」
先輩「ぷはー」
後輩「と、とにかく!」
後輩「絶対やめてもらいますからね、タバコ」
先輩「……やめなかったら、別れる?」
後輩「えっ」
先輩「……」
後輩「そ、それは……その」
先輩「ぷはー」
後輩「わ、わ……」
後輩「……ぐすっ」
先輩「泣くなよ、悪かったってば」
先輩「ほら、泣き止めよ……」
後輩「……ん」
後輩「……タバコ臭いです」
先輩「それは仕方ない」
後輩「仕方なくないです!」
後輩「健康によくないんですよ?」
先輩「知ってるよ」
後輩「……私の健康によくないです」
先輩「あー」
先輩「それ言われるとちょっとなぁ」
後輩「なら……」
先輩「後輩がいないとこで吸うわ、これからは」
後輩「……出来れば吸う事自体をやめて欲しいんですが」
後輩「まぁ、最初はそのぐらいで勘弁してあげます」
先輩「助かるよ」
「先輩、今度助っ人お願いできますか?」
先輩「おー、任せろー」
「先輩ちゃん、ゴメンね手伝わせちゃって」
先輩「平気ッス」
後輩「……」
後輩「……タバコ吸ってるのに、なんでそんなに体力あるんですか」
先輩「タバコ関係あるか?それ」
後輩「一般論的にはあると思いますけど」
先輩「ならお前も吸ってみる?もしかしたら……」
後輩「ないです」
先輩「んー、残念」
「後輩ちゃん、ここ教えて!」
後輩「ん、そこはね……」
「後輩ちゃんって、先輩さんと仲良かったよな?」
後輩「仲いいっていうか、うーん」
「……これ、渡してもらえないかな」
後輩「これって……
後輩「……」
先輩「今時古風な奴がいたもんだ」
先輩「これ書いたの、どんな奴?」
後輩「へっ?」
先輩「……?」
先輩「なんか変な事言ったか?」
後輩「え、あ、その……」
後輩「……結構人気のある人です」
先輩「ふーん」
先輩「……」
後輩「先輩」
先輩「あぁ、そうだっ。お前の前じゃ吸わないんだった」
先輩「人気のある人、ねぇ……」
後輩「先輩も人気はあると思いますよ」
先輩「別にいらねーよ、人気なんて」
先輩「……」
後輩「そわそわして、気になるんですか?」
先輩「お前こそ、さっきから何そわそわしてんだよ」
後輩「それは……先輩がどうするのか、気になって」
先輩「どうするのかって、どうもしねーよ」
後輩「……」
先輩「そわそわしてんのはそれとは関係ない」
後輩「……」
先輩「……」
後輩「……一本だけなら」
先輩「その言葉、待ってました」
後輩「いいんですか?行かなくて」
先輩「んー……」
後輩「断るにしても、無視はちょっと酷いんじゃ」
先輩「ならお前、行ってよ」
後輩「え、えぇ?」
先輩「冗談だよ。行ってくる」
先輩「ここで無視したら、お前が何か言われるかもしれないしな」
後輩「先輩……」
後輩「ポイ捨てはダメですよ」
先輩「こりゃ手厳しい」
先輩「ん」
後輩「……あ」
先輩「待ってたのか?」
後輩「まぁ、その。一応気になりますし」
先輩「そっかそっか」
後輩「それで、どうでした?」
先輩「人気ありそーな顔してた」
後輩「そうじゃなくて……」
先輩「分かってて聞くな、アホ」
後輩「……はい」
先輩「あ、そうだ」
後輩「?」
先輩「今日、お前の家行くから」
後輩「なんですか、藪から棒に……」
先輩「なんかそんな気分なんだ」
先輩「ダメか?」
後輩「ダメ……じゃないですけど」
後輩「うちは禁煙ですよ」
先輩「え、いつから」
後輩「今からです」
先輩「……」
後輩「来るのやめます?」
先輩「究極の選択だな」
後輩「……そこまでですか」
先輩「そういや結構久しぶりだな、後輩の家」
後輩「そういえばそうですね」
先輩「お腹空いたー」
後輩「すぐ作りますね」
先輩「わーい」
後輩「……」
先輩「ちょ、まだ早いって……わひひ」
後輩「私がキッチンにいる間、タバコは没収です」
先輩「あーん」
先輩「うめぇうめぇ」
後輩「……もぐ、もぐ」
先輩「なんか、こっちばっか食って悪いな」
後輩「いえ、元からあまり食べる方ではないので」
先輩「ほれ、あーん」
後輩「じ、自分で食べれますからっ」
先輩「……じー」
後輩「えと、その……」
後輩「あ、あーん」
先輩「うし、隙ありっ」
後輩「あっ」
先輩「にしし、ベランダで吸うから許せ」
後輩「……」
後輩「いいですよ、そこで吸って」
先輩「へ?禁煙じゃなかったの」
後輩「今だけ私の隣は喫煙スペースです」
先輩「それじゃ、遠慮なく」
後輩(……タバコを吸ってる横顔)
先輩「んー、うまい」
後輩(この横顔に引き込まれたんだっけ)
先輩「ジロジロ見られると吸い辛いのだが」
後輩「あっ、す、すいません」
後輩「一本でいいんですか?」
先輩「おう、十分補充できた」
先輩「こっから先は吸えないしな」
後輩「……」
後輩「灰の付いた手で眼鏡、触らないでください」
先輩「注文の多い後輩ですこと」
後輩「じ、自分で外しますから」
先輩「ダーメ、お前のワガママ聞いてるんだから、こっちのも聞いてもらう」
後輩「ワガママって……私は正当な主張を」
先輩「だー、もううるせぇ」
後輩「……うぇ」
先輩「露骨に嫌な顔すんな」
後輩「吸った後すぐは最悪ですね……」
先輩「すぐ慣れるさ」
後輩「そう言って、今までで慣れてないんだから無理ですよ……」
先輩「なら今すぐ慣れろ」
後輩「ん……」
先輩「またでかくなった?お前」
後輩「……自分じゃよく、分からないです」
先輩「この差は一体」
後輩「……私は小さくても好きですよ」
先輩「フォローになってないからそれ」
先輩「……ふーっ」
後輩「外で吸ってください、先輩」
先輩「えー、喫煙スペースじゃなかったのここ」
後輩「さっきまでです」
先輩「ちぇっ」
先輩「窓は開けたままでいい?」
後輩「なんでですか」
先輩「話したいじゃん」
後輩「なら吸わないでくださいよ」
先輩「……一本だけだから、ちょっとだけ待ってな」
後輩「はいはい」
先輩「うー、さむ」
後輩「そこまでして吸いたいのはなぜですか」
先輩「なんかもう、習慣と言うかな」
先輩「お前も吸ってみりゃ分かる」
後輩「なら分からなくていいです」
先輩「そうですかい……む」
後輩「どうしました?」
先輩「……今のが最後の一本だった」
後輩「いいことじゃないですか」
先輩「よくねーよ」
先輩「んー、口が寂しい」
後輩「コンビニに買いに行きますか?そんなに遠くないはずですけど」
先輩「そのために外出るのもなぁ」
先輩「こういう時後輩が吸っててくれたら助かったんだけどな」
後輩「あり得ない仮定はやめましょうよ」
先輩「まぁいいや、後輩に助けてもらおう」
後輩「へ?」
後輩「んぷっ……」
後輩「前から言いたかったんですけど」
先輩「ん?」
後輩「毎回唐突過ぎます」
後輩「こっちにも心の準備ってものがあるんですから」
先輩「じゃあ、するよ。いい?」
後輩「んっ……」
先輩「んー」
後輩「……返答、聞いてないじゃないですか」
先輩「これは失礼」
後輩(……先輩、遅いなぁ)
先輩「こうはーい、ちょっとぉ」
後輩「はーい……って」
後輩「なんて格好してるんですか、先輩」
先輩「このシャンプー、いい香りだな。どこで売ってんの?」
後輩「聞いてますか?先輩」
先輩「聞いてるけど、別に今さら恥ずかしがる仲でもないだろ?」
後輩「……そう、かもしれませんが」
後輩(……先輩と知り合って、どれぐらい経ったっけ)
後輩「ふぅ……」
後輩(この関係、いつまで続けられるのかな)
後輩(このままずっと……なんて希望観測が過ぎるかな)
後輩「あがりました」
後輩「先輩?寝ちゃってるんですか?」
後輩「……」
後輩「……ん」
コメント一覧
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- 2014年12月03日 20:01
- キマシタワー
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- 2014年12月03日 20:04
- ホモー
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- 2014年12月03日 22:05
- ホモかとおもったらレズだった
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- 2014年12月03日 22:36
- 百合は文化
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- 2014年12月03日 22:41
- 最初先輩男性かと思ってたらまさかの百合ィ・・・
これは良作
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- 2014年12月03日 23:07
- 途中で読むのやめたけどタバコ吸い過ぎじゃありません?こんなものなん?
あと最初から百合だと思ってました
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- 2014年12月03日 23:59
- ※4
ホモは同性愛のことだから女同士でもホモでええんやで。
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後輩は凄く可愛い