模型も設計図もない…サグラダ・ファミリア早期完成の裏側が深かった
以前、完成までに300年くらいはかかると言われていたサグラダ・ファミリア。今、技術の発達と工事の効率化によって完成が近づいてきています。しかし、建築にかかわる彫刻家たちには、もっと深い事情があったようです。
更新日: 2014年12月10日
meeededeさん
以前、完成までに300年くらいはかかると言われていたサグラダ・ファミリア。今、技術の発達と工事の効率化によって完成が近づいてきています。しかし、建築にかかわる彫刻家たちには、もっと深い事情があったようです。
更新日: 2014年12月10日
meeededeさん
2026年、ガウディ没後100年に完成も
壮大な設計は、1882年着工・工事期間300年、22世紀までは完成しないと言われてきた。
この予定が現実のものになれば、サグラダ・ファミリアは約144年の工期で完成する。
1980年代に見込まれていた300年という建設期間は、この30年間で半減することに。
最先端の技術を用いて工期を150年短縮
その答えは、財政状況の好転と3Dプリンターなどによる技術革新
図面では表現しきれなかったこの建物の設計・施工に、3DソフトウエアやCNC加工機が使えるようになったことも、150年以上の工期短縮の大きな力に
かつては手づくりの模型や、逆さ吊り実験によって構造計算していたのが、最近は3DCADによる設計やコンピューターによる構造解析に置き換わった。
柱の3Dモデルから、CNC加工機によって石材を切削
まず、3Dデザインソフトで部材の原型をつくる。そして回転体と思われる立体を、原型部材に少し食い込むように配置し、ブーリアン演算の「引き算」により、重なった部分をカット
そのデータをCNCの石材加工機用のドライバーソフトに読み込んで、石材を切削するカッターの動きをプログラミングし、実際に石材を切削する。
地下博物館のモニター画面に上映されていたビデオでも解説されている。
3Dプリンターの導入も大きく貢献
あの複雑な形状を忠実に再現するには、3Dプリンターはうってつけの技術
3Dプリンターは、データを元に3次元のオブジェクトを造形することで注目を集めており、「モノづくり革命」が到来するとも
3Dプリンティング技術は、試作品、部品製造など企業分野でも幅広い応用が期待され、個人消費者への応用を含めて普及の可能性が広がっている
話題の技術3Dプリンターを使って作品制作ができるスクールもある。
観光収入も建築を早める要因に
サグラダ・ファミリアを訪れる人の数は、年間300万人にものぼり、スペインの中で最も観光客が訪れるスポットとなっている。
かつては資金不足のために建設作業が大幅に滞ったこともあったが、今は世界各国から数多くの観光客が、連日、長蛇の列をつくり、二千数百円の入場料を払って見学している。
これらの観光収入は建設費に充てられるようです。
井上雄彦氏に職人から依頼「日本語の文字を書いてくれないか?」
それは、サグラダ・ファミリアの彫刻家、ブルーノ・ガジャル氏と対談準備をしているとき、突然ブルーノ氏から提案
「肉筆だったら滑らかな曲線になるし、太いところや細いところがあって、文字に表情が出て面白いだろ?」
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