世界を変えよう。アップルによるキッズ向けコーディングワークショップ
これからの授業。
12月8日〜14日の間はComputer Science Education Week。これは、アメリカを中心に行われている教育プログラムで、子供たちにコンピュータの素晴らしさを体験してもらうことが目的です。今年は、コンピュータの先駆者であり、プログラミング言語COBOLを開発したグレース・ホッパーの誕生日(12月9日)を祝して約1週間開催されることになりました。
アップルやマイクロソフト、フェイスブックなど数百を超える企業が協力し、子供たちの未来のために活動をしています。彼らの目標は、このプロジェクトを1億人の少年少女たちに広げていくことなんだそう。
その一環として、アップルでは世界を代表とするデベロッパーによるトークセッションや、キッズ向けのワークショップを開催しているんです。今日は、アップルストア銀座のプログラミング授業に行ってきました。
「プログラミングはコンピュータに命令を与えること。専用の言語を使って話しかけてあげるような感覚です。でも、コンピュータはとても頑固なので一字一句正確に、そして論理的に命令をしてあげないと『私わかりません!=エラー』というように動いてくれません。だからこそ、プログラミングがしっかりできるようになると、いろんな物事がロジカルにとらえられるようになっていくんですよ」
今回は、アプリを使ってプログラミングを学びます。Web(http://studio.code.org/)でも公開しているので、ぜひ試してみてください。アナ雪やアングリーバードといったおなじみの顔ぶれが並んでいますよ。
UIはまるでレゴのよう! 各「動き」がブロック状になっていて、それを組み合わせていくと、レッドが命令に従って動いてくれます。
参加しているキッズたちは、幼稚園生から中学生まで幅広かったのですが、みんなとにかく真剣でした。授業にあきてしまう様子は一切見られず、無言になるほど熱中している様子。アップルストアの店員さんは「間違えてもいいんだよ。直せばいいんだから。トライしてみてね」と優しく教えてくれます。間違えるのって怖いですもんね。
今回参加している子供たちのお母さんはこう語っていました。
「海外の教育を見ていると、日本における教育の遅れを感じるんです。こういったプログラミングはもちろん英語の壁というものも。たとえば、英語ができないというだけで興味の範囲が限られてしまうのは、親としてとても残念。アラン・ケイが、かつて『プログラミングができるということは、PCを使うだけじゃなく作れるようになること』と言っていて、それを実践できるプロジェクトだなと思って今回参加しました。私たち今の大人は、PCを"使う"ことが主ですが、子供たちには"作る"こともできるようになって欲しいなと思います」
確かに言語を獲得することで、コミュニケーションを取れる人は格段に増え、可能性が広がります。プログラミング言語は、まさに「構築」するための手段とも言えるでしょう。アップルのサイトにも「世界を変えよう」と書かれていますが、まさにその通りかもしれませんね。
プログラミングはその最初の一歩。国境を越え、世界を変えていく力を持っているのかもしれません。
source: Hour of Code, アップル
(嘉島唯)
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