1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 17:46:02.53 ID:jtT1dMwH0.net

―幽助が働いてる屋台のラーメン屋―

幽助「珍しいじゃねーかオイ!ラーメン食ってくか!?」

飛影「……」

幽助「?……突っ立ってないで座れよ。てかコッチ(人間界)に何しに来たんだ?」

飛影「……」

飛影「……ちゅき」

幽助「は?」

飛影「ちゅき」

幽助「……」(空を見る)

幽助「あぁ。月は綺麗だけどよ」

飛影「……」

飛影「」ダッ!!

幽助「あっ!?オイ!……何しに来たんだアイツ」




2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 17:46:27.05 ID:e5StAieA0.net

飛影はそんな事言わない




3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 17:46:40.13 ID:Ym8uoAFs0.net

飛影はそんなこと言わない




元スレ
飛影「……」ジーッ  幽助「お?飛影じゃねーか!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1418805962/


10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 17:54:57.76 ID:jtT1dMwH0.net

―蔵馬の家の近所にあるサテン―

幽助「―――ってことがあってよぉ」

幽助「なんか発音おかしいし、あいつ風邪でも引いてんのかな」

蔵馬「いや、それはないでしょう。飛影ほどの妖怪なら軽い毒くらい一瞬で中和できますから」

蔵馬「それより何しに来たんでしょうね。連絡もなしに」

幽助「ポケベルくらい持たせといたほうがいいかもな」

蔵馬「……あっ」

幽助「ん?」

蔵馬「噂をしてればなんとかですよ。ほらあそ、こ……に…」

喫茶店の窓から見えたのは、飛影と思しきチビが向かいの花屋でショッピングをしている様子であった。

幽助「……」

幽助「いや、絶対人違いだろ」

蔵馬「買い物を終えたようですね……あ、こっちに向かってくる」

幽助「……飛影だな」

蔵馬「誰か化けてるんじゃないですかね。柳沢君の“コピー(模倣)”とか」




12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:03:01.17 ID:jtT1dMwH0.net

カランコローン
飛影「……」スッ

幽助(勝手に相席しやがった…)

蔵馬(この妖気……間違いなく飛影だ)

飛影「これ」サッ

蔵馬「え?」

飛影は、向かいの花屋で買った一輪の花を、蔵馬に差し出した。

飛影「これ、あげゆ」

蔵馬「えっ?……あぁ、どうも…」

蔵馬(花……普通に花、だな)ジーッ

幽助「っじゃねーよ!飛影!らしくねぇぞ!?っていうか誰だお前!?」

幽助「おい、何か言…」

飛影「」ジワッ

幽助(え?泣き出し……泣いてるのコイツ?)

飛影「」ダッ!!

幽助「あっ!ちょっ!?」




13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:04:42.36 ID:OHlexmZr0.net

飛影はそんなこと言わない




16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:12:08.09 ID:jtT1dMwH0.net

蔵馬「あーぁ、泣かせちゃいましたね幽助」

幽助「俺のせい?……っていうかソコじゃねーだろ!」

蔵馬「冗談ですよ。それはさておき、どうもおかしいですね」

幽助「おかしいってレベルじゃねーぞ。魔界で変な術でも受けたか?」

蔵馬「どうでしょう……魔界の妖術にあそこまで精神を破壊し尽くすようなものは見られませんからね」

幽助(何気に酷いこと言うなこいつ)

蔵馬「考えられるとすれば、海藤達のような人間の能力者の可能性が高い」

幽助「まぁ、今じゃコッチでも能力者はそこまで珍しくもねーしな」

蔵馬「私は能力者事情にあまり詳しくありませんし、彼らをあたってみますか」

幽助「そうだな。出来れば早く手を打ったほうがいいよな」




22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:19:59.41 ID:jtT1dMwH0.net

―ピカソみたいな家―

幽助「ってことがあってな」


木戸「えぇ…?そんなことが?」

柳沢「ブフォwwwwwwwwwww」ゲラゲラ

桑原「クッソww信じらんねぇwwwwwww」ゲラゲラ

海藤「……信じられないな」

蔵馬「確かに信じがたいが、僕と幽助が目にしたんだ」

幽助「思い出すだけで寒気がするぜ。なんか心当たりないかお前ら?」

木戸「えー?自分らの知り合いにはそんな状態にできるような能力者はいないっすね…」




25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:28:19.88 ID:jtT1dMwH0.net

桑原「ていうかなんで俺も呼ばれたの?」

蔵馬「だって桑原君。興味持ちそうな内容ですし」

桑原「wwwwwwwwwwwwwww」

海藤「彼ってそこまで馬鹿なのかい?」

蔵馬「いや、そうでもない。言いたいことは大体わかるよ」

海藤「そうかい」

幽助「?」

蔵馬「能力は“領域(テリトリー)”を発動しないと使えない」

海藤「僕の場合は領域内でのみルールを適用させたり、木戸の場合は領域に触れさせることで動きを縛ったり……しかも“領域”は目に見える」

蔵馬「前に海藤の能力で痛い目を見た飛影なら、迂闊に能力にかかったりしないってことさ」

幽助「なるほどな……つまり…」

桑原「人間の中に、飛影を出し抜くほどの奴がいるってことか」

蔵馬「有り得ないことじゃないだろうね」




27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:38:39.99 ID:jtT1dMwH0.net

幽助「んで?どうする?」

蔵馬「能力をかけた奴の目的が気になるところだね」

蔵馬「あそこまでの状態にしてるんだからトドメを刺そうと思えばもう出来てるはずだ。となると、飛影は命からがら逃げ延びたという可能性がある」

幽助「アイツ相手にスゲー奴がいるもんだな」

蔵馬「一先ずは飛影の行動を監視しましょう。彼を守ることを含めてね」

幽助「オイオイ、俺はそこまで暇じゃねーぞ。仕事もあるんだしよ」

蔵馬「それもそうだな、桑原君はどうだい?」

桑原「俺はまぁ……」

幽助「オメーはまだ学生だろうが。行ってこいよ」

桑原「ぁー?メンドくせーなぁ……まぁ蔵馬の提案だしやるとするか」

蔵馬「助かるよ」




28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:54:44.12 ID:jtT1dMwH0.net

―公園―

桑原「んでどうにか見つけたわけだが…」

蔵馬「彼は何をやってるんでしょうね…」

飛影「……」ムシムシッ、グリグリ

飛影は公園に生えてる白詰草をむしり取り、白いブーケを作っているようだった。

桑原「wwwwwwwwwwwww」

蔵馬「わ、笑っちゃダメですよ……!」プルプル

桑原「あっ、アイツが花飾り……花飾りっておいwwwwwwww」プルプル

飛影「デキター」キャッキャッ

蔵馬「まっ、まずは話かけてオゥッw話かけてみましょう…」




29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 18:59:40.22 ID:jtT1dMwH0.net

蔵馬「飛影。何をやってるんですか?」スッ

飛影「見ての通り花飾りを作ってたんだ」

蔵馬(口調が普通に戻った…)

蔵馬「…珍しいですね。しかし何のために?」

飛影「ゆうちゅけと仲直りしたいんだ」

飛影「こないだ花を渡したら、ゆうちゅけに怒られた。ゆうちゅけ……花がいっこしかなかったから、多分怒ったと思ゆ」

飛影「だから、たくさんの花をあげたら喜んでくれゆかなって」

蔵馬(とても飛影とは思えない……健気を通り越して別の誰かだ…)ガクガク

桑原(や、やべぇ…破壊力がハンパじゃねーwwwwwww)

飛影「あっ」ジーッ

桑原「えっ?」

桑原「なっ、なんだよオイ…」

飛影「おまえ、きらい」

蔵馬「wwwwwwwwwwwwww」バンバン

桑原「んっだとコラァ!!」




32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 19:20:54.22 ID:jtT1dMwH0.net

蔵馬「―――ということです。恐らくは、記憶を保持させたままの精神幼児化といった類でしょう」

幽助「お、おう…」

幽助(見た目は変わらねーが子供の時の精神か……えらくやさぐれたもんだなオイ)

飛影「あげゆ」スッ

蔵馬「受け取ってあげなさい。幽助」

幽助「お、おう……ありがとな」

飛影「…!……!」キャッキャッ

幽助(なんか可哀想になってきた)

蔵馬「さて」

蔵馬「もういいでしょう?桑原君」

桑原「……え?」

蔵馬「雪菜さんから聞きましたよ。君が最近能力を得たと」

幽助「はァ!?こいつが!?」

桑原「えっ…と、いつから気づいてたんだ?」

蔵馬「最初っからですよ。能力の発動条件はともかく、飛影に易々と接近できて、生かしておくことを目的とする人物は……君か幽助くらいのものです」




34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 19:35:59.57 ID:jtT1dMwH0.net

蔵馬「最初に飛影の容態を実体験のように話した幽助の言葉に嘘はなかった」

蔵馬「となると君が該当します」

桑原「……すまん」

幽助「オイオイ、いくらなんでもやりすぎだろ。ちょっと可哀想とか思ったぜ」

蔵馬「そうですよ。遊びにしても度が過ぎてませんか?」

桑原「……コイツが悪いんだ」

幽助「え?」

桑原「飛影が、俺と雪菜さんの結婚を認めようとしないから……!」

桑原「菓子折り持って“妹さんをください!”って頭下げたんだぜ俺は!それなのにコイツぁ目すら合わせようとしねーんだ!!」




35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 19:40:39.11 ID:jtT1dMwH0.net

蔵馬「それとこれと、どういった関係が?」

桑原「精神幼児化の能力が目覚めたのはその直後だったよ。だから俺は飛影に能力をかけて、本音を聞いてみたんだ」

桑原「そしたら…」

飛影「正直気に食わんけど結婚は認めりゅ。雪菜を幸せに出来るのはおまえくらいだお」

蔵馬「だそうですが」

幽助「良かったじゃねーか」

桑原「まぁ……そうなんだが。能力解除した後のことが恐ろしくな」

蔵馬「…確かに」

幽助「…そんくらい腹括れよ。妹さん貰うんだからよ」

桑原「……そうだな」

この直後、桑原は土下座しながら飛影にかけた能力を解除した。
当然飛影がただで許してくれるはずもなく、魔界トーナメントばりの勢いでボコボコにされた。
ついでに「ちゅき」の意味を蔵馬から聞いた幽助も吐き気のあまりに参戦して三つ巴の戦いは三日続いた。
それから半年後、瀕死状態だった桑原はようやく回復したので無事に結婚式をあげた。もちろん飛影も式場に現れたのであった。

終わり




36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 19:51:26.99 ID:w6nV5Rq80.net

なんだこれワロタ




38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 20:11:53.17 ID:acpC0wEP0.net

このssちゅき




39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 20:13:35.57 ID:UX92eEeU0.net






40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/17(水) 20:14:59.44 ID:/dpIFEoZ0.net

(´・ω・`)かわいい




41: ぺろぺろ紳士 ◆p51RVEp752 2014/12/17(水) 20:19:02.51 ID:wJWWlPU50.net

ちゅき。





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