戻る

このページは以下ＵＲＬのキャッシュです
http://kyuukaiou.ldblog.jp/archives/1643696.html

西武、中村紀獲得計画は幻に「話せば素直でいい子」／球界ここだけの話（２８）
2014.12.17 13:00

今季の西武は３５年ぶりの開幕３連敗。４月には借金１０を抱え、早々と下位に沈み、
当時の伊原春樹監督は、ＤｅＮＡの２軍にいた中村紀洋内野手の獲得をフロントに要望していた。

実は今季オープン戦最後のカードはＤｅＮＡ戦だったが、中村はすでに開幕１軍に残れないことを
察知していたようで、複数の西武関係者に「僕いりませんか？」と売り込みをかけていたという。
ところが答えは「おまえのようにチームの和を乱すやつはいらない」とケンモホロロ。
中村はＤｅＮＡで２軍暮らしとなった。

一方で西武は、主砲のおかわり君こと中村が左脇腹痛などで出遅れ。５番候補と期待した坂田は
開幕前に左肩を脱臼。新外国人のランサムは大ハズレと打線がサッパリ。大苦戦が続いた。
ちょうどその頃、ＤｅＮＡは黒羽根が右手親指を骨折。捕手不足に苦しんでいたところに目をつけた
伊原さんは「ノリを獲ってほしい。武山を交換要員にすれば、二つ返事で飛びついてくるから」と、
２０１１年までベイスターズに在籍した武山との交換を画策した。

そんな指揮官にフロントは「うちのチームカラーに合わない」と却下。
伊原さんは「みんないろいろ言うけれど、実際に話してみれば素直でいい子。もしもおかしな言動が
あったら、俺がしっかり教育するから」とまで訴えたが、フロントが動くことはなかった。
さらに伊原さんがあ然とする事態が起こる。５月２日、交換要員と考えていた武山が、中日へトレードされたのだ。
しかも戦力が足りないにもかかわらず、金銭トレードで放出。
これには伊原さんも「わからん…」と首をひねるしかなかった。

その後、伊原さんと中村紀がどうなったか。今さら説明するまでもないだろう。
もしノリが本当に西武に来てみたらどうなっていたか？　救世主となり西武が浮上していたか。
伊原さんと衝突して無茶苦茶になっていたかはわからない。ただ話題にもなり、注目を集めたことだけは
間違いないだけに、個人的には見てみたかった。（塚沢健太郎）

サンスポ　http://www.sanspo.com/baseball/news/20141217/lio14121713000001-n1.html

ＤｅＮＡから戦力外となった中村＝２０１４年１２月