【繰繰れ!コックリさん】コックリさん「こひなが居なくなった」
原作と違う点があるかもしれませんが、ご了承下さいませ。
狗神「・・・我が君?」
信楽「・・・嬢ちゃんが・・・」
「「「消えた・・・・・・」」」
狗神「貴様ーーッ!!我が君を一体どこにやったーーーーーッ!!」ガシィッ!!
コックリさん「やややややめろ落ち着け狗神!!揺するな!!首がおかしくなる痛い痛い痛い!!」ガクガクガク
狗神「落ち付いてなどいられますか!!この!!この状況がぁッ!!」ボワァン
コックリさん「お前女になってるぞ!!」
信楽「お前ーーッ!!美人がいるならいるとおじさんに最初から言わんかーーーッ!!」ガシィッ!!
コックリさん「やめろやめろ落ち着け狸親父!!こいつは男だぞ!!っていうか今はそんなこと関係ないだろうがこのスケコマシが!!」
狗神「我が君いぃいーーーーーーーーーーーッ!!」
信楽「美人ンンンンゥゥゥーーーーーーーーッ!!」
コックリさん「やかましいわーーーーーーーーーーッ!!」ゴォン!!
狗神「ギャイン!!」
信楽「あ゛いだっ」
ドサッ
信楽「び、美人・・・」ガクッ
コックリさん「・・・ったく、せっかくフライパンを新しくしたのに、こいつらの頭を叩いたらがへこんじゃったじゃないか・・・」
コックリさん「・・・しかし・・・」
コックリさん(・・・こひなは一体どこへ・・・?)
いつものような日常。
狗神がこひなに媚を売り、
狸がいけしゃあしゃあと金をせびり、
俺はカップ麺を食べることを叱り、
そして、こひなも。
こひなも、いつもと全く同じ様子だった。
・・・
コックリさん「・・・だーかーらー!!一番最初にこの家にとり憑いたのは俺なの!!俺が一番最初にこひなに呼ばれたの!!」
狗神「いいえ違います。あなたは「家」に憑いただけです。家の主に憑かねば、「憑いた」とは言えません。
それはすなわち、こひな様を一番愛しているこの私めが、この家に憑いているということになるのです」
信楽「憑いたとか憑かねえとか、そんなのは重要じゃねえんだよ。
女の子の心をときめかせる。つまりそれは、取り憑いた、ってことになるんだぜ。
嬢ちゃんだって、俺から見りゃぁ女なんだぜ。ま、半分冗談だがな。」
コックリさん「つまり」
狗神「私めが」
信楽「一番」
「こひなの事を「こひな様の事を「嬢ちゃんの事を「「「一番分かっている」」」んだよ!」のです!」んだ!」
こひな「・・・・・・」
こひな「・・・市松に父親は3人もいないのです。いらないのです」
1人で食べるご飯より、誰かと食べるご飯の方がおいしいんだぞ!?
俺はこひなを、父親のようにモフモフと守ってやる!!」
こひな「・・・思春期の女子にとって、父親の存在は、鬱陶しい存在でしかありません」
こひな「 ウ ザ イ のです」
コックリさん「 は う あ !! 」 ガビーン
狗神「それでは我が君、私めが貴女様をお守りいたします。時には父のように力強く。そしてある時は」
ボワン
狗神「・・・母として暖かく、包み込むようにお守りいたします。
いえ、それどころか、それ以上の関係でも、私は・・・グフ、グフフフフグヘヘヘ」
こひな「・・・子離れできない母親は、子の成長にとって、ただの邪魔者なのです」
こひな「 キ モ イ のです」
狗神「 き ゃ い ん !! 」ズガーン
信楽「ま、所詮親も他人ってことだな。
そんでもって案外、時々会う親戚のおじさんなんかが、一番気持ちを分かってあげてたりするもんなんだよ。
親にも言えない本音を言えたり、たまーに、お小遣いあげたりなんかしてな。
嬢ちゃん、他人同士、おじさんと本音で語り合おうや、な?」
こひな「・・・たまに現れ、幼女に賄賂を渡す変質者、通報なのです」
こひな「 ア ウ ト なのです」
信楽「 あ ふ ん !」ショボーン
コックリさん「・・・」
狗神「・・・」
信楽「・・・」
こひな「父親も母親も、親戚も友達も、人形には必要ないのです」
狗神「・・・で、こひな様のことを一番お分かりになると、最初に啖呵を切ったのは、どなたでしたか?狐殿」
コックリさん「・・・お前こそ常に我が君、我が君って言ってるくせに、全然こひなの心中を分かってなかったじゃないか」
信楽「所詮女心と秋の空。女には、俺達にゃ理解できねえこともあるってこった」
コックリさん「っていうかお前!!お前が一番この話題に関係ねーだろが!!なんでお前まで話にのってきたんだ!?あ!?」
狗神「そうでございます!!先ほどからの発言を振り返れば、まるでこひな様に気のあるようなものばかり!!ついにロリコンに目覚めたのですかこの変態狸!!」
信楽「ち、ちがうよぉ~・・・おじさんも嬢ちゃんのお守をしようと思っただけなんだよぉ~」
コックリさん「ほぉ珍しい、俺の変わりに料理をしてくれるって言うのか?」
狗神「貴様如きに我が君が守れるとでも?」
信楽「いやぁ、家事手伝ったら、ちょっとだけお小遣いくれないかなぁ~・・・って思ってサ」
コックリさん「やはり金目当てか!!」ゴワン
狗神「このタカリ屋め!!」ズキューンズキューン
コックリさん「へえ」
狗神「ほう」
信楽「嬢ちゃんが学校行ってる間に近所をうろうろすると、『アラ、市松さん宅の人、今日もパチンコしてるわ』
なんて言われちゃ、嬢ちゃんも形見が狭いだろうから、迷惑かからないように、ちゃーんと隣町のパチンコ屋に行ったりとかな・・・
おじさん、嬢ちゃんのこと分かってあげてるつもりだぜ?」
コックリさん「それは気を使ってるとは言わないだろーが!!」
狗神「同意」
コックリさん「気を使うってのはなぁ!!こひなのことを考えてあげるっていうのはなぁ!!
栄養のある食事、偏りのない食事、おいしい食事を一日3食50品目用意してあげることを言うんだ!!
こひなの体の事を考えている俺が一番、こひなのことを分かってるんだ!!」
狗神「フッ、そんなことで我が君の事をお分かりになったおつもりですか?何も分かっておられないようですね」
コックリさん「なんだとォ?」
狗神「我が君の事ならなんでもなーーーんでも知っている私が、一番こひな様のことを理解している!!
そう、食べ物の好き嫌い、身長体重、スリーサイズBMI値骨密度ほくろの位置寝相体毛の
コックリさん「おまえちょっと大概にしろよ!?!?!?!!!!?」
信楽「おじさんもちょっと引いたわー」
狗神「・・・それよりも」
信楽「・・・さておき」
コックリさん「こひなの生活の事をちゃんと考えている」
狗神「こひな様のすべてを把握している」
信楽「嬢ちゃんのストレスがないようにしてあげてる」
「俺が「私めが「おじさんが「一番」こひなの事を」我が君の事を」嬢ちゃんの事を」
「「「分かってるんだよ!!!!!!」」」
コックリさん「・・・」イラ
狗神「・・・」ムカ
信楽「・・・」チッ
おまえいいかげんにしろよ!!なにがすべてを把握してるだ!!ストレスがないようにだ!!
何を!!狐殿こそいつもこひなさまの好物を隠したり、狸殿はこひな様に金銭をたかったり!!
おじさんも言われ放題だと黙っちゃいられねえなぁ!子供は自由に育てるモンだぜ?
ギャーギャー ワーワー ギャー
こひな「・・・」
こひな(でも、市松には関係ないのです)
こひな(市松は、自身の心配をされようが、関係ないのです)
こひな(市松は、全てを把握されていようが、誰の物でもないのです)
こひな(市松は、他人と関わらないので、ストレスなどたまらないのです)
こひな(そう、市松こひなは人形なのです)
こひな(人形には、中身がないのです。からっぽなのです)
こひな(人形の心の中は、からっぽなのです)
こひな(そうなのです)
こひな(だから)
こひな(だから・・・)
カ ッ ! !
コックリさん「ッ!?なんだこの光!?」
狗神「我が君が光に包まれております!」
信楽「お、おい!?嬢ちゃんの姿が・・・!!」
シュウウウウ・・・
コックリさん「・・・あれ」
狗神「・・・我が君?」
信楽「・・・嬢ちゃんが・・・」
「「「消えた・・・・・・」」」
・・・これが、たった数分前に起きた出来事。
突然まばゆい光に包まれ、こひなは・・・
姿を消した・・・。
狗神「もしや、我々の妖力に影響されて、よからぬ物の怪に連れ去られたのでしょうか?」
信楽「いや、それはないな。もしそうなら、ここにその物の怪の気配が残っているハズだ」
コックリさん「・・・こひながふざけているのか?いやしかし、いくらこひなでも、瞬時に姿を消すことなんて・・・それも気配まで・・・」
狗神「私はやはり
コメント一覧
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- 2014年12月17日 17:04
- よかった
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- 2014年12月17日 18:05
- 不覚にも泣いた
2巻までは読んだ記憶あるんだよな、ちょっと買ってくるわ
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- 2014年12月17日 19:40
- アニメしか見てないけど良いSSだった
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- 2014年12月17日 20:08
- 今気づいたけど展開がEDの歌詞に合わせてるのな
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