横須賀市がGoogle のリアル陣取りゲームIngress を使った集客促進事業を始めました。日本の自治体では初のイングレス特設ページを観光情報サイト「ここはヨコスカ」内に開設したほか、複数のポータルがある東京湾の無人島「猿島」へのフェリー料金を半額にする「INGRESS 割」、ブロガーを対象にした「イングレス in 横須賀」体験ツアーなどを実施します。
イングレスはGoogle の社内スタートアップNiantic Labs が開発するAndroid/iOS 用ゲーム。エージェント(=プレイヤー)は青と緑のいずれかの陣営に所属し、現実世界の名所などに設定された「ポータル」を巡って戦います。詳細はイングレス公式サイトやタグIngress から過去記事をどうぞ。
特設ページSTRATEGY BASE FOR INGRESS IN YOKOSUKA では、市内のポータルやモデルルート、観光案内など、横須賀でイングレスを楽しむための情報を紹介しています。
モデルルートのページにはポータルの実地写真や移動時間の目安が掲載されており、初めて横須賀を訪れるエージェントでも迷わず歩けそうです。
INGRESS 割を実施する猿島は、京急本線横須賀中央駅から徒歩とフェリーで約30分ほどで到着する無人島。長きに渡り東京湾の防衛拠点として使われた歴史があり、「猿島公園」となった今でも要塞跡などが残ります。
古くは仮面ライダーの敵「ショッカー」基地の撮影場所として知られるほか、近年ではその独特の景観からコスプレイヤーの撮影場所としても人気を集めています。
INGRESS 割はレベル2以上のエージェントが対象。三笠桟橋の乗り場でゲーム画面を掲示すると、半額の650円で往復できます。
割引の実施期間は2014年12月20日(土)から2015年2月28日(土)。なお猿島航路は12月1日から2月末日まで土日祝日のみ運航の冬ダイヤになるため、割引期間中の平日に行っても乗船できませんが、2015年1月1日と2日は特別運航します。
またこれら一般向けの施策に加えて横須賀市は、ブロガー向けに「イングレス in 横須賀」体験ツアーを開催します。
参加資格は「イングレスについて取材をされている方で、ブログなどのSNS で体験ツアーの様子を発信していただける方」。参加費は無料ですが、集合場所までおよび解散後の交通費と、ツアーに含まれない飲食費などは参加者負担です。詳細な内容は参考リンク先PDF へ。
なおイングレスを観光振興に使った国内初の自治体は岩手県で、今年9月に「岩手県庁Ingress活用研究会」を発足。11月には初のイベントとして、参加者が新規ポータル候補を探して申請する「ポータル探して盛岡街歩き~一緒に歩いて、ポータルを増やしませんか~」を開催しました。
この動きを見たNiantic Labs の川島優志氏のアシストによってポータル登録が優先処理された結果、岩手県内には大量のポータルが出現しています。
岩手県Ingress活用研究会 ポータル探して盛岡街歩きイベント。 今から、ポータル申請に行きま〜す‼︎ pic.twitter.com/9svYiqPcu1
- 岩手県広聴広報課 (@pref_iwate) 2014, 11月 9
最初に動いた岩手県の独創的な試みをアシストしたいと思います。震災からの復興のためにも岩手県を盛り上げるべくこのツアーに集まった皆さんが発見したポータルには、一部に優先処理が適用され、岩手県が岩手の魅力を伝える独自ミッションを迅速に作る手助けになるでしょう。@pref_iwate
- 川島 優志 masa kawashima (@mask303) 2014, 11月 9
さらに岩手県は来年2月14日(土)のバレンタインデーに2回目のイベント「ポータル大量発生感謝、ハック&キャンドル in 盛岡」を開催予定です。
一方、国内企業で初めてイングレスとコラボしたのはローソン。今年11月に全国のローソン店舗がポータル化しました。またモバイルバッテリーメーカーcheero はIngress 公式モバイルバッテリーを発売予定です。
ローソンとIngressがコラボ、日本全国のローソン店舗がポータル化
Ingress公式モバイルバッテリーをcheeroが発表。青と緑のイルミネーション搭載、大容量12000mAh
そのほか開発元のGoogle は、今年5月に宮城県石巻市でミートアップを、12月には東京で大規模イベントDarsana XM Anomaly を開催しています。
イングレス@石巻レポート1:Googleが開発した実世界陣取りMMMMORPGゲーム
Ingressの大規模イベントDarsana XM Anomalyは13日開催。東京の戦場は日比谷・麻布・恵比寿