女「失恋した」女友「なんで、家に来たのさ」
百合
エロ
たぶん短い
女「こんばんわ」
女友(以下、友)「……なに、眠いんだけど」
女「失恋した」
友「こんな時間に?」
女「うん」
友「あー、うん、そっかそっか……おやすみなさい」
ギイイ
女「ちょっとちょっと、どうしてドアを閉めるのさ」
友「両親寝てるし……」
女「夜中に押しかけて悪かったと思ってるけどさ……あんた、この私の泣き顔が目に入らないの?」
友「……」
トタタタ
友「はい、ティッシュケースあげる」
女「ひどい! ホントに、ひどい!」
友「なんでさ、家のティッシュ一箱あげるって言ってんのに」
女「あんたホントに人の子か!鬼だよ!血も涙もないよ!」
友「……だって、あれだけあの男はやめとけって言ったけど」
女「ぐ……」
友「それを、忠告無視して、突っ走って……間違いなく、自業自得」
女「そうですね……はい、もうその通りだよ」
友「はあ、まあしょうがないから部屋に上がんなよ。寒いでしょ」
女「友……ありがとおおおお!!」
友「静かにしろ」
女友の部屋
女「失礼しマース……」
友「明るいところで見ると顔ひどいね」
女「……ああ、うん。でしょ?」ズズ
友「ちょっと、ココア入れてくるから待ってなさい」
女「はい……」
トタタタ――
数分後――
友「お待たせ」
コト
女「ありがとう……」
友「それ飲んだら、帰れ」
女「えええ?!」
友「冗談だよ」
女「ええー……」
友「でも、私眠いからそれ飲んだら寝ろ」
女「話聞いてくれないの?」
友「うん」
女「なんて、友達がいのないやつ! 明日、日曜日だからいいじゃん!」
友「あんたにとっての日曜日が私にとっての日曜日と同じだと思うなよ」
女「?……それっぽいこと言って、私を混乱させる気だな!」
友「女、いいから黙って飲みなさい? ね?」
女「は……はい」
友「よろしい」
ズズッ
女「じゃあ、眠る前の一時だけ、私の話聞いてくれるかな?」
友「いいよ……」
女「あのね、昨日彼の誕生日だったから、ケーキを作って彼の家に行く約束をしたのね」
友「うん」
女「でもね、家に持って行く前に、その日用事があるからって……ドタキャンされちゃって」
友「うん」
女「別の友達に、その日彼が外で別の女の子と歩いてるの見たって」
友「……」
女「ひどいよね! もう、何も信じられない!」
友「そうだね、その男を選んだ女が一番信じられないけど」
女「あんたは、どうして私の傷をそうえぐるかなあ!?」
友「本当のことじゃん」
女「恋愛したことないくせに……」
友「ないけど、女がバカなのは分かる」
女「バカって言うな!」
友「男なんてろくなもんじゃない」
女「それは、友が付き合ったことないから言えるんだよ……」
友「付き合ったら何か良い事あるの?」
女「うんん……そういう損得勘定抜きで、考えよう」
友「恋愛なんて余計なことじゃない」
女「友は……まだ本当の恋をしたことないからそんなこと言うんだよ」
友「そっかな? 何にしたって、どうせ余計なことなんだと思うけど」
女「冷めてるなあ」
友「……」
女「どうしたの?」
友「いや、言いすぎたねごめん」
女「……そこで、引くのは反則……怒れないじゃん!」
友「怒んないでよ」
女「でも、ちょっとさっきまでのスーパー鬱タイムからはちょっと立ち直ったかも」
友「早いなあ」
女「友が話聞いてくれたおかげだよ」
友「何もしてないけど、良かったですね」
女「それじゃあ、寝よう!」
友「ベッド一つしかないんだけど」
女「私、床?」
友「暖房ガンガンにつけとくから、はいこれ」
スッ
女「なに、このアルミホイルみたいなの」
友「寝袋みたいなやつ」
女「こんなので寝たら凍え死んじゃうってッ」
友「だから、暖房つけるって。30度くらいにしとくから」
女「ベッドで一緒に寝ようよ!」
友「しょうがないなあ。じゃあ、ここからここまでは私の領土ね」
女「私、その線引きだと寝返り打ったら確実に落ちてしまうのですが……」
友「ええやん」
女「よくない!」
友「じゃあ、真ん中からこっちね」
女「最初からそうして欲しかったかな」
友「だって、女と一緒にベッド寝るのイヤだもん」
女「ひどい!」
友「ベッドは神聖な領域だし」
女「その割には、人形がたくさん置いてあるのだけれど」
友「あれは供物だから」
女「このうさぎのやつ可愛い!」
ポムポム
友「ちょ、ウサミさんに触らないで」
女「ウサミ? じゃ、この狐は?」
友「コンちゃん」
女「……おー、そっかそっか」
友「なに、その自分よりレベル低い奴を見る目は」
女「違うよ、案外可愛いもの好きだよね、友って」
友「……好きだけど、いいじゃん。可愛いし……」
女「照れてるの? えー、可愛いねー」
ヨシヨシ
友「よしよしすな」
女「服とかはカジュアル系なのに、心はロマンチストなんだよね?」
友「何の同意を得たいの?」
女「乙女な友ちゃんがもし恋愛したらどうなっちゃうんだろうって思って」
友「さあ、分かんない。したことないし」
女「周りのこと見えなくなっちゃって、むっちゃ一途になりそうかも……」
友「ならんならん」
女「私は、見てみたいなー」
友「見せる気はない」
女「でも、好きな人できたら私に一番に言ってね……?」
友「えー」
女「その反応、友らしいなあ……この秘密主義め!」
友「だって、そういうの口にするの……恥ずかしいし」
女「恥ずかしい?」
友「うん……」
女「へー、そっか、恥ずかしいんだあ……」ニヤニヤ
友「慣れてないしさ……」
女「じゃあ、ちょっと訓練しようよ!」
友「イヤです」
女「即答しないでよお」
友「え、だって眠いし」
女「ちょっとだけ、ね?」
友「それ、女が私の反応見たいだけじゃん」
女「ぎくッ」
友「ぎく、じゃない」
女「一回、だけ? ね?」
友「……それしたら、寝るの?」
女「寝ます!」
友「はー……というか、なんて言えばいいのさ」
女「じゃあね、まずはクラスの男君を好きになったとして」
友「え、ないない」
女「なったとして!」
友「はいはい」
女「ついつい目で追ってしまうし、肩叩かれたら緊張するし、声かけられたら死にそうなの! っていう恋をしました」
友「……ま、待って」
女「なに」
友「想像できない」
女「想像するの!」
友「は……はあ」
女「……がんばれ!」
友「うむ……」グヌヌ
女「想像できたね?」
友「たぶん……」
女「はい、じゃあ恋愛相談」
友「……えーっと」
女「ゆっくりでいいよ、焦らずに、じっくり」
友「……あ、あの女」
女「なあに?」ワクワク
友「……あ、その期待に満ちた目がもう無理」
女「ご、ごめんごめんよ! 目、閉じるよ!」パチ
友「そういう問題なのか……」
女「さあ! テイク2!」
友「……なに、これやたら緊張するんだけど」
女「うんうん、その壁を乗り越える訓練だよ!」
友「乗り越えなくても食っていけるし……」
女「人間の最低限の生活レベルで考えないの」
友「壁ねえ……」
女「ささ」
友「……女、あのさ」
女「うん」
友「私、女が好き。だから、他の男が好きとか死んでも言えない」
女「……」パチ
友「なんて、びっくりした?」ニコ
女「……え、ええ、ああうん」ドキ
友「あ、照れてる」
女「あ、たり前じゃんか、て、照れるよ! バカ!」
ポカポカ
友「あ、痛いッ叩かないで」
女「な、なんでアドリブ挟んだし!」
友「だって女の言うこと聞くの癪に障るし」
女「この天邪鬼め……」
友「男君じゃさ、想像できなかったんだからしょうがない」
女「なんでさ、かっこいいじゃん……男君」
友「そうかな……」
女「ルックスよし! 成績よし! 性格よし!」
友「確かにね」
女「でしょ?」
友「たぶん、相手のこと良く知らないから……興味もわかないのかも」
女「じゃあ、明日は男君と話すところから始めようか」
友「こらこら、どうして私が男君と話さなければならない」
女「異性に慣れるためだよ。世の中、女の子だけじゃないんだから。社会に出て、男の人にろくに話しかけれないなんてだめでしょ?」
友「女性だけの職場に行く」
女「えー」
友「それか、女の所に永久就職」
女「なに言ってるの、もう……」ドキ
友「……まあ、でも女の言うことも一理ある、か」
女「お……」
友「女は、たまに良いこと言うね」
女「でしょー?」
友「うんうん」
女「よし、次は男君にどうアプローチを……って、なんでベッドインしてるさ!」
友「や、もう寝るから。そう言う約束」
女「そうだけどー」
友「早く、入りなさい」
ポンポン
女「はーい……」
ゴソゴソ
友「電気消すよ」
女「はーい……」
友「名残惜しそうにしないで、消しにくい」
女「友ともっと話したいのに……」
友「うんうん、消すよ」
女「ああッ」
カチ―
友「……すー」
女「……」
ゴロゴロ
友「静まれ、
コメント一覧
-
- 2014年12月18日 15:55
- ※1
おう、俺のトラウマ抉るのやめぇや
-
- 2014年12月18日 16:17
- この流れで行くと振られた男君は…
-
- 2014年12月18日 16:41
- キマシタワー
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- 2014年12月18日 17:26
- ※1
お前マジで百合で楽しんでたのにいきなり現実に引き戻すのやめろ
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- 2014年12月18日 17:40
- こうして世界はホモとレズのみになった
-
- 2014年12月18日 17:55
- ※1有能
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- 2014年12月18日 18:01
- ※7
お前は無能だけどな
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- 2014年12月18日 18:06
- 寒いわ…
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- 2014年12月18日 18:52
- これからも良い友達で、なんて虫がよすぎるよな。そう思ってもないくせに
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- 2014年12月18日 19:14
- 8←同族嫌悪は見苦しいぞ?ん?
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- 2014年12月18日 19:20
- ※8
次があるよ
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- 2014年12月18日 19:28
- 米1のせいで米1のせいでクッソクッソ許さないやで
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- 2014年12月18日 22:32
- トマトソースで草
-
- 2014年12月18日 22:52
- ※1
ねぇどうしてそんな事するの?
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- 2014年12月18日 23:27
- 素晴らしいな
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