魔王「よし、世界征服をしよう! 手始めに近くの村を襲うか」
~村~
村人A「とうとう魔王が世界征服を始めるらしいぞ」
村人B「それは本当かよ! まだ遠くの国にいる勇者はレベル1なんだろ!? 終わりじゃん」
村人C「世界征服の最初の犠牲はこの村だそうだ」
村娘「魔王の城に一番近いしな」
村人A「どうしよう魔王って絶対強いんだろ?」
村娘「魔王だしな」
村人B「この村はお終いだー」
村人C「お、俺は世界がどんなに闇に包まれようと自分の生まれ育った村は離れないぜ!」
村娘「よし、魔王が攻め込んで来ても良いようになんか対策をしてみっか」
対策>>3
村娘をささげる
魔王「ここが私の世界征服の足がかりとなるさいしょの村だな!」
村娘「ちぃーっす、捧げられに来ました」
魔王「ん? なんだ愚かな人間種のオスか」
村娘「……あ?」
魔王「邪魔だどけ。この村はこれから世界に私の恐ろしさを知れ渡らせる為の生贄になるのだ」
村娘「今なんつった?」
魔王「まとめて村ごと灰にしてやるから私の前に現れるなと言っているんだ。目障りな人間種のオスめ」
村娘「あ゛ぁーん!? てめえ私のどこ見てオスだって判断したんだごらぁ!」
魔王「ひぃぃぃぃぃぃぃ!」
村娘「おいコラ魔王てめえマジふざけたこと言ってっとぶっ殺すぞコラ」
魔王「……っふ、この村を灰にするのは少しだけ待ってやろう」
村人A「あれ? 村娘ちゃん捧げられたんじゃなかったの?」
村娘「知らねえよ。魔王が勝手に撤退してったんだよ」
村人B「戦略的撤退ってやつなんじゃないか?」
村人C「そう考えると恐ろしいな。きっと魔王はさらなる恐怖を用いてこの村を消し去る気だろう」
村人A「そ、そんな……まだ勇者も国を旅立ってすらいないのにこれじゃあ絶望じゃないか!」
村人B「くそう、この村もとうとう終わりなのか……」
村人C「村人たちの情報によると、数日後にまた魔王が攻めに来るらしいぞ」
村人A「今度こそ終わりだー!!!」
村娘「どうすっかね。何もしないで滅びるくらいなら気休めでも良いから対策立ててみっか」
対策2>>15
地域一帯のオークのハムを捧げる
村娘「地域一帯のオークのハムでも捧げてみるか」
村人A「でも、オークのハムっていったって相手は魔物だぞ」
村人B「それに地域一帯ともなると数は世界最大国家の軍事力に匹敵するぞ」
村人C「地域一帯のオーク狩ってきたよ~」
村娘「ああ、そういや村人Cは人より少し戦闘に覚えのある奴だったな」
村人C「まあちょっとやくそうがなきゃ厳しかったけどね」
村人A「よし、じゃあ早速村人Cが狩ってきてくれたオークの山を全部ハムにしようか」
村人B「骨が折れそうだな」
村娘「味見は任せろ」
~魔王城~
魔王「……それでは再びあの忌まわしき村へ行くとしようか」
側近「魔王様、例の村から何やら『贈り物』が届けられました」
魔王「贈り物だと? フフフ、ハハハハハ! 奴らめ私に恐れをなしてとうとう貢物を捧げるまでになったか!」
側近「それがですねー」
魔王「して側近よ、その贈り物とやらはどこだ?」
側近「城の外に積んであります」
魔王「なぜここへ持ってこない」
側近「……と、いうのもですね量が量でして」
魔王「何を言っているのだ?」
側近「我らが魔王様の城より二回りほど大きな山が三つ、城のそばに積まれてあるんです」
魔王「……っふ、いくらなんでも私に恐れをなしすぎというものではないかな」
側近「はあ、まったくですね」
~魔王城・外~
魔王「うっわーでっけー」
側近「全て綺麗に梱包されてありました」
魔王「奴らめ、それほどまでに私が怖いのか。こんなことをしようがどうせあの村は灰にするというのに」
側近「こんなタイミングで言うのもなんですけど、最近この一帯に配備しているオークたちからの連絡が途絶えているんですよ」
魔王「ふむ……どういうことだろうな。オークは名前の割に我が魔王軍の中でも屈指の強モンスターなのだが」
側近「まあ確かにオークたちは軍の主力といっても過言ではありませんが、何やら心配ですね」
魔王「奴らのことだ、たまには連絡くらい忘れることもあるだろう」
側近「そうですよね、後でほうれんそうは怠らないように言いつけておきます」
魔王「頼んだぞ。よし、ではこの梱包された貢物の中身を見てみようじゃないか。タオルとかだったら嫌だな」ビリッ
側近「……え」
魔王「……『オークのハム』? え、これ全部?」
側近「……」
魔王「ふ、ふふ、ふふふ……あの村を襲うのはもう少し先にしてやろう。それまでちょっと部屋に籠る」
~村~
村人A「数日経ったけど魔王来ないな」
村人B「俺たちの貢物が良かったのかもな」
村娘「私が全部ラッピングした甲斐があったってもんだ」
村人C「これで魔王が俺たちの村を襲うの止めてくれればいいんだが……」
村人A「それが……噂によるとまた数日後にここに攻め込んで来るらしいぞ」
村人B「ま、またかよ……いつまで俺たちは魔王の恐怖に脅えていなきゃいけないんだっ!」
村人C「勇者もやっと国を旅立って次の街へ着いたばかりだと聞くし、今度こそ終わりなのかもな」
村娘「なんだよお前ら、弱音吐くだけじゃ何も始まんないだろ。対策くらいおっ立てていこうぜ」
対策3>>33
魔王を誘拐
村娘「魔王を誘拐でもしてみようか」
村人A「いきなりそんな大胆なこと出来るかよ」
村人C「どうなんだろうな」
村人A「世界征服を目論む魔王だぞ。そんな簡単に誘拐出来るもんじゃないだろ」
村娘「確かに真正面から魔王と戦闘しても、あんな魔物の親玉になんか敵うはずねえやな」
村人C「そうかなるほど、でも誘拐となると話は別か」
村娘「要は戦闘なんかしなくても魔王を誘拐出来りゃあいいんだ」
村人A「そっかそっか、ということは……」
村娘「魔王城にいる魔物に気付かれずに、果ては魔王本人にすら気付かれず誘拐出来る程度の隠密行動が可能な村人に行かせよう」
村人C「となると……村人Bが村の中では少し隠密行動が上手いな確か」
村人A「そういえば村人Bは昔、世界中の盗賊を束ねる統領だったんだっけか」
村娘「その肝心の村人Bはどこにいんだ?」
村人A「もしかしてこの対策を聞いてすぐに魔王城行っちゃったのかもな」
村人C「相変わらず仕事が早いな」
~魔王城・魔王の部屋~
魔王「私のオーク軍が全部ハムになっちゃった……ふぇぇん」
魔王「これだったらタオルの方が良かった……」
村人B「魔王なんで泣いてるんだろう。ああそうかそんなにオークのハムが嬉しかったのか」
魔王「私のこんな姿を部下たちに見せるわけにはいかない……早く気を取り直して世界征服を開始しなくてわ」
村人B「現役を退いて俺の隠密能力も落ちぶれたと思ってたが、嬉し泣きをしている今の魔王にはギリギリ通じるみたいだな。良かった」
魔王「どうしよう、立ち直れない……いや、頑張んないと。魔物たちの為にも」
村人B「よし、さらっと攫っていこうか」
魔王「もがっ!? なんだ、目の前が暗く……眠くなって、くる……」
~村~
村人B「魔王誘拐してきたよ~」
村娘「でかした!」
魔王「ぐーぐーぐー」
村人A「とりあえず俺の睡眠魔法で眠らせておくわ」
村娘「さすがは元世界最強の魔法使いだけあるな」
村人A「遠い昔の話だよ。今じゃきっともっと凄い魔法使いがいるし勇者と一緒に直にやって来るだろう」
村人B「魔王が起きたら今度こそこの村は壊滅だろうな」
村人C「村人Aの睡眠魔法はどこまでもつんだ?」
村人A「一度眠りに入ってしまえば俺のMPが尽きるまで睡眠魔法は維持出来るよ」
村娘「尽きるのはあと何時間くらいなんだ?」
村人A「千年もしたら無くなっちゃうかも」
村人C「そっか……千年後には魔王が眠りから覚めてしまうのか」
村娘「そうなると今度こそこの村も終わりだな」
村人B「MP回復の薬なんて高価な物おいそれと用意出来ないもんな」
魔王「ぐーぐーぐー」
村人A「……本当に、これでもうお終いなのか」
村娘「まいったね」
~魔王城~
側近「魔王様がいなくなったー! なんてことだー!」
側近「魔王様どこにいるんですか!? かくれんぼは一昨日やったばかりでしょう!」
魔物A「側近様!」
側近「おお魔物Aか! どうだ魔王城内に魔王様はいたか!?」
魔物A「それが……魔物たちに手当たり次第探させたのですがどこにもおらず……」
側近「城内にはいなかったのか」
魔物A「そのようです」
側近「嫌な予感がするのだが……まさか魔王様は」
魔物B「た、大変です側近様! たった今魔王様が例の村へ連れ去られたとの報告が!」
側近「例の村にだと!? オーク軍団を一夜で全滅させあろうことかハムに食品加工したあの悪魔の所業をした村にか!?」
魔物B「はい」
側近「……魔物A、魔物Bよ。城内の魔物と城周りの魔物たちを全員ただちに集結させろ」
魔物A「側近様!? もしや!」
側近「たとえ我が命尽きても、万の魔物が屍と化しても! 魔王様をあの村から奪還するのだ!」
側近「……来たか、魔王軍最強の四天王たちよ」
炎熱王「久しぶりの四天王招集だな、何百年ぶりだ?」
側近「お前たちを集めたのは、確か五百年前地上に魔の根を降ろす時以来だな」
氷水王「あの時は一人の魔法使いに阻まれ完全に根を降ろすことは出来なかったのでしたね」
側近「ああ、しかし四天王たちのお陰で地上に魔物を住まわせることが出来たのも事実だ」
土岩王「側近殿、昔話に華を咲かせるために我らを集めたのではないのだろう?」
側近「あ、そうだった!」
炎熱王「そりゃそうだよな。なんたって側近さんはそんなに慌てて俺たち招集したんだよ」
側近「http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1398093677/
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コメント一覧
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- 2014年12月19日 12:28
- なんかDASH島でみたことあるかもな、この少年
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- 2014年12月19日 12:30
- メスゴリラ怖い(核心)
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- 2014年12月19日 12:48
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流石、魔王城の一番近くでこれまで平穏な日々を送れていただけある
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- 2014年12月19日 12:53
- みんな、丸太は持ったな!
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- 2014年12月19日 12:58
- 魔王の城に一番近いからな
これ以前に周辺の魔物と常日頃小競り合いしてる可能性もある
つまり魔物以上の強さを身につけていてもおかしくもなんともない
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- 2014年12月19日 12:59
- 何このダークドレアムがミルドラースの近所に住んでる状況。
嫌いじゃないw
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- 2014年12月19日 13:01
- 間違えた。
デスタムーアだったわ。
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- 2014年12月19日 13:07
- あぁ…
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- 2014年12月19日 13:17
- 似たようなネタあったな
あっちは確か力の実とか食いすぎてたせいだったと思うが
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- 2014年12月19日 13:20
- 安価スレの意味なくね?
やたらと幼稚だし
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- 2014年12月19日 13:40
- なぜ稲川淳二…
部長ちんけが浮かんだ
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- 2014年12月19日 13:48
- 安価の意味はないな
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- 2014年12月19日 17:04
- クワと鎌でずしおうまると戦う農夫の村かw
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- 2014年12月19日 18:28
- 米12
普通にあるだろ
安価通りにやってるし
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- 2014年12月19日 18:44
- 魔王は村娘でしたとさ
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- 2014年12月19日 19:05
- クソワロタwwwww
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- 2014年12月19日 21:18
- 何故に安価にしたんや。
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- 2014年12月19日 21:26
- ここにも蛮族がひとり・・・・・・
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- 2014年12月19日 23:36
- 勇者って…なんだろうな