今後より進化すれば、災害救助の現場などでの活躍にも大いに期待できそうです。
先日、日本経済新聞が報じたところによると、防衛省の技術研究本部先進技術推進センターによって、現在「手投げ式偵察ロボット」の開発が進められているとのことです。これは、建物内部の状況が確認できない場面などにおいて、人の代わりに建物内部を偵察させることで、自衛隊員の命と安全を確保することが狙いだそうです。
防衛省が開発中の「手投げ式偵察ロボット」
このロボットは、”手投げ式” を謳うだけあって投てきしやすそうな球体状のフォルムを採用しています。曰く、「直径11cm」のほぼ球体となっており、ソフトボールよりやや大きいサイズ感で、重さは670g。また、投げ込まれた時の耐衝性能を確保するために、ロボットの外装部分にはゴム素材が採用されているとのこと。
なお、この偵察ロボットは投げ込まれた後、内蔵された車輪が飛び出すようにして変形し、無線による遠隔操縦によって、20~30メートル離れた場所からのコントロールが可能に。また搭載されたカメラには近赤外線を出すLEDが搭載されており、暗闇に於いても2~3メートル先までなら撮影可能だそうです。
また、方向転換もお手のもので、その場で旋回して360°全方位撮影を行うことや、搭載されたマイクを使って現場の音声を収集することも可能に。ただし、知る内の出入り口にある段差や電気ケーブル程度なら乗り越えられるものの、「2~3cm」程度以上の段差にはお手上げな点は、要改善か。ちなみにバッテリーには電池を採用しており、連続駆動可能時間は「20~30分程度」とのことです。
そのほか、既に実際の現場への配備に向けた改良や開発が進められているとのことですが、「防塵・防水性能」の確保もその課題の一つ。また、故障リスクの低減策として、代替部品の用意ができない現場での使用を前提にした機能を絞り込みによる部品数の削減が、目下研究されていることも明かされました。
偵察ロボットが実際に撮影した映像
当初はラグビーボール程のサイズと2.8Kgもの重さを誇っていたというこの手投げ式偵察ロボットですが、弛まぬ研究の末に大幅な小型軽量化と静音化・高機能化を実現したそうです。また、記事末尾のリンク(左)から、このロボットが実際に駆動する様子を外側から撮影した映像を視聴できますので、ご興味のある方はご参照下さい。
さておき、このロボットを見て、ガンダムの「ハロ」や攻殻機動隊の「タチコマ」を連想してしまったのは、きっと私だけではないのではないでしょうか。ともあれ、仮に出発点は軍事技術であったとしても、それが巡り巡って多くの人の役に立つのならば、個人的には素晴らしい事だと思うのですが、どうでしょう。
※記事内の画像・映像はすべて上記リンク先より引用しました。
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著者
2014年10月1日より、縁あってGGSOKUメインライターに正式に就任。ここ最近は、スマートフォンやタブレットを始めとするガジェット類全般から、各種周辺機器にデジタルカメラ。果ては自作PCパーツやソフトウェア類にまでも食指を動かすに至る始末。イロモノ・キワモノガジェットもこよなく愛する、興味と好奇心の赴くままに生きる元人力車夫。
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見つかったら即終わりなんですけど・・・
そうだね、見つかったら終わりなのは人も機械も一緒だから人でいいよね