元理化学研究所所属の小保方晴子(おぼかたはるこ 31才)氏が中心となって発表した万能細胞

「STAP細胞」をめぐる疑義に、調査委員会結論を出しました。

画像:【小保方晴子】
小保方晴子
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141226-00000001-mai-soci.view-000

26日、理化学研究所の調査委員会はSTAP細胞論文の疑義をめぐる結論を報告。

概要は次の通りです。

・STAP細胞は存在しないとほぼ結論
・既存の万能細胞ES細胞が混入した可能性大
・STAP細胞から作ったとされる特殊なマウスや腫瘍組織もES細胞に由来する可能性大
・STAP細胞に増殖能力を持たせた「STAP幹細胞」作製時にES細胞が混入している
・「STAP幹細胞」から作り出されたとされる特殊なマウス(キメラマウス)はES細胞に由来する可能性大
・STAP細胞をマウスに移植して作ったとされる腫瘍(テラトーマ)も同様
・何回も混入された形跡がみられ、誰かが故意にES細胞を混入させた疑いがある
・小保方氏は混入を否定し、関係者の聞き取り調査でも全員否定したため、混入者は特定できない
・論文作成を主導した共同研究者・若山照彦氏と怪しいデータのチェックを怠った故・笹井芳樹氏の責任は特に大きい
・論文データに新たな2つの研究不正を認定
・ほかにも多数の不正が疑われるデータがあるが、小保方氏が実験データなどを提出しないため、証拠不十分で断定できないものもある

これらの結果から、STAP細胞が万能性を持つという論文の結論を否定。

「全てES細胞の混入に由来するか、それで説明できることが科学的な証拠で明らかになった」
「論文に載ったSTAP細胞がなかったことは、科学的検証からはほぼ確実と言って構わないと思う」
「できる限りの調査を行い、可能なことはやり尽くしたと理解している。
これ以上の調査はやるつもりはない」

と結論付けました。

画像:【STAP論文、STAP問題とは何だったのか(報告で使用されたスライド)】
STAP論文、STAP問題とは何だったのか

また

「今回のような問題は生命科学のどの研究室でも起こり得る。
競争的資金の獲得や特許、名声を得ることに夢中になって、肝心の科学の基本のところが忘れられるのがまずいのではないか。
大切なのは、科学で自然の謎を解く喜びと、科学で社会的責任を果たすこと。
そこから目がそれると変なことが起きるのではないか」

とも語りました。

今後は再発防止策として、論文の実験データを5年間保存させる義務や罰則を課す規定を策定中とも、

明かしました。

なお、小保方氏の代理人をつとめる三木秀夫弁護士(大阪弁護士会)は同日、取材に応じ、

「小保方氏は混入はないと信じていた。ましてや自分が入れるなんてことは考えられないと」
「本人の体調が非常に悪く、連絡が取りにくい状態だ。
(異議申し立てなど)今後のことはまだ協議しておらず、コメントは控えたい」

と話しています。

動画:【調査委員会、STAP論文の疑義に最終結論】

小保方氏や若山氏の対応が気になるところです。