男「ん? なんか幼馴染の家から物音がするな……?」
ガタンガタン バタン…
男「なんだなんだ? ゴキブリでも出たか……?」
ガタンバタン
……シーン……
男「……収まったか……」
男「じゃあ気を取り直して、エロ画像収集の作業に戻るか……」
男「最近は、機械姦のジャンルに、ハマってるんだよな……」 マウスカチッ カチッ
男「…………」 カチッ カチッ
――翌日 家の外
男「――ふぁぁああ」
男「眠いな……」ショボショボ
男「まぁ、それも仕方ないか」
男「自家発電してたら、気づいたら朝になってたんだもんな……」
男「……にしても、今日は幼馴染の奴、遅いな……」
男「そろそろ出発しねーと、遅刻するぞ……?」
男「……寝坊か……?」
男「……」
男「仕方ない、こっちから行くか……」
ピンポーン
男「…………」
男「……出ないな……」
ピンポーン
男「…………」
男「……駄目だこりゃ」
男「――ん?」ガチャ
男「……玄関の鍵が、開いている……?」
男「仕方ない。勝手に入らせてもらうか……」
男「…………」
…シーン
男「……相変わらず、静かだな……」
男「あいつの親父は、やっぱりこの時間は寝てんのかね」
男「……」
男「前までは、真面目でいい人だったんだけどな……」
男「仕事を失い……妻を亡くし……」
男「……最近はずっと、酒に溺れてばかり……」
男「……なんとかならないもんかね、まったく……」
スタスタ
――ガチャ
男「さて、リビングだが―――」
男「――――――!!!!?」
男「……なっ……!!」
男「なんだ!? これは……!!」
ゴチャゴチャ
男「リビングが、荒らされている……?」
男「戸棚は倒れ、テーブルには変な傷がつき、そして……」
男「あちこちに、血痕がある……!!!」
男「――!!」
男「幼馴染っ!!」
男「幼馴染!! どこだ!! どこにいる!!?」
ドタドタドタ
男(リビングにはいない!)
ドタドタドタ
男(一階を全部回ってみたが、どこにもいない……!!)
ダッダッダッダ
男(幼馴染の部屋に行けば、さすがに……!)
バタンッ
男「幼馴染っ!!!」
スッ
男「――――!!」
幼馴染「!!!」 ブオン
バアァァァンッ!
男「――――っ!!!」
男(幼馴染は、部屋にいたっ!!)
男(しかし、いきなり、金属バットで殴りかかってきた……!!)
男(なんとか避けたが、この攻撃……)
男(明らかに、手加減などしていない!!)
男(直撃したら間違いなく、俺は死んでいたっ!!)
男「――お、おい待て!!」
男「一体どういうつもりなんだ!!?」
幼馴染「――――」
幼馴染「――――――え……?」
幼馴染「……男……?」
男「――ああ、俺だっ!!」
男「正真正銘、男だ!!」
男「だからまず、その金属バットを下ろしてくれ……」
幼馴染「――」
幼馴染「――お――」ガタガタ
幼馴染「――男ぉっ!!」バッ!
ヒシッ
男「!?」
男「ど、どうしたんだ? お前……」
男「リビングが荒れていたが、何かあったのか?」
男「血も、ついていたし……」
幼馴染「……えっ……?」
幼馴染「血……?」
ガタガタ
幼馴染「そうだ……血が……」
幼馴染「私は、昨日……」
幼馴染「――」ガクガクブルブル
男「お、おい、しっかりしろ!!」
男「何があったのかは分からないが、大丈夫だ!! お前は今ここにいる!!」
男「そして俺がいる!!」
男「もう何も、お前に危害を加えることはできないんだっ!!」
幼馴染「……お、男……」
幼馴染「――――」ブワッ
――幼馴染の家 リビング
男(……幼馴染は、泣き疲れて眠った……)
男(とりあえず彼女は、俺の部屋のベッドに寝かせてきた……)
男(そして……)
男(今、幼馴染の家の中を隅々まで歩きまわった結果、わかったことがある)
男(……この家には、誰もいない、ということ……)
男(……)
男(……正確には……)
男(――生きている人間は、いない――――!)
男(……)
男(リビングから、引きずったような血の跡が、廊下に続いていた……)
男(そして、その先の、脱衣所まで……)
男(……風呂場にまで、続き……)
男(その浴槽の中には、俺の良く知る男の死体があった……)
幼馴染の父「 」
男「……」
男「……くそっ……」
男(幼馴染の父の頭部には、何か重たい物で殴られたような跡がある)
男(……そして思い返して見れば、幼馴染の持っていた、あの金属バット……)
男(……血が、ついていた……!)
男「……あいつが、殺したのか……」
男「あの、幼馴染が……」
男「……どうすれば……」
男「どうすれば、いいんだ……!!」
――夕方頃 男の家 リビング
男「……」
ガチャ
幼馴染「……」
男「お? 目が覚めたか……」
幼馴染「……」コクン
男(……ひどく、疲れた顔をしている……)
男(それに、その目の中にあるのは、怯え……)
男(……)
男(人を一人――それも自分の父親を殺したのだから、無理はない、か……)
コトッ
男「――まぁ、コーヒーでも飲んで、落ち着けよ」
幼馴染「……うん」
幼馴染「――」ズズズ
男(……)
男(聞きづらいが、やはり、きちんと確認しておくべきだな……)
男「――なぁ」
幼馴染「……何?」
男「単刀直入に聞くが……」
男「お前、父親を、殺したのか……?」
幼馴染「――――――――」
男「…………」
男(この反応……もう間違いない……)
男(間違いなく、殺している……!!)
幼馴染「――」
男「……なぁ」
幼馴染「な、何……?」
男「人を殺すことが悪いことだとか、そういうことは、今はまぁ、いい……」
男「それよりも」
男「お前が、殺人を犯していたとすると……」
男「お前は、刑務所に、入らなくちゃいけなくなる……」
幼馴染「!!」
男「――それについて、どう思っている?」
幼馴染「そ、それは……」
幼馴染「そんな、刑務所なんて……」
男「……」
幼馴染「入りたく、ない……!!」
男「……」
幼馴染「――全部、全部、あの男が悪いんだっ!」
幼馴染「働きもせず、酒を飲んで、そして、殴って、……!!」
幼馴染「そして……!」
幼馴染「そして、挙句には……!!!!」
男「――もう、いい」
男「言いたくないなら、良いんだ」
男「嫌な質問をした俺が悪かった……」
幼馴染「…………」
男「だけど……」
男「刑務所に入らないようにするには、警察を、なんとかしなくちゃいけない……」
男「そのためには、できるだけ早く、冷静に、その方法を考える必要がある……」
幼馴染「……うん」
幼馴染「ごめんね……男……」
幼馴染「私なんかの、ために……」
男「……」
男「……馬鹿だな」
男「……お前が困ってたら、俺が助けるのは当たり前のことだろ……」
――夜 幼馴染の家
男(……)
男(あの後すぐ、俺達は警察に行った)
男(その理由は簡単で、幼馴染の父の失踪届を出すためだ)
男(父の不在を、いつまでも誤魔化し続けることはできない……)
男(そして誰かが気づいた時、失踪届が出ていなければ、間違いなく幼馴染が怪しまれてしまう)
男(失踪届を出すのは最優先すべきことだった)
男「……さて……」
男「じゃあ、やるか……」
男「――」ガタガタ
男「……ちっ」
男「足が、震えてやがる……」
男「くそっ……!」
男(警察に失踪届を出した次にやるべきことと言えば、もう、一つしかない……)
男(――死体を、隠すこと……!)
男(理論上は、死体が誰にも見つからず、そして失踪届が出ていれば、その人は本当に失踪したことになる)
男(……言うまでも無いが、この"死体を隠す"というのが、一番重要……)
男(そして、死体を隠す時、まず最初に、やらなくてはならないことがあった……)
――夜 幼馴染の家 風呂場
男「――――」
幼馴染の父「 」
男(幼馴染は今、街中のコンビニからうまい棒を買い漁っている頃だろう……)
男(死体を隠すのに必要だと、そう俺が滅茶苦茶適当な嘘をついたからだ……)
男(……しかし、良かった……)
男(『そんなに大量に買うならコンビニじゃなくてスーパーで買えばよくね?』 ということに気づかない馬鹿な幼馴染で良かった……)
男(そもそも、『死体を隠すのにうまい棒とかいらんだろwwww』って思わないくらい馬鹿な幼馴染で良かった……)
男(……)
男(なんてな……)
男(幼馴染はそこまhttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1420016898/
「Amazon」カテゴリのおすすめ
「男女」カテゴリのおすすめ
コメント一覧
-
- 2015年01月03日 19:09
- どうやって小学生が独り暮らししてるんだ?
-
- 2015年01月03日 19:13
- なぜ首締めS◯Xエンドにしなかったのか
-
- 2015年01月03日 19:13
- 殺人を犯した人間が刑期を終えたとはいえ、殺人をした街で暮らしていけるとは思えない・・・
-
- 2015年01月03日 19:14
- 別にこのssに限ったことじゃないが自首刑務所√ほんと嫌い
-
- 2015年01月03日 19:15
- 無粋な事はいいっこなしだよ
-
- 2015年01月03日 19:16
- よかった
-
- 2015年01月03日 19:17
- 複数ルートがあっても良いと思った
-
- 2015年01月03日 19:18
- 動機的に同情されたんだよ多分
-
- 2015年01月03日 19:31
- テーレテッテッテーテレテーテーテーテレーレーテレーレーレーレー♪
-
- 2015年01月03日 19:39
- ご近所&マスコミに速攻で知られて速攻で消える模様
-
- 2015年01月03日 20:06
- てか荒れた父と幼馴染二人暮らしの家から激しい物音聞こえたら様子見に行けよ…
なんでそこを流してエロ画像収集してんだよ…
-
- 2015年01月03日 20:48
- 物語性としての展開が弱い。かといって現実的な話の運びでもない。くさいセリフが目につく。
これ、暇なババアしか好まない昼過ぎのサスペンスだ。
-
- 2015年01月03日 21:40
- たかがSSに物語性求めちゃう奴wwwwwwwww
-
- 2015年01月03日 21:43
- バットエンドを期待した
-
- 2015年01月03日 21:46
- 実際、未成年が虐待とかで親殺した場合って判決どうなるんだろうね
-
- 2015年01月03日 22:03
- 書きたいことはすごく伝わった。ただ純粋にテーマが嫌いだったので読んで後悔した。
-
- 2015年01月03日 22:19
- ※15
尊属殺人で有名な栃木実父殺害事件ってのがある
被害者は父、29歳の娘が加害者
14歳時からの性的虐待の末数度の妊娠あり
懲役三年六カ月の実刑だった
-
- 2015年01月03日 22:25
- 間違えた
懲役二年六ヶ月執行猶予三年だった
-
- 2015年01月03日 22:49
- コンクリ犯ですら子持ちの幸せな人生歩んでるんだから余裕余裕
-
- 2015年01月03日 23:03
-
※11 あぁ、なんか引っかかると思ったら、それだ。ありがとう
-
- 2015年01月04日 00:01
- 自首刑務所√いいと思うけどな