九州大学が、がん細胞の転移抑える薬発見したと報告しています。

画像:【「セロシオン」(一般名プロパゲルマニウム)】
「セロシオン」(一般名プロパゲルマニウム)
http://www.cocokarada.jp/medicine/rx/3919007M1021/index.html

2日、同大学の中山敬一主幹教授(分子医科学)らのチームが、アメリカの科学誌「ジャーナル・オブ・

クリニカル・インベスティゲーション」に発表したもの。

がんはほかの臓器などにも転移することで広がり、治療が困難になりますが、チームによると、移転先

では「がんニッチ」と呼ばれる細胞群が作られ、正常な細胞を取り込み、がん細胞に変化させ、成長を

助長するとのこと。

この「がんニッチ」は正常な細胞を呼び寄せる信号を出す特殊なたんぱく質を持ち、このたんぱく質が

B型肝炎ウイルスが炎症を起こす仕組みにも関係していることを突き止めました。

そこで、既存のB型慢性肝炎の治療薬として処方されている「セロシオン」(一般名プロパゲルマニウム)

を実験用マウスに投与してみたところ、乳がんの転移はほぼゼロ、皮膚がんは3分の1以下にまで

抑えられたとしています。

中山教授は

「国に承認されるまで早くて5年程度かかる。使用はそれまで待ってほしい。
がんの摘出手術に前後して服用を始めれば、再発や転移を防げるはずだ」

と話しています。

がんは治療後にも、ほかの臓器に転移したがんが成長し、再発することがよく知られていますが、今回

の報告が正式に認められれば、がんの再発率や完治率に大きな影響を与えてくれそうです。

ただ、国の承認に5年は長いですね・・

もう少し早くならないものでしょうか。