1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/14(日) 19:44:32.99 ID:zmF9U1dAVOTE.net
タラオ「パパー、何でお家にいるですか?」
マスオ「…」
タラオ「会社行かなくていいですか?」
マスオ「…」
112: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:15:07.77 ID:7DFOqZI30.net
カツオ「よーし!食べるぞ〜!!いっただっきま〜す!!」
ワカメ「あらぁ?そういえばタラちゃんは?」
マスオ「そういえば…姿がみえないな…」
サザエ「そんな…まさか…事故にでも…!」
フネ「落ち着きなさいサザエ」
サザエ「でも…っ」
タラオ「ただいまでーす」
113: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:19:12.64 ID:7DFOqZI30.net
フネ「ほら、帰ってきたじゃないか」
サザエ「タラちゃん!どこ行ってたの」
サザエ「…あら」
ノリスケ「いや〜お久しぶりです!」
サザエ「ノリスケさん…」
ノリスケ「伊佐坂先生のところへ原稿を取りにいったら」
ノリスケ「偶然タラちゃんも先生のお家に遊びにきてましてね」
タラオ「偶然ですぅ」
ノリスケ「帰るついでに送りにきたんですよ」
117: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:23:45.44 ID:7DFOqZI3012345.net
サザエ「あら…それはどうも…」
ノリスケ「いや〜いいんですよ!それにしても今夜は…すき焼きですか」
サザエ「ええ…まあ…」
ノリスケ「いいな〜この季節のすき焼きって美味しんですよねぇ」
タラオ「ノリスケおじさんも一緒に食べるですぅ」
サザエ「!!タラちゃん!」
ノリスケ「いや〜それは悪いですよ」
タラオ「みんなで食べるとおいしいです〜」
ノリスケ「そうかい?いや〜タラちゃんに誘われると断りきれないなぁ」
118: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:27:38.41 ID:7DFOqZI30.net
ノリスケ「いや〜おじゃまします」
マスオ「ノッノリスケ君!」
ノリスケ「お久しぶりです。マスオさん…おや?エプロンですか」
ノリスケ「仕事も出来て料理もこなすとは…いや〜さすがですね」
マスオ「ああ…はは…そんなことないよ」
波平「う〜おっほん!!」
ノリスケ「あっ!おじさん!お久しぶりです」
120: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:32:23.82 ID:7DFOqZI30.net
ノリスケ「いや〜それにしても美味しいですねこのお肉」
ノリスケ「最近ウチの会社も景気が悪くなっちゃって」
ノリスケ「こんないい肉買えないですよ」
カツオ「ノリスケおじさん!このネギすごく美味しいよ」
ノリスケ「ごめん。ネギは苦手なんだ」
122: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:38:30.75 ID:7DFOqZI30.net
ノリスケ「いや〜ビールが美味しいなぁ!!…あれ?」
ノリスケ「マスオさんは飲まないんですか?」
マスオ「ああ、僕はいいんだ」
ノリスケ「どうしたんです?遠慮深いな〜。…あっ!もしかして…」
ノリスケ「失業しちゃって肩身が狭くて酒も喉を通らないとか!?ははは!な〜んちゃって!!」
ノリスケ「な〜んちゃって!!…あれ?」
タラオ「パパ、お仕事できないですぅ」
カツオ「…タラちゃん…」
波平「ノリスケ。お前は出入り禁止だ」
123: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:40:38.72 ID:vE25idft0.net
ノリスケわざとだろ
125: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:43:54.26 ID:7DFOqZI30.net
ノリスケ「すいません…こんな時に上がり込んじゃって…」
マスオ「気にすることはないさ。はは…いつものことじゃないか」
ノリスケ「いやーそれにしても、あんまり気を落とさないほうがいいですよ」
ノリスケ「人生山あり谷あり!落ちるとこまで落ちれば怖いものなんてなくなりますよ!ははは!!」
マスオ「ははは!そうだね」
マスオ(ノリスケ君が言うと腹が立つな…)
ノリスケ「じゃあ求職活動頑張ってください!それじゃ!!」
マスオ「ああ、おやすみ」
127: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:47:54.73 ID:7DFOqZI30.net
マスオ(さて、ノリスケは帰ったし)
マスオ「サザエ…いるかい?」
サザエ「マスオさん…」
マスオ「タラちゃんは?」
サザエ「今晩は父さんと母さんのところで寝かせてもらうわ」
マスオ「そうかい…なあ、サザエ」
128: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:52:00.41 ID:7DFOqZI30.net
マスオ「不甲斐ない夫で…本当にすまない」
サザエ「…あなた…」
マスオ「今回のリストラも、社内で上手く渡り切れなかった…」
マスオ「僕の意気地のなさが…優柔不断さが…原因になったんだ」
マスオ「この性格のせいで…君たちに…君たち家族に本当に迷惑をかけてしまったね」
129: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:54:27.59 ID:7DFOqZI30.net
マスオ「もし…君が望むなら…僕は…」
サザエ「だめっ!!」
マスオ「サザエ…?」
サザエ「マスオさん…あなたは…どうしたいの?」
サザエ「私がどう望かじゃなくて…あなたの…気持は?」
131: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 01:58:14.15 ID:7DFOqZI30.net
マスオ「サザエ…」
サザエ「私は…あなたの気持が…本当の気持ちが聞きたいの…」
マスオ「僕の…僕の気持は…」
マスオ「僕は…君ともう一度…やり直したい」
サザエ「マスオさん…」
133: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:01:14.52 ID:7DFOqZI30.net
マスオ「頼りなく思うかもしれないけど…僕は君と夫婦でいたい」
マスオ「今度は…ちゃんと君たちと家族になりたいんだ」
サザエ「…」
マスオ「サザエ…どうしたんだい?」
サザエ「あなたって…どうしていつもそうなのよ…」
134: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:04:52.59 ID:7DFOqZI30.net
マスオ「サザエ?」
サザエ「いつも…自分からあやまって…」
サザエ「人の良いことばかり言って…」
サザエ「私は…あなたに謝られるたびに…苦しかった」
サザエ「謝られたら…そこで終わりじゃない…」
サザエ「反論もできない。喧嘩もできない。…本当に言いたいことも言えない…」
135: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:08:58.95 ID:7DFOqZI30.net
サザエ「あなたの前で一人で感情を爆発させていると…自分が馬鹿みたいだった…」
サザエ「私は…いつも仲良しじゃなくてもいいから…」
サザエ「喧嘩して、仲直りして、なんでも言い合える…そんな仲になりたかった」
マスオ「ごめん…サザエ…ごめん」
サザエ「違うの…最後まで聞いてちょうだい…」
サザエ「さっき、母さんと話したの」
136: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:11:12.26 ID:7DFOqZI30.net
―数時間前―
フネ「少し落ち着いたかい?サザエ?」
サザエ「うん、ありがと。母さん」
サザエ「…ねえ、母さん」
フネ「なんだい?」
サザエ「母さんは…父さんのこと、愛してる?」
137: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:16:00.74 ID:7DFOqZI30.net
フネ「そうだねぇ…昔みたいに愛してるかっていわれたら、嘘になるね」
サザエ「…そう」
フネ「でもね、サザエ」
フネ「純粋な愛情だけを求めていては、夫婦は成り立たないんだよ」
サザエ「…」
フネ「母さんもね、お父さんのことが嫌になった時期があったのよ」
フネ「お前がまだ小さい頃だったけどね」
フネ「お父さん、会社でトラブルを起こしてね、やめるやめないの大騒ぎになったの」
サザエ「父さんが?」
138: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:21:06.29 ID:7DFOqZI30.net
フネ「今も頑固だけど、あの頃はその頑固さに若さゆえの意地が上乗せされてねぇ」
フネ「母さん、やめるかもって話を聞いた途端、実家に帰っちゃったの」
サザエ「母さんが…?」
フネ「ええ。この人は私を守ってくれないって思った途端、何もかも嫌になってねぇ」
サザエ「それで…どうしたの?」
フネ「実家のお母さんに説教されて、とんぼ返り」
サザエ「おばあちゃん…なんて?」
139: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:25:44.32 ID:7DFOqZI30.net
フネ「ちゃんと夫婦になりなさいって」
サザエ「夫婦に…なる…?」
フネ「そう。変な感じでしょう?結婚したんだから、とっくに夫婦なのにって」
フネ「でもね、それは違ったのよ」
フネ「お互いが努力して、色々なことをすり合わせていかないと、夫婦になれないのよ」
フネ「その為には自分から何かを捨てなきゃいけないかもしれない」
フネ「でも、捨てた後にはまた何かが手に入るのよ」
140: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:29:37.61 ID:7DFOqZI30.net
フネ「わかるかい?」
サザエ「難しいわ…」
フネ「そうだね。すぐには理解できないかもしれないねえ…」
フネ「それで…サザエはどうするんだい?」
サザエ「…ちゃんと…マスオさんと話して…謝りたい…」
サザエ「私…今まで自分のことばかりで…」
サザエ「今回も…マスオさんが一番辛いはずなのに…」
サザエ「あの人の優しさに…強さを甘えて…勝手なことばかり言って…」
141: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:32:49.68 ID:7DFOqZI30.net
サザエ「母さん…私、あの人と…夫婦になりたい…ちゃんと…家族になりたい…」
フネ「そう…そうだね。あなたたちならきっと…大丈夫だよ…」
フネ「おや…いい匂いがしてきたね」
フネ「さっ、サザエ、夕飯の支度、手伝いましょう」
サザエ「はい、母さん」
144: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:37:43.01 ID:7DFOqZI30.net
サザエ「マスオさん…本当にごめんなさい…」
マスオ「サザエ…」
サザエ「私、あなたに甘えさせてもらっていることにも気がつかなかった」
サザエ「本当に…子供だったんだと思うわ」
サザエ「一時の感情に流されて…人のことを考えられない…」
サザエ「こんなんじゃ…奥さんになんてなれない…誰かを支えることなんて…できない…」
サザエ「マスオさん…私も、あなたと家族になりたい」
サザエ「ちゃんと…あなたが何でも言えるような…そんな相手に…なりたい…」
146: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:43:05.06 ID:7DFOqZI30.net
マスオ「…サザエ…もう、顔をあげておくれよ」
サザエ「マスオさん…」
マスオ「ありがとう、サザエ…本当に…うれしいよ…」
サザエ「お礼を言うのは…私のほうよ…マスオさん」
マスオ「まだ…仕事も決まらないし…話し合うこともたくさんあるけど」
サザエ「少しずつ歩み寄って、すり合わせて…」
マスオ「僕たち…家族に…なろう…」
サザエ「マスオさんっ!!」
マスオ「サザエ…愛してるよっ!!」
〜 お し ま い 〜
148: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 02:45:01.52 ID:Vp40zonE0.net
これ思い出した
152: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 03:14:07.48 ID:wxxLp4ij0.net
感動したし面白かった、乙!
153: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 03:19:26.81 ID:fZsExJLya.net
サザエさんもそろそろ三本だてじゃ無くてこういうストーリー物にすれば良いのに
155: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 03:25:44.34 ID:YJgzyAcF0.net
マジキチ展開がなくて本当によかったよかった
160: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2014/12/15(月) 04:32:28.02 ID:DARCHgB+0.net
フネさんの話にグッときた
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