フィリップスが CES 2015 にて Lightning コネクター直結ヘッドホン Fidelio NC1L を発表しました。同社の Lightning 端子搭載ヘッドホンとしては2機種目で、アクティブノイズキャンセル機能を搭載します。
一方、昨秋に Lightning 接続ヘッドホン第1号として発表していた Fidelio M2L は、北米での発売時期を当初の2014年12月から2015年春頃へと変更しています。
Fidelio M2L
Fidelio M2L は2014年9月に初の Lightning 接続ヘッドホンとして発表されていたもの。Beats が発売すると思われていた初の Lightning ヘッドホンの座を奪ったとして話題になりました。
PR 文には「High Resolution Audio」、「24bit」の文字が踊り、一時は 96kHz/24bit再生に対応するのではとも噂されていた M2L ですが、その後公開された仕様では 48kHz/24bit までの対応であることがわかっています。
またフィリップスは CES 2015 にてすべての音源を 48kHz/24bit にアップ/ダウンサンプリングして再生することを明らかにしています。
Fidelio M2L の仕様は、ネオジムマグネット採用の40mm径のドライバーを搭載、出力音圧レベル 107 dB。再生周波数帯域は7Hz~25kHz。インピーダンスは16Ω。最大入力は150mW。全高調波歪率は0.1%以下。
ケーブルはLighitning端子搭載で、iPhone 6/6 Plus、iPhone 5s/5c/5、iPad Air/mini(Retina含む)、iPad(第4世代)、iPod touch(第5世代)。
ヘッドホンの大きさは幅150 x 高さ180 x 奥行70mm。重さは195g。、
Fidelio M2L の発売時期は春頃。価格は未発表です。
Fidelio NC1L
新たに発表された2機種目の Lightning ヘッドホンとなる Fidelio NC1L の特徴は、ハイブリッドアクティブノイズキャンセル機能を備えるところです。アクティブノイズキャンセル回路を駆動するには通常、バッテリーによる電源供給が必要ですが、Fidelio NC1L は iOS 端末の Lightning 端子から電源を取れるため、ヘッドホン側にバッテリーを必要としません。
専用の iOS アプリでは、ヘッドホンのノイズキャンセル効果を3段階に調節したり音質の調整が可能です。またアプリからヘッドホンのファームウェアおよびサウンドプロファイルの更新も行えます。
CES 2015 の会場に展示された NC1L は試作品で、Lightning 端子を備えているもののイヤーカップは NC1 のものを流用していました。PR 写真では新しいデザインの NC1L が確認できます。
Fidelio NC1L は北米にて4月の発売予定。価格は299ドル。
ちなみに、Fidelio M2L や NC1L が 48kHz/24bit までの対応としている点についてフィリップスは、アップルが Lightning コネクターからのデジタル音声出力を最大48kHz/24bit に制限しているためとしています。また米国のニュースサイト Digital Trends は、「将来的にアップルがこの制限を変更して本格的にハイレゾ対応へと舵を切れば、ファームウェアの更新で 96kHz/24bit まで対応可能」としています。
なお、同じ CES で発表された Lighning 接続イヤホン JBL Reflect Aware も Fidelio NC1L と同じくノイズキャンセル機能を搭載しています。今後 Lightning 接続ヘッドホンが数多く出まわるようになれば、アクティブノイズキャンセル機能の搭載も当たり前になっていくのかもしれません。