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古泉「僕はあなたの言いなりです…」






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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:54:42.07


クチュジュポクチュ…
キョン「…ッそろそろ出すぞ!」グッ
古泉「う゛…!!」


古泉「ハァハァ…今日はもう、やめて、いただけませんか…」
キョン「おいおい…古泉ぃ」
「まだ三回しか出してないんだぞ?」
古泉「…ハッ…ハァッ」
キョン「もっと頑張ろうとか思えないのか」グイッ

古泉「やめてくださいっ!」バッ
キョン「―…」

古泉「ハッ……あ………ッ…」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:56:31.54


キョン「…なんだよ、まだ逆らうつもりなのか?」
古泉「違いま
キョン「うるさい!」
「うるさいうるさい…うるさいっ」ゲシッ
古泉「ぐ、ガ…ハッ!!」ドガ

キョン「黙れよ」
古泉「僕がッッ貴方に何かしましたか…!?」ゴホッ

キョン「何をしたかだって?」
「何もしなかったんだろ!!」


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:57:23.69


ダンッ…ミシミシ
古泉「!―痛…ッ」

キョン「お前はSOS団の活動でただ‘いる’だけじゃねぇかっ」
古泉「っあ…」
キョン「さぞかし楽だろうな」
「高見の見物か?」ミシッ
古泉「くう…っ………ぐ」
キョン「結構なご身分だな」ゲシッ


古泉「―…はっ…は…ぁ、…僕は」
キョン「黙れと言っただろ?」


キョン「喋れなくなるまで突っ込んでやろうか?」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:58:12.95


古泉(…―あぁ、僕は所詮数合わせなんですね―…)

ゲホゲホ…

古泉(彼女のご機嫌をとるためだけの存在に過ぎない…)

ピロロロロ
古泉「!」(僕の携帯…)
ピロロロロピ、カチカチ

キョン「機関からお呼びがかかってるぞ」

古泉「はぁ、はッ…は」

キョン「俺達が部室に行かないせいでハルヒの機嫌を損ねちまったみたいだな」

古泉「…ぁ」

キョン「何悠長に寝そべってるんだ?」
「早く行かないとお仲間が危ないんじゃないか?」


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 02:59:24.05


古泉(誰のせいで…)ギリッ

キョン「早く行けよ」
「俺のために世界を守ってこいよ」ニヤ

―――――

古泉「…」ズルズル

森「遅いじゃないの」
「それにその怪我…」

古泉「これは、その…プロレスごっこをしてまして」

森「気をつけなさい」

古泉「はい」ニコ…

バタンッブロロロロロ


古泉(明日は)

(酷くされないといいな…)


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:00:30.43


次の日の朝

古泉「…ん」ズキン
「気持ち悪い…」
「うっ…オェ」ピシャピシャ
(気が乗りませんが学校は休みますか…)

「はぁ」
(強烈な後悔の念だけが残る寝起き)
(うっすらとしたもやのような記憶)

「寝不足気味なせいか?」
(…それとも彼の?)

ズキンズキン

古泉(今は考えるのはやめておとなしく寝ておこう…)




7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:01:16.97


部活の時間

ダダダバターンッ

ハルヒ「おっまたせー!…あら?古泉君まだ来てないのねっ珍しいじゃない」

キョン「もう少し静かに扉を開けられないのか?」

みくる「ふふふ、そぉいえば古泉くん遅いですねー」

長門「古泉一樹は今日、学校に来ていない」

キョン「…」ピク

ハルヒ「風邪かしら?電話してみるわねっ」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:02:15.13


パカ、ピピピ、プルルル

ハルヒ「あ、古泉君?どぅしたの?……あら、体調不良?……えぇ、しょうがないわね、わかったわ、お大事にね」

ピ、パタン
ハルヒ「だ、そうよ」

みくる「ふぇ~、大丈夫ですかねぇ」

ハルヒ「熱はないって言ってたから善くなってるんじゃないかしら」

キョン「あいつの事だから明日にはけろっとしてるだろ」

長門「…」


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:03:13.69


ハルヒ「…つまらないわね…キョン、何か面白い事しなさいっ」

キョン「なんて無茶振りだ」

みくる「古泉くんがいないと寂しい感じがしますねぇ~…」

長門「…」パタン

ハルヒ「もうこんな時間なの?最後の人は部室の戸締まりよろしく、じゃーね」

バタン

長門「私も帰宅する」

みくる「キョンくん、私たちも帰りましょう」

キョン「…俺はもう少し残ってますんで先に帰ってください」


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:04:02.05


みくる「?」

キョン「少し残って勉強して帰ります」

みくる「そぉですか~じゃぁ、また明日」

キョン「さようなら」

パタン

キョン「…」パカ

ピピ、カチカチカチカチカチカチ…、ピ

キョン「……」ニヤ


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:05:01.87


ピロロロロピロロロロ

古泉「…メール……誰」

『さっさと部室に来い』

古泉「!」ビクッ

『来なくてもいいがハルヒがどうなっても知らんぞ』

古泉「…は」
「ははは…は…」
「ふっ…く」

『俺はお前じゃなくてもいいんだが?』

古泉(人の気持ちを弄んで)


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:05:55.49


部室の前

古泉(僕はいったいなにをしているのだろう…?)
(無視することだってできたのに)
(僕なんかを必要としない人のために何を必死になっているんだ)
  (違う)

ガチャ

古泉(…本当は涼宮さんが僕を必要としているんじゃないかと期待している)

パタン

キョン「案外早かったじゃないか、古泉



しゃぶれよ」

古泉「………はい」


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:06:38.13


古泉(僕は涼宮さんが好きだ)

ペロ…クチュ……ジュポッ

古泉(僕が拒めば彼女がこんなことをさせられる)

チュパ…クチュ…クチュ…

古泉(彼女がさせられるくらいなら僕が我慢すればすむ事だ)

キョン「体調不良ねぇ……
言い訳して逃げられるとでも思ったか?」

古泉「…」グチュグチュ

キョン「お前なら意味ないとわかるだろ」グイッ

ズル
古泉「ぷは…ぅ」




16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:07:27.09


キョン「自分から俺の言いなりになると言ったはずだろう?」

ドン、ゲシッ

古泉「あぅ…くっ」

キョン「お前には自分の立場をわからせなきゃいけないみたいだな」グリグリ

古泉「あ…ぐっ、ア゛っ
僕……は」

キョン「何だ?」

古泉「あなたの……」

キョン「聞こえないが?」グリッ

古泉「ゔ…あなたの…ッ…言いなり…です…」


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:08:12.35


キョン「…何だよ、その目は」ドゴッ

古泉「!ゲホッ、ゴホッッ…」

キョン「何が言いなりだって?まったく」

古泉「はっ…言え、と言われたので答えたまでです」


キョン「減らず口を叩く余裕があるわけか」ニヤ

キョン「―やれやれ、体に覚えさせるしかないな」

ドカッドカッガッゴッ

古泉「いぅッ!ふ…ウ、ぐっ、はっ…!!」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:09:08.89


キョン「口開けろ」ガシッ

古泉「―ッ」フルフル

グイッ

古泉「ん゙ーッ!!」

グイッジュポ、グイッジュポ…

古泉「ん゙ッ、ん゙、ゔッんゔ」

キョン「―…くっ、出すぞ」

グッ、びゅっドピュ

古泉「!!!」ゴクン

ズル

古泉「はあッ…うぇッ…ゲホケホッ…はぁ…ッう」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:09:50.84


キョン「ほら、さっさと舐めて綺麗にしろよ」

古泉「ハァ…ハァ…」

キョン「…」バッ

古泉「ッ!」ビクッ
  「舐めますっ」
「舐めますから、殴らないで、くださいっ」

…ペロペロ…

キョン「ふっ…やっと立場がわかったのか、手間をかけさせやがって」
「素直に従ってれば悪いようにはしないんだぞ?」


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:10:41.36


古泉(こんなことはなんでもない、僕は女じゃない
これはただの暴力だ)
  (喧嘩に負けて殴られているだけなんだ)

ペロペロペロペロ

古泉(だから大丈夫)
  (なんでもない)
  (なんでもないんだ)

キョン「もういい」ズル

古泉「う…はぁ……は…」


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:11:39.89


キョン「帰る」
   「部室の戸締まりはしっかりしとけよ、とばっちり食うのは俺だからな」

古泉「…はい」

ガチャ

キョン「あー、それから…
明日学校休むなよ」

バタン

古泉「ッ…」ガタガタ
(もう、逆らうだけ無駄なのかもしれない)


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:12:39.54


数日後

ハルヒ「皆っ、聞いてちょうだい!!
今週末はSOS団の皆で旅行へ行く事にしたわっ」

キョン「行く事にしたって…随分唐突じゃないか?」

みくる「ふぇ、どこへ行くんですか~?」

ハルヒ「私の親戚が別荘を持ってるんだけど、しばらく空けるから自由に使っていいみたいなのよっ」

キョン「へー、しかしいきなり押しかけても大丈夫なのか?」

ハルヒ「平気よ!私がなんとかするし」
   「これは団長命令なのっ、分かったわね?」

みくる「わぁー楽しみですぅ」


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:13:25.15


キョン「おい、古泉」

古泉「!」ビクッ

キョン「さっきから黙ったままだかどうかしたか?」

古泉「いえ、その…素敵な計画だと思います…」

ハルヒ「あら、そう?」
   「いつも古泉君が手配してくれてるからたまには私も団長らしく行く場所を決めてみたのよ」

古泉「気を使わせてしまったようで申し訳ありません」

ハルヒ「団長だもの当然よ!」エヘンッ

古泉「ふふっ、頼もしいですね」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:14:06.70


古泉「ところで涼宮さん…部屋は個室ですか?」

キョン「なんだ、古泉」
「俺と同じ部屋じゃ不満だと言いたいのか?」ニヤニヤ

古泉「…っ」ブルッ
「そ、そんなことはないですけど…」

ハルヒ「んー…行ってみなきゃわかんないわね」

古泉(個室でありますように個室でありますように個室でありますように)

長門「…」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:15:01.20


旅行当日

みくる「ひゃあぁぁ…広いお屋敷ですねぇ」

長門「…」ワクワク

キョン「別荘なのか、これ…」

古泉(個室でありますように個室でありますように)

ハルヒ「さぁ、遠慮なくあがってあがって!」

キョン「お前の家じゃないだろ」

ハルヒ「いいじゃない!」
「男は2階、私たちは1階の部屋を使いましょ」

みくる「はぁい」

ハルヒ「荷物置いたらさっそく不思議探索に行くわよっ」


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:15:40.82


ガチャ…

キョン「二人部屋だな」

古泉「…そのようですね」

キョン「二人部屋の方が都合いいし助かったなぁ?」

古泉「…」

キョン「助 か っ た よ な ぁ ?」ドンッ

古泉「ッ……はい」
「あなたと、二人部屋になれて、…よかった…です」

キョン「それでいい」
「旅行に来てまで痛い思いしたくないよなあ」

ハルヒ『キョンー、古泉くーん!!何してるのよー!!早く来なさいよっ』

キョン「うるさい奴だな…」

古泉「すみません!すぐに行きますっ!!」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:16:28.24


古泉「お待たせしてすみません…」

キョン「そもそも着いてすぐ行かなくてもいいだろうに」

ハルヒ「なによ!文句あるわけ!?」

キョン「今日じゃなくてもいいんじゃないかって言ってるんだ」

みくる「はわわわわ」

長門「二人とも落ち着くべき」

古泉「長門さんの言う通りです」
  「言い合いしてても埒があきませんし…」

ハルヒ「もういいわっ」
「今日の不思議探索は中止よっ」
「各自自由行動、解散っ」




31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:17:07.86


古泉「別荘に戻られてしまいました…」

みくる「ふえぇ~」

古泉「…いつもならここで機関から呼び出されるんですがね…」
「さすがにこの場所からは行けませんし」
  「すみません、僕が遅れて集合したせいで」

長門「古泉一樹は悪くない」

みくる「そぉですよ」


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:17:51.92


長門「悪いのはあなた」

キョン「俺かよ…古泉も俺が悪いと思ってるのか?」

古泉「え……それは」

キョン「どうなんだ?」ギロ

古泉「いえ、僕は…」オロオロ

みくる「キョンくん…」

キョン「はぁ」
   「…確かに言い過ぎたかもしれません」

古泉「…」ブルブル

キョン「謝ってくる」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:18:45.29


―――――

古泉「…ッ」カタカタ

みくる「古泉くん、だいじょーぶですか!?」

長門「震えている」

古泉「だ、大丈夫です…」カタカタ

長門「そうは見えない」

みくる「部屋に戻って休まれた方がいいですよ」

古泉「機関と、連絡をとらなくてはなりませんし…」ブルブル
(今、彼と顔を合わせたら何をされるかわからないし)


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:19:28.08


みくる「でもっ」

古泉「本当に大丈夫ですから、お二人は先に別荘に戻っていてください」ブルブル

長門「…わかった」
  「一段落したらしっかり休んでほしい」

みくる「無理しないでくださいね」
   「お薬なら持って来てますからいつでも言ってねぇ」

古泉「はい、…ありがとうございます」ブルブル


35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:20:08.49


古泉「…っ…」カタカタカタ

ガクン

古泉(機関に電話を…)カタカタ

パカ、ピピピ

古泉(閉鎖空間が縮小している…彼の、ケアのお陰ですか)

プルルルガチャ

古泉「古泉です」
「えぇ、…はい…はい…今回は僕の責任です…すみませんでした……では」

パタン

古泉「はぁ…」
(だいぶ落ち着いてきたけれど)
(しばらく彼と接触しない方が賢明だ)
(夕飯までにはまだ2時間程ある…)
(別荘の周りを散歩して時間潰そう)


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:20:48.83


古泉(ここには木がたくさんあるなー)
  (別荘が建っている崖の下は海に面したビーチが見えるけれど人はいませんね…)
(ここは無人島なのだろうか)
(こういった場所にいるとだいぶ落ち着く…)

  (…でも)

(…今夜は何をされるのだろう…)ブルブル


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:21:31.82


晩御飯の時間

ハルヒ「今夜は私お手製のカレーよ!残さず食べなさいっ」

長門「いただきます」

みくる「ぴゃー!美味しいですぅ!」

キョン「ハルヒって料理できたんだな!…意外とイケるぞ、コレ」ガツガツ

ハルヒ「そんなお世辞言ったってまだ許してないんだからね///」

キョン「今日の事は悪かったって…明日は朝から探索しに行くんだろ?」
「それにお世辞じゃぁないしな」モグモグ


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:23:00.41


古泉(朝からかぁ…なら今夜は酷くはされないハズ)

ハルヒ「古泉君どうかしたの?ずっと黙ったままだけど」

古泉「あ、…お二人の甘い一時を邪魔してはいけないと思いまして」

ハルヒ「古泉君まで何言い出すのよ///」

古泉(涼宮さんは本当に彼の事が好きなんですね…)
(何かの手違いでその気持ちが僕に向けばいいのに…)


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:24:27.65


長門「ご馳走様」

キョン「ふーっ、食った食った」

みくる「とっても美味しかったですよ~、涼宮さん」

古泉「お皿洗いは僕が引き受けましょう」

ハルヒ「あら、そう?じゃあ頼むわねっ
私はちょっと準備してくるからそれまでにお願いね」

古泉「準備?何のです?」

ハルヒ「お楽しみよっ」
   「有希とみくるちゃんも来なさいっ!」グイッ

みくる「ひゃ、引っ張らないでください~」
バタン


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:25:09.67


ジャーカチャカチャ

キョン「…」ジー

古泉(彼に見られている)
(…非常に居づらい)
(彼と二人きりの状況は極力避けたかったのだけれど…)

ジャー…、キュッ

キョン「皿洗い終わったか?そこに座れ」

ガタ、ストン

古泉「先程は、僕のせいで涼宮さんを怒らせてしまって、すみませんでした」ビクビク

キョン「…クッ、ハハハ」

古泉「??」


44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:27:33.41


キョン「俺があれしきの事でハルヒに突っ掛かるなんておかしいと思わなかったのか?」ニヤニヤ

古泉「では…あれは…」ギリッ

キョン「お前を虐めるのは本当に飽きない」

古泉(この人は何を考えているんだ?)

キョン「いちいちおもしろそぉな反応をするからやめられない」

古泉「あなたという人は…」キッ

キョン「そーゆー態度を取る所が」
「加虐心を逆なでするだけだって事に気付かないのか?」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:28:14.84


古泉「…」ギリッ

キョン「期待してるぞ」
「いつまでもつか」クククッ

古泉「くっ…」

バタバタ、バタンッ

ハルヒ「おっ待たせー!!さぁ、海で花火するわよっ」

キョン「浴衣か…似合ってるじゃないか」
   「朝比奈さんも長門も似合ってますね」

みくる「うふふ」

古泉「お…、お楽しみとはこの事だったんですね」




47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:29:05.48


―――――

パチパチパチ

ハルヒ「みくるちゃん待ちなさぁいっ!」

みくる「うひゃあぁぁぁ!花火持って追いかけないでくださいぃ~」

キョン「危ないからやめなさい」

長門「…」パチパチ

古泉「綺麗ですね」

長門「綺麗」

キョン「なぁ、古泉」

古泉「…何か?」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:29:44.81


キョン「花火ってお前みたいだよな」

古泉「え?」

キョン「はじめのうちは勢いがいいのに直に弱くなっていくだろ」

古泉「…そ、うですか…」

ハルヒ「キョーンーっ!!こっちに来なさーいっ」

キョン「まあ夜は長い」
「楽しもうじゃないか」ニヤニヤ

古泉「…はい…」


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:31:23.60


古泉「…」

長門「…」パチパチ…ジュ…

古泉「あ…、消えてしまいましたね…」

長門「…」ガサガサ
  「彼と何かあった?」

古泉「…」

長門「…」ジジ、パチパチ

古泉(長門さんは、僕が彼に何をされているか、分かっているんだろうな)

長門「…」パチパチ


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:32:02.92


古泉(長門さんが干渉したら彼が僕に何をするかは分かってますが)
(…どうか助けてくださいませんか…)

長門「…」パチパチ

古泉「長門さん、…」

長門「何?」

古泉「彼とは、何もありません」
「なのでご心配しなくても結構ですよ…」

長門「そう」ジュ…

古泉(長門さん、)
  (…助けてください)


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:32:44.21


二人の部屋

キョン「っ出すぞ…!」

ドピュ、ドクドク

古泉「ん゙ッ」

キョン「ふぅ」

古泉「ぉ、え…」ハァハァ

キョン「まだイケそうだな、ほら…しゃぶれよ」

古泉「…」パクッ、ピチャピチャ
(早く終われ…)

キョン「最近やけに大人しくしゃぶるようになったなぁ、おい」


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:33:24.41


古泉「…」ジュッポ、ジュッポ

キョン「つまらんな…」ガシッ、グイグイ

古泉「ん、んッ、んゔ」

グイッ!

古泉「ん゙ん゙ッ!!」ガリ

キョン「痛ッ…!お前…歯ぁ当ててんじゃねーよっ」ドゴオッ

古泉「ぁうっ!!」
  「すみませんっ!…」ビクビク

キョン「いい事を思い付いた」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:34:13.69


キョン「おい、そのネクタイ外せ」

古泉「…え?」ビクビク

キョン「ネクタイよこせ」

古泉「…?」シュルシュル
「ど、どうぞ…」

キョン「…クククッ」ジリ…

古泉「ひ…」ゾクッ

キョン「そのままじっとしてろよ」ニタニタ

古泉「あ…ぁ、…あ…」ズルズル


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:34:59.85


キョン「逃げるなよ、古泉」

古泉「嫌です…こ、来ないでくださいっ」

ズルズル…トン

古泉「!……っ」

キョン「後ろは壁でもう逃げられないわけだが?」ニヤ

古泉「嫌ですっお願いします、やめてください」ブルブル

シュルッ

古泉「ぅわっ…何す…」

きゅ

古泉「ぁ…」ブルブル


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:35:45.38


キョン「どうだ?何も見えないってのは…ククッ」

古泉「許してください…!は、ず、して」

キョン「そう言われて外す奴がどこにいる」サワ

古泉「ひっ!!」

キョン「人間ってのは目隠しをすることで刺激に敏感に反応するようになるらしい」サワサワ

古泉「…ッ!」

キョン「それに加えて」

ドガッ

古泉「あ゙」

キョン「見えないから次に何をされるか分からない」


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:36:25.97


古泉「ゲホゲホッ!」

キョン「フッ…ハハハハ」ゲシゲシ
「楽しいなぁ、おい」ドゴオッ

古泉「…!ふ、ぅ…あぐ」

キョン「ははははははっ」ドガッガッゲシッ

古泉「あ゙ぅッ、ぐ…うっ………」ハァ…ハァ…

キョン「あっはははは!」

古泉「ごめんなさい、言うことを聞くから、痛く、しないでください」


59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:37:07.66


―――――

ドカドカゴト

みくる「な、なんの音ですかぁ?」ビクビク

ハルヒ「さぁ?キョンたちがプロレスごっこでもしてるんじゃないかしら」

長門「うるさい」

ハルヒ「まあいいじゃない!別荘に来て浮かれてるのよ」

みくる(涼宮さん、やけに機嫌が良いですぅ)

ハルヒ「それより次はみくるちゃんの番よっ、早くトランプ引きなさい!」

みくる「は、はいですぅ」

長門「…」


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:37:50.38


次の日の朝

ハルヒ「古泉くんが具合悪いですって?全くしょうがないわね…副団長失格だわっ」

キョン「まぁそう言ってやるなよ」

みくる「昨日の夕方も体調悪そうにしてましたし~…お薬渡してきますぅ」

キョン「朝比奈さん」
「俺が持って行きますよ」

みくる「じゃあ…はい、コレお願いしますぅ」

長門「私も行く」

キョン「お前は来なくても大丈夫だぞ?」

長門「行く」


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:38:30.77


コンコン

キョン「俺だ、入るぞー」

古泉「は…い」
  「!長門…さ、ん…」

キョン「朝比奈さんが薬くれたぞ」
「ありがたく飲め」

古泉「ぁ…は、い」

長門「…」

キョン「まだ頭痛酷いのか?」

古泉「え……えぇ…」
(痛いのは頭じゃなくて、昨晩あなたに暴力を振るわれた身体の方なんですけどね)
(確信犯なのか、顔に痣がなくて良かった……)




62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:39:22.65


古泉「長門さん、は…なぜ、ここに?」

長門「あなたが望んだ」

古泉「?」

キョン「…」ピク
「古泉がお前に何か言ったのか?」

長門「何も言ってない」

キョン「意味が分からん」 「古泉、お前長門に何を話したんだ?」

古泉「!?…な、何もっ話して…いません!」
「昨夜は、ずっと…あなたに…」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:40:02.91


長門「違う」

キョン「?…長門、俺に分かるように説明してくれないか」

長門「統合思念体からの情報により」
  「古泉一樹の精神的疲労と身体的弱化を認めた」

古泉「…ッ!」

長門「原因は、あなた」
  「これ以上古泉一樹に負荷が加われば、壊れる」

キョン「…ふっ、ははは」
   「お前は古泉が何されてたか、やはり全部知ってたんだな」


長門「古泉一樹がいなくなり、涼宮ハルヒが暴走しないとは限らない」
  「その前にあなたの記憶を改竄する」


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:40:45.47


グンッ

古泉「っ…!?」

キョン「…改竄?」
「こんな楽しい状況を忘れろだなんて酷いんじゃないのか?」ニタァ
   「なぁ、古泉」

ギチギチ

古泉「ぐっ…うぅ、…っ」バタバタッ

長門「それ以上首を締めると呼吸が停止する」

キョン「そんなこと知らねぇよ、それにもし止まっても…」

古泉「ー…ッ、………」クタッ


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:43:03.52


古泉「…」

キョン「鼻を塞いで」

フーッ、フーッ

キョン「口から俺の息を吹き込めば…」

古泉「っ!げほ…けほッ」ハァハァ

キョン「問題はない」ニヤリ

古泉「ひっ…!」ガタガタ
「や、やめ…」ブルブル

長門「あなたはおかしい」

キョン「こいつがやめてって顔するとゾクゾクするんだよぉ」

古泉(―…殺される)ガタガタ


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:43:45.26


キョン「長門もゾクゾクするだろ?くくくっ…」

古泉「ご、め、なさい、ごめん、な、さ…」ハァハァ

キョン「ははっ、いい顔するだろ?長門ぉ」

長門「…統合思念体の許可が下りた」
「記憶改竄を開始する」

ス…

キョン「!!」
「やめろっ!うわァアっ!!」

長門「完了」


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:45:08.09


古泉「…終わった…?」
「…長門さん、ありがとうございました…」

長門「いい」

古泉「僕の記憶も…その…」

長門「しない」

古泉「え?」

長門「古泉一樹の記憶改竄は許可が下りていない」

古泉「ふふ…そういえば、僕らは敵対組織でした」
「敵に情けは無用ですからね」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:46:37.18


古泉「敵ならば僕なんか見捨ててしまえばいいのに」
  「初めから僕がいなかったことにするのなんて簡単でしょう?」
  「どうせ僕なんてSOS団の数合わせに過ぎませんし」

長門「…」

古泉「何か言ってくださいよ…」
  「あなただって役立たず、不必要と思っているんでしょう?」

長門「そんなことない」


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:47:18.93


長門「役立たずなんて思わない」

古泉「…ぁ」

長門「私個人はあなたがいてくれなければ困ると思っている」

古泉「僕を必要と…?」
「…お世辞だとしても、嬉しいです」

キョン「ん…あれ?俺寝てたのか?」

古泉「!」ビクッ


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:48:06.21


キョン「それはそうと…古泉、具合大丈夫か?」

古泉「え…えぇ」

キョン「ったく、旅行に来て体調崩すなんてお前のキャラじゃないだろうが」
「安静にして早く治せよ」

古泉「あはは…ご迷惑をかけてすみません」

キョン「お前じゃなくて朝比奈さんだったら付きっきりで看病するんだけどな」

古泉「ふふっ、あなたらしいですね」
(元の彼に戻ったみたいだ…良かった、本当に)


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:48:54.15


キョン「じゃあ、俺達は出てくが、なんかあったら言ってくれ」

古泉「ご心配かけてすみません」

キョン「気にするな、じゃあな」

長門「また来る」

ガチャ、バタン

古泉「ふぅ…」
(もう、彼に怯えなくていい…)
(全部終わったんだ)
(終わったんだ―…)ポロポロ


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 03:50:40.51


数日後

ガチャ

キョン「…」

古泉「ふふ、何ですか?怪訝そうな顔をして」

キョン「いや…部室に来て野郎と二人きりとはな」
   「長門もまだ来てないようだし」

古泉「もう少ししたら皆さん来るでしょう」ニコ

キョン「しょうがないな…」

古泉「それまで一局、どうです?」

END


糞して寝ろ


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:31:44.86


ハルヒ「使えないのよ、古泉君は」

古泉「…」

ハルヒ「いなくても同じよ」

古泉「…僕が…いなくても…?」

ハルヒ「そうよ、大体あなたに転校生以上の何の価値があると思っているのかしら?」

古泉「…」

ハルヒ「余計な事しないでちょうだい」


101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:32:26.04


余計な事、とは、
僕が今まで皆さんのためになれると思ってしてきたこと、全部ですか?

あなたが喜んでいるように見えたのは
僕だけだったんでしょうか

ハルヒ「古泉君はいなくてもいいのよ」

古泉「涼宮さんは…僕が、…いなくても…」

ハルヒ「キョンも有希もみくるちゃんも」
「みんな」
「分かるわよね?」




102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:33:14.39


古泉「で、も…」

僕は一年以上皆さんと一緒にいて、このSOS団の中が、1番、居心地がいいんです
どこよりも…
皆さんと一緒にいるのが楽しいんです

今はまだお役に立てていないなら、これからもっと頑張ります
あなたに喜んでもらえるように

だから、いらないなんて
いなくても同じだなんて
言わないでください


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:34:03.93


ここに、いたいです

ハルヒ「まだ分からないの?」

古泉「う、ぅッ…ごめんなさい…」

ハルヒ「あなたはいらない人間だっていってるの」

古泉「いらない…いらない…」

ハルヒ「自覚しなさい」

彼女に言われるたび、胸が痛いから
この両手で押さえても痛みは増すばかりで


104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:34:52.75


あなたの言葉は、本当

あなたが僕に嘘をつくはずがないから

あなたは、僕の運命を、決めるんだから

だから、あなたがいらないと言うなら、
僕は本当に、いらない人間なんだ、と思います

古泉「うっ…ぅう…」

認めるしかありません
彼女が言うんだから


105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:35:34.52


古泉「ごめんなさい…いらないのに、ここにいて…ごめんなさい…」

役に立ちたかった
僕に出来ることを、精一杯したつもりだった
なのに無駄なだけで、
あなたに嫌われるばかりで
もう、このまま、
いなくなってしまえばいいのかもしれません

ハルヒ「古泉君」

古泉「ごめ、なさいっ…」

ハルヒ「それであなたはどうするのかしら?」


106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:36:14.73


「僕は…っ」

必要なない僕は、ここにいるべきじゃない
皆さんに迷惑をかけないように
あなたにこれ以上嫌われないように

消えなくては、いけません




でも、
分かっているのに
ここにいたいと、言いたくなる


107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:37:02.98


大好きなんです、
皆さんが、皆さんと過ごす時間が、
あなたが、笑っているのを見るのが、

大好きなんです
傍で、見ていたいんです

でも、それは許されない



思っても口には出せずに必死に声を殺して泣いた


108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:37:49.36


外はもう真っ暗で、部室の中も真っ暗で、
僕には、
何も見えません

言わなくては、
僕はいなくなります、と

口を開こうとしたとき
彼女が僕の顔を覗き込んできました

ハルヒ「それでもここにいたいのね?」

古泉「…で、すが…」


109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:38:39.56


ハルヒ「私が繋ぎとめてあげる」

古泉「あな、た、が…?」

どうして?

ハルヒ「だから私から離れないで」
「他の誰よりも私の言葉を優先しなさい」

古泉「っ…します」

ハルヒ「他の誰にも、気を許すんじゃないわよ」

古泉「涼宮さん、だけ…」

ハルヒ「あなたは私だけを見てるの」


110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:40:03.95


古泉「…あなただけを、見ます…」

ハルヒ「そうよ」

そうしたら、
あなたが、
僕をここにいさせてくれるんですか?

ハルヒ「えぇ」

僕にはあなたしかいません

あなただけが僕を助けてくれる


111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 11:40:44.70


あなた以外の人なんて、…本当は最初から見ていなかった

ずっとあなたに見てもらえるのを、
待っていました

僕はあなたのそばにいられれば、


それだけでいいんです

END


飯食って寝ろ


115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 12:19:56.36


古泉に萌えるだなんて…



117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 12:36:21.32


無限の可能性を秘めてるな古泉…



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:45:41.65


長門「大声を出さないで」

古泉「は…いっ、うぅ」

長門「…これ、折ってもいい?」

古泉「………あなたが、そう、したいなら…」

長門「そう」ググ…

古泉「ぅ゙あっ…!」

長門「意外と難しい」


思い返せば最初から僕らは敵対関係にあった


122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:47:11.28


冷たい目線
冷たい言葉

時間が経てば少しは変わるかと期待していました

同じ目的を持つ者としては信用されないよりは、してほしい

できれば友好関係を築きたいと

それは徐々に実を結んでいるように感じました

彼女はほんの少しでしたが僕に優しさを見せてくれるようになっのです

けれど、終わらない夏休みを抜け出してから
彼女から優しくされることはなくなりました




123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:48:01.83


何があったのかは話してくれませんし
それから一月ほど彼女とは必要最低限の会話しかしませんでした
なんだか避けられているように感じました

僕には原因なんか検討もつきません


納得が行かずに涼宮さんたちが帰った後、
帰路に着こうとしている彼女を呼び止めました

古泉「待ってください」
「最近、僕を避けていますよね?話をさせてください」
「あなたがそうする理由を聞きたいんです」


125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:49:22.63


その時の彼女の表情は見たことがないものでした
思わず掴んでいた手を離したけれどすぐに掴み返され
そして、もう一方の手が僕の頬に飛んできました

古泉「な、何を…!」


「痛いっ、です」


「や、めて…くださいっ!」


何も言ってくれなかった
ただ僕を痛めつけるだけで


126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:51:00.18


彼女にここまでさせてしまったということは、
僕は本当に酷い事を、気付かぬ内にしてしまったということ
理由もなしに殴るような人じゃない


僕が、悪かったんです


古泉「ネクタイ…、噛ませて、ください」

長門「…」

古泉「声を、あげてしまいそうなので…」

長門「分かった」


127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:51:43.84


あなたがしたいなら、僕は文句を言わずに受け入れます
あなたの気が済むまで


床に投げ捨てられていたネクタイで口元を縛る
僕自身の手で
きつく縛らないと声が漏れる

長門「うつぶせになって」

古泉「……」

長門「そのまま」

古泉「……」


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:52:36.32


喋れなくなった僕はただ頷くだけ
言われた通り、冷たい床に体を重ねる


うつぶせになった僕の肘に彼女は膝をあてがう
手首を掴んで、
本来曲げる方向とは逆に引く

強く、引かれるたび、腕が、嫌な音を立てる

古泉「ん゙、ん゙ん゙、っ!」

長門「あと少し」

古泉「ん゙ー…!!」


129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:53:22.60


恐怖はあります
痛みを感じないわけでもありません

部室で二人きりになるたびに暴行を受け、
腕を折られるような行為を望んではいない


でもそのくらい酷い事をするときには
彼女は聞いてくれる
だから覚悟は出来ています

古泉「ぅうっ…あ、ぐ」

長門「…左腕は?」

古泉「両、方は…生活に、支障、が」

長門「そう」

古泉「すみません…」


130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 14:54:11.54


彼女はこの怪我を情報操作で治してはくれません

敵ですからね

それは彼女自身の判断か、それとも上からの命令なのかは定かじゃありませんが


右腕が動かないから、左手だけでは涙を拭いきれない
頬も、胸も、ずきずきと痛くて、
押さえたいのに、押さえるための手が足りない



全てが終わったら、きっと話してくれますよね?

僕の何が悪かったのか、教えてくれますよね?

ちゃんと謝ったら許してくれますよね?

END


136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 16:42:50.83


とんだドMだなwww



139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:26:24.18


古泉「気持ちがいいですね」

みくる「ふぇ~何がですぅ?」

古泉「天気ですよ…風は涼しいし、気温も調度良いですし」

みくる(先程から耳や首を舐めたり撫でたりしてるけど)
(それを気持ちいいと言ってるようじゃない)
(聞かなくても、そうじゃない事は分かってるけどね)

古泉「空を見ていると、世界は平和そのもののように思えてなりません」

みくる(シャツのボタンを外して、ネクタイも緩めて、直に肌に触れても古泉君の声色は変わらない)
(舌を滑らせたって同じ)
(何をしても、反応はなし)


140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:28:05.43


みくる「古泉君、…キスしてもいいかな?」

古泉「はい、どうぞ」

みくる「………んっ」
(太陽に当たっていたからか、昨日したよりも唇が温かい気がする)
(口の中は相変わらず私だけが熱い)

ピチャピチャクチュ…

みくる(どんなに舌を絡めても髪型ぐしゃぐしゃになるほど撫でても、古泉君が抱きしめ返してくる事はないし、)

古泉「満足できました?」

みくる(態度も変わらない)




141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:29:00.09


みくる(過去からキョン君と戻って来た後の事だった)
(古泉君に呼び出されて階段の踊り場でキスをされたのは)
(抵抗しようとしたけどあまりの気持ち良さに、最後には古泉君を壁に押し付けて自分から求めていた)

古泉「彼とそのような関係になられては困ります」
「だから僕にしておいてください」
「どんなことをしても、構いませんから」

みくる(この言葉通り古泉君は何でも受け入れた)
(性的行為もしたけど、ただ、何の反応も示さない)

古泉「声を出す方がお好みでしたらいくらでも」

みくる(演技されても楽しくない)
(最初から演技だとわかっていて声を上げられても空しいだけ)


142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:29:43.70


みくる(何でもしてくれるけど、何故だか苛々する)
(ふと気付いた)
(古泉君の笑顔に、1番苛々することに)

古泉「あ、熱っ」

みくる(部室でお茶を頭からかけてみた)

古泉「朝比奈さん?」

みくる「ひゃー、すみません~」
(すぐに表情が戻る)
(こんなのじゃない)


143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:30:37.31


みくる(翌週、また二人になったときに少し戸惑いを感じつつも)

古泉「朝比奈さん?」

みくる(笑顔で話しかけて来た古泉君を思いきり突き飛ばした)
(予想外で床に体を強く打ち付けて目を見開いて呆然としている)
(ああ、何か、違う)
(近いのに違う)
(だけど違いが分からない)

古泉「危ないですね、打ち所が悪ければ怪我じゃすみませんよ」

みくる(立ち上がる古泉君の笑顔は引き攣っていて、あと少し何かが足りないと思った)


144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:31:17.62


みくる(涼宮さんの機嫌ばかりとって)
(涼宮さんのことばかり考えて)
(涼宮さん、涼宮さんって涼宮さんのことばかり)
(苛々する)

(私はいつも古泉君の事を考えているのに)
(いつも)

(いつも古泉君の事を?)


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:32:17.01


みくる「古泉君、部活終わったらちょっと残っててくださぁい」

古泉「?…はい」

みくる「相手してね」

古泉「あ…分かり、ました」

―――――
みくる(下半身だけ全て脱がせて腰を突き出させて、それから古泉君のネクタイで目隠しをした)
(さらにいつも涼宮さんの机にある‘団長’と書かれた三角のプレートを古泉君の秘部に押し付ける)

古泉「ひっ!…ぅ、うぁ」


146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:32:59.14


みくる(遠慮なんかしなかった)
(どんなに足が震えても指がもがいてるのを見てもどんなに泣き叫んでも)

(途中から古泉君を物みたいに扱っていた)

(古泉君、だと言うことを忘れたわけじゃない)
(私の目に写るのは古泉君の泣き顔で、私の耳に聞こえるのは古泉君の悲痛な泣き声)

古泉「や、やめて…あ、嫌っです!!…」


147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 17:33:45.62


みくる(床に膝をついて必死に泣き声を抑えている古泉君はとても魅力的で)
(私自身それを多分、求めていたのに)

古泉「この事、は…くれぐれも、皆さんには…言わないで、ください」
「…特に、…涼宮さん、にはっ」

みくる(泣いて歪んだ顔で彼女の名前を呼ぶ古泉君を見てどうでもよくなってしまった)
(求めていたとかなんだとか、もう、いい)
(彼女には勝てないことが分かったから、どうでもよくなった)

みくる「明日もやるから、先に帰らないでくださいねぇ」

END


165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/19(土) 19:40:10.84


乙 みくるもいいな
序盤がほのぼので、こういう言いなりか…とちょっとしょんぼりしたけど誤解だったわ



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